平成13年(あ)第169号
決 定
国籍 ネパール王国
住居 不定
飲食店従業員
ゴビンダ・プラサド・マイナリ
1966年10月21日生
上記の者に対する強盗殺人被告事件について、平成12年12月22日東京高等裁判所が言い渡した判決に対し、被告人から上告の申立てがあったので、当裁判所は、次のとおり決定する。
主 文
本件上告を棄却する。
当審における未決勾留日数中700日を本刑に算入する。
理 由
弁護人神山啓史外4名の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、記録によれば、原審は訴訟記録及び第1審裁判所において取り調べた証拠のみによって直ちに被告事件について犯罪事実の存在を確定し有罪の判決をしたものではないことが明らかであるから、前提を欠き、その余は、事実誤認、単なる法令違反の主張であって、いずれも刑訴法405条の上告理由に当たらない。
なお、所論にかんがみ記録を精査しても、同法411条を適用すべきものとは認められない。
よって、同法414条、386条1項3号、181条1項ただし書、刑法21条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。
平成15年10月20日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 藤田 宙靖
裁判官 金谷 利廣
裁判官 濱田 邦夫
裁判官 上田 豊三
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