−それでも自衛隊をイラクへ送るのか?− 「急いでイラクでの軍事的負担を諸外国で負担するようさせ、米軍部隊が標的にならないようにすべきだ」(米民主党次期大統領候補ケリー上院議員) |
US faces Iraq 'guerrilla war' イラクの「ゲリラ戦」に直面する米軍 by BBC News July 16th, 2003 BBCニュース 2003年 7月16日 http://www.occupationwatch.org/article.php?id=198 からの翻訳(ピース・ニュース) |
イラクにおける米軍事作戦司令官が、イラク国内でのアメリカ軍部隊に対する攻撃が「古典的なゲリラタイプの戦闘」の顕著な特徴を示していると認めた。
この軍事作戦司令官の発言は米軍の輸送機がミサイルで攻撃され1名の兵士が死亡した日に行われたものだが注目すべき認識を示すものだ、とBBCのニック・チャイルドはペンタゴンで述べている。
ペンタゴン当局はこれまで、攻撃をバース党体制の生き残りの非組織的な暴力であるとして、ゲリラ戦闘と認めることを渋ってきた。
「厳密に軍事用語で表すとすればゲリラ戦法というのが、適切であると考える」と米の新任の中央軍司令官ジョン・アビザードが最初の記者会見で述べた。
「それは程度こそ低くいが、どう言おうとまぎれもなく戦争だ」
アビザード将軍のコメントは、イラク駐留の米軍兵士が米軍を標的にした攻撃の数が増大していることについてのフラストレーションと恐怖の気持ちをメディアに対し語ったのと機を同じくしてなされた。
イラクの地上での出来事についての不安が米国民の間で大きくなっており、ブッシュ政権にとって本当の政治的問題として現れはじめていると、BBCの特派員は報告している。
水曜日の攻撃において:
首都バグダッドの西、アブ・ガライブの近くを移動中に車列を直撃した爆発により兵士1名が死亡し2名が負傷した。
スポークスマンによれば、バグダッド空港に着陸しようとしたアメリカの輸送機に対し地対空ミサイルが発射されたのは恐らくこの紛争での初めての攻撃であったといえる。
イラク西部のハディタの町ではアメリカ寄りの市長と彼の息子の一人が撃たれ殺された。
バグダッドでは別々の攻撃で少なくとも3人の米兵が負傷した。
もっと保護を
特派員はイラクの米軍がますます神経質になり始めどうしようもなく家に戻りたくなっていると報告している。
水曜日の車列の爆破の現場である米兵は泣き出し、またある米兵はマシンガンを地面に向けて発射しまくった。
「もっと保護をしてもらいたい。もう沢山だ。もう充分に長くイラクに滞在した」と車列で移動中の兵士は言った。
湾岸戦争での部隊
戦争開始時:
米:115,000
英:26,000
7月:
米:148,000
英:11,000
アメリカのテレビネットワーク、ABCとのインタビューでイラクの米軍人は自分たちが不幸であると語った。
「もしここにドナルド・ラムズフェルド国防長官が居たら、彼に辞任を要求する」とバグダッドの西、一触即発状態の町ファル-ジャに駐留する第三歩兵師団の一員は言った。
「何故、自分たちがまだイラクにいるのか全くわからない」と別の兵士は言う。
米では部隊の帰国が遅れていることに対して怒りが増大している。特にバグダット征服を支援した第三歩兵部隊では怒りが強い。
彼らの帰国は既に4回にわたって延期された。アビザード司令官は9月には帰れるだろうと述べた。しかし代わりの部隊の準備が整えばの話だがと付け加えた。
アメリカ人と一緒に働くイラク人は自分たち自身の生命が脅かされ、どんどん恐ろしくなってきているとBBCのピーター・グレストは伝えている。
通訳は兵士からの報復を恐れている、とグレストは言う。
「細胞組織の構成」
前バース党政権に関連した祝日が数日あるため、7月には米軍に対する攻撃が増えるだろうと米軍の司令官は予測していた、とアビサード軍司令官は述べた。
我々は仲間の一人を失った。それは我々の誰にでも起こりうるものであった。
スペシャリスト アダルベルト・ボニラ
現在の抵抗は「重要なテロリストグループ」に加えバース党の中堅メンバーと警備隊、元のイラク共和国防衛隊兵士により行われていると彼は述べた。
ボニラ氏によれば彼らは6人から8人の細胞に組織され前バース党体制の地域レベルのリーダーから資金援助を受けているらしい。
「我々は犠牲者をいとわないし、犠牲者を生み出すだろう。戦争をしているからだ」と彼は言う。
ブッシュ大統領が5月1日に戦争終結宣言をして以来、報復行動の結果、30人を超える米の兵士が死亡している。
それ以来、米国は軍隊の規模を14万8千人と増員したが、英国は11,000人まで規模を縮小した。
野党民主党の大統領有力候補のケリー上院議員は、ブッシュ政権はアメリカ軍部隊への負担の集中を避けるために、戦後処理へ諸外国を巻き込むようにもっと素早く動きべきだと述べた。
「米国政府と大統領の義務は、イラクでの軍事的負担を急いで国際化すなわち諸外国で負担するようにし、アメリカ軍部隊が標的にならないようにし、他の民族、特にイスラム語、アラブ語を話すイスラムの部隊をイラクに入れるべきだ」と彼はCNNに述べた。
ホワイトハウスはイラクでの米軍部隊の士気が低下しているということを甘く見ている。
「部隊の認識は、自分たちは非常に大事なこと−自由と民主主義に向かって進めるようイラクの安全と安定をはかるようにする−をしているのだということである」とブッシュ大統領のチーフ・スポークスマンのスコット・マクラーレンは述べているのである。