最終更新:1999年1月28日
「主文 一 本件各控訴をいずれも棄却する。
二 本件各附帯控訴(当審における請求を含む。)をいずれも棄却する。
三 原判決主文第一項は、請求の減縮により次のとおり変更された。
控訴人らは、被控訴人に対し、各自金五〇万円及びこれに対する平成
五年五月一日から各支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
四 平成八年(ネ)第二三七九号事件控訴費用は控訴人東史郎及び同下里
正樹の、同第二四〇七号事件控訴費用は控訴人株式会社青木書店の、
各附帯控訴費用はいずれも被控訴人の各負担とする。」
1996年9月に始まった控訴審は、正当な歴史認識を欠き、
国際的には全く受け入れられることのない不当な判決言い渡しで幕を閉じた。
東さんと弁護団は3時より
裁判所内の司法記者クラブで行われた記者会見で抗議声明を読み上げ、
この判決が「歴史の事実を根本から踏みにじ」り、
「裁判所が『まぼろし派』に加担し、
きわめて政治的な判断をしたこと」で
「この判決をとうてい受け入れることは出来ず、
直ちに最高裁判所に上告するとともに、
東日記と南京大虐殺の真実を広く世の中に訴えて、
歴史の審判を期す」ことを表明した。
また、記者会見後、裁判所前で、多くの支援者と共に、
「不当判決 俯仰天地に愧じず」の文字を内外の報道陣の前に示し、
判決の不当さと、正義は裁判所側でなくこちら側にあることを訴えた。
集会では、3名の弁護士から判決内容の報告があった。 中北弁護士は正当な歴史認識を持たない裁判所を批判。 丹羽弁護士は、歴史認識を深め、まぼろし派と対決をと訴えた。 空野弁護士は歴史認識を欠いた裁判官の書いた、 想像もできない判決文だと述べた。
東さんは判決に対する抗議と不当判決に屈しないことを述べられた(後述)。
続いて「支援する会」の山内さんが、記者会見で発表した「抗議声明」
を集会の決議とすることを提起、全員の拍手で承認された。
また評論家の津田道夫さんが「日本兵はなぜ残虐行為に及びえたか」
という題で講演をされ、
南京大虐殺などの日本軍の侵略行為の底に流れる
日本人の精神構造について分析された。
最後に、中国からの取材陣から、
この判決の不当性を広く中国の人たちに報道する決意が述べられ、
各地より駆けつけた支援の方々からの発言も得られた。
(文責:芹沢 明男)
裁判所が「まぼろし」派に荷担し、
極めて政治的な判断をしたことに強い憤りを禁じられない。
私たちは、この裁判をとうてい受け入れることはできず、
直ちに最高裁判所に上告するとともに、
東日記と南京大虐殺の真実を広く世の中に訴えても
歴史の審判を期することをここに表明する。
一九九八年十二月二二日
東さんの南京裁判報告集会参加者一同
(東さんの南京裁判をささえる会
東さんの南京裁判弁護団 )
日本において司法が独立しているか、私は非常に疑問を感じます。 このような判決はますます国際問題化すると思います。 この判決は国際世論が承知しないと思う。 しかしあえて裁判官はその道を取りました。 私は今86歳と8ヶ月ですけれども、断じて引っ込みません。 丹後半島から6年間、2000日目の判決が今日の不当判決です。 みなさま、今後ともどうかご支援のほどを。
父の裁判ご支援ありがとうございました。
高裁の結果は残念でしたが、正義は必ず勝ちます。
本年もどうかよろしくお願いいたします。
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