アロンの姉である預言者ミリアムが小太鼓を手にとると、
他の女たちも小太鼓を手に持ち、踊りながら彼女の後に続いた。
ミリアムは彼女らの音頭を取って歌った。...
「出エジプト記」15:20-21 (新共同訳・一部改訳)
〜『ミリアム』が大切にしていること〜
わたしたちが活動する性差別を考える会の名は、ミリアムという。これは、ある女性の名前だ。彼女は聖書の出エジプト記の時代に、奴隷であった民と共に苦しみに関わって生きてきた。そして解放の日、ミリアムはタンバリンを手に仲間たちと踊り、歌い、体じゅうで喜びを分かち合った。ミリアムはそんなリーダーだった。
わたしたちもミリアムのように、人との関係の中に熱い希望を持って生きたい。尊厳を持ったお互いとして関わり、気持ちを分かち合い、ぶつかりあっていきたい。そして、ミリアムの仲間たちだけでなく、様々な女性の声を聞き、共に変革していく力をつけたいと願っている。女性だけでなく男性とも語り合うことで、女性と男性の関係を問い直し、豊かな関係を築いていきたい。
1996年8月には、WSCF (世界学生キリスト教連盟) の日本での 女性のリーダーシップ・トレーニング・プログラム を開いた。北アジアの国々からも学生を招き、講演や現場研修、聖書との出会いなどを通して、気持ちを分かち合う14日間のプログラムだった。家父長制と性差別について考え、第3世界の女性の現状をわたしたちと関わりあることとして構造の中でとらえたり、日本軍性的奴隷問題について模索したりした。
現在は、各地で読書会や聖研を行いつつ、全国の仲間と集まり、励ましあって活動を続けている。