目次 ○増刷にあたって ○はじめに ○劣化ウラン弾による被害の実態と人体影響 ○[翻訳資料]湾岸戦争帰還兵と劣化ウラン(ロザリー・バーテル博士) ○中国新聞「知られざるヒバクシャ-劣化ウラン弾の実態」嫡要 ○BNFLが劣化ウラン弾を製造していた ○[解説]劣化ウラン弾とはどのようなものか |
本文目次 [T]米帰還兵の間での被害 (1)約43万人の米兵士が汚染地帯へ投入され、退役兵士の約45%、26万人以上もが健康被害を訴え、 医療を要求している。 (2)多くの帰還兵が、癌・白血病、免疫不全や極度の慢性疲労等、様々な疾病、深刻な後遺症に苦しめられている。 (3)それだけではない。戦争後に産まれた子供達の間で先天性の障害が多発している。 (4)同盟国イギリスでも約3万人の兵士が汚染地帯に投入され、8千人が健康被害を訴えている。 (5)30万人以上の兵士とその家族の訴えが因果関係の最大の証明である。 (6)劣化ウラン弾を製造する兵器工場周辺でも住民被害が発生している。 (7)20万から30万人の兵士が劣化ウランに被曝した。 (8)アメリカ政府・軍当局には、疫学調査・実態調査を実施し、医療と補償を行う責任がある。 [U]イラクにおける深刻な被害の実態 (1)湾岸帰還兵の何倍も何十倍も深刻なイラクにおける劣化ウラン被害。 (2)戦場となったイラク南部では、癌・白血病が3〜7倍に増加している。 (3)戦争後産まれたイラクの子供達の間で先天的障害が多発している。 (4)先天性障害の多発、癌・白血病の増加について多くのイラクの医師達が証言している。 (5)劣化ウランはすでに1万人以上の癌患者を生み出した。 (6)癌は被害全体の氷山の一角に過ぎない。劣化ウランは50万人以上の乳幼児の死亡の最大の 原因の一つである。 [V]コソボ・ボスニアでの被害 (1)コソボ・ボスニア現地でも癌・白血病の増加が人々を襲いはじめている。 [W]二つの地域、四つの集団で同一の被害−原因はただ一つ、それは劣化ウランである。 [X]劣化ウランの危険性とその影響を知悉していたアメリカ政府と軍。 (1)「低摂取量の長期影響は癌を引き起こし、一方、高摂取量の短期影響は死をもたらす」−軍のSAIC報告書は、 湾岸戦争開始半年前に、すでに劣化ウランによる被害の発生を予言していた。 (2)弾道学研究所(BRL)の報告でも軍は劣化ウランによる人体影響と汚染を知っていた。 (3)さらに英国原子力公社(UKAEA)は「50万人を死亡させる」と警告。 (4)米英政府と軍当局は、劣化ウランの危険性を十分知った上で大量使用し、敵兵士と現地住民を 被曝させたばかりか、自国兵士をも被曝するにまかせた。確信犯的な犯罪行為という他ない。 (5)劣化ウラン弾を使い続けることに固執するアメリカ政府・軍当局 [Y]劣化ウランはどのようにして人々を被曝させ、環境を汚染したか。 (1)総量320dの劣化ウランがイラクに対して使用された。 (2)イラクで使われた劣化ウランの総量は英国原子力公社の評価で700万人の死亡、 NRCの年摂取限度では45億人分となる。 (3)劣化ウラン弾は目標に当たると激しく燃焼し、70%が酸化ウランのエアロゾルとなる。 (4)エアロゾル化した劣化ウランは風に乗って広範囲に拡散する。 (5)微粒子となった劣化ウランの約50〜90%は非常に小さく、呼吸と共に肺の中に侵入する。 (6)肺に入った劣化ウランの微粒子は肺組織に付着し、長期間残留する。 (7)長期に渡る慢性的被曝 (8)セラミック形態の劣化ウラン粒子の長期残留性−生物学的半減期の長期化 (9)経口摂取による劣化ウランの体内への取り込み (10)傷口からの劣化ウランの吸収 (11)危険なのはエアロゾルだけではない。破片からベータ線も重大な影響を及ぼす。 (12)長期にわたるイラク、ボスニア・コソボの汚染 [Z]重金属としての毒性と、アルファ放射能としての毒性の二つの複合した毒性を発揮する劣化ウラン (1)重金属としての劣化ウランの毒性 (2)アルファ放射能としての劣化ウランの毒性 [[]細胞と動物実験のレベルで明らかになりつつある放射能・化学的毒物としての劣化ウランの生体への影響 (1)劣化ウランは癌・白血病を引き起こす (2)劣化ウランの生殖と胎児への影響 (3)劣化ウランが引き起こす脳・神経系への影響 (4)劣化ウランの免疫系への影響 [\]さいごに |