『亜空間通信』327号(2002/08/05) 阿修羅投稿を02.12再録

911以後にロシアの産油量がサウジアラビアを上回った背後の事情の資金源?

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『亜空間通信』327号(2002/08/05)
【911以後にロシアの産油量がサウジアラビアを上回った背後の事情の資金源?】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 本日(2002/08/05)、日本国の資源エネルギー庁石油天然ガス課に電話して、以下の事情に関する情報を求めたが、電網宝庫報告なしとの回答を得た。

 以下は、わが電網検索の結果の一部である。

 2002年6月に石油輸出国機構(OPEC)加盟諸国は非加盟諸国との協議を予定している。グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は原油価格の引き上げを抑えようと、ありとあらゆる圧力をかけている。これに先立って、ロシアはすでに増産を決定した。
 9月11日のテロのもうひとつの影響は、米ロ両国が接近し、ロシアの石油・天然ガス開発計画へのアメリカ企業の関与が増大したことだ。

 以上の検索方法と該当の電網宝庫の所在。

全言語のページからロシア、石油、採掘、資金 カスピ海を検索しました。? 約97件

http://www.netlaputa.ne.jp/~kagumi/0206-4.html
中東石油の重要性
ニコラ・サルキス(Nicolas Sarkis)
アラブ石油研究センター所長、パリ
雑誌『アラブの石油と天然ガス』発行
訳・安東里佳子

[後略](2003.7.15部分削除→阿修羅投稿参照)

 以上で引用終わり。

 以下は、阿修羅戦争14掲示板の投稿集である。最後が私見である。

http://www.asyura.com/2002/war14/msg/288.html
ロシアン・メジャーの野望 -ロシア石油企業の新グローバル戦略-「世界週報」8月1日- 投稿者 どうもと 日時 2002 年 8 月 03 日 08:56:45:

ロシアン・メジャーの野望
 ロシア石油企業の新グローバル戦略 -「世界週報」8月1日-

http://book.jiji.com/sekaishuho/

大阪商業大学総合経営学部教授
中津 孝司(なかつ・こうじ)

 ロシアの産油量は、今やサウジアラビアを上回ってしまった。ロシアはOPEC(石油輸出国機構)には加盟していない。元来、OPECの盟主であるサウジとは対立軸にある。サウジは1バレル25ドルの水準を死守しようと躍起になっている。しかし、それでも25ドルという水準は高い。だから、OPEC非加盟産油国はどうしても増産へと走ってしまう。石油消費国は代替エネルギー(特に天然ガス)への転換を図る。当然、これは石油価格の低下要因となる。そこでまた、OPECが減産する。OPECは今、この悪循環に陥っている。

 一方、ロシアの石油企業は20ドルの水準でも十分に利益を確保できる。無論、消費国にとっては安いに越したことはない。この点において、ロシアと石油消費国の思惑が一致する。

 ロシアは6月のカナナスキス・サミットで正会員入りを果たした。その約1カ月前、ロシアとアメリカは新エネルギー・パートナーシップを宣言した。これまで外交面で譲歩を繰り返してきたロシアであるが、石油という重要なカードを握ることになった。今のところ、ロシア産石油の輸出市場は欧州に限られている。だが、ロシア産の石油がアメリカに安定供給されるようになれば、アメリカとしては輸入先をサウジからロシアにシフトできる。

 昨年のテロ以降、アメリカとサウジとの関係は正常化していない。アメリカ国内にはイスラム過激派の温床はサウジだとの見解がある。ペルシャ湾岸産油国は今もって外資の対油田参入を拒んでいる。結果、欧米メジャーの投資はロシアやカスピ海に向かう。ロシアとアメリカの利害がここで一致する。欧米系メジャーによる本格的な対ロシア投資に今後拍車が掛かる。ロシアの石油企業もそれを期待している。両者は共存共栄の関係にある。

 ただ、アメリカとしては、ロシア産の石油が中国に輸出されるのを阻止したいところであろう。だが、ロシアは市場拡大を狙う。中期的には米ロ中の3カ国が石油を巡って複雑な関係に陥ってしまうかもしれない。

 あるいは今後、ロシア、カスピ海産石油を巡って、米中によるグレートゲームが展開されていくかもしれない。中国では石油消費量が確実に伸びていく。ロシアはアメリカ市場と中国市場とを同時に掌握することになる。これがまさしくロシアン・メジャーの野望であり、21世紀のグローバル戦略なのである。

[関連記事]

「米ロ石油連合」-アメリカの世界戦略-


http://www.asyura.com/2002/war13/msg/695.html
「米ロ石油連合」~アメリカの世界戦略 投稿者 どうもと 日時 2002 年 7 月 20 日 01:57:45:

 アメリカ経済が悪化しているとか言われる。

 7月16日、FRBグリーンスパン議長は議会で、「米経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は持続的で健全な成長に戻りつつある。在庫や資本財の不均衡は解消されインフレ率は低い。生産性は目立って向上している」と述べ、当面は現行の低金利を継続する考えを示唆した。(日経)

 ダウ株価は6000円台まで下がるとの見方もあるが、おそらく次回のFOMC(連邦公開市場委員会)でもFF金利は前回6月26日同様、据え置かれると思う。

 私は、ドル・株のバブル崩壊を放置しておくことが「バブル調整」というブッシュ政権の一つの政策になっていると見ているが、ブッシュ政権にはそのような短期的な経済運営についての施策とは別に、「9.11テロ」直後からスタートさせている強大な世界経済戦略がある。

 「ブッシュ米政権は、昨年九月の米中枢同時テロ以降の中東情勢悪化や対テロでのイラク攻撃も念頭に、世界最大級の産油国であるロシアに注目。プーチン・ロシア大統領も『エネルギーの安定供給に努める』と急速に欧米寄りに傾き、五月の米ロ首脳会談で両国のエネルギー協力をうたった政治宣言に調印。大量取引に道を開いた。

 プーチン政権はさらに、石油輸出国機構(OPEC)との協調減産も拒否。欧米とのエネルギー枢軸を構築し、OPECと対抗する姿勢を明確にし、これが先の主要国首脳会議で、四年後のロシアのG8正式メンバー入りにもつながった。」(02.7.11 Yahoo! )

 つまり、産油国どうしのアメリカとロシアの「石油連合」なるものが、カスピ海地域と中央アジアでのお互いの計画・建設中のパイプラインの利権をもとに、世界の原油覇権を握ろうとしているわけだ。

 ロシア国内の需要の高まりから、輸出シェアを引き上げるのは難しいという見方があるが、原油価格の支配権を握るのに、そう時間はかからないだろう。高値を設定すれば、サウジアラビアなどアラブ・OPEC諸国は向こうから歩調を合わせてくる。

 「米ロ石油連合」はアメリカの従来の対アラブ政策だけでなく、対中国政策も一変させてしまう。米ロの原油覇権は、11億以上の人口を養わねばならない工業国家、中国を実質的な支配下に置いてしまうだろうし、欧州なども同様になる。

 ハンチントンの影響だろうか、アメリカの世界戦略はイスラム世界との戦争にあるという意見をあちこちで時折見かけるが、アメリカはそのようなドンキホーテ的な観念論で物を考えはしない。そのようなリスクとコストの高い方法を計算高いアメリカは取らない。

 オールド・エコノミーであるにせよ、「石油を制した者が世界を制する」、このエネルギー戦略が20世紀を「アメリカの世紀」にしたし、現在のブッシュ政権の基本戦略でもあるだろう。

 参考サイト:Nevada Economic Report
       http://www.collectors-japan.com/nevada/index.html

どうもと
http://www.d5.dion.ne.jp/~y9260/

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* Re: 「石油を制する」ためには「産油国イスラムを制さなければならない」-石油が目的なのではなく通貨的“富”が目的 - あっしら 2002/7/20 16:34:34 (3)
 * Re: 「石油を制する」ためには「産油国イスラムを制さなければならない」-石油が目的なのではなく通貨的“富”が目的 - どうもと 2002/7/20 18:05:19 (2)
  * Re: アラブ産油国の“国家統治の在り方”が敵 あっしら 2002/7/20 18:39:55 (1)
   * Re: アラブ産油国の“国家統治の在り方”が敵 匿名 2002/7/21 05:20:04 (0)
* 911直前シャロン・プチン会談の怪談に日本の影薄し:Re: 「米ロ石油連合」 木村愛二 2002/7/20 08:18:45 (0)


http://www.asyura.com/2002/war13/msg/697.html
911直前シャロン・プチン会談の怪談に日本の影薄し:Re: 「米ロ石油連合」 投稿者 木村愛二 日時 2002 年 7 月 20 日 08:18:45:
(回答先: 「米ロ石油連合」~アメリカの世界戦略 投稿者 どうもと 日時 2002 年 7 月 20 日 01:57:45)

 この件では、いつぞや、ここにも投稿しましたが、アメリカはロシアとチェチェン紛争の手打ちをしたに違いありません。

 今や周知のカスピ海周辺石油資源がユーゴ戦争以来の世界戦略の天目山であることは、誰も否定しないでしょうが、ロシア革命以前からのバクー油田を開発した金主はロスチャイルド家でした。国際石油資本の背後にユダヤ資金ありも常識です。カスピ海(湖)の周辺国家利権争いでは、古代ペルシャ以来のイランあり中国あり、米ロ連合でヨーロッパ系を統合する構図が、どこかで練られていたとしても、不思議ではありません。シャロンもプチンもブッシュも彼らの手駒でしかないのでしょう。

 石油消費量では世界2位(中国に追い抜かれたか否か)の日本の影が薄いのは、情けないことです。

 以上で引用終わり。

 以上。


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