自衛隊のイラク派兵反対
10・20東京集会を成功させよう!
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東京平和運動センター事務局長 森本 一雄
集会の名称 自衛隊のイラク派兵反対10・20東京集会
日 時 2003年10月20日 午後3時〜4時30分
場 所 総評会館2F(地下鉄・新お茶の水駅下車)
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■今こそ平和運動の強化を!
今年の「国際反戦デー」は、アメリカが侵略し占領しているイラクに自衛隊を派兵するための「イラク特措法」が法律として国会で承認されているという状況の中で開催することになりました。国民の圧倒的多数の反対を押し切り一部の国会議員の賛成で決定しました。
イラク戦争は、国連憲章、国際法を無視したアメリカの一方的な武力侵攻であり、この攻撃によりイラクの兵士4万人、老人や子どもなど3千人以上が劣化ウラン弾、クラスター爆弾などの非人道的な兵器によって殺されたといわれています。こうした攻撃に対して国際的な世論は、ブッシュ大統領やブレア首相は国際刑事裁判所にひきだされるべきであるとしています。もちろん日本の小泉首相も侵略に加担したことによって戦争犯罪として断罪されその責任を追及されなければなりません。
日本は戦後58年「憲法第9条」(日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。)によって、世界の平和に貢献してきたと断言できます。この憲法を小泉政権は、テロ特措法、有事関連3法、イラク特措法などを制定しアメリカの戦争に積極的に協力するなど憲法違反を公然と行っています。その政治姿勢は危険な内閣として国の内外から警戒されています。
この危険な内閣は、日本が戦争のできる国をめざす反動的な法律だけではなく、軍事面においても朝鮮民主主義人民共和国を「敵」とした武器と軍事演習を繰り返しています。北の攻撃を想定した演習(日本海・若狭湾00年11月)、情報収集衛星(軍事用偵察衛星)の打ち上げ(3/28)、空中給油機の訓練(4/22−06年度導入)、ヘリ搭載護衛艦・軽空母の導入(04年度予算要求)、ミサイル防衛導入(04年度予算要求)など憲法に違反した武器により北東アジアの軍事的な緊張を高めるとともに、東アジアの軍拡競争に火をつけています。
このように日本が急速に軍国化しています。暴走する小泉政権の打倒はもちろんこと、当面は自衛隊の海外派兵ストップを重点に活動を強めなければならないと思います。そのためにも10・20東京集会にご協力をお願いします。
■イラク戦争反対の行動に参加しよう!
アメリカのイラク攻撃に反対する世界的な世論は、2月15日のデモや集会に参加した人々は60カ国1,000万人という、あのベトナム戦争に反対した規模をはるかに上回るものとなりました。「反戦の波 地球を回る」とマスコミは報道しています。その後、WORLD PEACE NOWが呼び掛けた行動は日本においても市民のなかに大きな反響をよび4月下旬までの集会、デモに数十万人が参加しました。
アメリカ、イギリスがイラクを占領し、ブッシュが大規模な戦闘が終結したと宣言した5月以降米兵の死者が50名を越えたほか、8月19日にはバクダッドの国連事務所がテロ攻撃をうけデメロ事務総長特別代表をはじめ多くの人々が犠牲になりました。
今、イラクの人々が本当に困っているのは、医療や水・電気、失業、民族・宗教の対立などです。長年の経済封鎖による物資の不足や、攻撃によるインフラの破壊などによって市民の生活は困難を極めています。これは、軍隊では解決できず、国際機関やNGOなどの中立的な支援が求められています。しかし、小泉内閣が国会会期を強引に延長して成立させたイラク特措法は、「人道復興支援」をうたいながら、内実は1,000人もの自衛隊をイラクに派兵し、米英占領軍を支援するものであり、イラクの人々自身による国の再建に逆行する有害無益であるといえます。
こうした状況の中で、9月27日には、イギリスのストップ・ザ・ウォー連合と、アメリカA.N.S.W.E.R、その他15か国以上の国々でピースパレードが行われます。日本でも、平和フォーラムも参加する「WORLD PEACE NOW」主催の行動が予定されています。世界はふたたび戦争はもういらないとして動き始めています。私たちの回りにおいても、静かな夜をかえせと米軍横田基地の撤去をもとめての闘いや、アジアに平和を!静かな空を!と米軍厚木基地撤去をもとめて市民の活動は大きな盛り上がり見せています。これらの闘いは市民・地域住民の命、環境にかかわる重要な問題であり一日も早い解決が望まれています。中央や地域の反戦集会、デモなどに積極的な参加をお願いします。
■アメリカによる次への先制攻撃をストップさせよう!
イラク・フセイン政権が保持する大量破壊兵器を除去するとして、国連憲章や国際法を無視してイラクに侵攻した米英両国は、いまもって大量破壊兵器の発見はできず、戦争前にいわれたイラクの石油資源を確保することが目的であったことが鮮明になっています。現在は侵略に反対するグループなどの攻撃によって連日米兵に犠牲者が出ています。イラクは全土が戦場であると報道されています。
イラクへの攻撃は、ブッシュ政権によるイラク、イラン、朝鮮民主主義人民共和国3国を「悪の枢軸」ときめつけ、3国の政権転覆をねらう非常に恐ろしい発言であったと思います。冷戦時代には想像もできない恐怖の政治が軍事大国の力で推し進められています。アメリカの国民を守るための、平和のための戦争だとして、3国をおしつぶそうとしています。現に、イラクでは実証されました。戦争が侵攻する次の攻撃はイラン、シリアであり、北朝鮮であると発言しています。
私たちは、次の戦争はなんとしても止めなければならないと考えます。攻撃の目標になっている北朝鮮はNPT体制から脱退し、核兵器も保有していると公式に表明しています。もちろん私たちはすべての国の核兵器にも反対して闘ってきました。その立場から北朝鮮の核兵器保有は北東アジアの軍事的緊張を高め世界の平和を脅かすものとしてとうてい受け入れられないものです。北朝鮮に強く抗議しなければなりません。
94年、北朝鮮の核開発によって朝鮮半島は非常に緊迫しました。その時の危機はカーター元大統領と金日成首席の会談により回避されたといわれています。米国はその後、北朝鮮への侵攻を想定して日本に周辺事態法、新ガイドライン、有事関連3法など戦争ができる法律の制定を求めて来ています。それらの法律により民間の空港や港湾の使用、自治体職員や海員、輸送労働者の徴発など1,500項目も要求してきたといわれています。日本はこれらの要求を拒否するどころか小泉政権によってすべて法律として制定しています。小泉政権は、拉致問題などを利用して北朝鮮にたいして具体的な敵対行動を取り続けています。今年の原水禁世界大会において広島・秋葉市長は、「政治家、学者、芸術家、宗教者、ジャーナリスト、スポーツ選手などすべてのリーダーはいささかでも戦争や核兵器を容認する言辞をろうせず、戦争をおこさせないために、また絶対悪である核兵器を使わせず廃絶させるために日常レベルで発言し、行動していこう」と呼びかけています。緊迫した朝鮮半島情勢を考える時もっとも適切な発言であると思います。各団体、労働組合、個人会員の皆さんブッシュによる次の戦争はなにがなんでも阻止しましょう。ご奮闘をお願いします。
■危険な小泉政権に反対した闘いを強めよう!
今や小泉政権は、国の内外から「危険な政権」と警戒されています。9・11米中枢同時多発テロ事件以降、ブッシュ政権の要求を鵜呑みにして「テロ特措法、有事関連3法そしてイラク特措法をつぎからつぎに制定し、アメリカの戦争に加担しています。そのつけは、国民に対して憲法違反の自衛隊の海外派兵に道を開き、インド洋においてはアメリカに私たちの税金をすでに数百億円つぎこむなどブッシュに従属し追随している醜い姿を世界にさらけ出しています。これらの法律はアメリカが喜ぶだけであり、イラクに派兵される1,000人以上の自衛隊はもしかしたら「棺」に入れられて帰国するかもしれないという状況になっています。イラクへの侵略は国際的にも「戦争犯罪」であるといわれています。小泉政権の犯罪は、こうした戦争に自衛隊を派兵したことにつきると思います。
小泉首相は、5月20日の参院の有事法制特別委員会で自衛隊について「わたしは実質的に自衛隊は軍隊であろうと思う。それを言ってはならないということは不自然だと思っている」とのべ「軍隊」だと認識をあらためて表明しました。「自衛隊は軍隊」であると国会で明言し、憲法を守るべき立場にある首相の発言は断じて許せないと思います。憲法9条2項には「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と先の3法律の成立と同様に憲法を主体にしています。
イラク特措法の国会審議の発言においても、派兵される自衛隊に対して「殺されるかもしれないし、殺すかもしれない」として戦場に送り込まれようとしています。このことも、アメリカから日本の自衛隊は観客席で見学せずにグランドに降りて一緒にプレーをすべきだというアメリカの脅しに屈服しての決定であるといわれ、法案が成立したときにアメリカは大喜びしたという。自衛隊はアメリカの戦争に参戦するためが任務では無いはずだ、彼等は日本を守るために入隊したはずだ、アメリカのために、ブッシュのために、ブッシュの石油獲得のために自衛隊員が殺されるのは何としても阻止しなければならないと思います。
さらに、小泉政権は、「いずれ憲法でも自衛隊を軍隊と認めて、不毛な議論なしに自衛隊にしかるべき名誉と地位を与える時期がくると確信している」と発言し、憲法9条の改正をはっきりと明言しています。このセンターニュースを作っているとき自民党の総裁選挙が争われています。小泉首相の勝利は間違いないとマスコミは報道しています。となれば、彼が首相に選出されるこになります。彼の3年間の任期中に憲法改正の動きが具体的になると思います。私たちの運動は憲法改正反対の闘いが重点になります。アメリカの単独行動主義により世界の平和が脅かされています。それに追随する小泉では私たちは安心できません。断固対決して闘いたいと思います。総選挙も11月投票だと言われています。戦争に反対する国会議員を一名でも多く国会に送り込もう。
私たちは、平和を守るためにひとつひとつ行動を積み重ねていきたいと思います。そのためにも「自衛隊のイラク派兵反対10・20東京集会」へのご協力をお願いします。
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