今年の6月5日、
東京・飯田橋のたんぽぽ舎で第2回「ノーモア南京の会」総会が開かれました。
昨年の第1回総会の田中宏教授(会の代表)に引き続き、
今年は一橋大学の吉田裕教授に講演をお願いしました。
講演は「南京事件−虐殺否定論の動向」と題し、
最近の南京事件をめぐる逆流の動きをどうとらえるか等の視点でなされました。
詳しくは抄録が本号に、
ホームページには講演内容
がすべて掲載されていますのでご覧ください。
続いて98年4月からの活動報告がされました。
東史郎さんの「南京・戦争裁判」の支援・傍聴活動は、
96年以来あしかけ3年に亘り行ってきましたが、98年11月の判決公判の延期、
12月22日には東京高裁による東さん側の全面敗訴の判決へと至りました。
この間当会では、裁判の本質を訴え、
まぼろし派と戦う東史郎さんを一貫して支援してきました。
また、61周年目の98年12月13日、星陵会館(東京・永田町)で、
「南京レイプを明らかにする東京集会−日本軍による性暴力−」を開催し、
集会後は銀座の目抜き通りを100名以上で追悼デモ行進を行いました。
また、会のホームページが開設され、多方面から注目されています。
学習会も回を重ね、著者の参加もえて、
当会の活動を行っていく際の理論的支柱づくりに役立ったと思います。
引き続き事務局から南京大虐殺を二度と繰り返さない運動を
繰り広げるための活動方針案が提起され、参加者の意見提出、討論を経て、
次の活動方針が承認されました。
1.東史郎さんの「南京・戦争裁判」支援
高裁判決の犯罪性を暴露し、最高裁に対する公正裁判要求の署名を進める。
弁護団の調査活動への協力、
東史郎さんの講演会の設定・協力などで裁判の意義を広める。
2.調査、研究活動
「ノーモア南京の会」として南京大虐殺の調査研究活動を行う。
資料研究、証言の聞き取りなどを通して被害者の怒り、悲しみを知り、
それを広める活動を継続して行う。
3.学習会・連続講座の実施
会員自らが学習し、発表する学習会を重ねて開く。南京大虐殺に限らず、
広く戦争犯罪・戦争責任に関する連続講座を開き、
現在の状況・課題への認識を深める。
4.広報活動・ホームページの充実
ニュースを定期発行し、ホームページを引き続き充実させる。
特に若い人たちに「ノーモア南京大虐殺」を広め、会の活動を知らせていき、
参加を呼びかける。
5.12月集会の開催と追悼デモの実施
97年・98年に引き続き、12月13日前後に12月集会と追悼デモを行う。
6.その他、国内外の運動団体との連携、交流。
中国や世界の人々との交流。会員の拡大。
などの活動を続けることも確認されました。
(芹沢明男)
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