電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年5月

文部科学省へのサイバーテロよりも「新右翼」一水会と「つくる会」教科書を語ろう

送信日時 : 2001年 5月1日 火曜日 8:06 AM

件名 :「新右翼」一水会と「つくる会」教科書を語ろう

 以下は、民衆のメディア連絡会の電子手紙広場(420人超過)に送ったものと同文ですが、ほとんどが、出版労連の最大の政治的または業種的課題、教科書のことなので、ぜひとも御覧頂きたく、ここにも送らせて頂きます。

 なお、本日、杉花粉は減少ぎみのようなれど、仕事の締め切りに追われ、メーデー行進後の関頭組の飲み会にも行けません。皆様、飲み過ぎないように、お気を付け下さい。以下が同文です。

 文部科学省へのサイバーテロ(私は右でも左でもテロはテロ説)を巡る議論が、はっきり言えば、枝葉末節の揚げ足取りの応酬となり、まったく、斜め読みすらする気が起きません。

 そこで、話をもとに戻すために爆弾宣言をすると、私自身には読む暇も語る暇もないのですが、さる4月25日夜、新宿歌舞伎町ロフトプラスワン「右翼は終わってねえぞ!」の舞台の上で隣に座っていた他称「新右翼」の「一水会」元書記長、現顧問で評論家の鈴木邦男さんが、『朝日新聞』(2001.4.14)「オピニオン」欄に「歴史認識/違い認めて自由に意見を」と題する寄稿をしています。4月25日夜には、この件の話をする時間がなかったのですが、ともかく、「言論の土俵」を求める点では、意見が一致します。

 さて、これがスポーツなら、いやさ、戦争なら、孫子曰く、彼(敵)を知り、己を知る者、百戦して殆うからず。つまり、対戦の相手と同時に、味方または自分の長所と弱点を、徹底的に研究することこそが、次なる勝利への基本方針なのです。

 ところが、こと自称「科学的」社会科学となると、いわゆる「階級敵」への憎悪を掻き立てたカール・マルクスの秘めたる権力主義(別途、わが電網宝庫で徹底批判を連載中)の餌食となった人々が、相手の論説を詳しく読みもせずに、ナチの焚書同然の悪魔化をしてしまいます。

 私自身が「ガス室の嘘」を暴いたら、赤軍派紛いの自称左翼の有象無象によって同様の目に遭いました。実は、今もなお、いわゆる左翼ファッショ権力が、ジョージ・オーウェルの『1984年』さながら、何が何でも敵を作り、仮想の戦時中の恐怖政治によって足元の「大衆」を支配し続けようとする習性を、先輩の後ろ姿の刷り込みで身に付けたままで、しかも、それなしには地位を保てず、配下の虎の威を借る狐の輩を、いつまでも、のさばらせているのです。

 これはあたかも戦時中に、英語を「敵性語」として焚書し、日系人を中心にして日本語スパイ教育にいそしんだアメリカに、戦争に負けた後までしゃぶりつくされ、いまだに実質占領下、wimps(女々しい奴ら)などと嘗められっ放しの大日本帝国の阿呆官僚、つまりは、今の文部科学省の苔むす屍そのままのゾンビ横行状況なのです。日本のいわゆる右も左も、ほとんど「割れ鍋に閉じ蓋」状況の良い勝負、呆れるのを通り越して、憮然とする他ありません。

 結果としては、私を「思想差別」したような連中は、自らの論説をも切磋琢磨で君子豹変させる機会を失い、旧ソ連の崩壊に至るような、不様な実情を曝しているのです。昔から、他流試合こそが、剣士の腕の磨きどころ。道場破りもできないような内弁慶は、物笑いの種でしかありません。

 私には、教科書とかの子供相手の冊子にまで手を広げる気はありませんが、湾岸戦争でもカンプチアPKO出兵でも、さらには当然、「ガス室の嘘」でも、思想も立場も違うだけでなく、腐臭漂う「げてもの」にさえ、鼻をつまんで、目を通しました。これが孫子や満鉄調査部に学んだ「スパイ学」の基本です。

 鈴木邦男さんは、「保守派文化人の主張に危うさを感じてきた」と書いています。この発言には、これまでの実績から言っても、下手をすれば命に別条があるほどの覚悟が秘められているのです。

 サイバーテロ支持者とか「つくる会」粉砕論者の皆々様は、「自称革新派文化人」の主張に「危うさを感じ」たことがないのでしょうか。えっ、そちらも読んだことすらない、ですと、いやはや、これはますます重症ですな。呵々。


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