14.   しばらくぶりの記入――障害者用ガソリンの補助について (2004/07/01記入)

 イラク反戦運動や、意見広告運動の仕事が忙しくて、この欄の記述がまったく途絶えていました。久しぶりの記述です。今回は、障害者向け自動車燃料費の助成についてです。

 市のホームページによると、これは、「身体障害者本人が運転する場合は身体障害者手帳4級以上の方。心身障害者のために家族が運転する場合は身体障害者手帳3級以上もしくは愛の手帳1度以上の方」への助成金支給で、「自動車燃料費の一部を燃料券で助成(月額3000円)」とあります。私の家の場合は、私が障害者手帳4級、連れ合いが2級ですから、二人ともこれに該当し、一人年額36,000円、二人で72,000円分が支給されることになります。 
 一昨年度(2003年7月まで)は、購入したガソリン代の領収書を保存しておき、これをまとめて、届け出用紙とともに市に提出すると、指定した金融機関に限度額までが払い込まれる仕組みになっていました。 
 しかし、昨年8月から、制度が変わり、金額分のガソリン券(右の図)が支給され、ガソリンスタンドでは、それをあらかじめ手渡すと、現金と同様の扱いになるように変更されました。ただし、あらかじめ、券を渡すわけですから、満タンにしたいような場合は、まず、5,000円分なり6,000円分なりの券を渡して、それだけのガソリンを入れてもらい、そのあとの満タンになるまでの分は、別に現金で払う必要があります。そういった面倒な点はありますが、しかし、それまでの、領収書を保存し、まとめて提出するという方法が、もっと面倒で手数がかかったため、助成金分のガソリン券がまとめてあらかじめ支給されるという新しい方法は、かなりの改善のように思えました。市の窓口の実務もかなり減少したことでしょう。
 でも実際は、そうでもありませんでした。というのは、市内、およびその近くのガソリンスタンドでのガソリン代には、かなりの幅があって、フロントやウィンドウ・グラスの拭き掃除、吸殻入れの掃除などは自分でやり、ガソリンの供給だけを店員がやる、いわゆる「セミ・セルフサービス」の店だと、リッターあたり10円も安い店があるのです。ですから、一律年額36,000円といっても、どこのスタンドでガソリンを入れるかによって、かなりの違いが出てきます。ところが、あらかじめガソリン券を支給されるようになった昨年からは、ガソリンを入れるスタンドが、市が特に指定する 市内の特定の7箇所のスタンドだけ(キグナスが1箇所、あとはすべてENEOS)に限定されたのです。安売りのガソリンがあるからといって、隣の市のスタンドは利用できないのです。
 しかも、もっと不明朗なことがあるのに気がつきました。そういう指定されたスタンドで券を渡してガソリンを入れた後、「今、入れてもらったガソリンの値段は、リッターいくらなの?」と聞いて見たところ、「いろいろ事情があって言えないんですよ」という、思いがけない返事です。
 「値段が公表できないの?」と聞くと、「現金や、カードで入れるガソリン代は言えますよ。でも、このガソリン券で入れるガソリン代はそれとは違うんです。知りたいのでしたら、市に聞いてみてください」という答えです。「つまり、現金で入れるより高いのね?」 「ま、そういうことです」 これには驚きました。「月額3,000円の助成」といっても、実質的には、それ以下だというわけなのです。そして、こうした市の指定スタンドが、一般のガソリン代よりも、いくら上乗せをしているのかは不明で、これは不愉快です。まさか、市にペイバックがされているとまでは思いませんが、不明朗であることは確かです。
 ところが、先日、市から通知があって、この8月から、また制度が変わり、購入したガソリンの領収書を提出する方法に戻ることになった、というのです。詳しい方法は追って通知するということなので、元の通りに戻るのか、給油するスタンドの指定は続くのかどうかなどは今のところ不明です。もし、一昨年以前のような仕組みに戻るのであれば、その方が、面倒ではあっても、私は歓迎です。実際に入れられるガソリンの量がかなり増えることになるからです。
  方法の変更について、市の窓口は、理由として、「ご利用になる市民の方から、いろいろご希望やご意見もありましてね」と言っています。過ちて改むるのに憚ることなかれといいます。不明朗な点がなくなり、実質的に助成されるガソリンの量が適切なものに戻って増えるのならば、それは拍手を送ってもいいとおもっていますが、はたしてどうなるのでしょうか。7月中には新制度の知らせが来るとのことなので、それを待つことにします。