所沢高校創立100周年記念講演会
『こころの居場所』
講師 落合恵子 さん
■昨年の100周年プレイベント・シンポジウム『今教育に求められているもの』に
続き、100周年の今年は、記念講演会を企画しました。『所沢高校は自分がありの
ままでいられるところ』『所沢高校で、私は自分が好きになった。・・・・』今年卒
業した子どもたちの声です。■『“ふつう”はひとつだけではない。“ふつう”は人
の数だけある。』と語る作家、落合恵子さんをお招きして、さわやかな、元気の出る
ひととひを共に過ごしましょう。中学生、高校生、そして父母の皆さん、市民の皆さ
ん、たくさんの方々のご参加をお待ちしています。
11/29(日) 所沢高校体育館
開場 1:30PM
講演 2:00PM 〜 4:00PM
入場無料 手話通訳 有り
主催 所沢高校PTA
後援 所沢高校創立100周年記念事業推進委員会
どねたでも参加できます。上履きをご持参下さい。
お問合せ先 042−XXX−XXXX(○○)
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● 落合恵子 著 クレヨンハウス物語 より ●
―――――――――――――――――――今まさに子どもを生きている子どもからの
次のような声に、果たしてどう答えたらいいのか。苦い思いにとらわれている。
「自立した子になりなさいと、大人は言う。でも、みんなと違ってはいけないとも言
う。どっちが本当なの?」 《十三才》
「生徒同志が殴りあったら暴力で大人が同じことをすると、愛とか教育になるの?」
《十五才》
「先生に向ける顔、親に向ける顔、友達に向ける顔、ひとりの時の顔。いろんな顔を
使い分けているうちに、自分の顔がわからなくなっちゃった」 《十六才》
「いじめられている子を見て、どうにかしたいと思っても、ないも言わないし、言え
ない。言えば、今度は私がいじめられる。・・・毎日、消しゴムで少しずつ自分を消
していくみたい。」 《十五才》
教育とは、「自由について」学ぶものではなかったろうか。ゴールをたったひとつ
に定めて、周囲を見ることもなく、スピードランナーになることが、「教育を受ける
権利」であったのだろうか。と、言葉にすればするほど虚しさをどこかで見てしまう
大人に、一方で、風穴のあけかたを教えてくれるのも、子どもだ。
「不登校というのも否定しないよ。ぎりぎりの緊急避難としてね。でもその前にやっ
てみる。今、校則を僕たちで作り直しているんだ・・・・。そこから何かがはじまる
かもしれない。かもしれない、だけどね。」 《十六才》
――――――――――――――――― 略 ――――――――――――――――――
さまざまな形をとりつつ、構造そのものを、個人の生き方を、価値観を、問い直し、
見つめ直し、作り直そうとする子どもたち・・・・。そんな彼女たち、彼らたちにむ
しろわたしたち大人がどれだけコミットできるか。わたしたち自身が、消極的であろ
うとも結局迎え入れてしまった、この社会の価値観と自分らのそれを問い直せるか否
かに、それはかかっている。
諦めを共犯にするな。悲観に傾きすぎるな。楽観するな。「理想論にすぎない」と
いうあの常套句をおそれるな。揺れながら、惑いながら、子どもがむしろ、そんな事
を教えてくれているようだ。
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PROFILE ●おちあいけいこ/作家
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1945年、栃木県宇都宮市に生まれる。1967年、文化放送入社。
アナウンサーを経て作家生活に入る。社会における少数派や、声の小さい
側におかれている人々の立場を描き続けながら、行動する作家として様々
な提案をしている。『クレヨンハウス』(子どもの本の専門店)、『ミズ・
クレヨンハウス』(女性の本の専門店)を主宰。子どもから文化と教育を
考える『月刊子ども論』の発行人も兼務。
『月刊子ども論』では、所沢高校についても取り上げている。
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主な著書◇『あなたの庭では遊ばない』『揺れて』『海からの贈りもの』
『生命(いのち)の感受性』『自分にごほうび』
『「わたし」を好きになるために』
ほか多数
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所沢高校周辺地図
西武池袋線 西所沢駅下車、徒歩7分
(駐車場がありませんので車でのご来場はご遠慮下さい)
《web管理者:地図は省略しました》
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