『亜空間通信』170号(2002/02/25) 阿修羅投稿を再録

共産党が米アフガン攻撃は周辺石油資源と無関係ではなさそうと5ヶ月後見の迷

送信日時 : 2002 年 2 月 25 日

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

亜空間通信』170号(2002/02/25)
【共産党が米アフガン攻撃は周辺石油資源と無関係ではなさそうと5ヶ月後見の迷】

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 本日(2002/02/25)、日本共産党本部に電話をして、『しんぶん赤旗』「潮流」についてと言ったら、すぐに繋いでくれた。手許には細長い切り抜きがある。他紙と同様に1面の下段、論説委員が執筆する偉っそうな欄の記事である。

 実は、この切り抜きを貰ったのは2週間以上も前だった。鉛筆で記入された日付けは2.6.となっている。「カスピ海は海?」で始まっている。「湖」だと底の資源は周辺諸国の「共有」となるが、旧ソ連諸国は「海」説、イランが「湖」説である。以下、一番面白くて論じて置きたい部分のみを引用する。

「アメリカのアフガニスタン攻撃の裏にはカスピ海や周辺の石油・ガス利権がからんでいる、という見方があります。にわかには納得できませんでした。しかし、だんだんと、なるほど無関係ではなさそうだと思えてきました」

 私は、9.11.直後から、「納得」どころか、むしろ積極的に、この「石油・ガス利権」説を発表してきた。だから、ああ、またぞろ遅れとるな、昔は「先見の明」だの「科学的情勢分析」だのと言っていた連中は、今、何をしているのかなと、呆れながら考えた。「後見の迷」と言う他ない。しかも、5ヶ月後、空爆開始から数えても4ヶ月後である。

 早めに間抜けな幹部、いや患部かな、が「鬢ちゃん」主犯説らしき感想を漏らしていた党だけに、内部の事情から「奴隷の言葉」を使う場合もあろうが、表面的には本当に世間の風評通りで学生新聞並み、と思った途端に、この記事が掲載された日から数えてみると9日前の通夜の後の旧友との「御浄め」の場での会話を思い出した。

 旧友の一人は、40年程前に私が口説いて日本共産党に入り、いまだに入っている。しかし、最近の専従幹部は元全学連ばかりで世間知らず、駄目だ、駄目だ、と嘆いていた。

 しかし、しかし、である。共産党への批判が非常に、いや異常にか、ともかく強い新左翼とかも心情テロリストが多くて碌な連中ではない。わが旧友も、他の同志諸君と同じ状況で、他に行くところもないから続けているだけの感じだった。そういう旧友が多い。やはり、仲間がいないと寂しいから、仕方なしに群れているのである。「孤高」という生き方は難しいのである。

 新左翼とか元共産党とかが群れる場の一つに『情況』という月刊誌がある。その3月号の広告を見た。「特集9.11アラブ・イスラム世界を考える」の数十人の執筆者の筆頭に「板垣雄三/三木亘」とある。この二人の先輩の話は最近も聞いたし、親しく話し合う場もあった。この二人は、まあ結構であろう。もっとも、戦後の全学連結成の中心だったという三木先輩には、どうやら「心情テロリスト」的なところがあるので、要警戒である。しかも、数十人の最後に「田中義三(よど号被告)」とあるのは、まったく頂けない。

 しかも、しかも、並んでいる他の記事には、「ハンナ・アーレント」ものが二つもある。ハンナ・アーレントは、1955年にイスラエルで開かれたアイヒマン裁判の取材をして、シオニストとナチの協力関係を報じたので、ユダヤ人社会から糾弾されたりした。しかし、ナチ体制批判の権威でもあるし、ホロコーストの嘘を見抜けない「意識朦朧」(拙訳『偽イスラエル政治神話』p.170)の限界を抱えているので、政治的シオニストの重要な駒の位置を確保している。日本でも、思考停止型ホロコースト真理教患者たちが神様扱いしている。

 要するに、この点では、日本共産党と同様に、新左翼も「意識朦朧」の仲間なのである。「心情テロリスト」をも含めて、「アラブ・イスラム世界」を「考える」片方の頭が「意識朦朧」情況で、片方ではイスラエルの現代神話を若者に売り込んでいる始末なのだから、「贔屓の引き倒し」に成り兼ねない。こちらも「後見の迷」と同時に、実質的にはイスラエルへの「貢献の盟」を結んでいるのである。

 ああ、ああ、いわゆる右も左も、実は味方、ああ、こりゃ、こりゃ、アメリカとイスラエルにとっては、まったく楽な商売じゃ、ああ、ああ。

 以上。


「イスラエル関与疑惑」関連記事総覧へ
アメリカ「ゲリラ攻撃」関連記事総覧へ

『亜空間通信』2002年02月分の目次へ