環境省への要請行動全記録

2004年12月20日 

実行委
 辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会の要請行動をさせていただきます。先日、11月29日にも行動をさせていただいたんですけど、その時に話し合いの中で出た新たな疑問点ですとか、その後の状況の変化などに応じまして新たな要請趣意書を作りまして、また今日要請に伺った次第です。私共、辺野古の海の美しさを何とか守っていきたいということで活動しています。そのためには、環境省の皆さんが日本の美しい環境、特に大変貴重なものである辺野古の海を守っていただくために頑張って力を尽くして欲しいという願いがありまして私共このように顔をそろえて要請に来ているわけでございます。
 
 先日要請趣意書というのをお送りしていると思いますので、それをまず簡単にこちらで読み上げさせていただきまして、その後この趣意書に対する環境省の皆さんのご回答をいただきたいと思います。では読ませていただきます。
 
趣意書読み上げ)

ではこの趣意書に関しまして環境省の方のほうからのご回答をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

環境省
 一番につきましては、まだ防衛施設庁のほうから報告を受けていなくて、我々も催促をしているんですがなかなか出てきておりません。高波等があって潜水調査がうまくいかないということで、その内容についてなかなか分析ができないということで、現在は潜水調査をやった結果について分析中というふうに伺っております。いずれにしても環境省としては、那覇防衛施設局が出しています環境配慮事項に基づいてきちっとやっていただきたいというのが我々の願いでございます。

 それから2番については、どうお答えしたらいいかちょっとわからないんですが、いずれにしてもボーリング調査の件につきましては反対運動等がありまして、我々としても重く受け止めております。

 それから3番については、憲法9条のお話なんで、ちょっと私共のほうからお答えできる立場じゃないと思っております。

 4番については要請しますということですので、これらの要請につきましては我々としてもいろいろお話を伺いたいと思っております。以上でございます。
実行委
 環境省の方から他に補足事項とかございませんでしょうか?非常に簡単な回答をいただいた印象を受けるんですけど、ご回答について補足することとかは環境省の方からございませんでしょうか。

実行委
 2の項についてお答えが良くわからなかったんですが、こちらが指摘しているのはけが人が出たということがあるけれどもそういうことをご存じですかということです。ご存じならば伺いたいんですが、今の答えでは何かよくわからんというお話で、そう理解してよろしいんですか。
環境省
 新聞等によりまして、確か10日前後で2名の方が足場から足を踏み外して怪我をされたと。その際施設庁側の作業員ともみ合いがあったというのは聞いております。その辺の事実については我々としては把握しておりませんけど、いずれにしても2名の方が入院をされたというふうには伺っております。

実行委
 そこは、落ちたのか落としたのかというところが大分見解が違うだろうし、あなた方としては落とされたということを認識するとやりにくいと思いますけど、我々に伝えられている所ではしがみついているのを手を外して落としたんだという、人事不省になったことまで行っているんでこれは非道いことだなと思いますけれども、これは環境省がやっていることではないんであなた方に抗議することではありませんけど、その辺の事情はしっかり把握していただいて、関連ある官庁としては実施担当の所に手荒いことはやるなということはちゃんと申し入れていただきたいと思います。

 2のほうの2番目に書いてある12月7日にうんぬんというのは、これは資料を私共のほうからメールでお送りした、これは直接環境省に出ているわけではありませんが、沖縄県の行政に対して、県議会に対して、要するに公有水面の使用許可を出したのは取り消すべきではないかという陳情が出ているということであって、おたくの省に関連する事項ですのでしっかり認識をしておいて頂きたいという意味で差し上げているわけです。
実行委
 先日、防衛施設庁の潜水調査が本日行われるというふうに、確か11月29日にお聞きしたはずなんですけども、その時からもう3週間も経ってまだ報告を受けていないという答えに、今日出席した私共実行委員会は全て非常に驚いていると思います。今、皆さんの目の前に出しているのはその潜水した時にどうなっているかという写真なのですが、この写真に関しましてこちらのほうから少し説明させていただきます。
実行委
 これはサンゴ破壊の現場なんですが、掘削ポイント3—13の近辺です。前回も写真見られたのは初めてでまだ見ていませんというお話でしたので、今回もその後の写真を含んでいるのでこれをまずお見せしたいと思って持ってきました。

  一番最初のは3−13のスパット台船ですね。この2番はスパット台船の柱脚2番の方向から撮った写真です。3番は脚柱1番付近でのサンゴの写真です。4番目はクマノミが写っている、これも柱脚1番の所です。問題は5番、6番、7番これを見ていただきたいんですけど、5番の所はサンゴが非常に破壊されているのが写っております。それから6番になると相当規模で、ちょっと壊れているんじゃなくてかなり破壊されているということがわかりました。これを撮影したのは11月の23日です。私共も最初のスパット台船の台座の所で壊れている写真をお見せしましたけれども、あの程度かと思っていたら全く違うかなり崩壊しているという、しかも近辺にはサンゴ礁が散乱していたというその写真です。スパット台船から柱脚を降ろす時にそろそろと降ろすんじゃなくてスパット降ろしちゃうからこういうふうになっちゃうんですね。考えてやってほしいんですけどまるで考慮しないでやっている。
環境省
 それはどっちなんでしょう、速度的に、早かったのか遅かったのか。
実行委
 そろりそろりとやっている所もあったんだと思いますけど、別の所でやり直しているような形跡もありますけど、それははっきり写ってはおりません。7番も見てください、台座の所ですね曲がっているじゃないですか、これやっぱりやり損なったんじゃないですかね。サンゴにぶつかるあたりですね、もう一回やっちゃおうと、曲がってますよね。何度もやったんだなという写真です。問題はスパット台船の台座なんですけど、一応方法書だと4メートル角となっているんですけど、2×2で4ですね、もう一つあって大と小と二つあるんじゃないかと、これは中城湾に台風が来るっていうんで一回設置したスパット台船の中城湾に置いてあるのを12月6日に撮った写真です。どうも見ると大小の二つあるみたいで、そのままぶんなげてあるみたいなんですけど、そうすると方法書に書いてある2メートル角というのも大小二つあって大きいのを使っているんじゃないかと、方法書の面積を超えるものを海底におろしているんじゃないかと、これははっきりはわからないですけど。
実行委
 琉球朝日放送で、先日ニュース番組の中でもこのスパット台船のことについて5分くらいドキュメントが放映されて、その時もスパット台船の足が降ろされる位置に関して最初の予定とは大幅にずれて、それで着地してサンゴをかなり破壊しているというふうな、海中での撮影のフィルムが流されています。ということは環境省さんはまだ把握していないとおっしゃいましたけれど、既にこのような事実というのは報道でも流されていることです。
実行委
 さっきの回答の中では、分析中だという回答を得たということは、1回か2回は潜ったということなんでしょうか。何回も潜るうちの全部は済んでいないというそういう意味ですか。
環境省
 何回か潜ったと聞いています。ただ高波があってなかなかいい写真が撮れないということです。
実行委
 前回の交渉の時に、防衛施設庁は防衛施設庁で自分たちの責任があるでしょうけど、環境省は環境省の立場から独自に調査をすべきだと私たち申し入れていきました。それは環境省なんだからそこまでちゃんと省の責任があるんじゃないですかということを言っていったと思うんです。その辺について環境省は一度もまだ具体的な調査は独自にされていないんでしょうか。
環境省
 独自の調査はしていません。
実行委
 それはどういう理由でですか。
環境省
 これは防衛施設庁のボーリング調査ですので、それについては防衛施設庁の責任でやっていただくということです。
実行委
 そこの所で何度も議論はあったと思うんですね、私たちの交渉の中で、で、防衛施設庁の責任でやっていくべきことなんだけども、それが確かにそうであるかどうかということを確認する役目が独自にあるわけですよね。役目は別ですよね。
環境省
 その確認というのは彼らの中でもモニタリング調査というのをやっていますので、
実行委
 それは向こうは向こうの責任でやるでしょう。
環境省
 向こうの責任でやっていただきたいということです。
実行委
 じゃあ環境省は何をやるんですか。報告を聞く以外に環境省の独自の活動として何を考えてやってきましたか、あるいはやろうとしていますか。
実行委
 報告の内容は評価されるんですよね。そういう報告が上がってきて報告された内容が環境省の示したものと違うかどうかということについて評価はされるんですよね。
環境省
 されますよ。評価、評価というか報告は受けて見ます。
実行委
 報告を受けてそれが合っているとか、こういうこと何かやれと言うためには環境省としてもある程度の調査とか必要じゃないですか。
実行委
 ここが不十分だからと言って指摘する役目が環境省にありますよね。防衛庁は防衛庁の計画のとおりやるでしょう、でも環境省は環境省で独自の環境を守るためというものすごい重大な任務を背負っているわけですから、その観点から独自の計画がなければおかしいと思うんですよ。ただ一つ先ほどの報告で聞いたのは、配慮事項に基づいて勧告をしていると、それは一つあるでしょう。後ででもいいんですが、配慮事項って一体なんですか資料として欲しいと思うんですけど。配慮事項で、報告を聞いてそれを、あそうですかで終わって引き下がるんじゃなくて、どの部分が環境を守るために必要だと思っていること が不十分だからということを環境省がやるべきじゃないですか。これだけのことが示されているんですから、なおさら必要なことですよね。3週間前に示していったんですから。
実行委
 私共29日のここでの話しで、これと同じような写真をお見せして、そして始めて見たとおっしゃっていました。ただいまは防衛施設庁で写真を撮っているからそれを見るんだとおっしゃっていましたよね。だけど今日のご回答はまだ見ていないと、防衛施設庁で分析中だからまだ見ていないと、きていないということでした。それから一方で私共こういう写真を用意していますし、多分これはご覧になっていると思うんですが琉球朝日放送で12月8日に放映されたんですが、同じようなこういう写真が、これはもう動画でも写されて、いかに非道い状態でサンゴ礁が壊されているかという説明されてこれは非道いという報道がされているんですね。これはどなたかご覧になっていないんですか、環境省では。こういう現実があってこの前もお話ししたにもかかわらず、その防衛施設庁が分析中というのは明らかに逃げているんですよ、出せないんですよ環境省に、そう思われませんか。
環境省
 いや、必ず出してくると思います。
実行委
 そうですか、こういう写真にどうして分析にそんなに時間がかかるんですか。
環境省
 その事情はよくわかりません。
実行委
 ですけどあの日に、29日に撮影しているはずなんですよね。私共防衛施設庁にもお話ししに行ったら、今日か明日撮影するという話しがあったそうなんです。ですから明らかに撮影はされているんだと思うんですよ。それを出さない、環境省に出せないというのは、やはり出しにくい出すとまずいということがあると私共は推測するんですけど、その辺についてどう思われますか。
環境省
 事実関係はよくわかりません。
実行委
 逆に手をこまねいてじっと黙って待っているのもおかしくないですか、監督官庁として何らかのアクションをされるべきではないですか。
環境省
 これについては監督する立場じゃないんで。
実行委
 監督する立場ではないんですか。
環境省
 ないです。
実行委
 報告を受けてから適切なアドバイスをするというふうに小池大臣も述べていらっしゃったんですけど、報告がないからアドバイスはしないということなんでしょうか。
環境省
 ですからアドバイスしようがないということだと思います。
実行委
 ということはずっと回答がなかったらどうなるんですか。
環境省
 そこはないと思うんです。
実行委
 どのくらい回答がなかったら回答ないなあと思いますか。
環境省
 毎日のように催促はしているんですが。分析中ですという回答です。
実行委
 写真なんか見て分析はしなくたって、写真そのものを見ていれば。
実行委
 何度潜ったって言っています。さっき何度か潜ったと言ってますよね。何度潜ったって言ってました。
環境省
 そこはちょっとわかりません。何度か潜ったという話しです。
実行委
 何度か潜ったか聞いてください。よく高波があって良い写真が撮れなかった、良い写真じゃなくても見せてもらってください。どんどん時期が経っていったら、それは流されていっちゃうわけじゃないですか。壊されたサンゴ礁の、この間見せた中にはすごく砕けた粉が飛び散っていましたよね、それが3週間も経ったら当然高波があったら流れてしまう、きれいになっちゃうわけじゃないですか。
実行委
 何よりも普通の人たちが潜ってこれだけの写真が撮れる状況なんですよ。向こうはプロの方、プロの潜水士が潜って高波だから写真が撮れないというのはおかしくないですか。運動をやっているメンバーがこれだけの写真を撮っているんですよ。
実行委
 良い写真じゃなくても貰ってください。それを公表してください。今の状況でこれくらいしかわかっていませんということでもいいです。
実行委
 重大だと思うのはその後に先ほどの暴力行為があったという、実は作業を進めているんです。作業は実際ボーリングまで入っていないようですけど、その後も作業を中止しないで続けているわけです。こういう事態をないがしろにしてていいのかどうかですよね。つまり自然破壊、サンゴ破壊がされているかどうかの事実確認がされていない状況の中でそれを一方で作業を進めている、このことというのは環境省としては重大な問題ではないですか。どう思われますか。
実行委
 あなたがたが気長に状況を報告してくるのを待っている間に、向こうはどんどんどんどんやってしまって、気がついた時には後の祭りということになったら困るんじゃないですか、環境省も。
実行委
 防衛施設庁に報告を求めた、それは具体的にいつといつといつなのかわかりますか。
環境省
 何を求めたという。
実行委
 防衛施設庁が現場について潜水調査をして写真を撮るというふうに以前私たちは聞いていたんですが、特に前回ここで皆さんと交渉したその日に防衛施設庁に行ってやはりお話をした時に、今日潜って写真撮影をしたというふうに防衛施設庁の担当の方がおっしゃってたわけですね、それ以後先ほどのお話しにもあったように3週間ぐらい経っていると、その中で環境省のほうが防衛施設庁に対して何度か調査結果を回答を環境省のほうに出すようにという請求したというか交渉した、問い合わせをしたというか、そういうことをなさったと先ほどおっしゃったと思うんですけど、それは具体的にいつなのか。
環境省
 口頭で言っていますんでいつからいつとはわかりませんけど、毎日のように催促はしています。
実行委
 毎日っていつ頃からですか。
実行委
 11月の終わりころからですか。
実行委
 高波があってうまく写真が撮れないって言っていたのは、11月29日に私共が来るより前の話しじゃないですか、それは確かにそうだったみたいですけど。29日は潜水ができそうで、潜水していると言ってました。そちらもそういう回答を得ていると言うから、あの高波の話しは29日前の話しじゃないですか。それ以降も問い合わせしています。
環境省
 しています。
実行委
 防衛施設庁の窓口はどちらなんですか。
環境省
 防衛施設局の総合調整室です。
実行委
 那覇のほうですか。
環境省
 那覇じゃないです。
実行委
 今日は電話されました。
環境省
 今日は電話してないです。
実行委
 今日は私共と会って頂く時にやはりこの回答がないとまずいと、多分一番で書いていたんで、そういうあると思うんですが、しても無駄だと思われたんですか。
環境省
 金曜日に電話したんですけど、まだ分析中という話しでした。
実行委
 写真を見せて下さいとは言わないんですか、分析結果がほしいという連絡ですか。
環境省
 そうです。
実行委
 写真を見せて下さいと言えませんか。
環境省
 写真だけ見ても、分析までしていただかないと。
実行委
 それは後でもいいから、写真はあるわけですよね。
環境省
 あると思いますけど、そこはちょっとわかりません。
実行委
 分析中とおっしゃってる、分析の内容はわからないんですが、どういうことをやっているのか。
環境省
 そこは防衛施設庁のほうに聞いていただいたほうがいいと思います。
実行委
 分析の内容を?そうするとどういう分析をするかわからないでその結果を待っているということですか。
環境省
 ですから上がってきた物に対して私共も見たいと思ってますので。
実行委
 見た結果これじゃ不十分という判定は出せますか、どういう内容で分析しているかも今答えられなくて。
環境省
 それはその段階になってみないとわかりません。
実行委
 今の段階で環境省はどういう計画で、今の問題を検討しようとしているんですか。
環境省
 防衛施設庁から報告書をもらってから見たいと思っています。
実行委
 問題はサンゴ礁が壊されているというその事実に対して。
実行委
 配慮がされていないおそれがあることについて環境省は何にもしないんですか。
実行委
 防衛施設庁に前回申し入れした時も、要するにそういうふうにサンゴ礁の破壊やなんか起きるというのは防衛施設庁の事業主体としての監督責任が不十分だからじゃないかというふうに追及したわけですよ。そのことについて、今日潜水調査をして調べるという回答だったわけですね。それを回答、調査結果を含めて回答もしないし、今日我々が防衛施設庁に対してお会いして話しをしたいというふうに申し入れても断られています、今日の話しは。つまり回答を留保して具体的にそういうふうな事故かなんかわかりませんが、そういうふうな破壊が行われているということに対して、具体的に対応策を示せという、我々は言っているわけです。それについても答えを今日求めようと思ったんだけれども拒否されたと。で、環境省に対しては分析中だということで報告がない、にもかかわらず実際には事業が行われているわけですね。つまり環境破壊が進行しているとそれに対してどういう具体的な対応策をうっているのかということについては答えないで事業を振興しているここが問題なわけですよ。再発防止策はなんなのかということを防衛施設庁に対して追及しても今日返事がもらえないわけですから。つまり事実をどんどん先行させてしまって取り返しがつかない事態の中で、彼らが思っているような形で事業を進行させようとしているということが問題点なんです。
実行委
 回答を待っている間にどんどん事業が進んでしまっていることに対して、環境省としてはずっとそのまま待っていらっしゃるということで、こちらはそういう姿勢なんだと理解してしまいますけどそれでよろしんでしょうか。
実行委
 環境省として独自に辺野古の問題をどうやっているのかということが、私たちには全然見えないんですよ。
実行委
 事実としてこの3週間回答を待っているうちにどんどん防衛施設局側の作業が進行してしまい環境破壊がどんどん進んでいって、その過程で業者側の暴力などの事件も起こっているわけですけど、環境省としては環境を守るという責任においてこのまま防衛施設庁側が答えを出すまでじっと待ち続けて、毎日毎日要求をされていると伺ってますけど、そういう姿勢でずっとこれからも、このまま進行していってしまうと思うんですけど、それに対する責任の取り方といいますか、環境省としてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
環境省
 おそらくこれの報告がない限り、掘削とか新たに足場を設置するということはおそらくできないんじゃないかと思っています。
実行委
 それは何故できないって言うんですか。
環境省
 そこはこういった物について対処してから行われるものでしょうから、それは施設庁側としてもそこは慎重にやっていただきたいと思っていますので、そういう次のステップに入るということは普通考えてないだろうと。
実行委
 だから次のステップではなくて、ボーリング調査の掘削箇所が数多くあるわけです、我々が問題にしているのは、今ボーリング調査が始まった段階で、ボーリングそのものはまだ行われていませんが、ボーリング調査をするための足場作りが行われているわけですね、足場の設置の段階でそれも4箇所ぐらいしか設置していなかったような段階でサンゴ礁の破壊が起きていると、そのことを問題にしているわけです。ですから、全体的な大きな埋立のアセスまでの大きなステップの問題ではなくて、これからどんどん足場が作られていくことの中でサンゴ礁が破壊されていることがどんどん進行していく、いるんではないかという危惧を持っているわけです。ですから我々としては、足場の設置そのものをこれ以上させたくないということがあるわけです。ですから防衛施設庁に対しても調査を要求しているわけですね。環境省の皆さんにもそういうところでご尽力願いたいとお願いしているわけなんです。
環境省
 ですから環境配慮事項を守ってやればそういうことはないと我々は考えています。
実行委
 現実に守ってないですよね。破壊されていますよ。違うことをやっているわけです。なおかつ違うことをやっているという報告が上がってこないんですよね。防衛施設庁としてはそんな問題のあることはしていませんよという認識かもしれませんよ。そうだとしたらやりますよ。防衛施設庁のほうも今回のスパットを降ろした時にこんなことをしてしまった失敗だっただから止めるという話しであればそうかもしれませんが、まだ調査中だと言っているわけです。調査中だと言っているけどいろんなことを一生懸命やっているじゃないですか。スパットを降ろすことだけはもしかして独自の判断で止めるかもしれないけど、でも現実には特別作業は止まっていないですよ。そこが問題で止めるかもしれないというのは希望的な観測ではないですか。
実行委
 環境省の皆さん聞いてはいると思うんですけど、この前もここで話したと思うんですが、防衛施設局長は記者会見で、西局長ですね、それこそサンゴとサンゴ礁は別だと、後もう一つ、環境に影響のない範囲でしかなかったような報道で、会見で明らかにしていますよね、調査の前にというか初めから今回は問題がなかったんだという発言をしているんですよ。それを普通、おそらくという言葉を先ほど言いましたけど、足場を設置することは調査をしてからでないとあり得ないと言いましたが、そういう施設局長の言葉とは思えませんけど。それは何か根拠があるんですか。
環境省
 さっき言われたように希望的な観測にすぎないかもしれません。
実行委
 今おっしゃったことをガッチリとアドバイスして下さいよ。それ言わないから向こうは思っていないかもしれないし、思ってても知らん顔するんじゃないですか。ガッチリそれ言ってくださいよ。これがはっきり確認できなければ調査には入れないぞと思っているんでしょう、そうすべきじゃないってガッチリ言ってください。
実行委
 あるいはそれを記者会見で発表されればいいじゃないですか。
実行委
 今やっているのは防衛施設庁が環境に配慮した結果これなんですよ。環境という言葉はもしかしたら防衛施設庁の人たちの頭の中にないかもしれないので、環境に配慮するという日本語が通じているかどうかという感じですもの、交渉を見ていたら。環境省から環境に配慮するというのはこういうことだって示せないんですか。
実行委
 報告が来ていないというのは大臣には伝えてあるんですか。
環境省
 伝えています。
実行委
 大臣は何と言っているんですか。大臣から直に言うとかそういうのできないんですか。こんなに来ないんだということを。
実行委
 先ほども申し上げたように、防衛施設庁のほうから環境省のほうに対して、それから我々に対してもそうですが、報告がないと、報告がないにもかかわらず事業としては実施されているわけですね。つまり既成事実化されている。それに対して環境省のほうで報告をきちんと行って、なおかつ今後そのような問題が発生しないような具体的な対応策を防衛施設庁側が作成してそれを明示するということを要求していただきたい。じゃなければ通常報告しますと言っておきながら、実際には既成事実としてどんどんやっているというのは、これは脱法行為ですよ。やりませんと、こういう問題は再発しませんとも言っていないわけですね防衛施設庁は。問題だって指摘されていながらなおかつ発生するような既成事実を事業として遂行しちゃっているわけです。これは常識的に考えてもおかしいわけですね。厳密な環境省さんからの公的な対抗策というのはないかも知れませんが、実質的にはそういう形で環境破壊が続いている可能性があるわけですから、そこのところをやはり皆さんのご努力で再発防止策、防衛施設庁側の監督責任なりを含めてきちんとした対応策を取れるまでとりあえずは事業を進捗させないとそれが絶対的に必要なわけです。
実行委
 那覇防衛施設局西さんは、写真を見て生きているサンゴが大事なんでサンゴ礁は壊してもいいんだっていう記者発表をしていますよね、このことはそんなことを言える状況なのかと、那覇防衛施設局は自分たちがやっていることの意味がわかってないと私は思うんですけど、それは環境省からそれは大変なことだよと言ってあげないと直らないと思うんですよね。私は皆さんが防衛施設庁に文句を言うというのは省庁の壁があるから難しいかもしらんけど、環境大臣はしっかりアドバイスをすると言っているわけで、これはあなた方が大臣に対してこういうことでは環境を守れませんよと、防衛施設庁は環境破壊をやっていますよと、大臣の口から止めてくださいと省内での意見を上げることはいくらでもできると思うんですよ。それは大臣がどういう判断をするかしれませんけど、それを上げるのはあなた方の仕事だと思うし、それをしっかりやらないと小池さんもしっかりアドバイスはできないだろうと思うんですよね。彼女はしっかりアドバイスをすると言ったんだから、しっかりアドバイスをさせてください。私たちは直接大臣に会って要求できないので、会ってくれないから皆さんを通じて言うしかないんで、そこはしっかり話しを上げて、あなた方はらはらしながらそういう人のやっているのを見ているだけじゃなくて、あなた方の話を通すルートを使ってしっかり環境を守ってもらいたいと、これは私の希望です。
実行委
 同じようなことなんですけど、防衛施設庁と環境省との見解の相違というのはもうはっきりしているわけですよね。大したことないと言って進めているのに対して環境省は、高度の自然のある所を守るというふうに言っているわけですから、環境に配慮したやり方をすれば掘削作業も、新たな台場建設もできないはずだと希望的な観測をお持ちだった。そこでもうずれているということははっきりしていると思うんです。その時にじゃあ環境省は独自にどう動くかっていうことを、今いろんな方がおっしゃったように環境省がやれることはいくらでもあるはずですね。数日前も、例えば防衛庁と財務省との見解の相違がはっきりしてて、そこでのバトルが新聞に報道されました。その時にどっちが私たち国民にとっていい施策なのかって皆関心を持って見ているわけですよ。この問題もそうです。明らかに防衛施設庁が大したことないってやっていることに対して、いやまてよこんなことは重大な問題だと環境省が動き始めたら、国民は非常に、どっちの政策を採って欲しいか関心を持って見るはずなんですよ。そういったことをはっきりさせてください。今の状態じゃ防衛庁の見解をそのまま鵜呑みにするのが環境省だって皆思っちゃいますよ。で、その結果、破壊されたことの責任は環境省に来るんですから。防衛庁じゃなくて。これほど指摘しているのに、それをないがしろにしたということの責任は環境省に来ますよ。

実行委
1番についてもう一点だけ、今、一番の議論をしていますけど、政府に要望ということで、名護市で議会で全会一致で決議されたのはご存じでしょうか。17日に、12月17日の報道がされておりますが、ジュゴン保全の対応をということを要求して、名護市議会で全会一致で政府に再勧告尊重要請をしております。そこの中でも、ボーリング地質調査をもアセスメントに含めるようにという要望が入っているそうです。琉球新報を読んでおられるってこの前おっしゃっていたんで持ってはきていませんけど、ぜひご覧ください。
実行委
 こちらIUCN勧告のことについて書かれているんですけど、ちょっとIUCN勧告に関して。
実行委
 もちろん勧告の内容はご存じですよね。
環境省
 全員共有しているところで。
実行委
 その中で、今回の再勧告、2回目の勧告が出るというのはあんまりケースとしてないんですけど、2回出ているというのがまず1点ですよね。一番言いたいのは、ボーリング調査も、世界の常識としてはボーリング調査も環境アセスメントに含むと。だから環境アセスメントの手続上に則ってやってもらいたいということなんですよね。だからボーリング調査も環境調査方法書を出しただけ、それも内容がかなりひどいじゃないですか、何で方法書の半分くらい中城湾のことが書いてあるの、辺野古どこにいっちゃったのみたいな方法書でしょ。そんなの専門だから私なんかよりずっと良くおわかりですよね。だからボーリング調査をとにかく環境アセスメントの中に含んで欲しい、含めよということが勧告の中に出ているわけです。間違ってたら言ってください。それからゼロオプションも国際水準の環境アセスメントでは、ゼロオプションというのが必ず含まれているというのが今回の再勧告の中で確認されたことなんで、前回日本の環境アセスメント法では事業見直しというのは無いっておっしゃってますか?だからその辺は大分見解が違うと思うんです。私のほうで聞いているのは環境アセスメント法の見直しが5年目でそろそろあるはずですよね。そこで法律見直し自体も考えられるわけなんで、IUCNの勧告に基づいて環境アセスメント法自体を変えるということができるはずなんですよね。その辺に関してもちゃんと方針を立てて、言われたからやるとかそういうんじゃなくて、もしこういう問題に対して何か起こそうと思うんだったらきちっと手続きを踏んで見直しというのをして欲しいわけなんです。
実行委
 もうちょっと質問を整理して。
実行委
 じゃあ環境アセスメント法の見直しという形で、ゼロオプションを含むとかそういうことは考えてますか。
環境省
 ゼロオプションを含むという話しはちょっと。少しずれるんですけど、進めているのはアセス法の見直しではなく、通称基本的事項というものなんですね。それの見直しじゃなくて点検作業を今行っています。法については、法の付則で見直しだったか点検だったか それについてはちょっと明確ではないですけど、確か10年目だと思ったんですけど。
実行委
 法律の見直しは10年目ですか?基本点検・・
実行委
 基本的事項というもの
実行委
 少なくともIUCNの勧告が2度目出ているということは、そのことに対して、ゼロオプションだとかボーリング調査をアセスメントに含むということは配慮していただかないと。
環境省
 そこは辺野古のことではなくて、法の話しということだけですと、私の把握している限りではゼロオプションというのは、環境への配慮の観点からゼロオプションが常に選ばれるものではなく、比較の対象として入っているというふうに私は聞いております。その中で、今回、日本のアセス法の中で言えば、例えばバックグラウンドという形で、ゼロオプションと同じ意味で環境影響を事業を実施しない場合でどの程度だと、今回の事業の実施に当たってどの程度まで事業による影響が入るかというところを把握するという、法律上ですね、法律上というか基本事項の中でそういった形のことが謳われていますので、その点で言うと、ちょっと今おっしゃった、趣旨がもしかしてずれているかもしれないですけど、その明らかにゼロオプション、ゼロオプションという形ではないですけど、といって事業の実施に当たって環境影響どのくらい出るかという所を見ていないわけでは決してないというふうに考えています。
実行委
 言葉の意味でもしかしたら違うかもしれませんが、お聞きしたいのは、日本の法律では環境アセスメントの結果、事業を行わないという選択はあり得るのでしょうか。
環境省
 それは環境大臣が止めろと言う話しではないと思うんです。事業者が判断することだと思います。ただ、それは我々がやるとかやらないとかという話しではないです。事業者がです。
実行委
 そこの所をゼロオプションという言葉を使っているんです。
環境省
 アセスメントは事業者が行うものですし、
実行委
 ゼロオプションというのは、事業者がゼロオプションを自分たちで選ぶ、それでしかないんですか。
環境省
 複数案というのをやれることになっていますので、その中で必要であればやるということです。ただ我々のほうとして、事業者が、アセスメントは事業者が行うものであって、その案というのも事業者が実行可能な範囲でやるということです。
実行委
 そしたら専門官って、ここに座っている環境アセスメント専門官というのは、環境省で何をやっているんですか。環境アセスメントをやるのは事業者だとして、那覇防衛施設局がやるわけですよね、それは業者を使ってアセスメントをしていくわけじゃないですか、そこに皆さんそこにお座りの方は。
環境省
 我々は評価書が出てきた時に環境大臣意見を聴取されますので、その際に、環境大臣が言う時に評価書を審査すると。
実行委
 じゃあ今のこれの件と全く一緒で、環境省の方、ここに専門官が並んでいて、環境アセスメントをやっているのを横で見ていて、あこれは違うなと思ったら意見言うだけなんですか。
環境省
 だけと言われると、環境大臣の意見を言う。
実行委
 もうちょっとお仕事してください。
環境省
 その辺は法律以上のことができるかというと、それはできないんですね。組み立てがそうなっている以上そういう仕事なんです。
実行委
 それで先ほど、最初にお聞きしたゼロオプションという言葉でお聞きしたかったのは、事業者が環境分析して結果として環境破壊が明らかになったときに、環境省の大臣としてこれはやるのまずいよってことは出せるのかどうか。
実行委
 それは出せるんですよね。環境省の意見として。
実行委
 先ほどは事業者が決めることだとおっしゃった。
環境省
 法律に基づいたアセスメントが進行して、評価書ができてきて、それに対する意見というのを言うことはできます。その意見は環境保全上の観点からここが悪いあそこが悪いですとか、もちろん悪いという言葉は直接にはそんなに言うことはない、その場合はよっぽど悪いわけですけども、ただこうすべきだとかそういうことは言って、その中でどういう意見を言ってはいけないのかと、いっちゃいけない意見というのは法律上は別にどこにも書いてない話しですから、環境保全上の観点からきちんと意見をいう。
実行委
  評価書が出た段階でやめろに近い意見は環境省として言えるということですか。
環境省
 理論上は、事業の可否についてそのまま良い悪いということについては事業者あるいはアセスメントについての次の段階である事業そのものの許認可にかかってきますから、その許認可をする官庁が決める話ですけど、環境保全上の観点から見てどうだということについては、まあある意味自由に言えると思います。事業の可否そのものは、法律事項が環境保全上の観点から大臣が意見を、環境大臣が意見を言うということになっていますから、事業そのものについて直接言えというふうに法律でなっていない以上そこについては直接は勿論言えません。
実行委
 事業の環境に対する影響についてはいくらでも言えるんですよね。
環境省
 これをやっちゃいけないというのはありませんから。ただ勿論ある意味常識というのは勿論あると思いますけど。
実行委
 環境省の方から聞いたんだと思うんですが、藤前干潟の件が最もゼロオプションに近いというのを誰かから聞いたんですが。
環境省
 それは多分、どういう意味でその方がおっしゃったのかわかりませんが、結果的にはあれはゼロオプションです。結果から見れば
実行委
 それは事業者がゼロオプションを選んだということですか。
環境省
 ただしあれはアセスがとっくの昔に終わって、次の、アセスがかかる公有水面埋立という許認可にかかる法律の中の一番手前の所で、そこは本来は環境省が一番後ろにいるところですが。
実行委
 そうするとやっぱり防衛施設庁の意思というのが一番主体になるということですね。
環境省
 環境影響評価法の世界においては、そういうふうに法律に書かれていることですから そのいうことになると思います。
実行委
 今回のこれは、環境アセスメントでまだ3年かかるんですか。
環境省
 通常3年です。
実行委
 通常と言うんじゃなくて、前倒ししたりとか、可能性というのは、防衛施設庁は勝手に決められるものなんですか。
環境省
 それはあるかもしれません。ただ、法律で決められた期間がありますので、それは絶対に、それは3年というか、例えば方法書だったら方法書を公告縦覧するのが1ヶ月とか日にちが法律で決まっていますよね、知事意見を聞く期間も何日とか、それはそれを足していけば3年にはならないんですけど、そこはできません。ただし、だからその期間を、短くそれ以外ですね、例えば調査とか、調査期間を短くしたりとかそういうのはあるでしょうし、報告書を作るのに時間がかかっているのも短縮というのはあると思います。
実行委
 どんどん前倒しする可能性は、防衛施設庁はありますよね。
環境省
 それはあると思いますね。
実行委
 そう言う中でずっと待っているみたいなのは本当にやめましょう。
実行委
 のばすということも、結果的に延びるということもあります?
環境省
 延びることもあります。それはだから先ほど言ったとおり、アセスメントというのは事業者がやっているから事業者の判断でいくらでもできるわけです。
実行委
 いくらでも?
環境省
 そうです。ですから最初に色んな複数案で検討してアセスをやることだって別にアセス法上阻害しているわけじゃありませんから。
実行委
 今のケースは代替案を何にも考えていないわけですね、施設局としては。
実行委
 ちょっと2番の中でまだ、2番の中で皆さんそちらに提出している陳情について。
実行委
 この前FAXで追加でお送りしましたけれど、皆さんコピーをお持ちのようなので、実はこれは沖縄のほうで出した資料でして、私共も十分に把握できたものではないんですけど、ご専門である環境省の方の見解をお伺いしたいと思うんです。
実行委
 こちらはもうお読みになってます?
環境省
 目は通しています。
実行委
 これは県議会に出されているやつですから、直接環境省に出されている陳情ではありませんけれども、これ見るとですね、今やろうとしているボーリング調査はアセス法違反なんだと、だからやめなさいというふうに書いてあるわけですけれども、このことは環境省の皆さんから見て妥当な主張なのか全然違うのかそこをちょっと聞かせてください。評価書の公告を行うまでは対象事業を行ってはならないと法律に、31条に書いてあると、でまだ評価書の段階まで行ってないのに今やっていることはこれはもう事業を始めている のと同じじゃないかという主張ですよね。
環境省
 これについては、事業着手のための調査、いわゆる本体の設計のための、たいがい事業を着手する時に詳細設計ってやりますよね、それのための調査ではないというふうに我々は了解して、理解しています。
実行委
 でもここに、この沖縄の人たちが県議会に出している所では、そういう理解、あなたが言ったのとは違った理解をしているわけですね。お読みになったらわかると思いますけど、これは試掘調査や事前調査ではないよと。
環境省
我々は、試掘調査や事前調査というふうに考えています。
実行委
 と那覇防衛施設局が言っているから、
環境省
 那覇というか、防衛施設庁のほうが言ってますよね。
実行委
 防衛施設庁が言っているから、その立場に立っているとおっしゃるんですね。
環境省
はい
実行委
 前回も工作物には当たらないからこういう事前調査はアセスの対象に含まれないと言ったけれど、工作物に含まれないにしてもこういうことが起きてしまっている場合は、これは工作物でないにしても環境を改変している行為じゃないですかこれはあきらかに、と思いません?それをこの陳情は指摘しているんですよ。
環境省
 ですから、環境配慮事項を守って可能な限り影響の小さい方法でやっていただきたいというのが私共の施設庁へのお願いだったんですけど。
実行委
 ここで主張されている一つのポイントは、試掘や事前調査だったら後で本格的な地質調査が予定されるはずであるのに、このスケジュールにはそれが載っていないという。
環境省
 その事情はわかりませんけど、おそらくここに書いてある本調査のボーリング調査というのは後でやられると思います。
実行委
 スケジュールに載ってないのに?
環境省
 これはやられると思います。通常もっと細かくですね、ボーリング調査をやらないと多分設計はできませんので、それはやられるものというふうに私は考えています。
実行委
 それは推測ですか、それとも防衛施設庁がやると言っているんですか。
環境省
 私の推測です。
実行
 スケジュールで表明していなくてそんなことできるんですか。
環境省
 それはよくわかりません。
実行委
 アセスの対象になるわけでしょう。
環境省
 ちょっと、実際問題としてボーリング調査の後に行われるかどうかについてよくわかりませんけど、「仮に試掘調査、事前調査があるとするならば本調査が予定されていなければいけません」という、ここが多分コアな部分だと思うんですけど、何故本調査が予定されていないといけないんですかってところが逆にちょっとよくわからない、
実行委
 少しずれるかもしれないですけど、そもそも何故このボーリング調査というところで、説明として護岸の幅や高さを決めるために、そういう構造設計のために必要だというふうに言っているわけですね。それはそういう理由であるというふうなことでのボーリング調査ってなっているわけです。でも実際にやっている63箇所のボーリング調査とか弾性波調査というのは、護岸の幅や高さを決めるはずの物ではとうていありえないですよ。
環境省
 そういうことになっている。
実行委
 そういうことになっているからアセスを逃れたんですよね。
環境省
 私共はそういうふうに聞いている。
実行委
 これはアセス逃れ?
環境省
 アセス逃れかどうかというのは、それは……
実行委
 実際にはこれは本調査ではないですか。
環境省
 事前調査であると、要するに本調査が予定されていなければいけないという理屈には今なっていない。
環境省
 私今ダムの審査を担当しているんですけど、ダムなんかですとアセスの前に通常ボーリングというのはされますね。で、当然アセスの方法書、準備書にも書いてありませんし、それとは別の手続きとしてダムをどこに造るかとか、ダムの構造をどうするかとかロックフィルにするのか重力式にするのか、場所はどういうふうにするのか、あるいは地質を、基盤を掘る時にどこまで掘るのか、そういった所というのはある程度目星がないとそもそも事業はそこでできるかというのがわかりませんから、そういうのはダムでは通常されます。
実行委
 でもその調査は終わっているというふうに主張しているんですよ。全部施設局の報告が出ている。
実行委
 前にやっているんですよね。
環境省
 平成9年にやってるわけですよね。いろんな精度のものが、それぞれの段階において、どの程度の精度の物が必要になるのかという話しだと思いますので。そこはちょっと私の方では今回の事業についてのどの程度の精度が必要なものかというのはわかりませんので。
実行委
 ここに書いてあるんですけど、情報開示請求によって護岸の高さがすでに決まっていることが判明しているということですよね。
実行委
 平成9年、1997年に一度ボーリング調査が行われているわけですね。これに関してはどの程度の情報をお持ちなんですか。
環境省
 平成9年当時の結果は把握していないですね。
実行委
 そういうことがはっきりしないと、形式的な書類審査や、アセスまでの方法というのはこういうものですよとおっしゃてるわけですけど、既に平成9年のボーリング調査の結果からもうすでに護岸の問題やなんか、構造の問題というのは逆に出されてきていることもあるわけです。そこんところを調べないと、今回の調査が調査の精度を含めてどういうふうな目的で行われているのかという、その本質的な問題が抜け落ちちゃうんじゃないでしょうか。そういう問題をこの陳情書が逆に指摘しているわけでしょ。そこはやっぱり調べていただかないとまずいんじゃないかな。重大な問題だと思いますよ。今回のボーリング調査がどういう目的で行われているかという。
環境省
 ですから目的については、護岸の設計のための地質調査ということで聞いていますので。
実行委
 だけれども実際には出ているという話しでしょう。
環境省
 どの程度の、実現可能性だとか構造を作る際の、どの程度のデータなのかという所によって、ボーリングでですね関する精度が変わってくると思いますので。そこの所はこれを見て何とも言えませんけど、変わってきてたとしても、あるいは追加で行われたとしても、そこの所を持ってして、いまおっしゃったような断言はできないと思います。
実行委
 ですが、危惧しているのは、平成9年の調査である程度の判断がなされたわけですね、その調査の内容について皆さんが把握していないということもやはり問題になると思うんですけど、そんなことはないんですか。
実行委
 今やっているボーリング調査には二つ問題があると思うんです。こういう環境破壊をしているということと、それ自身が事前調査、環境アセスメントの前にやってしまうために、もしかしたら過去の調査を含めて防衛施設庁、防衛庁が環境省に対して十分な説明ができていない、環境に対する配慮を無視した形でどんどん進めようとしているというきらいを私共感じているわけです。としたら、過去のボーリング調査についてどうだったかということも環境省としては把握される必要があると思います。
境省
 そろそろお時間が過ぎておりますので。
環境省
 いずれにしても、これについての報告についてはうやむやになることはないと。施設局から報告が上がってきて、私共のほうで見さしていただくというふうにしていますので、そこはうやむやになることはないと思っています。先ほどおっしゃったような、うやむやでというのはないというふうに考えております。
実行委
 今の時点で報告が延びに延びているわけですけども、せめて期間を区切って何時までに出せというふうなことは環境省のほうからは言えないんでしょうか。
環境省
 早急に出してくださいと言ってはいるんです。
実行委
 早急というのではなくて、いついつと、日時を決めるとか。
実行委
 官庁用語で早急と言ったらずっと先の話しでしょ。
実行委
 日時を決めてこの日までに出してほしいとか、そういう具体的な要求はできませんか。
環境省
 向こうも色々事情があるんでしょうから、そこはちょっと何日までというふうに難しいと。
実行委
 防衛施設庁のほうは、資料開示請求などをすると、資料を開示しなければならない期限を過ぎて回答するということが非常に多いですが。そういう意味においてもあまり期限というのは彼らまかせというのは我々は信用できないんです。
環境省
 我々は信じてやるしかないと思います。
実行委
 とにかくこういう環境破壊の事実があるわけですから、環境省にはもっと環境を守るという立場から防衛施設庁には強く出て欲しいという私たちは望んでいます。何か追加ありますか。
実行委
 すみません、時間オーバーしていますけど先ほどの続きを少しお聞きしたいんですけど、4ページの上にありますように使用の面積のことなんですけど、4m角で一箇所16平方mとされていたけれども、実際には8m角で64平方mという、これは私共事実がわかっての質問ではないんですけど、これについて環境省さんとしてはどういうふうにご覧になっているか。
環境省
 よくわかりませんね。普通作業計画書に書いてあるのは、スパット台船については2m角2mの4平方m、×4本ですから16平方mというふうに。
実行委
 単管足場のほう。
環境省
 単管足場は、ですから単管が設置する面積ですから、それは作業計画書に書いてある通りとしか認識していませんけど。
実行委
 じゃあこれが事実だとしたら非常に計画がおかしかったということになるわけですね。64平方mというのは。
環境省
 許可は3783平方mでおりているわけなんですよね。だから、ちょっと良くわかりませんけど、場所の問題とかあると思いますけど、面積だけ見ると3783以内であればおかしくはないというふうに読めるような、ここはそういうことが。
実行委
 1個1個の単管足場の面積が違っているという指摘なんですよね、ここは。
環境省
 一番重要なのは、やはりどれだけ環境への配慮をするかというところだと思いますんで、面積とか位置とか聞いていないんでわからないんですけど、一番はやっぱり、何度も言っていますように配慮事項に則ってやっていただきたいと。
実行委
 ただ、配慮事項として、16平方mで作るよと言っておいて64平方mで作っているとしたら、やはりそれは配慮が全然足りないということですよね。あるいは間違った配慮をしていたということ。
環境省
 その結果として、その環境への影響に及ぶんであればそういうことになると思うんですけれども、面積については良くわかりません。どうしてこうなって書いてあるのか。根拠がよくわからないです。
実行委
 是非確認追及していただきたいと思います。それから、5ページの下のほうなんですが、3.1の所で、那覇防衛施設局が作成した方法書は住所氏名だけが記載された白紙答案といえるという内容というふうに書いてあるんですが、これについてはいかがでしょう。
環境省
 白紙答案?何か問題があるんでしょうか。普通、方法書とか最初には事業部局の場所と氏名、住所氏名が書いてある、何が問題なのかわからないんですが。
実行委
 2、3、4は記載してないけどいいのかと聞いているんですね。
環境省
 2、3、4、対象事業の目的内容とか、対象事業が実施される区域というのは記載されていますよね。
実行委
 ただ次のページにありますように、事業の全体像が全然見えない記載になっているということなんですけど。
環境省
 ですから内容、形式的には記載はされていますけれども、どこまで記載すればいいかというのはなくて、事業者のほうで具体的に計画されていて示せるものがあればそれは示して、方法書の段階でも示したほうがいいと思うんですが、その方が望ましいと思っています。
実行委
 実際に飛行場の大きさとかもはっきりしてないとアセスをするときに。
環境省
 そこは示されていますよね。埋立面積とか、埋立……
実行委
 飛行回数とか実際の飛行機の種類とかそのへんが不明確なままで作られようとしている。
環境省
 飛行機の種類というものについては、確か中型、小型の旅客機と回転翼機というふうに書いてあり、でアセス法の省令、主務省令というのがあるんですけど、それでも飛行場のアセスでは航空機の種類を書きなさいということで、機種までは求めてはいないんです。
実行委
 種類だけ応えればいいという解釈ですか。
実行委
 飛行場の上に建物を造るやつ、あれ台形と丸でしたよね。そんなのでいいんですか。
環境省
台形と丸?
実行委
 台形と丸で本来だったらば空港施設というものがあるわけでじゃないですか、どこに管制塔を造るとか、
環境
 ですからそういうものがはっきり決まっていれば載せるべきでしょう。決まっていなければ載せられないですよね。
実行委
 決まっていなければ楕円と四角でいいんですか、方法書って。
環境省
そうですね。しょうがないですね、そこは。
実行委
 あと、埋立土砂の件なんですけど、1770万立方メートル必要だと。これは沖縄近海で採取するものの9年分だという記載になっているんですけど、この辺はどうでしょう。200万立方メートル今1年で採っている、逆に1770埋めるとしたらどこから採ってくる予定なのか、当然そこの環境破壊も心配ですよね。その辺は環境省さんとしてはどういうふうにチェックされるのか。
環境省
 事業者として例えば山を崩して土砂を採るんであれば、その部分までアセスメントをやらないといけないでしょうし。
実行委
 それは計画に入っているんでしょうか。
環境省
 それは聞いてないです。
実行委
 そうすると非常に不完全な環境影響評価ですね。
環境省
 ですから今の段階でどこから持ってくるのかというのがわからないんであれば書きようがないです。
環境省
 環境に配慮して、土砂の話しは全くどうなるかわからないんですけど、お聞きしていただきたいんですけど、であれば配慮した形で土砂を持って来いとか、例えば知事意見なり大臣意見で言う、アセスってそもそもそういうものですので、書いてないからじゃなくて、じゃあこういうふうにして下さい、こういう形で配慮できないですかっていう形で問いかけたりとかですね。
実行委
 それ今おっしゃったように埋立、どっから採ってくるかってことがはっきり計画として事業者が計画できた段階でもう一回そこのアセスメントをするわけですか。
環境省
 そういうわけでは、そこの部分、今のアセスの中でそこは将来的に、先ほどのボーリングのところもそうですけど、調査をされて現実的にどういうものができるかということは方法書の段階でかき混ぜなくても将来的に少しずつ固まってくる可能性があるわけですよね。あるいはその段階でもなかなか難しいということはあり得るとは思いますけど、そういった所を踏まえて事業の熟度に応じた形で準備書なり評価書というのが時期を追って出てくるわけですから。今の段階で、想定ではこれくらい使いますよという話しがある中で、じゃあそれはどこだどこだという話しであれば、それこそ先ほどのボーリングでもボーリングしなければそういうことが出せない可能性だって大いにあるわけです。ですので、具体的に出てない段階で出せって言って出せるもの出せないものがあると思いますので、その段階に応じてという部分だと思うんですけど。
実行委
 9年分の土砂が必要だという現実がここに示されているわけですから、じゃあそれを採ることによる影響をどういうふうに考えるんだろう、どこから採るんだろうということもやはり心配ですよね、環境を守る側としては。
環境省
 どういうルートかってことだと思いますけど。
実行委
 全然環境に影響しないで土砂を沢山採るということは不可能だと思うんですけど。その辺はどんな量があっても特に環境省としてはそこは。
環境省
 どういう形で入手するかというお話だと思うんですけど、色々なルートで買うことは確かにできますから、山じゃなくても買えますし、海外からも買えますし、比較的近いところですね。ですから今の段階でどうだっていうことはちょっと逆に難しいのかなと思いますけど。
実行委
 だけど影響はありそうだよということは。
環境省
 そこは事業者にどこまで責任を持ってやっていただけるかってことだと思います。
実行委
 結果的にものすごい費用を使ったとか予想外の資金を使ったこととかありますよね。例えば沖縄の中で採ることができるんですか。
環境省
 費用の話しはちょっとわかりませんけれども。
実行委
 作業ヤードだって初めからわかっていることじゃないですか。もう大浦湾を埋立て作業ヤードにしちゃうんでしょう。方法書に書かなくていいんですか、はっきりするまで。もうやる前から作業ヤードが必要だというのは間違いないじゃないですか。機材を持ってくるのにどこに置くんですか。わざわざ中城湾からずっと運んでいるようですけど。大浦湾に、あそこに作業ヤードを作ってあそこを埋め立ててしまおうと思っているんでしょ。それははっきりしているじゃないですか。本当に方法書に書かなくていいんですか。後で準備書の段階でとか、後でやるというので。
環境省
 確かそこは色々既存の陸域も含めて検討となっています。だから一概に大浦湾を埋めるという話しではないというふうに理解していますけど。
実行委
 今此処でご回答できなくても次回でもいいんですけど、ちょっとお訪ねしておきたいんですけど、ここの趣意書の3番のほうに属するかもしれないんですけど、沖縄の返還時に日米の秘密文書というのを交換があったと思うんですが、政府のほうは否定しておりますけど、新聞に暴露されております、その中で核兵器ですを貯蔵する所は必要に応じて場所が示されております。嘉手納とか那覇とかそして辺野古という所も出ています。そのことについて環境省としては、単なる普天間の代替ということよりももっと、アメリカが新しい基地を要求して緊急事態においては核の持ち込みとか貯蔵を認める地域として辺野古もあがってますから、これは核の問題ですから、生態系そうれもそうですし、それと同時に核の問題、環境の問題もそれに関わるわけですから、環境省はこれについても心を止めていただきたいと思いますのでその辺の事実についてちょっと調べておいていただきたいと思うんですが。
環境省
 核兵器の装備とか、その生物兵器の配備とかそこまでは今回のアセスメントの中には入ってないと思ってますんで、そこは我々の知り得る所ではないです。
実行委
 ただ過去に辺野古の場所が核兵器の貯蔵地として上がったということについては、やっぱし大変なところに今回新しい基地ができるという、ですからアセスになくともそういう所になおいっそう将来的に大変なことが展開されているという認識を持っていただきたいと思って申し上げたわけです。ですから事実をちゃんと調べて欲しいということです。知らないとおっしゃるかもしれないですけど、辺野古という所自体が緊急事態においては核兵器の貯蔵場として上がっている、そういうことを認識して欲しいと思います。ですからなおさらにこの問題は慎重に進めてその点よろしくお願いします。
実行委
 それではかなり時間も超過して、いろいろ質問しましたのはひとえにこれ以上の海の破壊を許さないということと、海の破壊をこれ以上させないために環境省には環境を守るという仕事をきちんとしていただきたいという願いを込めてやってきたわけですので、とにかく防衛施設庁からの報告をきちんとさせるということをまずとにかくやっていただきたいと思います。またこれからも伺うこともあると思いますがよろしくお願いいたします。