袴田さんを支援する広範な市民団体が参加し、この間、再審無罪を勝ち取った氷見事件、足利事件、布川事件、東電女性社員殺人事件(ゴビンダさん冤罪事件)の当事者や支援者も応援に駆けつけました。 この4日前の3月6日、福井女子中学生殺人事件と大崎事件の2つの冤罪事件で、いったん開始決定が出た再審を棄却する不当決定が出たばかりです。
ゴビンダさんは、この決定を聞いて、怒りをおさえられない、と私たちに電話をかけてきました。支える会から発言にたった客野美喜子さんは、そのゴビンダさんからのメッセージを読み上げて紹介しました。 以下は、電話でゴビンダさんが日本語とネパール語まじりで語った内容を、私たちがまとめ、彼に確認してもらってメッセージとしてまとめたものです。
菅家さん、桜井さん、杉山さん、そして私のように、無実なのに、間違った判決によって犯人にされてしまった者が救われるには、裁判をやり直してもらうしかありません。 前川彰司さん、原口アヤ子さんが、今回、再審が認められなくて、どんなに悔しい思いでいらっしゃるか、私にはよくわかります。
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袴田巌さんへのメッセージ:
77才のバースデイ、おめでとうございます。私も袴田さんと同じ東京拘置所に1997年から2003年までの6年間、入れられていました。
あそこに半世紀近くも、死刑囚として閉じこめられているなんて、どんなにつらくて、おそろしいことでしょう。でも袴田さんは無実だから、きっと新しいDNA鑑定によって、再審が開始されると信じています。
私が、お母さんの生きているうちにネパールに帰れたように、袴田さんもお姉さんがお元気なうちに、そこから出ることができますよう、遠いネパールからお祈りしています。
真の悪人は冤罪を作り出した警察、検察と、それに加担している裁判官です。しかし偽りは長くは続きません。最後には、必ず真実が勝ちます。どうぞあきらめないで、がんばってください!
ゴビンダ・プラサド・マイナリ、 カトマンズにて。
写真:有楽町で袴田さんの再審を訴える(左から櫻井さん、袴田ひで子さん、柳原さん、菅家さん)
櫻井さんは布川事件の被害者で国家賠償請求訴訟の原告。柳原さんは氷見事件の被害者で、やはり国賠訴訟の原告。菅家さんは足利事件の被害者。ひで子さんは巌さんの実姉。