面会室に、にこやかな笑顔で現れたゴビンダさん。久しぶり、という挨拶を交わして、春に娘さんたちが来日したときの話を少ししました。とても立派に育っていることをゴビンダさんが誇らしく思っている様子が伝わってきます。家族の近況や、お兄さんからの伝言を伝えると、しきりにうなずいていました。西さんが、とにかく家族は皆元気でやっているから心配しないように、まだ先が長いだろうからゴビンダさん自身の健康が一番大切なので、充分体には気をつけるように、というと神妙な顔をしつつ、「でも薬飲まないと眠れない」、「ここでは食べることと寝ること、それと面会だけが楽しみ」と言いました。2類に進級すれば面会は月5回になる、と水を向けましたが、今の3類を維持するだけでも大変、小さなことでもすぐ懲罰で下げられてしまう、と言っていました。私たちには窺い知れない気苦労やつらさがあるのだと思います。
弁護団の先生経由でお預かりした妹さん家族の写真を見せたり、ネパールの政治状況の話をしたりしているうちにあっという間に時間が経ってしまいました。1月4日に神田先生が面会にいらっしゃる予定であることを伝えると、力強くうなずきました。おそらく、気になっているであろう再審の状況について詳しいことを聞くつもりなのでしょう。
私たちが直接できることは限られてしまいますが、こうして面会することで少しでもゴビンダさんの心の支えになれれば、と思います。
熊野里砂