●高裁要請
11月29日午後3時30分、東京高裁第四刑事部に対する再審開始要請行動に「支える会」と国民救援会などから10名が参加。署名3521筆とゴビンダさん自筆の要請書などを提出し、速やかな再審開始決定と刑の執行停止を訴えました。
ゴビンダさんは、獄中で習い覚えた漢字交じりのしっかりした日本語自筆の要請書を提出しました。→自筆要請書(PDF)
●三者協議
11月29日午後6時から司法記者クラブで、ゴビンダ弁護団による記者会見が開かれました。その要点は以下のとおりです。
- 弁護団は、鈴木鑑定を「無罪とすべき新証拠」とする9月30日付最終意見書を提出している。これに対し高検は11月25日付最終意見書で、「被害者が第三者と性交した後、事件現場へ移動したため着衣などから体毛が落ちた可能性がある」と指摘。「弁護側は証拠に基づかない主観的な評価を繰り返している」などと主張し、従来の主張を繰り返している。これに対し弁護団は、「検察側の主張こそ非常識で、何ら根拠のない主観的なものだ」と反論した(11月29日付補充書12として提出)。
- 高検の11月25日付意見書には、追加鑑定の結果(すでに判明している第1グループ=唾液、第2グループ=首まわり微物)について言及されていない。さらに追加鑑定の残り(第3グループ=衣類関係)が現在作業中であるとの理由から、これらについての意見書の提出期限も明言しなかった。
- 上記検察官意見について、また現在作業中である第3グループの鑑定進捗状況について確認するため、年内にもう一度、12月27日午後4時から三者協議を行う。
以上のとおり、今回は実質的な進展がなく、また次回に持ち越されました。ただ、裁判所が、年内最後の日に三者協議の日程をもう1回入れさせたことから見て、少なくとも裁判所は請求審を長びかせまいとしているのではないかという印象を受けました。
|