所沢高等学校PTA

入間支部だより

発行:所沢高等学校PTA入間支部支部

1999年11月6日(土)

     入間支部だより
                            1999年11月6日
                         県立所沢高校PTA入間支部

 時の流れが残暑と共に停滞していたことに気づくと、もう一気に秋は深まり、各地
から紅葉の便りが届く季節となりました。所高も6月の体育祭、9月の所高祭と華や
かな行事も終わり、今は落ち着いた時間が流れているようです。
 遅くなりましたが、7月24目に産業文化センターで行われました<支部懇談会>
の内容をご報告いたします。
長沢校長先生・小泉先生・半田先生・宇津木先生・柴田先生・成瀬先生・堀内先生、
1年生の保護者18名・2年生の保護者14名・3年生の保護者12名で、今年は各
分科会を中心に、最後にまとめと全体会を行いました。


分科会

1年生……所高生の高校生活について
  Q 校長先生の話しを間く態度が悪いと聞いているが…
  A 始業式から注意しているが聞かないという態度ができ上がっている。叱り方
    に迷っている。
  Q 校舎が汚い
  A 階段が特に汚い。毎日の掃除が来を抜いているのかも知れないが大掃除は徹
    底している。
  Q 携帯電話について
  A 生徒達のマナーにまかせている。今のところ問題になる使用方法は出ていな
    い。
  Q いじめは無いのか?
  A 1件あったが解決している。生徒に解決していく力がある。
  Q 部活動について
  A 9割ぐらいは入部している。
  Q クーラーは無いのか?
  A 教室は無い。保健室と図書館にはある。
    私服で調節できるから良い。(保護者)
  Q お弁当について1年生の状況はどうか?
  A 半分弱くらいでお弁当を持ってきている・学食は1年生でも利用できる状況
    である
  Q アルバイトについて
  A 届け出は3件(5組)

  その他先生がたより
  * オープンキャンパスに1年生の時から参加するようにしよう。
  * 来年から9クラスになるかもしれない。
  * 来年からコンピューターが入るかも知れない。
  * 修学旅行は9月20日から4拍5日で北海道です。


2年生……学校からの資料にそって話し合いがもたれた。
  進路について
   *昨年度の進路状況
   *推薦入試には指定校推薦・公募推薦・AO方式(アドミッションオフィス)
    がある。AO方式とは学業・文化・スポーツ・ボランティア活動などの活動
    実績などから多面的に評価し、大学の使命・校風に適した生徒を2〜3月か
    けて選抜する方式
   *一般受験  国立…センター試験 二次試験
          私立…様々な受験制度があり多様化している。

  保護者
    進路決定は4月でなくても、三者面談時とか11月頃ではいけないのか?
    子供は知っていても親に知らせない。
    1年生の頃から説明してほしい。

  先生
    基礎学力を身につけ学習方法を確立すると良い。
    自分の将来のことをよく考えて志望大学を選ぶ。

  修学旅行について


3年生……自己紹介のなかで受験生の現状と親の思いをテーマにして話し合った。
  *期末テスト等に対して一夜潰けの状況(温かく見守っている)
  *夏期講習を受けている (少しはやる気が出てきたかな)
  *生温い状態に見える  (本人まかせ)
  *受験どこふく風、楽しそうな学校生活 (まあいいか)
  *補習に参加して受験気分にのってきたようだ (よかった)
  *未だに部活に残り、夏休みになってもがっこうへ… (仕方ないね)
  *幾つもの有名大学の高校生対象の公開講座セミナー<サイエンスキヤンプ>に
   親子で参加して学生模擬体験してきた
                  (せめて気分ぐらいは経験させてあげよう)
  *品行方正、勉学集中でがんばっている。教授・院生・学生とコンタクトをとっ
   て進路と学習計画を練り上げてきた。(希望が叶うように親の出きる事はして
   あげたい)

  先生から
   *埼玉大学の教授から「所高からきた学生はしっかりしていて他の学生と全然
    違う」とのお褒めの電話があった。
   *所高生の特質は、表現能力、しっかりした考え等からAO方式も良いかも知
    れない。
   *卒業行事については2つの催しがベストだとは思っていない。


全体会
   各学年のまとめの発表後、3年生保護者のSKさんと校長先生との議論が展開
  され、また、3年生保護者のTSさんは、2年半前の<混乱の入学式>の思いを
  切々と語られました。この支部便りを発行するにあたり、当日出席されなかった
  皆様にぜひお伝えしようと、お二人に原稿をお願い致しました。
   そして、今年の所高祭に3年生の有志の方々がとても分かり易いパネル<今だ
  からこそ伝えたい真実、語りたい親の思い>を展示されましたが、それもこの紙
  面に掲載しようと思います。

全体会における校長先生とSKの議論について
                          所高PTA会員 SK○○
 SKの「校長先生は入学式において『教育的配慮で入学を許可する』と発言してい
るが学校教育法施行規則第59条1項で『高等学校の入学は、第54条の3の規定に
より送付された調査書その他必要な書類、選抜のための学力検査の成績等を資料とし
て行う入学の選抜に基いて、校長がこれを許可する。』とあり、校長の裁量権を超え
ているのではないか。」との問いかけに対して校長先生は、「『教育的配慮』の意味
は、入学を許可する日を別の日にするのでなく、入学式の日にするという意味であっ
て栽量権の濫用にはならない。」と答えました。これに対し、SKは「誰もそんな解
釈をしている者はいない。」と反論しました。しかし、時間の関係でここで論議を終
了しました。
 この議論で明らかになった事は、「教育的配慮」の意味内容は「入学時期」の問題
であり「入学許可」の問題ではないということです。そうすると昨年の入学式の時父
母への校長と県教委の手紙〈入学式で校長が入学を許可するとの意)との矛盾をどう
説明するのかという新たな問題が発生することになりました。        以上


あの入学式を振り返り、すばらしい卒業式を…と祈ります。

 1997年(平成9年)4月9日の入学式から早2年半、あの新入生達がもう卒業
を迎える時が来ようとしています。
 あのような展開になるとは疑いも持たず、晴れやかな気持ちで静かに待つ皆にプレ
ゼンテーションされたのは『まさかの入学式』でした。
 その後マスコミでも大きく取り上げられ、歪曲されたり、一部クローズアツブされ
たりと、無責任、無神経さに憤りを覚えました。影響力の大きい文部大臣の信じ難い
発言に、所高生のあるお母さんが新聞紙上で理性的に声を上げられました。実際、当
日あの場所に居て、一部始終を目の当たりにした私達以上にあの入学式を知っている
人がいるでしょうか。
 義務教育を終えたばかりの若者達が学ぶには少し早すぎた事もあったかも知れませ
んが、彼等は驚きと共に多くの事を感じ学び取ったことでしょう。それらは多くの人
の脳裏に焼き付いています。また大切な問題としてずっと関わり、取組み、悩み、苦
しみ、考え続けている人々がいるというのも事実なのです。やはり残念で不幸な出来
事でした。
 大勢の面前でも、職務のため恥も感じず遂行された前校長の行動は、見方を変えれ
ば「まことにお気の毒」とも思えます。又、学校の責任者とおっしゃりながら、なぜ
あんなに混乱するような事を決行されたのか疑問に思います。
 強制は生徒一人一人の心を閉ざすことに役立つことこそあれ、心を開かせたり、信
頼を得る事とは反比例するのではないのでしょうか。指導という名に変えても同じだ
と思います。たとえ強制が成功したかに見えてもそれは理解された事にはならず、何
かがくずれさり深奥ではかえって何かが凝縮されるのでは?と憂えるのは私だけでし
ょうか。
 卒業という時期を近くに感じ、振り返れば所高とはかくも逞しくすばらしい所かと
いう思いでいっぱいです。自分を表に出すのが苦手な娘が周囲の心配をよそに気持ち
よく通学でき、多岐に渡って学ぶ事ができ感謝しています。服装はTシヤツにジーン
ズの所高生でも、彼等は紳士淑女でした。いろいろな行事に燃え、我々大人に勇気や
元気をくれました。行事等で学校へ行くと大人の声かけにしっかりと耳を傾け、白け
るどころか丁寧にそして親切に接してくれました。彼等は大人達が見習うべき所をい
っぱい提示してくれました。友と仲良く大らかにのぴのびと青春を育み、さわやかな
態度に感心させられました。
これも所高の伝統なのでしょうか。
 私は恥ずかしながら先生方のお名前をほとんど記憶することなくここまできました
が、生徒達の姿は先生方のすばらしいご指導、ご尽力無しには成立しないと感謝して
おります。体育祭での女子の騎馬戦の時など、それまで殆ど動きのなかった先生方が
あっという間にグランドのあちこちに移動され見守っていらしたのが印象的でした。
何が大切かを示されたご指導の一端を拝見しさわやかな風を感じました。「それだけ
なら他の学校も同じ…」という声が聞こえそうですが生徒がのびのびとして、友と仲
良く、学校が楽しいという、親が一番ホッとする現状が物語っているのではないでし
ょうか。
 生徒会もPTAも私には眩しいくらい立派に映りました。心残りは何もお手伝いし
なかったこと。教育の場に大切と思われる『民主的に事が運ぶ』という事を常に祈る
だけのおばさんでした。
 様々な生徒を呑み込み、のびのびと育んでくれた所高、たぶん他では吸収できない
栄養をもいっぱい包含していたと信じます。
 『まさかの入学式』を経験した生徒達がいよいよ数ヶ月後に卒業します。きっと
「ありがとう所高!」の想いを胸に。
そして私はまた析ります。
「校長先生、彼らにふさわしい、そして清清しい心からの祝福の卒業式あるいは卒業
行事をお願いします。」と
                         所高PTA会員 TS ○○

(Web管理者記)
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