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◆WSF2003 社会運動体からの呼びかけ
◆WSF2003 世界議員フォーラム決議文
◆「女性の世界行進」における女性たちの展望
◆ポルトアレグレからインドへ (エリック・トゥサンとのインタビュー)
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世界の社会運動団体のよびかけ

すべてのネットワーク、大衆運動・社会運動団体にこの声明への署名を呼びかける
2003年1月、ブラジル、ポルトアレグレにて

 [この呼びかけ文は、ブラジル・ポルトアレグレ市で開催された第3回世界社会フォーラムに世界中から集まった多くのネットワーク、大衆運動団体、社会運動団体の約700名が5日間かけて討論した後に作成されました。この呼びかけ文には、私たちを取り巻く状況や問題点の分析、そしてそれに対する提案、さらにその提案を実現するための具体的な行動が盛り込まれ、世界の社会運動ネットワークの確立が呼びかけられています。そして、各団体にこの呼びかけ文への署名が要請されています。賛同される団体は3月末までに、直接movsoc@uol.com.brにメールで連絡するか、またはATTAC Japan(attac-j@jca.apc.org)までご連絡ください]

 私たちは、グローバルな危機の気配の中、ポルトアレグレに集まった。
米国政府が対イラク戦争開始の決意を通じて示している好戦的な狙いは、私たち全てに重大な脅威を与えており、また、ミリタリズムと経済支配の結び付きを見事に物語っている。

 同時に、新自由主義の下のグローバリゼーションは、それ自身が危機に入っている。世界的不況の脅威はかつてなく明白である。企業の不正をめぐるスキャンダルが毎日のように報じられ、資本主義の現実を暴露している。社会的・経済的不平等が拡大しており、私たちの社会と文化、私たちの権利、私たちの生命の社会的基盤を脅かしている。生物多様性、空気、水、森、土、海は商品のように消費され、売り物にされている。このすべてが、私たちの共同の未来を脅かしている。
 私たちはこれに反対する!

私たちの共同の未来のために

 私たちは、新自由主義の下のグローバリゼーション、戦争、レイシズム、カースト制、貧困、家父長制、すべての形態の経済的、民族的、社会的、文化的、性的、ジェンダー的差別と排除に反対して全世界で闘っている社会運動団体である。私たちは皆、社会的公正、市民権、参加型民主主義、普遍的権利、そして人々が自分たちの未来を決定する権利のために闘っている。

 私たちは、平和と国際的協力を目指し、人々の食、住、健康、教育、情報、水、エネルギー、公共交通、人権へのニーズに対応した持続可能な社会を目指す。私たちは、社会的暴力や家父長制の暴力と闘っている女性たちと連帯している。私たちは農民、労働者、都市の大衆運動、そして住居、雇用、土地、権利を奪われることによって差し迫った脅威に直面している全ての人々の闘争を支持する。

 私たちは数百万人という規模で声を上げ、「もう1つの世界は可能だ」と叫んだ。 このことが今ほど真実で、緊急の問題となったときはない。

戦争をやめろ!

 社会運動団体は軍事化、軍事基地の拡大と国家による弾圧の強化--それは無数の難民を発生させ、社会運動や貧しい人々を犯罪者扱いする--に反対する。私たちはイラクに対する戦争、パレスチナ人、チェチェン人、クルド人に対する攻撃、アフガニスタン、コロンビアに対する戦争やアフリカにおける戦争、そして朝鮮半島の戦争の脅威の増大に反対する。私たちはベネズエラに対する経済的・政治的侵略、キューバやその他の国に対する政治的・経済的封鎖に反対する。私たちは、新自由主義のモデルを押し付け、全世界の人々の主権と平和を侵害するために計画されたあらゆる軍事的・経済的行為に反対する。

 戦争は、世界支配の構造的で永続的な一要素となっており、軍事力を使って人々と、石油のような戦略的資源を支配することを目指している。米国政府とその同盟国は戦争を紛争解決のための、ますます普遍的な解決策として押し付けようとしている。私たちはまた、帝国主義諸国が世界中で宗教的、民族的、人種的、部族的、その他の緊張と反目を助長し、それによって自分たちの利己的な利益を追求しようとする試みを非難する。

 世界の世論の多数は、差し迫った対イラク戦争に反対している。私たちはすべての社会運動(団体)と進歩的勢力に対して、2003年2月15日に全世界で行われる抗議行動を支持し、参加し、組織することを呼びかける。この行動はすでに世界の30以上の主要都市で、戦争に反対するすべての人々の協力によって計画され、コーディネートが行われている。

WTOを失敗させよう!

 WTO(世界貿易機構)、FTAA(米州自由貿易圏)や、急増している地域規模あるいは2国間の通商協定--AGOA(アフリカの成長と機会に関する法律)、中米自由貿易協定構想など--は、多国籍企業が自分たちの利益を増進させ、世界各地の経済を支配し、私たちの社会を貧困化させるような開発モデルを押し付けるために利用している。貿易自由化の名において、生命と自然のすべての側面が売り物にされ、人々は基本的な権利を否定されている。農業関連多国籍企業は遺伝子組み替え作物(GMO)を全世界に押し付けようとしている。アフリカや他の地域でHIV/AIDSや他の伝染病に苦しんでいる人々は、低価格のジェネリック薬[特許権で保護されていない一般薬]へのアクセスを拒否されている。さらに、南の国々は、終わりのない債務サイクルに陥っており、そのために市場を開放し、富を輸出することを強制されている。

 これからの1年に、WTO、FTAAや貿易自由化に対する私たちのキャンペーンは規模においても広がりにおいても発展するだろう。私たちは農業、水、エネルギー、公共サービス、投資の自由化をストップし、逆転させるために、そして人々が自分たちの社会、資源、文化と知識、経済に
対する主権を再確立するためにキャンペーンを行う。

 私たちは「もうたくさんだ」と叫んでいるメキシコの農民たちに連帯し、彼ら/彼女らの闘争の精神で、WTOとFTAAを失敗させるために地域で、全国的に、そして国際的に運動を組織する。私たちは食料主権を求め、新自由主義的な農業、食糧生産、流通のモデルに反対する世界的な運動を支持する。特に、私たちは今年9月にメキシコ・カンクンで開かれるWTO第5回閣僚会議と、10月に米国・マイアミで開かれるFTAA閣僚会議の期間、全世界で大衆的な抗議運動を組織する。

債務の帳消しを!

 第三世界の債務の完全かつ無条件の帳消しは、最低限の基本的な人権を実現するためにさえ不可欠の条件である。私たちは、債務に苦しむ国が対外債務の支払いを停止し、IMFとの契約、とりわけ構造調整計画を破棄しようとするなら、それを支持するべきである。数世紀にわたる第三世界の人々やその資源、環境に対する収奪を考えれば、この人々は賠償の権利を有している。私たちは「誰が誰に借りがあるのか」を問う。これらの問題は、今年のG8(6月、フランス・エビアン)、WTO(9月、カンクン)、そしてIMF/世界銀行年次総会(9月、ワシントン)に向けて行われる主要なキャンペーンで取り上げられるだろう。

G8 に反対する

 私たちは、すべての社会運動団体および進歩的勢力に対して、6月1-3日にフランス・エビアンで開催されるG8が正当な権限を持っていないことを明らかにし、そこで提案される政策を拒否するための大衆動員に参加することを呼びかける。この動員は、エビアンでの国際的集まりと連携して全世界で組織され、エビアンでは対抗サミット、対抗キャンプ、そして巨大な国際的デモが行われるだろう。

女性::平等の促進

 私たちは、3月8日の国際女性デーに女性運動団体によって呼びかけられている、あらゆる形態の暴力と家父長制に反対し、社会的・政治的平等を目指す行動に参加する。

連帯して

 私たちは、全世界の進歩的社会勢力、運動団体、組織に対して、パレスチナ、ベネズエラ、ボリビア、その他の、現瞬間に極度の危機に立ち向かっている人々への連帯を呼びかける。

[すべての]人々に呼びかける

 私たちは現実への関与、さまざまな闘争や国際会議を通じてもう1つの世界を築き始めており、もう1つの世界が可能であることを強く確信している。私たちは戦争や貧困に反対し、平和と社会的公正を求めるために私たちの統一を継続し、強化することを決意した。

 昨年のポルトアレグレの世界社会フォーラムで、私たちは私たちの目的、闘争、そして連合を作り上げる方法を明確にした宣言を採択した。この宣言の精神は依然として生命を保っており、私たちのこれからの運動を鼓吹するだろう。

私たちの国際的ネットワークの強化を

 その後、世界は非常に急激に変化してきた。そして私たちは、私たちの意志決定プロセス、コーディネート[連絡調整]とアライアンス[連合]の構築において、新しいステップを踏み出す必要を感じている。つまり、広範で、ラディカルで、民主主義、複数制、国際主義、フェミニスト、反差別、反帝国主義の観点に立ったアジェンダ[提案/課題]を提起し、広めていく必要がある。

 私たちは、私たちの分析と運動方針を明確にするための枠組みを確立しようとしている。このためには、すべての運動団体の能動的な参加が必要であり、その際に、社会フォーラムが政府や政党から独立していること(これは世界社会フォーラムの「基本原則憲章」(Charter of Principles)に規定されている)を念頭におき、また、その[参加している各社会運動団体の]自立性を尊重する必要がある。この枠組みは、さまざまな異なる社会的主体が自分たちの経験を報告し、共有することによって強化されていくだろう。しかも、これは社会運動の政治的表現と組織化のさままな形態に沿って、また、イデオロギーと文化の多様性に沿って行われるだろう。

 私たちは、敏速で柔軟で持続的で、しかも広範で透明な社会運動のネットワークを確立する必要を感じている。このネットワークの役割は、[社会運動の]プロセスを豊富化し、エネルギーを供給し、その多様性を発展させ、必要なレベルの調整[コーディネート]を引き受けることである。このネットワークの目的は、全世界の運動団体の、より深い政治論争への関与を促進し、共同の行動を推進し、社会的権利のために闘う具体的な主体のイニシアチブを強化することである。その機能は水平的で、かつ効果的でなければならない。

 この目的のために、私たちは国際的な動員の情報源と手段を提供するコンタクト・グループ(「世話人グループ」)を確立することを提案する。このグループの役割には、ウェブサイトやメーリングリストを通じた会議の準備、論争と[内部]民主主義の促進が含まれる。このコンタクト・グループは6−12カ月にわたって確立される。これはブラジルをベースとする社会運動・大衆運動団体のネットワークの支持者たちの過去の経験を土台とする。

 この体制は暫定的であり、継続性を保証するためのものである。この暫定的なグループの主な作業は、世界の社会運動団体が相互に協力するための具体的な手続きを明確化するための論争を準備することである。これは継続的なプロセスである。コンタクト・グループによる最初の検討は、今年9月のカンクンにおけるWTO反対の大衆動員の期間中に行われる社会運動団体のネットワークの会議で行われる。2回目の検討は、2004年にインドで開催される予定の世界社会フォームの期間中に、社会運動団体のネットワークの会議で行われる。

 検討では、特に、コーディネート[連絡調整]の有効性が検討され、それを強化するための新しい方法が追求される。また、その年から次の年へどのように進むのか、国内的・地域的運動や課題別のキャンペーンをどのように組み込むのかが検討される。当面は、より永続的で、構成団体をよりよく反映した構造を確立するための提案を明確にするために、私たちは組織、キャンペーン、ネットワークの間での本格的な論争を必要としている。

 これからの数カ月間、私たちはキャンペーンや動員を通じて、このプロセスを試し、改善し、確立するための多くの機会を手にする。

 私たちはすべてのネットワーク、大衆運動団体と社会運動団体に、2カ月以内にこの声明に署名して、movsoc@uol.com.br へ送付するよう呼びかける。

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第3回世界議員フォーラム


ポルトアレグレ、1月24日
国際議員ネットワークとその活動についての決議

 2003年1月22日から24日、世界議員フォーラム(WPF)は、世界社会フォーラム(WSF)の一部であり、3回の連続した年にポルトアレグレで開催された。この会議は、ブラジル連邦共和国の大統領として、ルイス・イナーショ・「ルラ」・ダシルバ−以前から有名な指導者の一人であるが−が選出された後、数日後にもたれた。ルラの勝利は、ブラジル、ラテンアメリカ、そいて世界中の巨万の男女にとって、社会的統合を軸とした社会的経済的な発展と政府の新しい形態が可能な時が来たという希望を表している。

 長期間にわたって、市民と社会運動体の間の連帯を強めることができる国際議員ネットワーク(以下IPN〕の創成は、世界議員フォーラムの早期の回において主要な目標となっていた。2001年1月、第1回WPFは、基本と展望を取り決めた。2002年2月、第2回では、その構成形態(国際次元の軸を中心に)と運用(地域的世界的なエレクトロニックなネットワーク)を特徴づけた。

 第1回WPFの宣言は−第2回によって完成されたが−選択されたキャンペーンテーマが、国際的地域的議員のネットワークのメンバー(トービン税・生命の特許化反対・平和の活動など)から、数ある調停・イニシアチブによって与えられた。また、その宣言では、WSF基本憲章への十分な尊重を表しつつ、社会フォーラム組織へのサポートを与えてきたし、世界的・地域的・テーマ別会議に参加してきた。

 2002年の間、ヨハネスブルグ会議〔Rio+10〕で用意された宣言と公共サービスに関する世界貿易機関(WTO)支配に反対するキャンペーン(現在的にはGATS交渉めぐって)との間で、ネットワークが集団的方法と相互介在をもって開始された。

 しかしながら、そこには地域・世界間での議員ネットワークの不均等な発展があった。第1回WPF(2001年1月28日)と第2回フォーラム(2002年2月2日)の決議の継続として、活動でのIPN能力の拡張と強化は緊要である。それゆえ、IPNの地域的極に限られた議員の努力に、異なる国々の国内的、地域的、地方的会員議員が協働しうるために、IPNの国内ネットワークは形成されなければならない。

◆2003年における、立法府レベルと市民・社会運動に関係するキャンペーンの双方の活動予定

戦争反対:
 これは一番の緊急性をもつ。イラクへの戦争を回避させ、パレスチナ領域へのイスラエル軍の占領を終焉させる緊急な行動を行うべきである。 

 国連安全保障会議参加国の議員は、自国政府に対し、断固として戦争に反対し、「予防的戦争」概念に反対を挑むことを要求しなければならない。この場合、利害国だけから国連総会での投票に優先権を与える「平和のための投票」が行使されなければならない。どのような攻撃にも明確な拒否が示されなければならず、この攻撃は、国連の任務を達成させる自らの必要性への信頼を遠くに追いやり、平和を脅かすものになる。私たちは、国連が平和を求めるイニシアチブをとるように要請する。国連査察官は、彼らの任務に必要な十分な時間が得られなければならない。

 より広い文脈において、「予防的戦争」というワシントン・合衆国ドクトリンに強制されてる新しい世界的軍事秩序に反対をしなければならない。この戦争は、ラテンアメリカ、中東(パレスチナ)、ヨーロッパ(チェチェン)、アジア(フィリピン)において、すでに影響を与えている。IPNは、新しい反戦運動において一致されるべきで、それは、世界規模で形成され、とくに、2003年2月15日に組織される大衆動員について特別に考慮される。IPNは、イラク訪問国会議員派遣団の成功を企図する。それは、戦争への根源的反対に基づくもので、独裁者サダム・フセインの犠牲者であり、ワシントンによる軍事侵攻と経済封鎖の犠牲となるイラク民衆との連帯を伴なっている。それは、イラク体制の支持を含意していない。

 またIPNは、戦争反対の決議を国連安全保障会議が受諾するよう要請すると共に、この派遣期間の間、アメリカ議会の議員だけでなく、反戦への支持を示すために、アメリカの反戦運動体にも会見するよう求める。直ちに、戦争の脅威に関するすべての国会議員の論争が組織されなければならない。

カンクン:
 カンクン(2003年9月10日〜14日、メキシコ)でのWTO閣僚会議は、自由主義グローバリゼーションに反対するすべての社会運動体にとって、大変重要なものとなる。

 知的所有権に関するTRIPS協定を改正するというドーハでの合意において、発展国が、公的な健康政策の運用を妨げないとの協定は、尊重されなければならない。これは、新通商ラウンドの開始において、必要不可欠なものの一つである。貧しい人々が特許の名の下に薬品を手にすることを拒否されてきたことや利益を要求されることは、受け入れられない。

 IPNは、サービス貿易に関する一般協定(GATS)に反対し、公共サービス防衛(ヨーロッパで先行した請願書には国会議員メンバーから215名の署名がすでに集められている)のキャンペーンを拡大すべきである。自由化に反対する申し入れの期限は、2003年3月31日となっており、この月は、閣僚会議が開催される9月に最高潮となるであろう動員においても、非常に重要な時期を象徴する。

 カンクン会議は、通商条約は社会的でエコロジカルな要求に従属すべきであり、雇用と環境に関する協定がWTOに強制されるべきであり、通商システムと国際金融システムは、より民主的になるために深く再編成されるべきであるということを再度主張する機会である。(水のような)共有の財産は、商品のように扱われるべきでない。私たちは、多国籍企業の利益のための投資に関する多国間協定について、WTO内部の交渉に反対してきたことを思い起こした。WTOや国際機関は、条約を作ることなどできない。

 フィーラムに参加したメキシコの議員メンバーは、カンクンでの閣僚会議の数日前から、IPNと調整しながら、強力な政治的イニシアチブの組織化について、強く要請した。

ヨハネスブルグのあとで:
 ヨハネスブルグでの持続可能な発展に関するサミット(Rio+10)は、2002年8月末から9月はじめに開催されたが、恥知らずな失敗となった。かなり限られたものにもかかわらず、京都議定書の批准は達成されもしなかった。危険物資部門の海上輸送において、引き起こされているような新しい環境的・社会的災害が、再び起こってきている。IPNによって率先される国際的アピール文書は、数カ国の国家議員メンバー233名によって署名されているが、この程度まだ特有なものである。それゆえ、IPNは、このアピール(このテキストに添付される「ユハネスブルク以後、地球を救うことの緊急性」と供に)を広範な観衆に公表する。そして、新しい活動と、このトッピクに関する計画の準備のために再度、このアピールへの署名集めを開始する。

◆資本活動への課税
 金融発展による窮乏と公共的共有財産へのアクセス支援の必要性に直面して、IPNは、世界9規模での富の再配分、特に、国際的金融取引へのトービン税に賛成するキャンペーンを増大する。このような税金は、金融市場への民主的・政治的規制を打ち立て、為替投機に反対する闘いに貢献する。IPNは、国会議員によるこのキャンペーンへの協同、特に、国連資金の利益となる現行市場への課税を取り決める国際的協約への賛成キャンペーンを援助する。

◆交渉の透明性と民主的条件
 自由主義グローバリゼーションの後、民主主義はますますその意味を空疎化している。民衆の将来を委ねてしまう、ある協定の交渉における秘密性がルールとなってきている。IPNメンバーは自国において、その交渉に関する討論文書と、各国政府によって正当化される立場を公にする要求に介在する。透明性は、もはや民主主義の本当の履行にとって、必要条件の一つとはいえないが、最も緊要な一つである。

 北からの国々の国会議員は、特に、自由主義的危機に襲われている南の国に対するその政策(とりわけIMFの)について、自国政府に強く反対すべきであり、世界的規模の飢餓に反対する闘争計画の履行に対して、いかに支援できるかという質問を公然と発すべきである。

 国会議員は予算上の政策と執行に関する議員的コントロールを実行すべきであり、自国での政治活動において自己表現すべきである。私たちは、この社会の運動とその切望に対して、開かれていなければならない。

◆連帯
 私たちは、ラテンアメリカの合衆国への経済的従属を来すであろう現在のFTAA計画への反対を再主張する。私たちは、もう一つの地域的な民主的・経済的統合の型を求める。IPNは、不平等な特徴を持ったいかなる協定も阻止するために、現在の交渉を密接に見守っていかなければならない。

 また私たちは、軍事的介入なしに社会的公正を促進することで、コロンビア紛争の民主的解決への支援を再度主張する。

 WPFは、ボリビア農民に対する数日前の血まみれの鎮圧を避難し、彼らへの連帯と支援を表明すると共に、彼らの正当な要求に味方する解決を求める。

 WPFは、奪うことのできない独立・主権・自己決定のキューバ人民の権利と意志に対する支持を表明する。この人民は、自らの運命を支配下におくべきである。私たちは、トリッツェリ・ヘルム・バートンと「キューバ順応」法、そしてその入国申請判定と同じように、キューバへの合衆国による封鎖の無条件解除を要求する。

 WPFは、合衆国・カナダとの間で交わされたNAFTAという自由貿易協定における農業・漁業の再交渉を求めているメキシコの農民組織「うんざりする農民たち」への支持する。

 次期国連総会の枠組みにおいて、特に国民投票を遂行しているサラウィの人々の独立と自己決定権の関する国連決議の履行を要求している。

動員
 戦争と不平等なグローバリゼーションに反対する運動の脈絡の中で、IPNメンバーは、市民・社会運動体による2003年に計画された重要な動員に参加する。これには、エヴィアン(フランス)におけるG8会議に関連する活動を含んでいる。

 政党と社会運動体との間の論争が必要である。私たちは、フォーラム期間中、この質問について扱ってきた作業グループにより書かれた発言を論争の要点として、論じている。

 またIPNは、2003年の間、組織体によって展開されるキャンペーンと活動を評価すべき次期世界議員フォーラム(インドでの)を準備し、2004年の新しい活動も準備すると共に、明確な政治的論争を導くだろう。
 
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2003年世界社会フォーラム:「女性の世界行進」の女たちへの期待

2003.3.14
 
何よりも私たち「女性の世界行進」が世界社会フォーラムに参加したこと、そして世界社会フォーラムへの参加者が約10万人であったことを、私たちはとても誇りに思う。さらに、この数字に、この1年間の地域別、テーマ別フォーラムに参加した大勢の人たち、また2003WSFの討論に興味を持って注目してくれている人たちを加えるなら、私たちの戦略と行動に関する議論や討論のプロセスの重要性は明確である。数百万人もが世界社会フォーラムに関わり、そして、その大部分は女性であり、またその誰もが地球の調和を考えながら男女間の平等、人々の間の平等、全人類の間の平等を求めて行進を続けることを決意している。こうしたことは、一方で、確かに新自由主義、戦争挑発、および男主義のプロパガンダへのあらゆる形の反対に対して、不気味な戦争と攻撃が準備されていたとしても、地球のパノラマを変えるものである。

 今、第3回世界社会フォーラムはポルトアレグレで終わったばかりである。このフォーラムによって、私たちは人間の尊厳を保証し、利益ではなく人を最優先し、イラクへの戦争に反対し、そして平和を築くために抵抗とオルタナティブを作るという日々の決意が強化された。さらに、私たちはポルトアレグレに来ていた他の社会運動体と共同してこの行動を起こす重要性についても確信した。こうしたことから、「女性の世界行進」は、ブラジルで結成された社会運動体世界ネットワークの呼びかけに署名した(この呼びかけと第3回社会運動体国際集会宣言は、ウェブサイトを参照:www.movsoc.org)。

 私たちは、平等を求める闘いを取り入れることが、すべての社会運動体の勝利戦略となることを示す可能性を、このネットワークが持っていると信じている。すなわち、「もう一つの世界」が現実となるために、私たちはもう一つの方法で作業し、思考し、行動しなければならない。これはあらゆる形の行動を作り出し、私たちのユートピア概念を根本的に変えて、あらゆる形態の抑圧が根絶されることを意味する。
 このプロセスのために、「女性の世界行進」は、とりわけ、フェミニストの経済的代替案(feminist economic alternatives)などの課題、グローバリゼーションという脈絡の中で常に増大する女性の身体の商品化、フェミニズムに関する論争、およびユース・キャンプに示される新しい政治世代の登場を取り上げていきたい。

 女性たちの運動、すなわち、今日のフェミニズムこそが、この30年の間に最も世界を作り変えてきた社会運動である。私たちは、女性たちに自らの価値と権利の存在を気付かせることによって、これを果たしてきた。女性たちの日々の生活を見て、私たちは性的および家庭内暴力、雇用のダブルスタンダード、私たちの仕事に対するゼロ評価、私たちの身体および私たちのセクシャリティに対する支配を告発してきた。女性たちがお互いに出会い、日々の経験を分析できるスペースをつくることで、私たちは、このことを達成した。1970年代以来、女性たちの運動は国際主義的になり、多様でかつ権威主義的でない方法をとりながら発展してきた。

 新自由主義と右翼勢力が伸張する一方で、女性たちの運動は、自分たちの抵抗をグローバルに表現するために結集した。女性への暴力と貧困に反対する「女性の世界行進」は、グローバル・フェミニスト行動ネットワークの一構成団体である。このネットワークは、自らの命と世界が、排除と憎悪を増長させる抑圧のシステム(家父長制、人種差別、資本主義)によって商品化されていくことに対して拒否を示す装置である。このことこそ、私たちが2000年に結集し、そして再び2005年に結集する理由である。

 そしてまた、これが、私たちが最初から積極的に世界社会フォーラムに参加してきた理由でもある。2003年の世界社会フォーラムは、私たちの作業の影響力を証明するものであった。参加者名簿には明らかにたくさんの女性たち、特にフェミニストたちの名があった。しかしながら、まだ女性たちの存在は周縁化されて、「儀礼的に許容されている」にすぎない。もう一つの世界を作り上げるときの女性たちおよびフェミニズムの役割について、私たちはまだ真剣な討論をしていない。資本主義に反対する闘争こそが優先される闘争だと考えている人は多い。依然として「理解できている」あるいは「より有能な」数人だけに権限を集中させる傾向が強い。

 世界社会フォーラムは、壇上に専門家のパネリストが並ぶように、今後も一方的な討論形式がとられるであろう。一般参加者は会場で質問するだけである。私たちの非権威主義的原則が反映され、各個人および団体の考えがさらに深まるような討論および議論のために新しい手法を作り出さなければならない。世界社会フォーラムに行って、実践の経験を共有し、資源を得て、また願わくば、他人から学んで、それにより、分析と行動を豊かにする人が多い。この点で女性たちの運動には貢献すべきものがたくさんある。私たちはいつでも経験を共有する準備ができている。しかし、それは対等な立場であることと、私たちのリーダーシップが認められるということでなければならない。来年に向けた課題はこの目標を実践することである。まさに女性の生活を変えるには世界を変える必要があることを私たちが知っているように、女性やフェミニズムなしでは、もう一つの世界は不可能であることを私たちは知っている。

女性の世界行進 (World March of Women)
http://www.ffq.qc.ca/marche2000
〔WSFサイトwww.forumsocialmundial.org.brより〕
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世界社会フォーラム:ポルトアレグレからインドへ
もう一つのグローバリゼーションを全体化するために

エリック・トゥサンとのインタビュー(聞き手:セルジオ・フェラーリ)
2003.3.26

 世界社会フォーラムは、三度続いたポルトアレグレでの会合の成功をうけて、2004年にはインドに場所を移し、2005年にはまたブラジルに戻ることになる。地理的移動は、方法論、参加のあり方、さらに政治的文化の点での移動も含みこんだものである。第3回世界社会フォーラムでの結論からほぼ2カ月――時間は貴重な歩みを作りだすものだ――を経過した今、エリック・トゥサンはこの作業プロセスの現状と将来について分析している。エリック・トゥサンは、世界社会フォーラム国際評議会のメンバーで、ブリュッセルの第三世界債務帳消し委員会(CADTM)の代表である。彼は、異なった種類のグローバリゼーションをめざす精力的な活動家であり、ヨーロッパにおけるこの分野での最も有能な政治分析家の一人でもある。

――ポルトアレグレ・プロセスを振り返って分析してみて、世界社会フォーラムの現状をどう考えますか。

 豊かな経験の蓄積がなされています。その蓄積が2001年には1万2千人の参加者だったのが、今回の第3回目には10万人も結集することを可能にさせたのです。このプロセスによって、革新的なグローバルな力学を作りだすことができたのです。この力学は、幾つかの大陸、とりわけ南米と西欧ではきわめて具体的に実行されましたが、アジアや北米ではそれほどではなく、アフリカや東欧ではいまださらに低い段階にあります。

●世界社会フォーラムのアジア化

――インドへの移動についてどう感じていますか。

 世界社会フォーラムの「アジア化」は根本的な前進です。世界の人口の半数以上がアジアに住んでいます。多くの意味で、世界の変革は最初にこの大陸で行われなければならないでしょう。私たちは、西欧と南米の人口は世界全体の15%に過ぎないことを忘れてはいけません。

 世界社会フォーラムは、その発端から今日にいたるまで、影響力や基本的特徴において、主にヨーロッパならびにラテンアメリカに焦点を合わせたものでした。場所の移動は、われわれの活動の方法や発言する人びとの変化を意味するでしょう。最初の3回の会合の参加者は毎回同じであり、私たちは繰り返し参加しました。私たちはきわめて貴重な一連のテーマ(第三世界の債務、水、グローバリゼーション、オルタナティブ・メディア、反戦の抗議、女性の闘争、食糧主権など)について論議を交わしました。

 今回のインドへの移動は、継続性の中での刷新をもたらすでしょう。問題を提起し、討論する上での新たな方法が作られます。さらに極めて重要な要素を付け加えれば、ここインドでは社会運動が高度な発展を遂げてきました。

――私たちはその社会的力学について多くを知らないのですが。

 あちらでは、目を見張るようなすばらしい社会運動がいくつかあります。数百万人のメンバーを抱えた草の根の農民組織、大衆的な労働組合(工業、公共・民間サービス、漁業などの部門)が、企業主導型のグローバリゼーションをめぐる大きな課題をめぐって行われる動員の担い手となっています。

 ヒンズー教徒の農民たちは、多国間投資協定(MAI)、遺伝子組み替え食物、モンサントなどの多国籍企業、ナルマダ川開発計画のような多国籍企業や世界銀行が押し進めているエネルギープロジェクトに反対して闘っています。私たちは、有毒ガスの流出によって1万5千人以上が死んだ1984年のボパールでのユニオンカーバイド社の事件のような、多国籍企業の犯罪的な責任放棄の問題に対処しなければならない人びとのことについても話しています。

――インドに移ることは、したがってこのプロセスにおける質的なステップなのでしょうか。

 さまざまな経験を結びつけ、フォーラムの力学を、世界中の敏感な地域において発展しているきわめて豊かな社会運動の中に移植するチャンスだということが主要なことです。

――ポルトアレグレの第3回世界社会フォーラムでよく出された質問は、次のようなことでした。インドには、このプロセスの継続性を確保する組織的キャパシティーがあるのか、と。

 私たちは、以前のポルトアレグレのフォーラムが達成してきたものと同じか、それ以上のものを他の大陸で行うことを求めることはできません。私たちは2001年に1万2千人の参加者で始めたことを忘れてはいけません。したがって、2004年のインドで3万人の参加者でスタートするのは実際のところ当たり前のことであって、悪い結果とは言えないのです。

 諸設備のレベルは異なったものでしょう。おそらく私たちは、ポルトアレグレの市政やリオグランデドスル州政府から受けてきたような支援を、地方・全国の政府から受けないでしょう。私たちは、忙しい準備作業と活動家ネットワークにいっそう依拠しなければならないでしょう。そして参加者たちは、私たちがいつも享受してきたような快適さを手に入れられないかもしれません。

 インドの世界社会フォーラム組織者は、大きな財団からのファンドを貰わないことを決めています。先のポルトアレグレでの世界社会フォーラムは、フォード財団からほぼ50万ドルに上る財政的支援を受けました。この新しい観点は、私にとって興味深いものです。それは、私たちがもっと初歩的なインフラでやっていくことを要請するものです。

 ポルトアレグレの以前に、1996年にチアパス(メキシコ)にあるラカンドンのジャングルで、サパティスタが新自由主義に反対し人間性を求める初めての会議を行ったことを、私たちは忘れてはなりません。それは、この全体のプロセスのきわめて豊かで刺激的な出発点でした。

 私は、社会運動間の交流を保障するイベントを組織するインドの友人たちの能力について、一瞬たりとも疑ったことはありません。このイベントで、彼らは将来の課題についていっしょに決定し、彼らの参加と協調を強化するでしょう。それは成功し、世界社会フォーラムを強化することになるでしょう。

●世界社会フォーラムの新しい顔

――世界社会フォーラムは、ますますグローバルな運動を動員していますね。

 そうです! 2004年1月ないし2月の第4回世界社会フォーラムよりも、さらに重要なことは、2003年に予定されているすべてのイニシアティブと闘争です。第一に戦争に反対し、米州自由貿易協定(FTAA)、GATS(貿易・サービス一般協定)、WTO(世界貿易機関)に反対することであり、債務帳消しとIMF(国際通貨基金)との協定の帳消しを支持することです。

 地域や大陸規模のフォーラムの全準備プロセスも、2004年の世界社会フォーラムそれ自体より重要です。それは下からの、地域から世界へのすべてのイニシアティブを結集し、市民運動を動員するでしょう。

 世界社会フォーラムは、ダボスの経済フォーラムへのオルタナティブとしてのシンクタンクから出発しました。その最初の局面では、市民運動を動員することなど誰も考えていませんでした。もともとのアイデアは討論のためのフォーラムでした。ポルトアレグレの第3回フォーラムで、基本的なコンセプトを変えることなく、「新自由主義に反対し、戦争に反対し、もう一つの世界を求める」グローバルな抗議の一日行動を、ダボス・フォーラムの期間中に、毎年組織することをわれわれは決めました。われわれは重要な前進のステップを踏み出しましたが、それは誰も考えてはいなかったことでした。

 最初は、私たちがデモを組織することなど誰も思いつきませんでした。この2月の戦争に反対する大規模でグローバルなデモは、皆さんご存じのように脅威を止めることに成功しませんでしたが、強力でグローバルな反戦運動を構築することに貢献しました。それはきわめて重要なシグナルです。初めて、戦争が始まる以前にそれが正当なものでないとされたのです。それはフィレンツェのヨーロッパ社会フォーラムと、アメリカ合衆国自体の内部でのデモの結果です。

 私たちは、グラムシが述べたような歴史の上で例外的な瞬間を生きています。それは市民の大多数が、より高度の集団的意識に向けて大股で進むような啓蒙の瞬間なのです。ブッシュ、ブレア、アスナール、ベルルスコーニなどは、今日のシステムの偽善、シニシズム、非人間性をさらけ出しているのです。世界規模で、多数の個々の人びとがこのシステムに反対してますます急速に政治化しています。

 別の非常に重要なデモが計画されています。たとえばジュネーブの近くのエビアン・ルバンで5月28日から6月3日まで開催されるG8サミットに反対するデモが行われますが、私たちはそこに10万人以上が参加すると予測しています。さらに今年9月にメキシコのカンクンで行われるWTO閣僚会議の最中にもデモがあります。私たちは、ほぼ毎月のようにこうしたイニシアティブが取られる情勢の中にいるのです。

――これまでのところ、こうした動員のプロセスのすべてがポルトアレグレのおかげだと言うのですか。

 2月15日の世界的規模の反戦抗議行動は、フィレンツェの第1回ヨーロッパ社会フォーラムがなければ起こらなかったでしょう。そしてフィレンツェはポルトアレグレがなければ行われなかったでしょう。フィレンツェでヨーロッパが一同に会し、それからグローバルな抗議に転化したのです。もちろんそれは2001年のポルトアレグレで始まったわけではない統一プロセスの結果です。しかしポルトアレグレは統一の軸となり、拡大する自己決定の力学となりました。このプロセスには限界がありません。私たちは、前進するこうしたすべてのイニシアティブに完全に開放的でなければなりません。
――新しい政治のロジックと文化に対して開放的ということですか。

 そうです。私たちは求心的プロセスの中にあります。たくさんの川が「諸運動の運動」という大洋に向かって流れているようです。そこでは資本主義と家父長制が、世界の諸問題の根源にある二つのシステムだと見なされています。

●世界社会フォーラムを拡大するための挑戦

――もう一度、やや副次的ですが、決して現実性が薄いというわけではない問題について。ポルトアレグレでは社会運動(最終宣言を採択した)とフォーラムそれ自身の間の緊張がはっきりしました。これをどのように読み解きますか。

 私は、労働組合、あるいは伝統的な労組連合をふくむ社会運動の相対的な影響が、フォーラムの力学の中で増大してきたとて考えています。こうした運動の力は発展しています。それに対して、当初のイニシアティブで重要な役割を発揮したのは、NGOや「ルモンド・ディプロマティーク」などのオルタナティブ・メディアでした。私はこの傾向は、きわめて積極的だと思います。

 このアプローチを、世界社会フォーラムに自らの場を見いだしているすべての他の諸組織に押しつけるのは正当化できません。しかし、堅固な社会的基盤を持つ組織や、現実の闘争に参加している組織が、他のグループを周辺化させることなく根本的な役割を果たしているのは、とても勇気づけられることです。さらに私は、このプロセスが世界規模でより多くの市民運動を引き入れることができるし、引き入れなければならないと確信しています。

 私は、「諸運動の運動」と言えるものが力をつけていると感じています。それは諸運動の集中あるいは結集だけではなく、それ以上のものです。ここには集権化された指導部はありません。それは良いことです。しかし「諸運動の運動」の構造が形を取りつつあることは明らかです。これは新しい事実です。

 ヨーロッパの場合、昨年11月のフィレンツェについて認識しなければなりません。ヨーロッパ社会運動の誕生が目撃されました。すでに大陸規模のキャンペーン(債務帳消し、失業に反対するユーロマーチ、鉄道ストなどのヨーロッパ規模のストライキなど)の波が存在していました。しかし、以前にはこれほどの規模にまで到達したものはなかったのです。まさに素晴らしいことです!       〔WSFサイトwww.forumsocialmundial.org.brより〕