ベネズエラ:改憲国民投票敗北後の動向
米帝国主義・オリガーキーとの対峙の厳しさの中で

 昨年12月2日の改憲国民投票敗北後、チャベス支持勢力内でさまざまな議論が沸騰した。特に、チャベスが主導し創設途上であるPSUV(ベネズエラ社会主義統一党)では、事情聴取のための会合が広範に組織され、そこで人々の生活現場における不満が噴出した。国営テレビが場を提供し、広範な議論・討論が行われた。インターネットの左翼系サイトも、多くの人々からの意見であふれかえった。そのような状況の中で約1ヶ月にわたって人々の声に耳を傾けた後、チャベス大統領は年明けから新方針を提起し始めた。
 1月3日の国営テレビ演説で、チャベスは、政府閣僚の大幅な改変を発表し、官僚制との闘いを強調した。さらに同盟戦略の見直しに言及し、「中産階級」との同盟を意識的に追求すべきことを主張した。1月6日には、約2ヶ月ぶりにテレビとラジオの番組「アロー・プレジデンテ」が再開され、そこで「3つのR:Revision再検討し、Rectificacion訂正し、Relanzamiento再発進する」を提唱した。そして、1月11日に国民議会で演説して新たな方針提起をまとまった形で行い、1月12日から始まったPSUVの創立大会でも新方針について演説した。
 それら一連のチャベス演説をめぐる論評や論争が活発に行われている。それらを通じて浮かび上がってくるベネズエラの現状とチャベスの新たな方針について、「ベネズエラ・アナリシス・コム」を中心にフォローした内容を以下に紹介する。

「中産階級」との同盟を追求

 チャベス大統領の新たな動きは12月31日から始まった。2002年4月クーデターに関わった者たちのうち400名に恩赦を与えたのである。左翼陣営内から批判や疑問の声もあがったが、中心的役割を果たした者たちと人道に対する罪を犯した者たちは除外されているので、無原則的なものでないことは明らかである。反対派の中から同盟者になりうる人々を区別して、一定の政治的メッセージを送ろうとしたものと思われる。
 年が明けてすぐの国営テレビ演説でチャベスは、同盟者に関する戦略を改める必要があることを提起し、極端な潮流に引きずられてはならないこと、「中産階級」との同盟を追求しなければならないことを主張した。さらに民族ブルジョアジーとの同盟もありうることを述べた。(これをめぐっては、国際的に左翼陣営内から「チャベスのU-ターン」、社会主義の放棄等々の批判が出ているが、それについては後で言及する。)

 「中産階級」との同盟については、特に次のような状況を考慮したものである。すなわち、下層の貧困層を対象にこれまでさまざまな「ミッション」が行われてきたが、その恩恵にあずかることができてこなかった「中産階級」の人々が、その不満をベースに反チャベス派になっている場合が多くあるという状況である。しかも、ここでいう「中産階級」とは、貧困にあえいできた途上国での中産階級であることを忘れてはならない。広い意味で、オリガーキーと対極にある勤労人民の一部である。
 民族ブルジョアジーにも呼びかけようということについては、米帝国主義およびオリガーキーと距離を置く部分が念頭におかれているのはまちがいない。それは、一方では、米帝国主義と緊密に結びついているオリガーキーとの対峙、また米帝国主義との直接的な対峙の厳しさを反映している。そのことは、12月2日のレファレンダムをめぐる攻防でも再度明らかになった。CIAが関与して2002年4月クーデターに匹敵する反革命策動が画策されていたことが暴露されている。
[ベネズエラ憲法改正国民投票]「敗北」を糧に(署名事務局)の「暴露されたCIAの『Tenasa作戦』機密メモ」参照

 さらに他方で、昨年後半から深刻化してきていた食料不足との闘いの緊急性をも反映している。「石油スト」との闘いのときから、下層人民の生活を防衛するために400近い品目について価格統制を実施してきたが、それが食料部門からの私的資本の撤退や新規投資の減退をもたらし、国内での品不足をよそに隣国コロンビアへの輸出まで盛んに行われるようになっていたのである。(この問題については後で再説。)

 年明け早々、コロンビアの反政府左翼ゲリラ組織FARCに捕えられていた人質2人がチャベスの仲介で解放されたことが大きく報じられた。大手メディアは、国際社会に対する人気取りのように報じた。現地の事情を知らない人々は、何故チャベスがそんなことに力を入れているのかと疑問に思ったにちがいない。隣国コロンビアのウリベ政権は、ブッシュ政権の支援を受けて「プラン・コロンビア」を実施してきた。麻薬撲滅という名目だが、実質は反政府ゲリラ掃討作戦であることは周知のことであった。しかし、さらに隠された目的は、コロンビアの準軍事組織を通じてのベネズエラへの反革命的内政干渉、軍事挑発活動である。「プラン・コロンビア」は、ボリーバル革命が進展するに応じて「プラン・ベネズエラ」の様相を深めてきたのである。ここにも、米帝とのシビアな対峙という現実がある。人質解放の仲介は、コロンビアを通じての米帝国主義の干渉を封じ込めるための努力の一環なのである。

人民大衆が日々直面している具体的な諸問題を重視

 年初の「アロー・プレジデンテ」の番組の冒頭で、チャベスは2008年を「3つのR:Revision再検討し、Rectificacion訂正し、Relanzamiento再発進する」の年にしようと呼びかけた。この標語のもとに、これまでの革命過程を見直し、不十分点を検討・訂正し、新たな前進へつなげていこうというものである。ここでは、革命勢力の全体としての力量と客観的な可能性を超えるスピードで社会主義へ向けて前進しようとしたことの誤りが強調された。
 1月11日の国民議会演説では、革命が直面している諸問題が列挙され、それらを、人民権力の強化を通じて人民自身が自らを組織していく闘いを通じて解決していく方針が強調された。革命が直面している諸問題としては、依然としてオリガーキーに牛耳られている民間メディアの重要性と、それに対する闘いの戦略の欠如が重大問題として指摘され、さらに、犯罪の多さ、食料不足、官僚主義、不効率、汚職などが挙げられた。
 これらの欠点・不十分点のために、これまでに実施されてきたさまざまな社会的「ミッション」の弱体化が現れている。国民の圧倒的多数を占める貧困層の生活を改善してきた諸種の「ミッション」は、ボリーバル革命の最も重要な原動力となってきたが、それらの中に官僚主義的傾向が現れ、不効率な行政に加えて、汚職や、虚偽の報告、成果の誇大宣伝なども横行し、人民の信頼を失うような事態が進行し始めていたのである。
 そのような事態が、12月2日の敗北以降の見直しの中で次々と明るみに出され、わかってきた。そういう状況を踏まえて、人民の信頼を再度獲得しなおすこと、そのために人民大衆の具体的な必要に応え、現に直面している諸問題をすみやかに解決していく方策を迅速に行なっていくことが強調された。

前衛部隊の強化と人民自身による人民権力創出の闘い

 革命過程を急速に深化させようとするあまり、人民大衆の信頼が掘り崩されてきたことに気づかず、チャベス派は、改憲国民投票で手痛い敗北を喫した。チャベスは、この敗北を、ボディ・ブローをくらったがノックアウトはされていないボクサーにたとえた。まだしっかり自分の足で立っている。前進できなかったが後退もしていない、と。そしてまた、社会主義へ向かっていっそう急速に前進しようと新たな攻勢をしかけたがそのときではなかったと分析し、内部をしっかりと打ち固めることが必要であったと総括した。

 チャベスが新方針で最も重視し強調しているのは、「PSUV(ベネズエラ社会主義統一党)」と「地域住民評議会Consejos Comunales(Communal Councils)」であり、これらを通じて、人民の政治的・社会的組織化を深化させていくことである。
 PSUVは、2006年12月の大統領選の運動を担った組織を解体せず、それをベースに新たな党組織をつくろうと、チャベスが提唱したものである。2007年の1年をかけて570万人が党員登録され、創立大会が準備されてきた。末端組織としての「ブリゲード」は150万とされていた。しかし、それらはかなり水増しされた数であることが明らかになった。1月12日から始まった創立大会では、チャビスタ陣営内の深刻な政治的弱点をどう強化し、革命の牽引力・前衛としての党組織をいかに打ち固めるかが焦点となっている。(この創立大会は、代表者会議と末端組織での下部討議とを3月末まで断続的に繰り返して行うという形をとっている。継続してフォローしていく予定である。)

 「地域住民評議会Consejos Comunales」は、ボリーバル革命が開始されてからのさまざまな直接民主主義の試みや、その時々の闘いの必要性からつくられた住民の諸組織を、整理し統合し発展させるものとして2006年4月に法制定されて、貧困層の居住地域を中心につくられてきたものである。1,000〜2,000人レベルの住民を単位として「評議会」を形成し、住民が直接参加して議論し、取り組む事柄の優先順位や資源と予算の配分を決め、それを住民たちが自ら実行していくのである。それは、新たな人民権力の萌芽として位置づけられてきた。しかし、まだ試行錯誤の中で発展途上であり、十全な発展を遂げるのはこれからである。しかも、それは上から与えられるものではなく、人民大衆自身が自己変革を遂げながら実現していかなければならない。チャベスは、新方針の演説の中で、コミューン権力の促進が中心的な課題であると宣言し、人民大衆に、「評議会」の役割を資源と予算の配分という行政的な仕事だけに自己限定せず、自らを組織して新たな政治的・社会的機構をつくりあげていくために意識的に闘うこと、「地域共同体」を打ち固めることを呼びかけた。

「チャベスのU-ターン」をめぐる論争

 年初から明らかにされはじめたチャベスの新方針に対して、ベネズエラ革命に大きな関心をもって注視している国際的な左翼勢力内から、「社会主義におけるチャベスのU-ターン」であるとか、「当面por ahora(for now)社会主義を放棄するものである」等々の批判の声が上がった。その内容は、主に次のようなものである。
 ――チャベスは、中産階級、私的セクター、民族ブルジョアジーと強力な同盟を形成するために、「当面」社会主義を放棄することを決めた。主要な問題は、「チャビスタ・エリートChavista elite」と「チャビスタ・ストリートChavista street」との間の闘いであり、12月2日の投票結果も「チャビスタ・エリート」に対する「チャビスタ・ストリート」の反逆である。左翼の「ストリート」が強化されねばならないのに、チャベスの決定は右翼の「エリート」を強めている。いっそう左傾化しなければならないときに右傾化するものである。チャベスは「チャビスタ・エリート」=「中産階級」と同盟している。
※“Chavez U-Turn on Socialism” Stephanie Blankenburg, 「New Stateman」January 8
http://www.zcommunications.org/znet/viewArticle/16168

 この論者は、英国を基盤とする左翼の一潮流であるが、反チャベスではない。むしろ親チャベスであり、チャベスが「チャビスタ・エリート」にとらわれ取り込まれていると、憂えているのである。この「チャビスタ・エリート」と「チャビスタ・ストリート」との対立というとらえ方は、チャベス派内での重大な問題をかなり的確にとらえるものではあるが、事態を非常に単純化し一面的にしかとらえていない。それだけでなく、ベネズエラの革命過程を全体として規定し制約している重大問題についての認識が不足している。すなわち、オリガーキーとの闘いは最終的な決着にはまだ程遠いということ、この闘いはまだ緒についたばかりだともいえる状況であること、米帝との厳しい対峙が続いているということ、一歩まちがえば反革命クーデターによって革命が暴力的に圧殺される危険性はまだ去ってはいないということについての認識が欠落しているのである。さらに、チャベスの「中産階級」との同盟は、主として苦境にある小所有に手を差しのべようとするものであるが、それをチャベス派内の右翼的・官僚主義的・出世主義的部分への譲歩として誤ってとらえている。
 この論者の主張を支持する論説が英国の別な左翼潮流からも出された。それは、チャベスの「右旋回」(=右との妥協)が右派を活気づかせ反革命を引き寄せる、革命過程をスローダウンさせるのではなくもっと加速させねばならない、という主張である。これも、現在非常に重大な転換点にさしかかっているベネズエラ革命に対する、極めて一面的な「極左」的評価であり、チャベスがまさに「引きずられてはならない」と述べた傾向そのものである。
※“Venezuela:the street vs the elite” Alex Callinicos, 「Socialist Worker」 January 19
http://www.socialistworker.co.uk/art.php?id=13919

 これらの論説に対して、かなり的確な批判・反論が行われている。そのひとつは、「ベネズエラ・アナリシス・コム」にブログ(http://www.venezuelanalysis.com/blog)を載せているFred Fuentesの批判である。このブログでは、1月11日の国民議会でのチャベス演説を中心にチャベスの新方針を紹介しながら、上記の論者の主張が的外れであることを明らかにしている。さらに興味深いことには、そこでは、チャベスが同盟戦略の再検討を提起した際にレーニンを読む必要性に触れたことを多くの左翼が無視しているということが指摘されている。そして、チャベスが新党のあり方を素描した際にはカストロとゲバラを引用したとも指摘されている。
 これとは別に、「ベネズエラ・アナリシス・コム」に頻繁に登場する「Green Left Weekly」(http://www.greenleft.org.au/)の論説でも、チャベスの新たな方針の正当性が擁護されている。
(チャベス演説の原文は、スペイン語ではどこかに掲載されているのかもしれないが、英文では見当たらない。直接どのように述べたのかを確かめることは、今のところできていない。)
※“Venezuela's Chavez : Socialism still Our Goal” Federico Fuentes
http://www.venezuelanalysis.com/analysis/3089

新たな前進へ向けての苦闘

 12月2日の改憲レファレンダムをめぐる攻防とその予想外の結果は、さまざまな重大な諸事実を明らかにした。
1)ボリーバル革命が反革命によって圧殺される危険性が現実のものとして存在していたということ。それを軽視することは、米帝国主義の反革命策動とその強固な意志についての極めて危険な過小評価につながるということ。
2)米帝と緊密に結びついた旧支配層オリガーキーとの闘いは、政治的には勝利し続けてきたが、いまだ決着がついていないということ。その闘いは、最後的にオリガーキーによる大土地所有と経済的支配とマスメディアの支配を解体するまで続くということ。
3)旧支配層との闘いだけでなく、革命過程そのものの中で絶えず生み出されてくる革命勢力内部での新たなさまざまな矛盾、問題点を、絶えず自己点検しながら進まねばならないこと。
4)革命過程の前進は、真の人民参加のもとではじめて達成されるということ。人民大衆の、自らを変革しながら革命を前進させていく“変革する実践”が重要であること。

 チャベスが提起している新たな方針は、そのような認識をベースに出されてきていると思われる。そのもとではじまっているさまざまな取り組みの全体像はまだ十分とらえきれていないが、その一端をいくつか紹介しておこう。
 
 前衛党建設を目指しているPSUVについては、2006年12月の大統領選勝利後に結成を提起したときとはかなり様相を異にしている。当時チャベスは、ベネズエラ共産党をはじめとして有力左翼諸党に対して、解党して合流することを求めた。チャベス派の最も有力な二つの党であるベネズエラ共産党と「全人民の祖国」党は、深刻な議論を経て、解党合流はしないことを決定した。しかし、チャベスは、改憲レファレンダムまでは基本的にその方針を堅持していたと思われる。
 1月12日にはじまった創立大会で、チャベスはベネズエラ共産党と「全人民の祖国」党に対して、2008年11月の全国地方選へ向けて協力し共闘することを呼びかけた。事実上、解党合流の要求を取り下げたことになる。ここにも、厳しい現状認識と現実から出発する以外にないというリアリズムを徹底させようとするチャベスの姿勢が現れている。

 チャベスが列挙した諸問題の中に、食料不足問題がある。これについては、昨年後半から頻繁に報じられ論じられるようになっていたのだが、反チャベス派の反革命策動の一環としての意図的な活動によるところが大であると考えられていた。しかし、それだけではないことも次第に明らかになってきた。食料自給率の極度の低さを改善する努力は、ボリーバル革命の開始当初からとりくまれているが、オリガーキーによる大土地所有を解体する闘いは困難をきわめてきた。その中で、2002年末から2003年はじめにかけての「石油スト」を乗り切る中で形成されはじめた「メルカル」ネットワークは、下層人民大衆の食料事情の改善に大きな役割を果たした。しかし、その限界も露呈してきていたのである。
 遊休地を接収しては土地なし農民にそれを配分し、それらの農民を協同組合に組織し、「メルカル」ネットワークに統合して食料自給率を高めようとしてきた。しかし、「メルカル」が扱う食料品は、2007年時点で全国民消費の約23%で、その約半分は依然として輸入に頼る状況が続いている。政府は、新たな国営企業を創出して食料増産にとりくんでいるが、約70%を輸入に頼るという自給率の低さをにわかにはどうすることもできない。そういう状況の下で、食料品の価格高騰を抑えるために380品目にわたる価格統制を実施してきたが、それが食料不足をもたらすうえで重要な役割を果たしていたことが明らかになり、年初からの新方針の中で20品目を残して価格統制を撤廃した。政府は、価格統制を命じただけで、それをモニターし、コントロールする具体的手段をもっていなかったので、市場メカニズムが働いて品不足が起こっていたのである。つまり、価格が低く抑えられたために、民間資本の食料品からの撤退や農業・食料部門への投資の減退が生じ、ヤミ市場が横行したのである。さらに隣国コロンビアへの食料品輸出が増加した。「メルカル」職員によるヤミ市場への横流しや密貿易まで行われていた。公的価格は低く抑えられても商品そのものが出回らなくなり、ヤミ市場と腐敗が横行し、それが下層人民の生活を直撃するという事態が生じていたのである。
 こういう方面でも、社会主義的方策を部分的に中途半端に実施したのでは、やらない方がましだという結果になりかねないということが明らかになったのである。中産階級や民族ブルジョアジーとの同盟を追求する必要性は、こういうところにも現れている。チャベスは、一方では利潤動機の市場メカニズムに譲歩して当面の食料品不足を緩和する方策をとり、他方では「地域住民評議会」と軍を通じての監視強化によって、食料品の退蔵や違法な取引には厳罰で対処しようとしている。

 組織労働者の最大の労組UNTは、旧支配層と結託していた労組CTVに反逆した労働者を中心に、「石油スト」に反対して闘う中で形成され、ボリーバル革命の重要な推進力のひとつとなってきた。しかし内部で数多くの諸潮流の激しい対立が続き、それが革命の牽引力としての組織労働者の力を十分に発揮させることを妨げてきた。そのUNTに結集する組織労働者も全体としてPSUVに参加しているが、内部対立と不統一な状況を引きずっているようである。チャベスは、演説の中で、新しい方針を遂行していく上で資本主義的利害との闘いはこれまで同様に避けがたいこと、その闘いにおいては労働者階級の組織された力なしには決定的な闘いに突入できないことを指摘した。ここにも革命勢力の主体的力量を高め、隊列を打ち固めていく必要性が見てとれる。
(UNTの動向については、英文情報はかなり乏しい。繰り返し延期された後ようやく開かれた2006年5月の正式の創立大会は大もめにもめたが、その後も内部対立と混迷が続いてきたようである。PSUVの創立大会とあわせて注視しフォローしていく予定である。)

 ボリーバル革命の新たな前進へ向けた苦闘は続いている。しかし、それは、試行錯誤と誤りを含みながらも、現実の事態に押されて、広範な人民大衆が総体として示す革命的意思と方向性を指導者が的確にとらえて進むならば、いっそうの勝利的前進をとげることができるだろう。

2008年2月13日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局





ベネズエラ革命(索引)