7月26日、ゴビンダさんの面会に行ってきました。衝撃的なDNA鑑定結果が報道されてから初めての私の面会でした。面会室に入ってきたゴビンダさんは顔を輝かせて、私の顔を見るなり両手でしっかりとガッツポーズをしました。
今回の面会の目的は、DNAの鑑定結果が正式に裁判所と弁護団に開示されたことを伝えるものでしたが、ゴビンダさんはすでに報道されたことを信じていたと、そのことについてはさして驚かず冷静に受け止めていました。
今の気持を聞くと、最初に、母に会いたいと言う言葉が返ってきました。その可能性が見えたということで、年を取ってもう会えないかもしれないと思っていたお母さんのことが頭に浮かんだのでしょう。「真実はかならず勝つ」。 そのネパールのことわざを心にすえ、それを支えにこれまで耐えてきた。暗いトンネルの向こうに灯りが見えた。そう言いました。
面会に行く前にカトマンズの妻のラダさんに電話をしました。何かゴビンダさんに伝えることはないか聞くためです。ラダさんは、このことはすでにネパールでも報道され、日本のメディアの取材などで大変だが、こちらはお母さんも含めみんな喜んでいる。元気にしているから心配しないように、と言っていたと伝えました。
ラダさんは日本の裁判所、検察庁に「14年間もやっていない罪で自由を奪われている。ゴビンダと私の人生の絶頂の時を奪われてしまった。とにかく一日も早くゴビンダを釈放し、私たち家族のもとに返してほしい。ゴビンダの母はもう生きてゴビンダには会えないと思っていた。会えるという希望が今見えてきたが、その希望は絶対かなえて欲しい」と伝えて欲しいと訴えていました。