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『ACT―市民の政治―』172号(2002年6月24日)

Line Up

  ◆まやかしの医療制度改革 その問題とは
          〜阿部とも子さん(衆議院議員/小児科医)に聞く
  ◆CATCH UP  ◆いずみ(編集長コラム)
  ◆6・16 東京代々木・有事法制反対全国大集会
  ◆6・23 ヌチドゥタカラ・平和世コンサート
  ◆東京立川市議選・大沢豊さん再選
  ◆W杯のココガモンダイ 天野恵一(反天皇制運動連絡会)さんに聞く
  ◆ザ・主張  清美、失敗を恐れずドンドン行け!
  ◆法談閑談(10) 「非核三原則」見直し発言を嗤う
  ◆〈集中連載〉貧乏記者のアフガン現地ルポB プロジェクト試みる日本人女性に出会う
  ◆Hot Issue in the World(10) インド・パキスタン紛争
  ◆KOREAこどもキャンペーン
  ◆第3回ヨーロッパ緑の党連盟総会報告A 今本秀爾(緑の政策ゼミナール・関西)
  ◆市民派議員リレートーク(48) 村上かよ子(埼玉県三郷市議)
  ◆東京中野区・田中大輔区長誕生!
  ◆ECOひいき 北海道 北海道グリーンファンド
  ◆BOOK Review
     督永忠子 著 『パーキスターン発 オバハンからの緊急レポート』
     韓元彩 著/李山河 訳 『脱北者』
  ◆テレビ丼
  ◆〈案内〉バーバラ・リーさん来日講演
  ◆広告(3面) 『記録』6月号ほか……潟Aストラ
            『オバハンからの緊急レポート』・『言論の覚悟』……創出版
            『虹と緑』11号……虹と緑・地方自治政策情報センター

まやかしの医療制度改革
その問題とは?
 阿部とも子議員に聞く

いま必要なのはインフラ整備

地域単位の相互安全体制を

 「医療制度改革」が叫ばれて久しい。政府・与党社会保障改革協議会は昨年11月、『医療制度改革大綱』を策定した。これに基づき、現在、政府は大幅な医療改革に着手し、今国会では、医療保険法改正案が審議されている(すでに衆議院の委員会では与党三党だけで強行採決した)。そこで、今回は、この「改革」の問題点について、医療の専門家でもある阿部とも子さん(衆議院議員/小児科医)にお話を伺った。
【インタビュー:朝日健太郎、構成:加田斎/5月30日】
      阿部とも子議員プロフィール

 「三方一両損」のウソ

 まず、今回いわれている「医療制度改革」の内容をはっきりさせておきましょう。
 基本的にポイントは3つ。
 一つは健康保険におけるサラリーマン本人の窓口3割負担。健保本人の窓口負担が、1割から2割になったのは、97年、小泉さんが厚生大臣のとき。それを、小泉政権で、さらに3割へ、というわけです。国はこれを「国民健康保険も3割だから、横並びにしたんだ」といっています。
 もう一つは中小・零細企業に勤める人たちが加わる政府管掌保険の保険料を上げるというもの。
 3番目は診療報酬の引き下げ。診療報酬というのは、医療にかかるモノと従事者の技術料のことです。今年の4月、これを初めて前年度よりマイナス改定しました。
 政府は、これら3つの改正をもって「三方一両損」という言い方をしています。「みんなで痛みを分かち合おう」というわけです。
 だけど実は、これは国民丸損の改革なんです。
 直接的には窓口負担と保険料アップによるダブルパンチ。診療報酬の引き下げは一見、関係ないことのように思えますが、本当はこれが一番問題なんです。
 それは、こういうことです。医療というのは労働集約型産業の見本みたいなもので、約五割が人件費。だから、診療報酬を下げれば、人減らしするか、現場で働く人の賃金を下げるか、ということになります。それでなくとも、看護婦の配置率の低さや3分診療が医療ミスの一因になっているのにです。
 つまり、診療報酬の引き下げは、サービスの低下につながる。そのデメリットをもっとも被るのは患者です

論議されない「質」の問題

 医療保険政策は質、コスト、アクセスの3つのうち、2つまでしか選択できないといわれています。つまり全部を達成するのは難しい。そこで、3つのどこかに力点を置くわけですが、それによって医療体制は変わってきます。
 コスト、つまり医療支出についてみると、先進国ではアメリカが対GDP比、13%と一番高い。そのかわりアメリカでは質の良い医療を提供しています。イギリスは、対GDP比6.8%。イギリスではコストは低く抑え、アクセスを犠牲にしてきた。その結果、「医者にかかれない」という不満が噴出したため、ブレアは対GDP比、10%まで引き上げようとしています。金をかけても国民に満足いくサービスをしようという方向に転換したんですね。
 では、日本はどうか。日本の医療費支出は対GDP比、7.6%。これは先進国ではイギリスに次ぐもので、少なくとも、日本のコストパフォーマンスは充分押さえられているということになります。そして、アクセスも「国民皆保険」によって保証されている。つまり、アクセス・コストはまあまあ。問題は質です。
 いま国民が、何に一番不満を持っているかっていったら、きちんと説明してくれないとか、医療ミスとかいう医療の中身、つまり質の話なんですね。また、アクセスについても、高齢化・過疎化が進んで、医療機関がなくなったところなどでは困っている。これは、小児医療や救急医療についても同じです。
 なのに、国会の場ではそういう問題は置き去りにされ、医療費を抑制しようといった金算段のことばかり論じられている。本来、改革せねばならないのは医療支払体制ではなく医療提供体制なんです。
 一方で、経済財政諮問会議は「株式会社の病院経営への参入」という提案を行っています。だけど、市場の論理に任せて良いサービスが受容できるのはごく一部のお金持ちだけです。まして小児医療、救急医療、過疎地での医療など人手を食うお金にならない分野には絶対資本は参入しない。これでは根本的な解決にはなりません

以下、本紙をご参照下さい。


いずみ

 サッカーは、たしかに野球とちがう面白味があるスポーツだ。前後半あわせて90分間、休むことない攻防を堪能できる。野球なら表と裏の攻守交代があって、テレビ観戦だと、酒の肴をつくったり、トイレに行く余裕がある。バッテリーのサイン交換も、野球嫌いに言わせると、ダラダラしているように見えるかもしれないが、そもそも野球とは間のスポーツなのだ。だから野球はベンチワークが勝敗の帰趨を決することがあるほど頭脳ゲームでもある。
 ところが、サッカーは試合が始まってしまうと、選手交代以外は監督やコーチの出番はなく、選手の力量に100%かかっている。そうしたこともあってか、試合後のインタビューでは、野球選手だとワンパターンの受け答えしかできないのに対して、サッカー選手は個性的である。ゴン中山やヒデ中田などは、人間的にも興味深い存在である。
 Jリーグもスポンサー企業の出しゃばりを抑えて、市民チームたろうとする努力は好感持てる。東京ジャイアンツから、わざわざ読売ジャイアンツに愛称を変えた独裁球団とは、思想性において雲泥の違いがある。
 しかし、W杯はどうしても好きになれない。スポーツの醍醐味はどこかにふっとんでしまって、「ニッポン、ニッポン」「大韓民国、大韓民国」一色に塗りつぶされる。国家主義と民族排外主義がこのときとばかりに躍り出る。くわえて国際サッカー連盟の商業主義、全権腐敗体質がある。W杯は、4年に一回国家と国家が罵りあい、蹴りあい、FIFAマフィアが大金を手にするまたとない機会なのだ。
 日の丸・君が代に対するささやかではあるが抵抗の声は、サポーターと称する少年少女たちの「ニッポン、チャチャチャ」の大音声にかき消されてしまいかねない。
 国家主義者は、W杯の熱狂を見越して、戦争法案、国民管理強化法案の強行突破を目論んだ。目論みは、今のところ繰り延べされそうだが、少年少女たちの「ニッポン、チャチャチャ」は国家主義と天皇制のサポートとして織り込み済なのだ。無邪気と無知は紙一重である。

                                                     小寺山康雄 


ECOひいき

北海道グリーンファンド (北海道)
 *5%の節電でやさしい未来を*

 「月々コーヒー一杯分の寄付で地球にやさしい未来を手にしませんか」
 こんなキャッチフレーズで始まった北海道グリーンファンドのグリーン電気料金制度は、電気料金の5%分を原発も地球温暖化もない未来をつくるために寄付する仕組みです。定額ではなく、定率を選んだ理由は、受益者負担、つまり電気を多く使う人・少ない人では環境に与える負担が違うことからです。また5%分を上乗せして払うのではなく、5%の節電をして浮いたお金を寄付しようとも呼びかけています。5%の節電は待機電力カットなどちょっとしたことですぐ節電できます。また省エネのヒント、工夫などの情報の交換を学習会やホームページでも公開しています。
 このような省エネ活動のほか、2001年9月には集まった寄付とおおぜいの市民出資により、道北の浜頓別町に市民風力発電所を建設しました。市民風車は990kWhの発電量で約900世帯分の電気をつくりだしています。市民風車には地元の小学生により「はまかぜ」ちゃんという愛称がつき、会員や出資者の名前が本体に刻まれています。
 地球温暖化防止のため、私たち市民が求めるエネルギーのあり方を示していくことはとても大切です。あなたもグリーンファンドのグリーン電気料金制度に参加しませんか?
【連絡先】札幌市中央区北四条西12丁目ほくろうビル4階
       TEL 011-280-1870
       FAX 011--280-1871
       E-mail: h-green@mb.infosnow.ne.jp
       URL: http://www.infosnow.ne.jp/~h-green/


店・モノ・活動を‘ECOひいき’!!

 ACTの名物コーナー「ECOひいき」に登場してくださるみなさんを募集しています。「ECO」なお店、会社、グッズ、運動、などを是非、ACTで紹介させてください。自薦・他薦は問いません。紹介文は、本紙だけでなく、ACTのウェブサイドにも掲載させていただきます。
 @お店・グループ名 Aお店の紹介や商品説明、活動案内(500字以内) B連絡先(お店などの場合、「行き方」も) C執筆者氏名 D掲載紙送付先・原稿に関する問い合わせ先 ―を明記し、EメールかFAX、もしくは郵便でACT編集部[act@jca.apc.org]までお送りください。地図・写真などを添付していただければ、それも一緒に掲載いたします。(編集部)


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