電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年6月

ブッシュ原発再開と同時発表『湾岸報道に偽りあり』第八章:大統領を操る真のアメリカ支配層

送信日時 :2001年 6月 1日 金曜日 12:22 PM

件名 :[pmn 15104] ブッシュ2世屁以下の原発再開宣言の裏を疑う

 本日、拙著『湾岸報道に偽りあり』の以下に抜粋して紹介する部分を、わが電網宝庫で発表しました。

 このたったの一ヶ月の間に、わが日本の実質上の宗主国、アメリカ様、様の君主、ブッシュ2世屁以下様、様が、原発再開を宣言されたので、昨年からのカリフォルニア周辺での電力不足騒ぎへの疑惑が、ますます盛り上がってきました。

 ちょうど、その疑惑の根拠となる部分が、下記の抜粋紹介部分なのです。歴史の必然の中の偶然と言うべきでしょうか。背筋に戦慄がはしります。以下が、ブッシュ王朝の最大の金主、世界最大のゼネコン、ベクテルの裏物語なのです。

第八章:大統領を操る真のアメリカ支配層

原爆製造をも謀議した「紳士のみ」エリート・クラブ

 [中略]

 大統領の陰にはさらに、大統領メーカーたちが潜んでいる。本当の権力、真の国家支配者たちは、「Above the Line」(ある線以上)と呼ばれ、もっと上のレヴェル、『ベクテルの秘密ファイル』の原題『FRIENDS IN HIGH PLACES』が示すような「高い位置」に隠れている。ベクテルも、その強力な一員なのだ。たとえば、「裏議会」または「影の政府」の異名を持つボヘミアン・クラブの実態と役割は、まだまだ世間には知られていない。特に、日本では……。

 [中略]

 世界的な巨木として有名なレッドウッドが生い茂る森林地帯の「私有地」。約二千平方キロの敷地の中に、川あり、湖あり、野外劇場あり。キャンプは一二二ユニットで、一ユニットに数十名宿泊可能。もちろん、超一流のまかないつき。周囲は高圧電流を通した有刺鉄線で囲まれ、完全武装のガードマンが二四時間体制で警備に当たっている。

 [中略]

 各種資料から、ボヘミアン・クラブで実質的に「決定」または「論議」されたといわれている重大問題の一部を、抜き出してみよう。

 一九四一年七月(真珠湾攻撃の五ヵ月前)……日本への経済封鎖の強化。原爆製造の極秘「マンハッタン」計画。第二次世界大戦直後……アイゼンハワー陸軍大将(のち元帥)が朝鮮戦争を予告。一九六七年……ニクソンがレーガンから大統領選挙不出馬の約束取りつけ。一九八〇年……イランのホメイニ革命で発生した米大使館占拠・人質事件に関して、民主党カーター大統領への非難、共和党レーガン大統領候補への支援体制

 [中略]

ベクテル出身閣僚が四人も出た裏に原子力利権

 [中略]

 ベクテルは民主党にも献金している。それが主に共和党に肩入れし、カーター追い落としに奔走するにいたった背景には、原子力をめぐる利権争いがからんでいた。 ベクテル・マコーン社時代の共同経営者ジョン・マコーンは、共和党から立候補したアイゼンハワー大統領の下で、原子力委員会の委員長となった。ベクテルは、アイゼンハワーと彼の副大統領だったニクソンをも支持し、以後も共和党政権の後ろ盾となった。

 [中略]

エネルギー総合戦略に逆らうと「暗黒街ルール」

 日経産業新聞は一九七八年七月に「核メジャー80年代の戦略」という六回連載の「海外取材報告」を特集したが、第五回の大見出しは「政治動かすベクテル……」となっており、文中で、「米国核ビジネスの中で、ウラン生産、濃縮、原子炉、使用済み核燃料処理など、一貫したエンジニアリング技術を持ち合せているのはベクテル社だけである」という評価をしている。

 もちろん、技術だけではなく、「政治力」も相当なものである。『ベクテルの秘密ファイル』によると、一九七九年、ベクテルはサンフランシスコの本社にアメリカの大手原子力メーカーと電力会社十三社の代表を招いた。原子力発電マフィアとでも呼ぶべきこのボス会議は、「エネルギー知識普及協議会」と称するロビイスト集団を結成し、年間四千万ドルの広告費拠出(ただし電気料金値上げでまかなう)を決定した。ベクテルだけでも、「ワシントンで有給のロビイストを十三人以上も抱えていた」。

 だが現在、スリーマイル事故後のアメリカ国内では、新しい原子力発電所の建設は困難である。ベクテルは事態を見極め、サッサと国内の原子力部門を縮小した。「脱原発」とまでいわれている。しかしベクテルは、石油にはじまって、石炭(液化を含む)、天然ガス、火力発電と、あらゆる既存のエネルギー資源に支配力を及ぼし、バイオ技術による未来のエネルギー資源開発にまで先鞭をつけている。原子力に関しても、日本との関係で、三菱重工業、日立製作所という大手と提携を深め、ここでも中東の利権とバーター方式で、日本国内での仕事を狙っているようだ。決して完全に原子力から足を洗ったわけではない。

 [後略]


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