(市民の意見30の会・東京)
伊豆・川奈斎場での久野さんの火葬から、ほんの数日後のデモの話だけをここでは報告する。
二月一四日の日曜、多くの市民団体、労組、個人などによる実行委員会主催の「春一番、新ガイドライン関連法案を吹きとばせ! 戦争協力をゆるさないつどい」が、東京・日比谷公会堂で開催された。会場は満員、熱気あふれる反戦集会だった。フィリピン、韓国などからの参加者のアピール、沖縄をはじめ各地の市民運動・労組の報告、社民党、共産党の挨拶、前田哲男氏の講演などが続き、戦争態勢づくりに反対する「宣言」を採択してデモに移った。
約千八百名のデモは、数寄屋橋を経て東京駅前で解散したが、そのデモの先頭には、久野収さんの遺影がかかげられた。久野さんは、六〇年の安保闘争以来、節目節目の重要なデモには一貫して参加してこられた。お元気なら、当然歩かれたであろうデモの位置に、久野さんの写真は市民グループのメンバーによって高く掲げられた。数寄屋橋交叉点では、ごくごく短い間だったが、久野さんの写真は道路の中央で座り込みまでした。
参加者の中には、久野さんの写真に挨拶する人も多く、また、ちょっと私にも持たせてくださいという人も何人も出てきた。久野さん、いつまでも、私たちとともに!
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