わたしの雑記帳

2006/5/16 臼井丈人くんいじめ自殺事件控訴審(2006/5/15)の傍聴


昨日(2006/5/15)、10時30分から、東京高裁822号法廷で、1999年11月26日、栃木県鹿沼市で、いじめ自殺した市立北犬飼中学校の臼井丈人くん(中3・15)の民事裁判控訴審の第3回目口頭弁論が行われた。

宇都宮地裁では、
「継続的で陰湿ないじめがあったが、学級担任などは安全配慮義務を怠った」として元同級生2人と市、県などに計240万円の支払い命令。同級生1人の両親にも賠償責任を認めた。
しかし、いじめと自殺との因果関係を認めなかったことで、ご両親が東京高裁に控訴していた。

高裁の担当は、江見弘武裁判長、植垣勝裕裁判官、市川多美子裁判官。
この裁判では、裁判官の判断により、話し合いと法廷と同時進行の形をとっているという。
裁判官からの和解の可能性についての打診と話し合いが進められている。

今回、法廷では書類のやりとりだけで、短時間で終わった。裁判長の声が小さく、何を言っているのかあまりよく聞き取れなかったが、どうやら、法廷で新たな証拠調べなどの審議を行う予定はないということらしい。地裁に提出された証拠資料だけで判断される。
そして次回、
7月5日(水)1時30分より、822号法廷で結審する予定。

臼井さんが求めているのは、具体的にどういうことがあったかを知りたいということ。そして、いじめと自殺との因果関係を認めて謝罪してほしいということ。
遺族がどういう思いで裁判を起こしているのか、被告の県にも元同級生たちにも、そして、裁判官たちにも理解してほしい。

裁判官が和解の話し合いに尽力するのはひとつの役割だと思う。しかし、裁判の迅速さが要求されるなかで、本当に必要な審議が十分な尽くされているのか、原告の思いはどこまで汲み取る努力がなされているのか、傍聴していても見えてこない。

なお、被告代理人弁護士のなかに、岡崎哲くんの裁判で、大野悟くんの裁判で、学校側の弁護を担当した弁護士がいた。被告弁護士ばかりが、大きな後ろ盾のもと仕事を安定供給されて、ノウハウを蓄積していっているように私には見える。





HOME 検 索 BACK わたしの雑記帳・新