所沢高等学校PTA
'98.10.25 飯能支部茶話会 報告
発行:所沢高等学校PTA飯能支部
発行日:1998年11月9日(月)
'98.10.25 飯能支部茶話会 報告
11月9日 飯能支部発行
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この日は、学校より先生お二人(O,K両先生)、又本部よりS、I両副会長にも
加わっていただき、支部会員30名(一年P10名、二年P9名、三年P11名)と
共に昼食をはさみ約3時間半の懇談となりました。全員の方の発言が活発に行われ、
有意義な茶話会となりましたのでここに紹介させて頂きます。
(一部割愛 先生はT、父母はPとします。)
3P:いろいろ知れば知る程、所高一校にはおさまりきれない大きな問題を含んでい
ると感じている。子どもは入学以来生き生きとし、「学校が楽しい。」と言って
いる。子どもの成長を支えてくれた所高がいつまでも民主的な学校であって欲し
い。
●遅刻について
2P:我が子はよく遅刻をするが学校が好きで、遅れても行きたいと言う姿勢があり
憂慮していない。
3P:遅刻と言えば入学を祝う会の有志の子たちが、遅刻扱いとなっている。PTA
役員と校長との話し合いでも、校長は、「職員会議の話なので。」ということで
きちんと答えて頂けない。たかが遅刻一回だがその意味の重さを考えると、納得
できないでいる。
2P:私も納得できない。大雨の中新入生に声をかけ、自分達のしている事を理解し
てもらおうとしていた行為は立派だったと思う。PTAや先生方が組織として
“不当”という事を言っていく場は作れないものかと思う。
●竹永先生の公開口頭審理について
2P:傍聴してみて処分者側の態度の不誠実さに驚き、竹永先生を今後もしっかり応
援していかなくてはと実感した。
3P:百聞は一見にしかず、ご自分の目で見てこの処分が一体どういう事だったのか
判断して欲しい。
次の審理は、12/16(水)2:30〜
1/20(水)2:30〜
です。
3P:一人でも多くの市民が、しっかり見守っているという事を相手に示していくこ
とが、竹永先生の応援になると思う。
1P:まだ自分の気持ちが整理できていないが、処分に値する程の事だったのか?
そこまでいく話なのか?と疑問に思っている。校長は紋切り型に人を説得する程
の言葉もなく、学習指導要領の事ばかり言っているように感じる。
1P:竹永先生は処分に値しないと思い撤回をと思うが、何をすれば良いのかわから
ない。とりあえず傍聴に行くことしか考えていない。子どもは、人権救済の申し
立ての賛同人になっていていろいろ考えられて良かったと思う。
1P:竹永先生の発言のどの部分が対象となったのか疑問だ。校長の考えが理解でき
ない。どうして子どもにおとなの考えを押しつけるのか?それが指導というが本
当だろうか?高校生はそういう年令ではない。家族の中でそういう事をしたら子
どもは反発する。今の状況打開の為、あの校長に訴えるべきか、他に訴える場が
あるのかとよく考えている。しかし自分がどう行動したらいいのかわからない。
1P:問題が大きくなりすぎると学校の評判が心配。
1P:3/18の説明会での竹永先生の発言はまずいと感じた。大勢の中の説明会で
長がいるのにそれと違う発言はまずかったのかなと思う。しかし、この高校に入っ
て親子共々考えさせられるのは良かった。せっかく入ったので「いい高校ね。」
と言われるようにしていって欲しい。
1P:入学後校内が落ち着いていないのかなと思っていたが、子どもたちは体育祭も
文化祭も一生懸命やり学校にとけこみ安心している。対立せず民主的に運営して
頂きたい。
1P:担任が竹永先生だが、思いやりのある先生だ。あの先生がどうしてこういう渦
中にあるのだろうか?よくわからない。
1P:入学式の帰り道、「どうだった?」と聞くと「恐かった。でもここに入って良
かった。」と言っていた。他校で経験できないことを通し親も子も学んでいる。
日の丸、君が代についてですが、川越高でもしていないと聞いたが・・・
T:県内の高校は100%と聞いている。校庭に立てるなどしている高校もあると
聞く。
3P:下の子が、ことし他の県立にはいったが、小さなカセットで君が代を流し、
「斉唱は自由ですから参加してもしなくても出て行ってもいいです。」と説明が
あった。
2P:工夫しているということは悪いことであり、やりたいのかどうかをはっきりさ
せる方が良い。無意識に洗脳されるより子どもが自ら考え、自分の考えを持つこ
とが良い。
1P:6月頃、○○○○新聞に携わっている人の講演会に行った。その中で、「所高
はあんなことをして、高校をつぶすしかない。ああいう高校がのさばっているか
ら日本はダメになる。」と言っていた。子がかよっている高校を良い学校と言っ
て欲しくて新聞社に電話をしたが、「新聞記事も上の方でカットされたりしてな
かなか記者の書いた通りにはならない。」等と言われた。
2P:体育祭の時、最後に自然に校歌がでてきてなみだが出た。それが君が代じゃな
いという意味が大きい。現実を知らない人達がかってに報道する。
2P:自分の考えを持って行動するのは大切。しかし、なかなかそういう子ばかりで
はない。親も同じで、自分はどうあるべきかを今日のような場での情報や意見を
基に考えたい。
2P:「生徒が積極的で行動力がある。」ということで所高を選んだ。新入生を迎え
る会に感激した。
2P:自分の気持ちが混乱している。校長ももっとひいてくれてお互い譲り合うべき
とは思うが、校長は譲ろうとしないから、そこにぶつかって平行線のままで終わっ
てしまうのでは。今後入って来る子たちは問題点がボケて伝わらない中で、学校
が変わってしまわないかと心配。体育祭のエネルギーはなくしてほしくない。エ
ネルギーを発散できる場があるのは大切。
2P:昨年の入学式ではとまどったが、入学してからは明るく積極的になった。
2P:昨年の入学式で受けたショックは、おそらく今年入学された方たちより大きい
と思う。誤解している人も多いが知人と体育祭を見に行ったら、「これが式で騒
がれていた学校なの、すごいんだね。」とびっくりされた。現実の所高生を見て
くれた方は納得してくれる。
2P:昨年の入学式は憤りを覚えた。校長は入った早々でなく、皆と話し合いを受け
いれる体制ができてからやるべきだった。考え方は絶対一致しない。職員の意見
をまとめられなかった以上校長が一歩ひいて欲しかった。
2P:子は「学校が楽しい。」と言っている。所高祭をのぞいたら楽しそうにやって
いた。どんな子も活躍できる場が所高にはあると思う。
2P:祝う会、体育祭、所高祭等での子どもたちの生き生きとした姿をみて、これま
で伝えられて来た所高の伝統的校風が校長の教育のやり方では壊されるという危
機感を感じる。校長と先生方の教育のやり方が違う。
3P:「自由が奪われかけている。そうされないようにとしているのだ。」と子が言っ
ている。「親が話し合ってどう変わるの?」と子に言われたが、親たちが変わら
ないと良くなっていかないと思う。
3P:所高の良いところを残して、穏やかに事が進んで欲しいと願っている。
3P:先程川越高の話が出たが、次男の時の話をすると“起立”と言われても、立つ
子立たない子バラバラだった。そういうのも却って失礼だしどうかと思う。私は
所高が大好きだし、良い学校と信じている。親子でこれからの展望を信じている。
やはり話し合ってどこか着地点を見つけて欲しい。
3P:卒業後の進路を自分で考えるようになったのも所高に入ってからこそと思って
いる。外見で判断するような子だったが、それはいけないと反省するようになっ
た。心に残るような卒業行事を行えればと思う。
3P:我が子は消極的性格だったが、所高に入り変わった。物事の本質を考えるよう
になってくれて嬉しい。それが教育だと思う。教育委員会は“日の丸”“君が代”
を津々浦々、浸透させるのが目的なのか?それにより、先生への締めつけを強く
したいのだろうか?そうすると、当然生徒はのびのびできなくなるだろう。
“日の丸”“君が代”をやればそれで済むのだろうか?やったとしても、どんど
ん崩されていくのではないだろうか。校長はもっと話し合って欲しい。先生も思
想的な事だからというのでなく、もう少し突っ込んで話し合いが出来た方が良い
と思う。
3P:自由なところが良いと所高を選んだ。所高の生徒が特別のように言う報道があ
るがそんな事はない。あちこちの学校では、うまくすり抜けて適当にやっている。
日の丸、君が代は年に数回目をつぶればいいというような現状だろう。今の若者
は君が代が嫌いな人が多いようだ。はっきり「盛り下がる歌」という人もいる。
むしろ所高が、正面からそういう問題に取り組んでいるのはわかりやすくて良い
面もある。本当は日本中で“国旗、国歌”を議論していいのにタブーになってい
る事こそ問題。特に教育の場で。例え権力でつぶせたとしても10年20年経っ
て失敗だったとなる事を期待している。今最大の関心事は、今度の卒業式で校長
が何をするか、何が出てくるか、期待もし、ある意味ではどんな事をしてきても
動じないつもり。子どもには、身体を張ってでもお前たちを守ると言っている。
3P:校長の考えが変わらない限り変わらないだろう。県も大臣もバックアップと聞
くと、日本の教育は何を見ているのかと不安になる。個性尊重、画一的な子はも
ういらないと言いつつ、どこかで押しつけている部分がある。本当はどこの学校
も自分の意見を出したいだろうに。知らぬままおとなになりしらけて、無気力に
なる子が多い。所高は目一杯壁にぶつかり悩み、頑張っているのは良い経験。母
としては、プリントを読んでは「そうだね、そうだね。」と言っているだけだが。
最近は日本シリーズ等で有名歌手が君が代を歌ったりしているが、国旗国歌論争
をおとながほったらかしにして、きちんと話して来なかったツケを子どもに押し
つけていると思い、申し訳なく感じる。他のPTAはありきたりの話が多く、こ
ういう話は出来ないものだが今日は教育について語れて良かった。
3P:所高は一人一人の顔が見える学校、それぞれの活躍する場が見いだせるし、子
どもたちの意見や力を試させてくれる。子どもにとって今回の事は、話し合って
決めるという民主的なやり方が崩されていく事への驚きや怒りから始まっている。
だから決着もどこまで民主的なやり方を守っていけるかという事であって欲しい。
大変大きな問題で、決着はなかなかつかないと思うが、性急に結論を求めるので
はなく、長い目でみて、これまで疑問に感じても目をつぶってきた事を所高で正
面から取り組み、一緒に考えていく事を伝え残していけたらと思う。
3P:卒業生の子がある集まりで、「自由というのは、まず外見の自由にひかれたが、
内面の自由の大切さに気がついた。」と言っていた。今年の一年生にどうして学
校が楽しいのか聞くと、「自分で考えて行動できるから。」と答えたそうだ。所
高で生徒は成長すると感じる。こういう学校を増やしていかなくてはと教育学者
の方たちも言ってくれている。一部を除いて、マスコミも応援してくれていると
ころがほとんどだと思う。私たち親も「応援しているよ。」と言っていくことが
生徒を勇気づけると思う。混乱は避けて欲しいとは思うが、正しいと思っている
事は堂々と言っていって欲しい。
T:生徒も校長と話し合いを積み重ねる中でお互い半歩づつでも歩み寄れればと考
えていると思う。解決の糸口を模索していきたい。
T:今の問題の根本は学校は一つの組織であり、責任の所在もある。所高の民主的
話し合いシステムは素晴らしいが、どこまでを話し合って実行するかを分けて考
えないといけない。生徒に任せていい部分、生徒に反対する意志があってはいけ
ない部分を見極めないといけない。所高について批判的に見ているのはそういう
ところ。内田校長や県は、そういう最後の部分に危機感を持っている。最終的学
校の責任者が、決定権が生徒や先生側にあるところに危機感を持ってこれまでの
対応がある。それを今の法律や条例の中で動かないとたたかれる。
中教審も開かれた学校を打ち出してはいるが、法的な整備がまだできていなかっ
たので、これまでの生徒の決議文や卒業、入学のやり方が許されていた。平成元
年、学習指導要領が変わり儀式的行事の部分で多くの学校で国旗、国歌をやる形
ができた。所高がやっていないという事で県、文部省より実行するように指導が
あった。それと所高システムを見分けないといけない。もっと小さな単位でも話
し合い、校長、先生、生徒、県を含めてうまい方向で解決できればと思う。
3P:最終責任という事についてだが、先日の校長とPTA役員との話し合いの時、
校長は「最終責任者は私なので、卒業式についても最終的には私が決める。」と
言っている。それに対し君島会長は、「最終責任とはどういうものかが問題。生
徒が自主的に考え、職員会議でも議決したという皆で話し合った事を尊重し、責
任をもって応援していくのも最終責任のとり方では。」と発言した。
校長は学校の構成員の話をよく聞いて、そしてそれが生かされていく形をみつ
けていくべき。マスコミについても出所の明らかなもので、事実に基づかないも
のについては最終責任者として、きちんと説明や抗議をして頂きたいという事に
も「そのつもりはない。」と答えている。都合のいい所だけで最高責任者を持ち
出しているように感じ怒りを覚える。校長に最高責任者とはどういうことかもう
一度説明して欲しい。
2P:昨年の入学式以来何の謝罪もなく、校長には不信感しか感じない。最高責任者
は方便にすぎないのでは。半歩づつ譲歩という事もあったが、子にとっては全人
格が問われる問題、譲歩せずに頑張って欲しい。
3P:校長はこれまで一度も譲ることも、謝ることも、きちんとした説明もしてきて
いない。校長に対し非常にがっかりもし不信感で一杯。
3P:長時間かけて積み上げてきたものを直前につぶすのは卑怯だ。入学の時の文書
も卑怯と感じた。
3P:去年も生徒が決めた記念祭の時間の前に校長が式を入れて、生徒が決めた時間
に記念祭を始められなくなり、生徒たちは大泣きしながらも混乱を避けるために
準備を遅らせ譲歩した。生徒は最大限これまでも譲歩している。
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今日は、長時間 ありがとうございました。両先生には、ここで出た意見を
是非、校長先生や他の先生方に伝えて下さいますようお願いいたします。
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たくさんの方の 熱い思いが語られた茶話会でした。
都合がつかず出席できなかった 支部の皆さんの声もお寄せ下さい。
(Web管理者記)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
所高PTAの雰囲気がつかめて頂けましたでしょうか。「川越支部だより」で
も若干はおわかり頂けるとは思いますが、こちらの方が会話形式なので、より一
層雰囲気がでています。
あるお母さんが「他のPTAはありきたりの話が多く、こういう話は出来ない
ものだが今日は教育について語れて良かった。」とおっしゃっていますが、所高
PTAでは教育について語り合う機会がホントに多いです。先生も交えて、自分
はこう思うと、話し合いに熱中します。
多分、次の発言は○管(マルカン:管理職候補者をこのように呼ぶようです)
の先生のものかと思います。
『生徒に任せていい部分、生徒に反対する意志があってはいけない部分を見極め
ないといけない。』
「日の丸・君が代」は「生徒に反対する意志があってはいけない部分」という
ことでしょう。
この茶話会の冒頭で『所高がいつまでも民主的な学校であって欲しい』という
記載があり、私にもその思いがあります。そして、私は『民主主義は民主的な教
育現場でなければ教えられない』と考えています。
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