29. 「障害者・患者九条の会」 、国民投票保運についての緊急声明発表 (2007/05/10記入)

 私も呼びかけ人の一人となっている「障害者・患者九条の会』は、5月10日、「国民投票法案」について、その廃案を求める緊急声明を発表しました。以下にそれを掲げます。

緊急声明
 障害者・患者は「国民投票法案」の廃案を強く求めます

                      2007年5月10日
                      障害者・患者9条の会

 私たちは平和憲法を守り、戦争や暴力のない社会をめざしていこうとする障害者・患者を中心とする市民の集まりです。なんとしても「改憲」のくわだてを阻むため、あらゆる努力を行なうことを決意しています。

 安倍首相は自らの内閣で「憲法改正をする」と公言し、その手続きを定める「国民投票法案」をこの国会で強引に成立させようとしています。

 4月12日、衆議院で多くの市民や野党が強く反対しているにも関わらず、強権的な採決によって通過を図りました。すでに、最低投票率の規定の欠落、広告規制のあり方、公務員への過剰な縛りなどの問題が指摘されるなど、議論は不十分です。にもかかわらず、安倍政権が強引にこの法律を成立させようとしているのは、日本を、アメリカが世界のいたるところで行なっていく戦争に進んで参加する国にさせようと、憲法の改悪を強行するためだからです。

 私たちは平和憲法を改悪させないという立場から、現在論議されている「国民投票法」の廃案を強く求めるものです。

 「障害」がつくりだされる最大の原因は戦争による暴力です。戦争になれば、障害者・患者など『弱者』と呼ばれる人々が真っ先に切り捨てられてしまうことは歴史の多くの事実が物語っています。第二次大戦でも軍隊に殺された障害者は少なくないと証言されています。

 世界ではいつもどこかで戦争が起こっています。しかし、『弱者』と呼ばれる『弱さ』の中に人間としての真実を見出だせないでしょうか。いま、すべての人々との調和を築くための"知恵"が必要とされているのです。日本という国も世界の中でそうあるべきではないでしょうか。その具現化がまさに平和憲法そのものなのです。

 いま日本は分岐点にあります。
 過去の過ちを繰り返さないためにも平和憲法を守っていくことが私たち日本の市民に課せられた責任です。多くの人たちと心をあわせ、あらためて「国民投票法案」にかたい決意で反対していくものです。

 障害者・患者9条の会事務局
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