TKOPEACENEWS
  2面 NO.23/01.12.18発行

食とみどり、水を守る全国集会
活動報告その2

・2001年12月5日〜6日
・香川県高松市「県民ホール」ほか

▲第33回食とみどり、水を守る全国集会


 第33回食とみどり、水を守る全国集会は、全国各地から労働者・農民・消費者など1,200人が結集し香川県高松市において開催されました。
『取り戻そうみどりの大地と青い海』をテーマにすべての生命の故郷である自然を取り戻し、守る取組を強化しなければなりません。

丸山全国実行委員長あいさつ(要旨)


 全国からお集まりの皆さん、日頃の活動に敬意を表します。今集会にあたり二つの点について申し上げます。
 一つは、食とみどり、水を守る全国集会の意義です。全国の仲間がそれぞれの経験交流を通じて自らの運動の発展を期することです。
 その運動のキーワードは「安全」です。食物の自給率の向上や狂牛病などの解決を求めるのは言うに及ばず、遺伝子組み替え食品の進出などにより、その質が問われています。農林水産業は人が生きるため不可欠な産業です。生産性向上・効率性だけを求めず、人々が安心して暮らせる環境を手にするため、広範な国民運動に高めることが重要です。
 二つは目は、経済社会の構造改革です。市場競争の行き過ぎは世界の各地で飢餓や紛争を引き起こし、地球環境の悪化を招くなど極めて深刻な状況です。これは発展途上国ほど深刻です。先進国においてもリストラ、規制緩和、民営化が進など深刻な状況にあります。
 市場経済であっても市場社会であってはなりません。人が真に大切にされる高度福祉社会を追及しなければなりません。
 今集会に1,200人の仲間が集まりました。この成功は皆さんが議論、交流を通じて全国各地でその経験を実践に移すことこそ重要です。ともに奮闘しましょう。


●記念講演
『元気で長生きするための百歳食入門』
食文化史研究家 永山 久夫 氏


老化は今日、明日の食べ物から(要旨)


 食に対する性格な知識が必要な時代になっています。
 欧米では更年期以降の女性の男性化が進んでいます。しかし、日本にあまりありません。その理由は大豆の摂取です。男性が前立腺ガンが欧米人に比べて少ないのも大豆のおかげです。
 老化とは細胞の酸化です。紫外線によって植物は酸化します。これを防ぐために抗酸化物質をつくつっています。植物が作ったものを人間が食べれば同じ効果が得られます。
 これからの食生活はジャパン・ニーズ・スタンダードになっていきます。肉食ではなく魚、野菜中心へと変わっていきます。人間の体の中で脂肪が多いのは脳です。これを酸化させないためには、野菜をたべることが重要です。
 1990年代はコンビニエンスの時代でした。便利さの背景にひそむ怖さを知らなければなりません。不健康なももを食べ続けることによって、結果として病気になり不便になります。情報化は健康のために生かすべきです。
 食べ物の素材としての大切さを知ることによって、それと関連する水とか緑についても関心をもつようになります。
 今後は医療費の個人負担も高くなることも予想されますが、健康を食によって作ることで医者にかからない体をつくることができます。
 和食の基本は、米と大豆です。体脂肪を25%以下にしないと生活習慣病の原因となります。特に若い人に体脂肪の増加傾向が見られます。人間に必要な食べ物は、歯を見ればわかります。歯の半分は臼歯で、3割が野菜をそして残り2割が犬歯で肉をたべるためのものです。
 人間の歴史をみても日本人は理想的な食べ方をしてきました。しかし、今は欧米型になっています。特に10代については、アメリカよりコレスタロール値が高くなっいてます。
 今日食べるものを、明日食べるものの延長線上に老化があることを意識する必要があります。


●特別報告
『豊島のその後とゴミの行方』(要旨)
香川県議会議員
廃棄物対策豊島住民会議 石井 享 氏


 輪が濃く最大の産業廃棄物不法投棄事件として豊島事件は、多くの事を世に問いかけました。
 全国の方々からの支援によって、2000年6月6日に公害調停が成立しました。
 しかし、公害調停が成立したとはいえ、このことは、不法に投棄された有害廃棄物及びその汚染から回復させると言う事が取り決められたと言う事だけです。
 これから十余年の時間と数百億円の税金を投じて、これまで経験したことのない未知の壮大な事業を取り組まなければなりません。この事業には豊島住民と香川県をはじめとしたあらゆる自治体が力を合わせて、汚染廃棄物に闘いをいどむのです。まさに今はじまったばかりです。豊島の汚染地がきれいになることで、廃棄物問題は解決するのでしょうか。豊島事件の経験をどう生かすかという課題もこれからです。国民一人一人が自らの問題として取り組まない限り、第二、第三の豊島事件は繰り返されます。

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