■自衛隊法改悪について討論集会&防衛庁抗議行動
自衛隊の陸海空三軍の統合運用やミサイル防衛のための指揮・命令系統を簡略化することを狙った「防衛庁設置法等の一部を改正する法律案」が今国会に上程されている。この法案の問題点について討論し、反対の声をあげるため反安保実では、三月二一日、東京・文京区民センターにて「検証エスカレートする自衛隊\\三軍統合運用とミサイル防衛 自衛隊法の改悪を許さない3・21討論集会」を行った。
集会では、米軍の軍事戦略、日米安保に詳しい島川雅史さんと派兵チェックの池田五律さんが問題提起。
島川さんは、ブッシュ政権内にあるイラク攻撃に関する対立にふれ、「タカ派といわれるラムズフェルド、ウォルフォウィッツらは、超タカ派。ハト派といわれるパウエルら元軍人や現役軍人が普通のタカ派であるに過ぎない。イラクへの軍事作戦の方法についての対立\\軍事力の漸次的投入か一挙的大量投入か\\の違いに過ぎない」と指摘。長期化するイラク(そしてアフガン)占領により米軍の兵力不足が露わになり、その補充として同盟国の軍事力(兵員が)が求められている。今時の米軍再編は、米軍の機動力・展開力を強化する一方、同盟国の戦力をあてにして組み込むことが狙われている。三軍統合など今回の自衛隊法の「改正」もそうした米軍の作戦遂行に合わせる法的裏付けを自衛隊に与えるものである、と論じた。
池田さんは、今回の法「改正」のポイントを、@統合幕僚監部を設置し統合幕僚長を置く、A情報本部を設置し防衛庁本庁の下に置く、B弾道ミサイル等に対する破壊措置命令を新設する、と要約。三軍統合運用は、米軍の指揮系統への対応、情報本部の防衛庁直属化は、情報戦・諜報戦強化で、いずれも米軍主導の「対テロ戦争」シフトであると指摘した。
集会後、防衛庁正門前に行き、集会参加者一同名で、以下の申入書を防衛庁担当官へ手渡した。
防衛庁設置法等の一部を改正する法律案の廃案を求める申し入れ
■日本の常任理事国入りを支持しない声明
反安保実では、日本政府の国連安保理常任理事国入りに向けての動きに対して、アジア平和連合ジャパンと共同で、以下のような声明を出し、日本国内外へ賛同を呼びかけている(欧文・中国語、韓国語も作成)。第一次集約は五月末日。今年九月ともいわれている「安保理改革」に向けて、援助(ODA)をちらつかせた日本政府の露骨な「票集め」に抗して、韓国・中国をはじめとしたアジア民衆と共に「日本の常任理事国入りを支持しない!」の声を広げていきたい。ぜひご協力を!
*国内賛同は団体のみです(FAX:03]3234]4118へ)
[声明]日本の国連安保理常任理事国入りを支持しない!
■辺野古実でデモ・集会&コンサート
去る四月一六日、反安保実も参加している「辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会」が標記のデモと集会&コンサートを開催した。
まず、上野水上音楽堂に集結した約三〇〇名が辺野古への海上基地建設阻止を訴えて一四時から上野・御徒町近辺をねり歩き、沿道でチラシ五〇〇枚を配布した。水上音楽堂に戻って、一五時から集会を開催。沖縄平和市民連絡会の平良夏芽さんの辺野古からの訴え、横須賀、座間、横田の反基地・反派兵運動の米軍再編に伴う取り組み状況の報告、辺野古に行った若人からのアピールを聞き、エイサー海人・「月桃の花」歌舞団・ノレの会&フレンズ・知念良吉さん・花&フェノミナンの歌と踊りで、参加七〇〇名が盛り上がった。
SACO合意見直しの報道も断続的になされていたが、那覇防衛施設局が、座込み一周年を過ぎた四月二〇日の夜中に作業船を出し、キャンプシュワブの砂浜に六〇本もの単管足場機材を並べるなど、実際には非常に厳しい状況の中で集会を迎えた。
演台に立った夏芽さんは、現場の状況を切々と訴え、最後に「皆が主人公です。辺野古の私たちが止めているんじゃなくて、皆さん一人一人が止めているんだという自覚と自信を持って、この後もきっちりと基地建設を止めていきましょう。そして、明日か明後日だとうれしいんですが、いつになるかわからない、白紙撤回のお祝いを、日本全国で本当に一日も早くお祝いしようではありませんか。」と参加者を奮い立たせた。そして会場で集められた、二八万円余りのずっしりと重いカンパ金を持って夏芽さんは辺野古に戻った。
沖縄との温度差がある中で、三〇の団体で構成する辺野古実が、打ち合わせを重ねながら、毎週月曜夜の防衛施設庁抗議行動、防衛施設庁・環境省・外務省・業者への申し入れ行動、街頭情宣などなど、微力ながらの東京での抗議行動が辺野古の阻止行動に寄与していることも確認された。
その後、那覇防衛施設局が掘削作業開始を四月二六日に発表、ジュゴンへの影響を配慮して実施しないとしていた夜間作業も開始し、強引に作業をしようとしている。また、「在沖海兵隊移転見送り」(五月一日、琉球新報)、「基地負担軽減に厳しい見とおし 西施設局長が示唆」(五月三日、同)と「SACO合意見直しの見直し」が報道され、辺野古の闘いがますます厳しくなってきている。
辺野古に行ける人は現地に行こう、行けない人は、カンパ・防衛施設庁前行動・当局への電話・FAX・メール攻勢、メディアへの訴えなど、関東での闘いを続けよう。
(木村雅夫)
■イラク第六次派兵に反対し防衛庁抗議行動
イラクへの陸自第六次派兵に反対する首都圏での取り組みとして、五月七日に「自衛隊のイラク第六次派兵に反対し、即時撤退を求める5・7防衛庁抗議行動」を行った。奇しくも、第一陣が関西空港からクゥエートに向けて飛び立っていった当日であった。
午後六時に防衛庁前に集合。まず参加した仲間からいくつかアピールを受けた。関西共同行動の仲間からは、派兵の地元・伊丹で四月二四日に行われた派兵反対運動や関西空港を軍事利用させない取り組みについて、また、市民意見広告運動の仲間からは、この五月三日に朝日新聞と毎日新聞の全国版に掲載された意見広告への反響(特に「九条実現」という主張への)についても報告された。
防衛庁に対しては、実行委員会の申入書(左記)のほか、「自衛隊の第6次イラク派兵を中止し、自衛隊の即時撤退を求める要請文」(有事法制反対ピースアクション)、「陸自第6次イラク派兵の中止と即時の撤退およびイラク派兵経過の情報公開を求める要請書」(人権平和浜松/NO!AWACSの会)、「イラクへの陸自隊員派遣中止に関する申し入れ」(関西共同行動/しないさせない戦争協力・関西ネットワーク)、「抗議文 第六次イラク派兵を中止せよ! ヒロシマ(海田13旅団)からの部隊を即時撤退せよ!」(入れるな核艦船!飛ばすな核攻撃機!ピースリンク広島・呉・岩国28団体)も手渡された。
参加者は三〇名あまり。
【声明】自衛隊のイラク第6次派兵の中止と第5次隊の即時撤退を求める
イラクからの自衛隊撤退と沖縄の米軍基地撤去を求める実行委員会(反安保実IX)
東京都千代田区三崎町3-1-18 市民のひろば気付
TEL:03-5275-5989/FAX:03-3234-4118
メール:hananpojitsu@jca.apc.org
URL:http://www.jca.apc.org/hananpojitsu/
郵便振替口座 口座番号:00160-2-36988 加入者名:新しい反安保行動をつくる実行委員会
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