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2001年9月29日
元西陣小学校にて 西陣プロジェクト |
第2回西陣会議のテーマは「西陣夢まつり」 9月29日、ものづくり塾主催の西陣での会議を開催しました。7月の「西陣円卓会議」に続き、第2回目です。前回は「これからの西陣」という大きな主題でしたが、今回はテーマを絞って、来月に開催をひかえた「西陣夢まつり」について話し合うことにしました。 会場はもちろん、前回と同じ元西陣小学校の作法室です。西陣のまちづくり委員の方にお世話になりました。ご参加いただいたのは、西陣織の職人の方、呉服の業界の方、マスメディアの方、ギャラリーを営んでおられる方、綴れ織り職人を志す学生さんなど、さまざまな立場の方に来ていただきました。今回の参加者数は12名で、前回よりも減りましたが、「西陣夢まつり」について話をしようと、熱い思いを持っている方々にじっくり語っていただくことができました。 |
「公開工房」の魅力と問題点 「夢まつり」は1年のうちで唯一、西陣の町がひとつになって、外から来られる方に西陣の魅力を伝えるお祭りです。このイベントでは、どんなところで西陣の魅力を感じられるか?というところから議論は始まりました。 昨年夢まつりを見に行った方が、ある公開工房の見学に行ったときに、その場で職人さんとお話をし、「人がおもしろい」という意見がありました。ここに西陣織の作り手と使い手がつながる楽しみあるように感じました。 しかし、年々公開工房に参加するところは減っているのです。せっかくその魅力を伝える機会があるのに、それが内にこもってしまう傾向にあります。また、公開される工房は広い西陣地域の各地に点在しているため、なかなかまわりにくいという問題も指摘されました。「来た人たちが移動することがたいへん」という意見にみなうなずいていました。 |
点在する工房をつなぐ役割 西陣地域は広いうえに道が入り組んでいたりしています。歩いて回るのは結構たいへんなので、観光客の方にみどころや、「どんなふうに回ればいいかを教えてあげられればいい」という意見がありました。 観光にはさまざまな方が来られます。織りの知識のある方も、ない方もおられます。西陣織がどんなふうにできるのか知らない方は、どんなところをまわれば何がわかるのか、ということがちゃんとわからないんですよね。その工房が担う工程やまわり方のルートを教えてあげたりすることで、点として存在する工房をつないで、線にすることができればいいですよね。 |
「静かに暮らすこと」と「観光」の調和 西陣に興味を持って来てくださるのは嬉しいのですが、あまり多くの人が来て、西陣が賑やかになることに抵抗を感じるという意見も聞かれます。マナーのない観光客の方が来られる可能性もありますからね。 ギャラリーを営んでおられる方が、「いろいろやりたいのだけど、静かに暮らしたい方もおられるので...」ということを気にされていました。たしかにその通りですね。でも、お客さんが西陣の暮らしを理解してくださって、「マナーさえ守れば西陣のひとたちは歓迎する」とまちづくり委員の方に意見がありました。 見に来る側と、受け入れる側の調和を教えてあげられるひとがいればうまくいきそうですね。 |
「カルチャーとしての西陣」を伝える 観光に来てくださる方に、西陣での暮らしと、西陣に住む人の思いを伝えることができればという思いはみな持っているようです。 「西陣は職人の『偏屈さ』を持ちながら、西陣を訪れた人を迎え入れ、時間をかけてゆっくりお話できるという独特の雰囲気を持っている」という意見がありました。まさにそのとおりですね。それは西陣全体を抱擁するカルチャー(文化)なんですよね。普通の観光ではない、人の受け入れ方を西陣はできるのではないでしょうか。 見に来られた方には、西陣の文化をちゃんと理解してもらい、そこに魅力を感じてもらえるように伝えていきたいですね。 |
「西陣以外の人の声が聞きたい」 |
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