第7章
日本は二度にわたって南京を凌辱してきた。 一つは、1937年当時一億総翼賛体制のもと、 全国民が南京陥落祝賀提灯行列に浮かれている中で、 銃剣によって30万の中国人を虐殺したことにおいて、 今一つは日本敗戦後、社会の大勢が一貫して、南京大虐殺事件を否定するか、 矮小化してきたことによって。その根は一つである。
日本軍が南京で犯した犯罪は、 当時の同盟国のドイツでさえも日本のために弁解できないほど大きなものであった。 当時、南京駐在のドイツ外交代表は本国に打電して、つぎの様に述べている。 「この人あの人という個人としての日本人ではなく、日本の天皇の軍隊全体そのもの。 ……これこそが、まさに生きた野獣のような粗暴な集団であった」と。 その根はすでに断たれたのであろうか。
本文章の作成に当って、下記の文献・論文を引用又は参考にした。
高興祖(南京大学教授)著:「南京大屠殺」(論文)
(本論文は、遼寧大学出版社発行の「日本帝国主義在華暴行」
(1989年12月)に収められている)
朱成山(侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館館長)著:
「南京大屠殺的歴史事実不容歪曲」(論文)
(本論文は、1995年8月16〜18日、河北省石家荘で開催された
「日軍侵華暴行国際シンポジウム」で発表された)
創価学会青年部反戦出版委員会編:
「揚子江が哭いている−熊本第6師団大陸出兵の記録」
(第三文明社、1979年9月5日)
ティンバーリ原著:「外国人の見た日本軍の暴行−実録南京大虐殺」
(評伝社、1982年11月25日)
洞富雄著:「南京大虐殺の証明」(朝日新聞社、1986年3月5日)
藤原彰著:「南京大虐殺」(岩波ブックレットNO.43、1985年4月19日)
吉田裕著:「天皇の軍隊と南京事件」(青木書店、1986年1月2日)
下里正樹:「隠された聯隊史−20i下級兵士の見た南京事件の実相」
(青木書店、1987年12月8日)
南京大虐殺の真相を明らかにする全国連絡会編:「南京大虐殺−日本人への告発」
(東方出版、1992年12月8日)
心に刻む会南京集会訪中団編:「追悼と誓いの旅」(1991年8月及1992年8月)
「石原発言」を許さない京都集会実行委員会編:
「歴史を偽造するのは誰か?」(1991年3月20日)
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