「うちの理事さん」

育林業 池谷キワ子さん

2002年7月号掲載・紹介者:野崎麻子

 

ホッとさせてくれる笑い声と心遣い

  池谷キワ子さん。 東京都あきる野市の山主さんだ。夏の下刈り大会の会場や青年の家のイベント等に協力してフィールドを提供したり、 いくつかのボランティア団体を受け入れ、テレビや新聞、雑誌等で取り上げられたり、また、東京都の女性林業家と いうことで審議会の委員や諸団体の理事も務められているので、池谷さんの名前をご存知の会員さんも結構いるのでは ないかと思う。
 林土戸というグループに参加して池谷さんの山にうかがうようになって4年程。キワ子さんや、 キワ子さんの山で長年働いていたプロであるユウさんの後ろを歩きながら、いろんなことを教わった。山の歩き方、木のこと、 水のこと、野草、林業事情等々。巧くいくことの稀な枝打ちで申し訳ないと思いつつも、キワ子さんの思いっきりのいい! 枝打ちを見てちょっとホッとしたり、朝早くに調布のご自宅で準備してきて振舞ってくださる味噌汁に舌鼓をうったりと、 キワ子さんの明るい笑い声と細やかなお心遣いの中で心地よい時間を過ごしてきた。
 最近、ある巻頭言にキュンとした。 最後にその一部を紹介したいと思う。
 「かつて、日本の山の到る処にいた“何十万人のユウさん達”の手で、 今ある森林はつくられてきたのだ。そして、私は、亡き父が心血を注ぎ、ユウさんが汗を流して育てた木々だから、 生きているかぎり彼らの意志を山に返していきたいと思っている」


(池谷キワ子、育林業・東京都在住) (紹介者:野崎麻子、会員)

 

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