どうかあなたの政府に対し
イスラエルが包囲と占領をやめるように要求することを
求めてください
占領下のパレスチナ・ラマラからのアピール
パレスチナの指導部:「議長を孤立させるというイスラエルの決定は危険な戦争犯罪である」
http://muscanet.muscatine.net/~ampal/April02.htm
に掲載された4.1付けの記事からの翻訳です。
今あなたにできること
イスラエル大使館へ抗議のメール・FAXを送ってください。
イスラエル大使館・イスラエル政府観光局へは日本語でメールが送れます。
首相官邸外務省に要請のメール・FAXを送ってください。
イスラエル軍務拒否者に支援の署名をしてください。

  

 2002年4月1日ラマラ、ワッファ―――パレスチナ指導部は、ヤセル・アラファト議長をラマラの議長府に監禁して、彼を外の世界から遮断し、孤立させるというイスラエルのシャロン政権の決定をきわめて危険な犯罪的行為と見なしている。

 指導部はその声明の中で、議長は一切の通信手段から疎外されており、イスラエルの占領政府は議長たちにさらなる虐殺と戦争犯罪を犯すのかもしれないと付け加えた。

 また声明によれば、イスラエル軍はラマラの町、特に議長府の水の供給を遮断しているという。

 声明は、世界の全ての国々と国連を含むすべての国際組織に、パレスチナの人々、彼らの議長と指導部に対するイスラエルの犯罪行為を止めるために直ちに行動してほしいと訴えている。

占領下のラマラから、世界中の良心を持つ全ての人々へ。
直ちに結集してください
 2002年4月1日、ワッファ―――「世界中の良心を持つ全てのみなさん、特にあなた方の名の下にこれらの行動がとられているイスラエルのみなさん、助けてください、直ちに結集してください」。再占領下のラマラの「国際的パレスチナ共同体」(Members of the international and Palestinian community)はこう訴える。平和的な解決策を残しておくために、「どうかあなたの政府がイスラエルの包囲と占領をやめさせるように要求してください」。

 公開された彼らの声明は次のように述べている。



 2002年3月29日金曜日の早朝、イスラエル軍はラマラに再侵攻した。イスラエル軍はラマラを完全に占領して、民間人の住宅地の至る所に戦車の陣地を構築している。私たちは一日中爆発と戦車の砲撃の音を聞いている。イスラエルの狙撃手は、我々の方からはなんの攻撃もしなくても、日常的に民間人地区を狙撃している。これを書いている今も上空でアパッチ攻撃ヘリコプターが町を砲撃する音を聞いている。

 イスラエルのブルドーザーは、民間人の住宅地やその付近に戦車の恒久的な陣地を造っている。住宅地区のどこにいても常に戦車の移動する音が聞こえる。

 イスラエル軍は議長府を攻撃し、今は電気も水とも電話もない状態でヤセル・アラファト議長を人質として拘束している。アラファト議長のボディーガードの何人かはすでに殺され、今も負傷しているものもいるが、治療を受けることができない。町の状況は今急速に悪化している。

 私たちの中には、ここ以外でもサラエボなどでこのような包囲を体験したことがある人間がいる。今緊迫度は、お馴染みのパターンで急速に高まっている。これは人道の危機の始まりである。災厄を止めるためには直ちに調停が行われなければならない。

移動不可能:
 町の住民は完全な外出制限下に置かれている。救急車や医者、国際赤十字協会(ICRC)のような国際組織に至るまで移動の自由はまったく完全に無い。医療を利用することは不可能である。
「パレスチナの赤い三日月」(Palestine Red Crescent)の医療救援隊は、地元の民間人に医療を施すことを許可されていない。イスラエル軍は、通りを歩いている人ならだれでも発砲する。

 木曜日、再占領の恐怖に駆られて外国人も含む500人以上の住人が、雨と泥の中をクランディア検問所に列を作った。この検問所は、イスラエル軍が唯一認めている町からの出口なのである。集まった人々に対してイスラエル兵たちは銃弾でもって答え、人々はパニックを陥った。ほとんどの人々はラマラに戻るほか無かったのである。

人間の盾を使うイスラエル軍:
 イスラエル兵に占拠される民間人の住宅はますます増えている。住民は電話やニュース報道や食べ物や水がほとんど、もしくはまったくない一カ所の部屋に押し込められている。数十人の民間人(家族全員も含む)が一つの部屋に閉じこめられている例もある。他方でイスラエル兵たちはこれらの住宅を陣地として使っている。抑留されている民間人の中には外国人も含まれている。

町に入ることは不可能である:
 ICRCや国連などの人権機関は町、すなわち町にいる抑留された民間人や他の捕虜に近づくことができない。

食糧供給の制限:
 ラマラに入ってくる食糧はないし、だれも食糧を補充することができない。まもなく食糧と飲料水の危機が起こるだろう。ラマラのいくつかの地区ではすでに完全に水の供給が無くなっている。イスラエル兵たちは住居を占拠するうえに住民の食糧を奪っている。

電気は遮断されている:
 ラマラの広い地区で電気と暖房が無い。雨が降っており、例年に比べて寒い―――住民は寒さと闘っている。電気がないということは、家の外の状況を知るためのテレビやほかのあらゆるニュ―ス報道から一切遮断されていることをも意味する。

 町の多くの住民は通信手段として携帯電話を使っており、電気がないと充電することができない。そのため住民は孤立状態に置かれ、恐怖と混乱が広がっている。また、いくつかの地上の電話線が切断されている。

捕虜が捕獲されている:
 イスラエル軍は、通りやしらみつぶしの家宅捜索でパレスチナ人捕虜を捕獲している。イスラエル軍は、地域にいる16歳から40歳までのすべての男の住民に「降伏する」よう要求している。負傷者は乱暴に扱われ、医療を受けることができない。彼らの運命がどうなるかは不明である。何人かの捕虜は即決で処刑されているという情報がある。ICRCは国際法、つまりジェノバ協定に則って捕虜たちに近づくことすらできない。

不法な破壊行為:
 悪意ある破壊行為が今現在も行われている。もっとも一般的には、イスラエルの戦車が、通りにあろうが家の前の舗道に駐車してあろうがおかまい無しに一般車を乗り越え、ペシャンコにしている。また住居の中にある個人の財産が、しらみつぶしの家宅捜索で破壊される

占領下のラマラから、世界中の良心を持つ全ての人々へ。

直ちに結集してください。

すべての個人の安全を!

町の中での移動の自由、外から町へのアクセスを!

食糧、医療品と医療へのアクセス、電気、水、電話線など設備を!

ヤセル・アラファト議長を含むすべての抑留者、捕虜、人質の健康を確保するために、ICRCを含む人権機関の彼らとのアクセスを!

占領と包囲の終結を!
 これはパレスチナ人によるあなたへの懇願である。これはアメリカ人、イギリス人、カナダ人、オーストラリア人、ヨルダン人その他のすべて国の国民に対してのものである。