『亜空間通信』891号(2004/11/14) 阿修羅投稿を再録

ファルージャ戦局報道で伊仏と日米の大違いに付き旧稿再録:フランスはディエンビエンフー想記

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『亜空間通信』891号(2004/11/14)
【ファルージャ戦局報道で伊仏と日米の大違いに付き旧稿再録:フランスはディエンビエンフー想記】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 ファルージャの戦局の報道で、伊仏と日米の観測は大違いである。

 以下の1)、2)は、伊仏報道に関する本日の阿修羅戦争62掲示板の投稿である。私は、一応、原文も見た。

1)------------------------------------------------------------
ゲリラ側:ファルージャはまだ抵抗している(伊・レプッブリカ) 一方で・・
http://www.asyura2.com/0411/war62/msg/1180.html
投稿者 NAVI 日時 2004 年 11 月 14 日 06:15:52:HX//G5Ne7CBAk
(回答先: ファルージャ制圧は最終段階 他都市にテロ拡大(毎日) 投稿者 NAVI 日時 2004 年 11 月 14 日 05:49:29)

23:07 La guerriglia: "Falluja resiste ancora"

E' falsa - secondo un portavoce della resistenza - l'affermazione di vittoria a Falluja, pronunciata oggi dal governo provvisorio iracheno. Anzi, le truppe americane sono bloccate a Falluja. "L'annuncio della fine dell'offensiva militare dimostra che le forze americane sono bloccate", ha dichiarato telefonicamente all'emittente tv Al Jazeera il portavoce Abu Saad al-Dlimi, del Consiglio della Shura del Mujaheddin di Falluja. "I criminali americani e gli apostati iracheni - ha prosetuito il portavoce - hanno subito perdite per oltre 150 uccisi e oltre 270 feriti".
http://www.repubblica.it/2004/k/dirette/sezioni/esteri/iraq/13novembre/index.html

(イタリア時間 15:49のイラク政府国防大臣の「ファルージャ戦は事実上終了した」を受けて)

■ 23:07 ゲリラ側:ファルージャはまだ抵抗している(伊・レプッブリカ紙速報版)
「ファルージャでのイラク政府の勝利宣言は間違っている」「それどころか、米軍はファルージャから移動ができないでいる」
ファルージャの抵抗勢力Shura del Mujaheddin 会議のスポークスマンAbu Saad al-Dlimiは、アルジャージール放送局に直接電話で語った。「犯罪者・米軍と背信者・イラク軍は、150人以上の戦死者、270人以上の負傷者を出している」

2)------------------------------------------------------------
http://www.repubblica.it/2004/k/dirette/sezioni/esteri/iraq/13novembre/index.html
抵抗勢力によれば、米軍は行き詰っている(『ルモンド』-- 抜粋)
http://www.asyura2.com/0411/war62/msg/1199.html
投稿者 さすれば 日時 2004 年 11 月 14 日 09:25:12:reQxnNwQ2shuM

抵抗勢力によれば、米軍は行き詰っている

ファルージャのムジャヒディン評議会のスポークスマンは、土曜日、アルジャジーラ放送網で、アメリカ軍は「袋小路の中にいる」と明言し、スンニ地域での米軍の攻撃は成功したという言い分を否定した。「軍事行動は終了したという発表は、米軍が行き詰っていることの証明である。(---)犯罪者アメリカ人と変節漢イラク軍は150人以上が殺害され、270人以上が負傷した」と、アルジャジーラから直接電話で質問されたアブ・サード・アル-ドリミは確言した。「軍事情勢は3日前から変わっていない。米軍は相変わらずジョラン地区(北西)の外側にいる。米軍は1メートルもそこから近づけない」とドリミは語った。

「(抵抗勢力が1000人以上殺されたというが)ファルージャでの若い戦士の殉教者の数は100人も出ていない。残りは武器を持たない市民が米軍の戦車に押しつぶされたのである」と彼は言う。

(以下略)
http://www.lemonde.fr/web/dh/0,14-0@14-0@2-3210,39-23948135,0.html

 以下は、わが旧稿である。

季刊『真相の深層』4号巻頭記事ディエンビエンフーの攻略戦に似る
http://www.asyura2.com/0411/war62/msg/717.html
投稿者 木村愛二 日時 2004 年 11 月 09 日 00:34:04:CjMHiEP28ibKM

季刊『真相の深層』4号[巻頭記事]
9・11謀略追及とイラク戦争泥沼化の現局面と展望
~~米大統領選挙結果をふまえての緊急分析~~

本誌編集発行人・木村 愛二

 本号の編集作業がほぼ終了後の2004年11月2日(火曜日、現地時間)に、アメリカの大統領選挙が行われ、4日(木曜日、日本時間)には、その結果が、日本の大手紙でも、数段抜きの横大見出しで報じられた。現職ブッシュの再選である。

 もともと、対抗馬のケリーも、似たり寄ったりの体制派である。むしろ、ケリーはユダヤ系で、イスラエルへの肩入れが強まる危険性あるのだから、特に記すべき感慨はない。

 11月4日のプラウダの論評では、皮肉たっぷり、「アメリカ人は破滅を選んだ」となっていた。

 11月5日の日本経済新聞の特集、座談会の記事では、見出しが、「テロ危機感、国民に深く」となっていた。「テロ」という表現は別として、ブッシュの再選がアメリカ国民の危機感の表れという理解である。しかし、ブッシュには、危機を乗り切る能力はない。ひたすら、破滅に突き進むのである。

 勢いは止まらない。11月8日には、イラクの抵抗勢力の拠点、ファルージャへの総攻撃が開始された。米軍側が1万、抵抗側が数千の兵力の激突である。

 本誌の発行までの間にも相当な戦局の変化が見られるであろう。

 しかし、この局面は、ヴェトナムに比較すると、フランスが大敗を喫したディエンビエンフーの攻略戦に似ている。ドイツのソ連侵攻ではスターリングラードである。敵国に入った軍隊は、補給線が伸びる。兵力には限りがある。現地の方は、民衆が味方である。

 日本軍も、中国で南京攻略の無理押しをし、最後には敗退した。

 孫子曰く。故に(昔の人は言った)、上兵は謀を伐つ、其の次は交を伐つ、其の次は兵を伐つ、其の下は城を伐つ、攻城の法は已むを得ざるが為なり。

 逆に言うと、アメリカは、謀略も暴かれ、同盟国にも逃げられ、兵力も逆転し、面子にこだわり、無理押しの攻城に追い込まれたのである。

 私は、昨年の2003年10月25日発行の拙著、『イラク「戦争」は何だったのか?』の中で、同年3月25日に発した亜空間通信の以下の箇所を再録した。

 わが予測通り、というよりも、むしろ、それ以上の速度で、アメリカ帝国の崩壊が近づいている。追加予算請求の議会は、ブッシュの地獄となるであろう

 以後の事態は、わが観測と予測の通りに進展した。ゲリラ戦への展開に関しては、早くから、多くの専門家も予言していた。

 今や、最も従順な目下の同盟国、実情は植民地の日本でも、自民党の中からさえ、自衛隊の早期撤退論が出てきたし、自民党内の反小泉派の会合の動きも始まった。

 アメリカの内部の反乱に関しては、本誌の特集、小ブッシュ一味の自作自演“911事変”陰謀を集団訴訟で提訴したスタンリー・ヒルトン弁護士の最新インタビュー(佐藤雅彦訳)に譲る。

 いかがであろうか。事態は、わが観測の通りに進展しているのである。

 以上。


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