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  3面 NO.13/00.12.1発行

寺尾差別判決26ヶ年棄却糾弾!狭山再審要求!異議審闘争勝利!

中央総決起集会

・2000年10月31日  ・日比谷野外音楽堂 

石川一雄さん決意表明

10月31日午後1時、寺尾差別判決26カ年糾弾!狭山再審要求!異議審闘争勝利!中央総決起集会が日比谷野外音楽堂で開催され、全国から5,000人、東京からも自治労東京、全水道東京水道労組、東京教組など多くの労働組合や社民党東京など参加しました。
 集会では石川さんの無実と部落差別が生んだ冤罪の真相と、全証拠開示を強く求める事を中心とした決議文を採択、石川一雄・早智子さんご夫婦から闘う決意表明など異議審闘争勝利に向けて力強く闘うことを全体で確認し東京都内をデモ行進をし終了しました。
 集会決議は別紙の通りです。


いま異議審の闘いは最大の正念場をむかえている。昨年の東京高裁第四刑事部・高木裁判長による不当極まりない抜き打ち的再審棄却決定の取消しと再審開始を求める異議申立の審理は、すでに1年3ヶ月以上が経過している。狭山弁護団は、ことし3月には3通の鑑定書を提出し、脅迫状が石川さんと全く結びつかないことを明らかにし、棄却決定の誤りを徹底して批判した。さらに9月末には、足跡に関するあらたな鑑定書を東京高裁に提出し、身代金受け渡し現場の足跡が石川さん宅の地下足袋によるものとした寺尾判決、再審棄却決定の誤りを科学的に明らかにした。これまでの多数の新証拠にくわえて、異議審において4通もの鑑定書が提出されており、鑑定人尋問などの事実調べは不可欠である。東京高裁は、ただちに、鑑定人尋問を行ない、再審を開始すべきである。
 わたしたちは、26年前の不当な寺尾差別判決に怒りをあらたにし、狭山事件の一日も早い再審開始を求めて今日ここに集まった。「指紋がないからといって犯人でないとはいえない」などとして自白の矛盾をごまかし、警察の鑑定だけをよりどころにした寺尾判決の誤りは、多数の科学的な新鑑定によって満天下に明らかになっている。わたしたちは、いまだ確定判決となっている寺尾判決の誤りと石川さんの無実を示す数々の証拠、狭山事件の裁判でこの26年間まったく事実調べが行なわれていないという不当性を訴えなければならない。
 また、東京高検の検察官は、積み上げれば2メートル以上という多数の未開示証拠と証拠リストを手元に持っていることを認めながら、いまだにまったく証拠開示に応じていない。わたしたちは、東京高検の証拠隠しを断じて許さない。一昨年には、弁護側への証拠開示の保障を求めた国連の勧告が出され、司法制度改革審議会でも証拠開示の拡大・公正化にむけた議論が進められている。わたしたちは、こうした証拠開示の拡大・公正化にむけた動きに逆行し、再審の権利を侵害する検察の姿勢を徹底して批判し、東京高検に証拠開示を求める闘いを断固強化する。
 不当・デタラメな再審棄却決定を批判する声、市民的な反撃の輪はどんどん広がっている。狭山事件の再審を求める文化人の会の結成、意見広告の掲載とともに、各地で狭山・住民の会が結成され、昨年の棄却のときに40数団体であった住民の会が倍以上になり、ついに90団体を突破した。さらに、住民の会を広げ、大きな世論で高裁、高検を包囲していこう。
 国民世論に背を向け、証拠開示も行なわず、「再審の理念」も「刑事裁判の鉄則」もふみにじった不当な棄却決定は司法全体の問題を示している。わたしたちは、司法反動を許さず、えん罪・誤判防止と人権擁護の視点にたった司法の民主的な改革を求める動きと連携しながら、反差別共同闘争をすすめ、狭山闘争の完全勝利まで闘う。「えん罪を晴らすまで何十年かかろうとも闘い抜く」という固い決意のもとに、37年にわたって無実を叫び全力で闘いをつづける石川一雄さん、早智子さんにこたえ、この異議審の闘いで一日も早く「見えない手錠」を解くために、わたしたちは総力で闘うことをここに誓い合おう。異議審の闘いで事実調べと全証拠開示を実現し、狭山第二次再審闘争の完全勝利を勝ちとるまで断固闘うものである。

2000年10月31日
寺尾判決26ヶ年糾弾!狭山再審要求!異議審闘争勝利!
中央総決起集会 参加者一同

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