常任理事会だより

― 1998年度 第6号 ―

発行日 1998年10月27日(火)

発行 所沢高校PTA常任理事会


10月6日(火)〜竹永先生への不当処分撤回に向けて〜

第1回公開口頭審理

             150人の傍聴者でうまる

 会場は所沢高校の講堂よりすこしせまいけれどわりときれいな県庁第3庁舎4Fの
講堂。
 事前に申し入れた写真撮影と録音許可申請については、写真撮影のみが審理前3分
間だけ許可されました。録音は、人事委員会がすみやかに文書にするということで許
可されませんでした。
 はじめに、請求人側(竹永先生側)から3人の人事委員会の委員の中に校長経験者
であり、県教育局次長という経歴を持ち、人事委員会委員への任命に当って、議会で
も問題になった委員が入っていることについて、公平な審理ができるのかという質問
が出されました。それに対し、人事委員会委員長と本人からの「より公正、中立な立
場を貫き、慎重に審議する」という発言がありました。

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 次に、竹永先生側から審査請求の4つの骨子について説明があり、続いて竹永先生、
岩下先生、卒業生保護者谷村さん(支援する会事務局長)3人の意見陳述が行われま
した。
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   │         審査請求 4つの骨子          │
   │                             │
   │1.事実誤認がある。                   │
   │2.竹永先生の発言は、信用失墜行為ではない。       │
   │3.処分に至るまでの過程に手続き上規則違反がある。    │
   │4.生徒の自主的な活動を阻害し子どもの権利条約違反である。│
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※説明会での発言は、何より、所沢高校の自主・自立の校風に則った生徒の取り組み
を正しく理解していただくことと、4月9日へ向けての不安を払拭することを一番大
切な事柄と考え、卒業記念祭からの一連の生徒の動き、教職員の意向、校長の考えを
述べたに過ぎません。                      (竹永先生)

※竹永さんの発言は、新入生の父母の不安を解こうとしたもので、第1学年の学年代
表として、当然で正当なものです。しかも、その発言は、竹永さん個人としてのもの
ではなく、学年で集団的に討議・決定した内容を学年代表として話したものなのです。
                                (岩下先生)
※私の子どもは竹永先生を「最も信頼している先生」といいます。その先生が、自分
達が企画し実行した「卒業記念祭」と「入学を祝う会」のために処分されたというこ
とに、生徒は大きな悲しみを感じています。            (谷村さん)

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   │説明会の録音テープがあった│
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                   [竹:竹永先生側  県:県教育委員会]
 竹永先生側は、事実関係が明らかになってこそ、処分の違法性等の判断が可能にな
るという立場から、「処分の対象事実を認定した根拠は何か」ということを問いただ
した。それに対し、県教委は公開口頭審理当日に提出した準備書面の中で「事故報告
はある。その他のものもあるが提出する予定はない。」と回答してきた。

竹:事故報告書以外に、処分事実を認定した事実はあるのか、ないのか。
県:起案書というのはあります。録音テープもあります。
  (場内がざわめく。録音テープがあるとは言っていなかったのに・・・)
竹:なぜ録音テープを出さないのか。
県:必要性があるかないかの問題だ。
竹:事実認定の最も基本的な根拠になるのではないのか。
県:それはこちらで判断する。必要があれば出すし、必要がなければ出さない。

 『校長に反する主旨の発言をした』というのが処分理由なのだから、テープがある
ならそれを聞けば全て明らかになると考えるのがごく普通の考え方だと思うのですが、
なぜ県教委は提出することを拒むのでしょうか? 竹永先生側の再三の提出要求に対
しても、明確な態度を示さず、公開口頭審理の場で何ら議論しようとしない県教委側
の態度。その点を追求したのに対しては、「傍聴者一人ひとりにわかりやすく説明す
る義務はない。」と発言し、場内は、疑問と怒りの声でざわつく場面もありました。
傍聴者のそんな雰囲気に後押しされた所もあったと思いますが、最後には、人事委員
会から県教委に対して、「次回の審理のための準備書面や証拠を早めに出すよう検討
してほしい。強く要請します。」との要請がありました。


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│常任理事会での感想(15人の常任理事が傍聴しました。)│
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│*教育局側で、ただひとり対応していた人が、弁護士と聞いて驚いた。    │
│ 公開口頭審理は議論をする場のはずなのに議論になっていない。      │
│*大勢の傍聴者があって良かった。竹永先生も弁護団も心強かったと思う。  │
│ 行ってみれば雰囲気だけでも「何か変?」と感じてもらえるのではないか。 │
│ 次回も大勢の傍聴者があるといい。                   │
│*なぐられて「なぜなぐったのか?」と聞いているのに、何も言わない状態。 │
│ なぜ処分したのかさっぱりわからない。                 │
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 公開口頭審理の後、PTA常任理事会を開きました。

議題 (1) 生徒と卒業生による「人権救済申し立て」について (裏面参照)
   (2) 校長先生との話し合いの報告 (裏面参照)
   (3) 竹永g先生の第1回公開口頭審理 報告
   (4) 県教育長、教育委員会への意見書について (裏面参照)
   (5) 100周年記念講演会 落合恵子さん「こころの居場所」について
                                (裏面参照)
   (6) 西部地区県PTA連合会 報告

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│(Web管理者より)                           │
│1998年10月16日(金)の埼玉新聞記事は割愛しました。記事の見出しは、│
│『所沢高校/校長らの行為「人権侵害」/生徒と卒業生/日弁連に救済申し立て』│
│です。                                  │
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 10月15日、生徒128名、97年度卒業生60名が、日本弁護士連合会に人権
救済の申し立てをしました。
 生徒たちは、1月頃から弁護士さんと懇談する機会を持っており、4月7日には生
徒を支援するための弁護団が結成されていました。また、入学を祝う会前後には、生
徒たちは「人権救済を申し立てたい」として、800人以上が署名をしていました。
7月にとったアンケートにより、生徒128名が日弁連の調査等に応ずる申立人とし
て申し出ていました。


所高生の自由と教育を考える委員会主催学習会
  日 時:11月4日(水) 午後7:00〜9:00
  場 所:所沢高校 会議室
  テーマ:人権救済申し立てについて

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報告

10月3日(土) 内田校長とPTAの話し合いが行われました。
        〜 出席者 校長 教頭 事務室長 PTA会長 副会長4名 〜
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│ この日は、前回の常任理事会で校長欠席の為、直接答えて頂けなかった◎入学を│
│祝う会有志の欠課問題、それと◎卒業に向けて生徒たちとの話し合いの状況◎所高│
│を誹謗するビラや文書への抗議について、の3点を中心に話し合われました。  │
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会長:入学を祝う会は、正式に認められた学校行事であり、大変大きな行事でもある。
   その為の準備には大勢の人手と時間が必要であり、これまでそのような行事の
   準備は、公欠となってきたと思うが、今回はなぜ欠課扱いとなったのか?
校長:欠課扱いとする事は、職員に話し、私が決定した。職員会議の内容はここで話
   すのは適当でない。準備は当日朝のロングホームルーム以外の時間を使うよう
   に担任を通じて連絡してもらったと思う。
会長:入学を祝う会まで30分位しかなかったと思う。準備の為には不十分では?
校長:いろいろ事情があってそういう判断をした。
会長:準備をする生徒は全員ではないのでロングホームルームという事もあり得るが、
   なぜ準備した生徒が欠課となるのか? もう一度理事会で説明していただきた
   い。
             ・・・・・・・
会長:卒業行事についての生徒との話し合いの状況を聞かせていただきたい。
校長:例えば、生徒は生徒主催で卒業記念祭をやり、その中で卒業証書授与をやると
   いう考えもあるようだが、卒業証書授与はあくまで学校行事であり、生徒主催
   はありえない。職員中心に、その指導で生徒がやるというのはある得る。生徒
   にも私の考えは話している。今後も生徒と話していくが、まずは校長と認識し
   てもらうことが最初。生徒は、どこで教えられたのか、校長と私達は対等など
   と言ってるが、そういう事はないと話している。教える立場の教師があって、
   生徒がある。そして、最終的な責任は私にある。
会長:校長が最終責任者であるというのはそうだろう。しかし、生徒たちが自主的に
   考えそれを職員会議で検討し、その結果を大切にしていく事は、決して最終責
   任をとるということと矛盾しないと思うが・・・。
             ・・・・・・・
会長:所高を誹謗中傷するビラや文書に対して、所高の最高責任者としてきちんとし
   た抗議、説明をし、適切に対応していただきたい。
校長:外でいろいろな文書がでているが、それについてあれこれ言っている時間はな
   い。毅然として公務にたずさわりたい。生徒も全く同じことを言っていたが、
   いろんな人がいろんな事を言っている。いちいち抗議するつもりはない。
             ・・・・・・・
   お話を伺っていて、最終責任者とはどういうことなのかを考えずにはいられま
  せんでした。                           (あ)

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※ 県議会での教育長、教育委員長の答弁に対する意見書を、所高100周年の委員
で、県議会文教委員会副委員長でもある熊野議員を通して提出しました。熊野議員は
「話し合いは大切。直接あって話すことも大切だろう。」と快く間に入って下さいま
した。窓口である教育局との話し合いが、11月9日、熊野議員同席のもとで行われ
ます。


※ 100周年記念講演会 11月29日(日) 2:00〜 所沢高校体育館

      落合恵子さん 『こころの居場所』

 チラシができました。公民館や書店等、置いてくださる所、ポスターを掲示して下
さる所を探しています。ご協力いただける方は○○さんまで。TEL042-xxx-xxx
 手話通訳がつきます。保育は検討しましたが、安全確保が難しいので行いません。


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