女性学年報 目 次 (21号〜)
- 「着る」ことの主体性-- 村上信彦と瀬川清子を中心に・・・森理恵
- 女房詞の意味作用--天皇制・階層性・セクシュアリティ・・・鷲留美
<特集 書く女、描く女>
- 「男の物語」を超えて--篠田節子『第4の神話』を中心に・・・千葉麗
- 爆笑言語バトル --笙野頼子『母の発達』の巻・・・藤田久美
- 向田邦子「阿修羅のごとく」・・・森松佳代
- 千葉敦子「限界は天高くに」の行方・・・山口美知代
- 名香智子におけるロマンス・ファンタジーの構図
--ヴィスタリア・ド・シャルトルを中心に・・・古久保さくら
- <女の子>が世界を救う?--槙村さとる『おいしい関係』・・・藤田嘉代子
- 田村由美『BASARA』にみる異性装のヒロイン
--「男装の麗人」譚の九〇年第的変容をめぐって・・・山口佳代子
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- 母親が子を自分の健康保険の被扶養者にすれば…Y.D.の事例・・・田中恵子
- 「軍隊と/の女性」論のために
--日米の映画における防衛/軍事組織の女性像の変遷から・・・佐藤文香
- カトリック教との闘い--アイルランドの女性たち・・・臼井由紀子
- リスクじゃなくて、薬です!女性運動への参加動機と変革の可能性・・・イルゼ・レンツ(大笹みどり訳)
<海外報告>
- 北京プラス五--国連特別総会「女性二〇〇〇年会議」、「成果文書」そしてNGO・・・渡辺和子
渡辺和子追悼集 ネットワーキングの20年----運動とシスターフッドのフェミニズム
- 渡辺和子アルバム
- 『渡辺和子追悼集』の発刊にあたって・・・姫岡とし子
- I 部 渡辺和子 遺稿
- 「ロマンティックな友情」の表象----ジュエットとフリーマンのクローゼットのなかの女同士の関係
解題 「ロマンティックな友情」を生きた人・・・竹村和子
- 「日本における男性の美容」について
解題1 渡辺和子さんと共に会議に参加して・・・落合恵美子
解題2 会議のオーガナイザーとして・・・ジャン・バーズレー/落合恵美子訳
- 「女性の人権の立場から」
- II 部 渡辺和子さんを通してみる八〇年代・九〇年代フェミニズム
- 一章 運動
- メディアにおける性差別
- 女性学教育
- 非常勤講師組合
- セクシュアル・ハラスメント
- ドメスティック・バイオレンス
- 二章 女性学
- アメリカ文学
- 日本女性学研究会
- 女性学年報
- 日本女性学会
- フェミニズム事典
- グローバルネットワーキング
- 三章 思い出
- III 部 最後の一年
- 年譜
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- 女性兵士の描かれかた--六〇年代の中国映画と七〇年代のソ連演劇・・・秋山洋子
- 母乳哺育の文化史序説--「乳揉みさん」の活躍した頃・・・伊賀みどり
- 恋とわたしの領域と--鴨居まさね『SWEETデリバリー』『雲の上のキスケさん』を中心に・・・藤田嘉代子
- 風景のなかの女--ゲインズボロの反アカデミズムとイングリッシュ・エレガンス・・・細川祐子
<女の物語を読み直す>
- 『幻の”ままの”朱い実』--石井桃子の自伝的【カムアウト】小説を読みとく・・・鳴原あきら
- 謎解き『エマ』--「裏ヴァージョン」Jane Fairfaxからの再考・・・千葉麗
<女の経験を読み直す>
- M字型カーブの解消と「子ども」をもつということ--働くイギリス女性の現実・・・松村真木子
- キャンパス・セクシュアル・ハラスメントの困難--ホモソーシャルな大学・・・菊地夏野
- 語りつくされること/了解されてしまうこと--「パンパン」という表象・・・茶園敏美
- 匿名のカムアウト--私のうつ病・・・K.B.
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- 障害者とその母の老いを支える--比較的重い知的障害をもつ人々を中心に・・・北村育子
- 「レズビアン存在」と「シスターフッド」--日本基督教団における同性愛者差別事件・女たちの抵抗を事例に・・・堀江有里
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<アートを読み直す>
- 公共彫刻の女性裸体像--なぜ作られ、なぜ置かれつづけるのか・・・森理恵
- 「ロールプレイ」とジェンダー--ゲームが語る物語・・・八木千恵子
- ホガースにみる英国風テイストの生成・・・細川祐子
<特集:再考・女の戦後>
- 「ウーマンリブとメディア」「リブと女性学」の断絶を再考する--1970年秋『朝日新聞』都内版のリブ報道を起点として・・・斉藤正美
- ミス・コンテスト批判運動の再検討・・・西倉実季
- 中原淳一の女性像〜あなたがもっと美しくなるために〜・・・小山有子
- 米軍占領下沖縄の出生力転換と生殖の政治学〜優生保護法の「廃止」と助産婦の交渉〜・・・澤田佳世
- 『わたしの作文』に見る「主婦」と「作文」のパワー--1950〜60年代における『主婦的状況』の一側面・・・森理恵
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- 自分のことばでかたるということ--女性学における言語使用の社会言語学的分析・・・糸魚川美樹
- セクシュアル・マイノリティへのサポートがあっても、自らのセクシュアリティを生きることが難しい女たち・・・小橋模子
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<小特集:母と子>
- レズビアン・マザー素描・・・泪谷のぞみ
- 母娘のテーマ・序章--桐野夏生『リアルワールド』を中心に・・・藤田嘉代子
- 子育てと虐待〜当事者の語りから見えてくるもの〜・・・松本澄子
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- 家長・五郎の創造--TVドラマ「北の国から」の結末をめぐって・・・横川寿美子
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<巻頭論文>
- 女ふたりという関係--『子どもの時間』にみる「ロマンティックでasexualな関係性」試論・・・染谷泰代
<特集:役割としての「女」「男」―演じる・ずらす・抜け出す―>
「美神」からの飛翔
- 「顔」という牢--ゴシック小説としての篠田節子『美神解体』・・・千葉 麗
「魅惑の他者」という役割
- 再考 李香蘭の植民地的ステレオタイプ--魅惑の他者と日本人観客・・・吉岡愛子
「女」の/という「役割」、「家族」という擬態
- 宮部みゆきとRPG(ロールプレイングケーム)--「役割」から「関係」へ・・・八木千恵子
「男らしさ」の問い直し
- 天使な小生意気--ある少年漫画における「ジェンダー」表現の解体・・・鳴原あきら
「王子」と「姫」?
- 「女の子らしさ」と「かわいい」の逸脱--「ゴシック・ロリィタ」におけるジェンダー―・・・水野麗
<小特集:性暴力に立ち向かうために>
- 現代フェミニズムスにおける「性の政治」再考--「女性による性的快楽の追求」への多様なまなざし・・・荒木菜穂
- 高校生と共有できる「性暴力」の定義を求めて・・・杉村 直美
- 杉村さんの「高校生と共有できる「性暴力」の定義を求めて」をめぐって・・・編集委員会
<活動報告>
<巻頭論文>
- 1920年代の女性犯罪論―月経要因説を中心に―・・・田中ひかる
<特集:アカデミズムを少し離れて―第3次フェミニズムの足音―>
男同士の絆への挑戦
- 「やおい」化する視線、その戦略に向けて―『DEATH NOTE』同人漫画を例に―・・・高橋すみれ
Mの女はフェミニズム的にNGか?
- 「女性のマゾヒズム」再考―アメリカにおけるSM論争を中心に―・・・日合あかね
対幻想の彼岸を想像する
- 女性向けマンガに描かれる三者での性的結びつき・・・秦美香子
フェミニストはそう言うけれど…
- 『だめんず・うぉ〜か〜』が売れる理由(わけ)―倉田真由美的葛藤と自己愛―・・・松並知子
「支援者」/「第三者」の倫理的責任
- 「二次被害」は終わらない―「支援者」による被害者への暴力―・・・マツウラマムコ
<海外事情の報告>
- 最近の中国における女性労働問題をめぐるさまざまな女性たちの動き・・・遠山日出也
<小特集:検証:メディアにおけるバックラッシュ>
猥褻メールの実態
- ネットの奥の無法地帯(随想)・・・白土康代
敵か味方か?バックラッシュ言説の迷走
- フェミニズムへのバックラッシュ、フェミニズムを経た女性へのバッシング―『まれに見るバカ女』『まれに見るバカ女との闘い』から見る今日的「女性叩き」―・・・荒木菜穂
〈しぶとく生きるフェミニズム―「なんちゃってリベラル」な時代の「不燃ゴミ」として〉
<特集1「平等」「権利」再考>
- 交渉・妥協・共存する「ニーズ」―同性間パートナーシップの法的保障に関する当事者ニーズ調査から・・・有田啓子・藤井ひろみ・堀江有里
- 「物語」は変わり得るか?―「成長物語」としての『ポケモン』を読む・・・八木千恵子
- 男子生徒の出現で女子高生の外見はどう変わったか―母校・県立女子高校の共学化を目の当たりにして・・・白井裕子
<特集2 未来を元気にする「女の歴史」>
- 娼妓にとっての「解放」とは何か― 一九三〇年代初頭、遊廓のストライキにみる解放のイメージ・・・山家悠平
- 月経吸引器Del-Emと女性の健康運動・・・水島希
- 沖縄の織物生産にみる女性たちと織物との関わりの変遷―復帰前後の沖縄織物生産に携わった女性たちを通して・・・森永翠
<特集3 「気持ち悪さ」に屈しない「私」のフェミニズム>
- 内観体験記―私はいかにして挫折したか(エッセイ)・・・澁谷知美
- 女性向け二次創作に見られる自己表現・・・霜村史織
- 女性とファッションの類型化再考―「かまやつ女」という評価・・・小山有子
- フェミニズムのインターネット利用とサイバースペースでの活動/竹岡篤永
<特集 くりかえし、見つめなおす−わたしたちが自明視(シカト)してきたもの−>
- 強姦とは、何か?−”見えない強姦”と逃れられない構造−/山本真弓
- <邪魔な娘は消せ!(オッドガールアウト)>−すえのぶけいこの三作品に描かれる、「少女間のいじめ」をめぐって−/高橋すみれ
- 「お姫様」が好き!−近現代日本の翻訳作品における白雪姫像の変遷と作られていった「お姫様」イメージ−/山田晃子
- ウーマン・リブの「性解放」再考−ベッドの中の対等性獲得に向けて−/田中亜以子
- 1926年の夏は娼妓だちにとってどのような時期だったか−広島、弘前遊郭における女性たちの逃走事件を中心に−/山家悠平
<小特集 日本女性学研究会30周年によせて−わたしとWSSJ、そして−>
- 小松満貴子、森松佳代、森理恵、上野千鶴子、荒木菜穂、松本澄子、千葉麗
<どこから向き合う?−女・フェミニズム・男女共同参画−>
- 進化生物学とフェミニズム−「ババァ発言」と「Y染色体論」を読み解く/水島希
- 日本統治下の北部台湾における先住民女性と和服−タイヤル族を中心に/中西美貴
- 「第三世代」フェミニストとリブとの距離とは何か/渋谷晴子
- 中高年女性にとって事業型福祉NPOは職業選択肢のひとつになりえるか/内藤節子
- 今、男女共同参画の現場で何が起こっているのか?/蔦枝勇希・広目真実
<高橋友子さん追悼−Arrivederci さようなら、また会いましょう−>
<特集『女性学年報』に寄せて〜歴代編集委員・執筆者・読者から>
- 上野千鶴子、堀川喜子、源淳子、小川かおり、荻野美穂、姫岡とし子、長谷川七重、桂容子、森松佳代、細川祐子、横川寿美子、森理恵、千葉麗、荒木菜穂、河嶋静代、森綾子、黒木雅子ほか
<日本女性学研究会30周年記念「女性学・ジェンダーフォーラムin2007」>
<一般投稿>
- フェミニズムと男女共同参画の間には、暗くて深い河がある/桂 容子
- 総合職経験を持つ大卒専業主婦にみる性別役割意識の変容/石河敦子
- DV被害者支援をおこなう民間シェルターの課題―利用者からの異議申し立てを中心に―/木下直子
- レズビアンのパッシング実践の可能性について/石井香里
- 「産ませること」から「選択的に産ませること」へ―1950年代の受胎調節普及事業・家族計画運動における助産婦への期待―/木村尚子
- 遊廓のなかの女性たちがみた「近代」――1920年代の新聞記事を中心に/山家悠平