青島幸男都知事は,10月20日(金)の定例記者会見の場において,新宿西口4号街路に 「動く歩道」を建設する意向を表明し,さらにその上で「ホームレス」について, 差別と偏見に満ちた発言を行ないました (朝日 10.21 東京地方面, 毎日 10.21 東京地方面).
これに対して,「新宿野宿労働者の生活・就労保障を求める連絡会議 (新宿連 絡会)」は 10 月 22 日,緊急抗議声明 を発表しました.
新宿連絡会は,新宿で野宿生活を余儀なくされている約 600 人の労働者の生活・ 就労保障を求めて活動している団体です.新宿区との団体交渉や行政 に対する様々な申し入れ行動のほか,日常的には炊き出しや,定期 的な夜回り,病院や福祉事務所への付き添いなどに取り組んでいます. 私たち「渋谷・原宿 生命と権利をかちとる会(いのけん)」は 新宿連絡会を構成する団体のひとつです.新宿連絡会では「動く歩道」問題について既に 「共同アピール」 案を発表し,現在も賛同人を募っています. その「共同アピール賛同のお願い」に もあるように,この間交渉を求めているのは「ホームレス」の側であり, 拒否し続けてきたのは都の側です. それを今回の青島発言は 180 度ねじまげ,あたかも「ホームレス」に問題が あるというイメージを植えつける悪質なものです.
いのけんは今回の青島発言に抗議し,「動く歩道」建設中止を求めるとともに, これを目にされるすべてのみなさんに,東京都・青島都知事に抗議の声を挙げ ることを訴えます.
東京都では「郵便,ファックス,パソコン通信等で,広く都民から直接,都 政への意見・提言を受ける『知事への提言』事業を開始して」います.
1995年10月22日