大韓民国の記者が見た六ヶ所再処理工場
日本の核爆弾の基地を行く


『ハンギョレ21』第596号
 六ケ所再処理工場のアクティブ試験をめぐる闘いが重大局面を迎えています。そんな状況の中、隣国である大韓民国のマスコミや言論界で、この稼動に対する危機感が急速に高まっています。そこには、環境破壊と放射能汚染の脅威、東アジアの核拡散に対する危機感、日本の核武装に対する不信感が大きく作用しています。

 2006年2月14日発売の大韓民国の週刊誌『ハンギョレ21』(大韓民国の進歩的新聞『ハンギョレ』が発行する週刊誌)第596号は、六ケ所村の核再処理施設に関する特集を組んでいます。表紙は、六ヶ所村の核搬入クレーンの写真で飾られており、「日本の核爆弾の基地を行く」という極太の活字が躍っています。数本のルポ記事や評論記事が掲載されていますが、六ケ所再処理工場を『核兵器』との関連で捉えている大韓民国の現状を知る上で重要な資料だと思われます。

 日本では、政府与党はもとより、全てのマスコミが沈黙しています。朝鮮民主主義人民共和国やイランの核開発問題には異常な反応を見せ、毎日毎日紙面を割き危機感を煽り立てながら、自分の足下で一体何が起こっているのかを全く報道しようとしません。自国でなし崩し的に進められようとしている核開発の危険な動きを国民の目から隠そうとしているのです。私たちは、大韓民国の民衆の目から見た、日本の核問題の危険性に警鐘を鳴らしたいと考え、急遽翻訳を行いました。

 私たちはすでに、反戦平和の観点から再処理工場反対を打ち出した『六ヶ所再処理工場のアクティブ試験強行に反対する――反戦平和運動と反原発運動の結合を目指そう――』をまとめています。併せてご覧ください。

 なお、掲載に当たっては、原文の主要執筆者である『ハンギョレ21』の金チャンソク記者に相談し、了解を頂きました。尚、翻訳にあたっては、 『ハンギョレ21(電子版)』(http://h21.hani.co.kr/section-021200000/2006/0596.html) を底本とし、事務局の責任で単純な誤字などは訂正しました。また、日本語訳の責任は、すべて当事務局にあります。

2006年3月23日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局



◎ 日本の核爆弾の夢を警戒せよ
◎ 核拡散の悪循環が始まる
◎ 放射能と暮らしてみようとなさいますか
◎ 原則的にはダメだが、それでも・・・
◎ あなた方のぞっとする“聖地”
◎ 韓‐日の連帯運動は、結実するだろうか”