[投稿]署名事務局主催「ハルモニたちの映画と証言を見て 聞いて 語り合う会」に参加して

 12月9日、署名事務局主催の「ハルモニたちの映画と証言を見て 聞いて 語り合う会」に参加した。参加者20名くらいのこじんまりした集まりだったが、とても有意義な時間を過ごすことができた。
 宋神道さんの映画「オレの心は負けてない」を見てのある女性の感想は男性である小生には、驚きであった。女性は、ハルモニたちの身に起こったことを我が身に置き換え衝撃を受けていた。自分がハルモニのような立場に置かれると想像するだけでも怖くてしょうがない、と。これは何年もの間、心に秘めていたことだったという。映画を見ている間ずっと泣いていた、とも言ってくれた。こういった発言を聞けたことだけでもこの集まりに来て良かったと思った。
 司会者からの日本軍「慰安婦」被害者についての話も分かり易く、良かった。性被害の状況はすさまじかった。1日200人から暴行を受けるとはどういうことか。1人5分。部屋には常に3人の軍人がいた。1人はズボンをはいている。1人は交合中。1人はズボンを降ろして待っている。食事もその場でおにぎり。トイレも行けず垂れ流し。糞尿と精液にまみれ一日中暴行を受け続けたのだ。こう言う生活は1〜2年しか身体が持たない。多くの人たちが最後は性病にかかって捨てられ、死んでいった。今、ハルモニたちが日本政府に抗議して立ち上がっているが、生き残ったことが奇跡、証言していることも奇跡なのだ。
 過去のすさまじい性被害を思い出さなければ、ハルモニたちの証言もない。証言するまでの心の葛藤もすさまじく、証言の前後数ヶ月は過去を思い出し、普通の生活に戻れないという。80歳を過ぎて、85歳にもなるハルモニたちがしっかりと証言している。日本軍「慰安婦」を生み出したのは戦争だ。だから戦争に反対しなければならない、というハルモニたちの証言を聞いて我々は元気づけられている。
 まんが『慰安婦レポート』@の162−163頁には、次のような指摘がある。
「軍人たちを・・・手なづけるためにはアメとムチが必要だった。厳しい軍隊生活を補償するために一種の慰労、娯楽として提供されたのが正に‘性’だった」「つまり、日本軍は兵士たちを手なづけて‘皇軍戦士’とするために積極的に‘慰安所’を作ったのです!」
 映画「陸に上がった軍艦」では、普通の人を皇軍兵士とするため、すさまじいリンチを加え、理不尽な上官の要求に絶対服従をたたき込むムチの部分が描かれるが、暴力だけでは皇軍兵士を手なづけることは出来なかったのだ。ハルモニたちが証言で主張するように、戦争を無くさない限り、軍隊による性被害はなくならない。
 小生は、ハルモニたちを直接支えることは出来ないが、戦争反対の姿勢を貫くことでハルモニたちと共にありたいと思う。
(2007.12.17.大阪T)



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