戦争を記憶する旅―フランス編
カーン平和博物館 |
Oradour-「破壊された村」 |
(オラドゥール、リモージュ郊外) |
1993年夏の家族旅行はフランスのオラドゥールを選びました。上野千鶴子さんの「う わの空」という朝日新聞社から出版された本の"戦争を記憶する゛という章にでてきた、ナチスに破壊された村を見てみたいと思ったからです。それに私のテーマの「戦 争を記憶する旅」がサブタイトルであるのも気に入りました。 Amsterdamからひたすら南下し、Tours(トゥール)を拠点にしました。 夏の暑い盛りの 長距離ドライブは快適とは言えなかったけど、現地に着いたとき、一瞬、時代が逆戻 りしたような気がしました。 ここはナチスドイツにより村ごと破壊、虐殺された村がそのまま残されています。1942 年に起きた破壊と虐殺の事実をそのまま村ごと保存してある静寂な雰囲気に、たと えようもない戦慄が体を走ります。郵便局、パン屋、肉屋、カフェ、ホテル、自動車修 理工場、学校、協会、個人の住宅等々、隅々までドイツ兵が住民を探し、見つけ、殺 し、建物に火を付け、燃やし、破壊し尽くしたのです。あちこちにはめ込まれたプレー トにはフランス語で「ナチス兵士によってここで虐殺された」とあり、もっともショックだ ったのは、247人の学校の生徒中生き残りはたった一人ということでした。 (訪問時期:1993年8月16日) (2002/3/3) 追記:. オラドゥール村がなぜ皆殺しの対象になったのかいろんな説がありますが、謎です。私は下記の本を見つけました。 『オラドゥール 大虐殺の謎』 ロビン・マネックス著/宮下嶺夫訳 小学館文庫 |
パリ・ノートルダム大聖堂そばの戦争犠牲者慰霊碑 |
パリ |
場所はセーヌ川の中に浮かぶシテ島のはしっこで、サン・ルイ島が 対岸です。ひっそ りとあるので気を付けていないと分からないかもです。 地図上では道路からちょうど三角形のかたちで公園 (Square de I'll de France)があ り、その隅に階段があり、降りてゆく と地下(公園の真下)に犠牲者の数らしい灯火 (実際は一つ一つは 白い小さな石で、下からライトアップされている)が壁面にありま した。 写真があるわけでなく、強烈な主張がないだけに、とても厳粛な気分 になりま す。フランスらしい? しかし、見学に来るのは白人だけ。日本人はノートルダムにはい っぱい 来ているのに、すぐそばのここには来ない。ガイドブックにも書いてない し。し かしガイドブックに書かれると、意味もなくしゃべりまくる連中で うるさくなるかもしれな いから、このままがちょうどいいのかもしれないです。 (訪問時期:1998年10月9日) |
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