送信日時 :2001年 8月 6日 月曜日 9:30 PM
件名 :[pmn 15755] 原爆被害利用の偽善式典で米国に臣従を誓った首相
本日、『日本経済新聞』(2001.6.夕)によれば、小泉首相が広島の慰霊祭で、「今後とも国際社会の先頭に立ち、核軍縮・核不拡散の取り組みを進める」と述べたそうです。
細かい理屈は抜きにしますが、ありとあらゆる言説の虚飾を剥ぎ取り、本音をむき出しにし、ことの本質を追及する癖が身に付いてしまった私の眼光紙背に徹し、行間を読み抜く目で見ると、この挨拶は、核威嚇政策を基本とする史上稀に見る残虐な軍事超大国の米国に、虎の威を借る狐の臣従を誓ったことに他なりません。あのもしゃもしゃを、獅子髪などと誤解している向きもあるようですが、あれは狐髪なのです。
現在は引っ越し荷物整理中なので、原文を正確に引けませんが、私は、文字記録に残る限りでも、19年前、1982年発行の筆名による拙著『読売グループ新総帥《小林与三次》研究』(8.7訂正)『NHK腐蝕研究』の中で、日本の支配層が、天皇制維持のあがきで降伏を遅らせ、「原爆を招いた」という主旨の表現をしました。
同盟国のドイツが3月5月に降伏し、原爆と同様に民間人大量殺傷の国際的に違法な東京大空襲を受け、沖縄に上陸され、ここでも民間人も含む大量の死傷者を出し、ソ連が参戦する時期を知りながら、延々と5ヶ月3ヶ月にもわたって大日本帝国首脳部は、短波放送まで使って米国の諜報将校などに、「無条件降伏」の中での「国体護持」の条件を打診していたのでした。
降伏後も、革命を恐れた天皇はマッカーサーに、沖縄を25年か50年とか、ともかく占領してくれという主旨のお願いをしました。このことは、その後、側近の文書でも裏打ちされているのですが、沖縄の反体制勢力でさえも、この歴史的事実を大声で語ろうとしません。皆、臆病なのです。
臆病な皆を暴力で脅かすのは、右翼だけではありません。人殺しの赤軍派を典型とし、その心情的支持者などが群がる自称左翼、自称平和主義者、などなど、偽善系の化け物屋敷が、そこらじゅうに立ち並んでいます。暴力主義者は、顕在、潜在を問わず、電網、電子手紙広場にも潜り込んでいます。
原爆を神話として利用する連中は、いわゆる右も左も、実に醜い権力主義者であることが多いのです。江戸時代の幽霊物語りでは、幽霊には足がありません。いわゆる「地面に足が付いていない」組織運動中毒の権力主義患者の正体を見抜き、二度と騙されないように警戒を怠らないことが肝要です。夏のお化けの原爆反対運動を、せめて、幽霊発見、摘発の契機として活用しましょう。これこそが、わが痛恨の人生の遺言です。
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