「基調講演」では、ゴビンダ再審弁護団の神田安積先生から、確定判決の不当性、再審の争点、証拠開示請求の内容などについて、ご報告していただきました。
「ゴビンダさんの家族紹介」は、「支える会」共同代表の蓮見さんが、兄インドラさんからの手紙(英語メール文を和訳)を読んでから、スライド写真により、ラダさんや娘たちのネパールでの暮らしぶり来日時の様子を紹介しました。
再審事件の特別報告として、今年は、現在、即時抗告審での正念場を迎えている布川事件の荒川晶彦弁護士から、水戸地裁土浦支部の開始決定のポイントなどについてお話しいただきました。再審請求人の1人、杉山卓男さんは、「必ず開始を勝ちとって、他の事件にも道を開きたい!」とアピール。三浦直子弁護士も急きょ挨拶に駆けつけてくださいました。
ゴビンダさんは、この集会のため、3月10日付で便箋3枚に及ぶ手紙を、かなり上達した日本語で書いてきてくれました。これをゴビンダさんの獄中からのメッセージとして、事務局の関さんが読み上げました。
各冤罪事件からのアピールは、以下6事件の方々が、してくださいました。
- 「名張毒ぶどう酒事件・奥西さんを守る東京の会」(宮崎事務局長)
- 北陵クリニック事件「無実の守大助さんを守る首都圏の会」(藤沢事務局長)
- 「袴田さんの再審を求める会」(鈴木事務局長)
- 「ムミアの死刑執行停止を求める市民の会」(今井さん)
- 「三浦和義氏の逮捕に怒る市民の会」(事務局の石見さん)
- 「西武池袋線痴漢冤罪小林事件」(小林さんの奥様)
「推定有罪」が常態化している現状での裁判員制度導入に危機感はあるが、国民的関心が広がることを好機として、「無実の人に無罪を」という当たり前のことが実現するよう、私たちが力を合わせて厳しい状況を打ち破ろうと力強く語られました。
最後に、2007年度の活動報告を「支える会」事務局の客野さんが行いました。
再審請求を行ってから4年目に入りました。獄中のゴビンダさんにとってはその一日一日がいわれなく自由を奪われた苦難の日々です。また、ネパールのご家族にとっても夫を、父親を、息子を、弟を奪われた日々です。一日も早い再審開始と無罪獲得によって、ゴビンダさんがご家族のもとへ帰る日まで、私たち支える会もねばり強い活動を続けていく所存です。今後も皆様の温かいご声援をお願い申し上げます。