STOP!ブッシュ・小泉 2004年4月
アフガン・イラクの次を北朝鮮にするな
◆◆有事立法が成立してしまいました。平和憲法を打ち砕くような暴挙です。◆◆
しかしこれで全てが決まってしまったわけではありません。
●私たちは、戦争準備の一つ一つの動きに反対して、有事法制を発動させず、再び日本が侵略戦争を行う国にならないよう平和の取り組みを強めていかなければなりません。

●これまでの「やめろイラク攻撃!STOP!ブッシュ・小泉」のコーナを、「STOP!ブッシュ・小泉!アフガン・イラクの次を北朝鮮にするな」コーナに変更して、引き続き戦争への危険な動きに警鐘を鳴らして行きたいと思います。
イラクでの植民地支配の実態、日本やアメリカによる北朝鮮への戦争準備の動きと
それに反対する動きなどを伝えてゆきます。

 2004年3月のページへ


 5/3 日本各地で「9条を守れ!」の集会・デモ

 憲法前文と9条を踏みにじって戦地イラクへ自衛隊を派兵している、その危機的な状況の中で5月3日、施行からちょうど57年を迎え、全国各地で「9条を守れ!」の集会とデモが行われた。

 東京では、「とめよう憲法改悪 立ち上がろう9条の実現のために イラク派兵を許さない 2004年5・3憲法集会」が、日比谷公園野外音楽堂を5000人の参加者が埋め尽くして開催された。
 許すな!憲法改悪・市民連絡会の高田氏からの「イラクからの自衛隊の撤退を要求して、国際的運動と連帯して、平和憲法を守る運動を、この集会から行動を起こして行きたい」と力強く開会宣言したあと、横井久美子さんの歌と語り、THE NEWS PAPERのコントに続いて、中学生、女性、宗教者、労働者、教育者、地域活動など各界からの意見や闘いの報告があった。
 そのあとリレートークに入り、国際連帯して9条を守ろうと、イタリアと韓国から挨拶があった。とくに韓国の「平和を創る女性の会」国際連帯委員会のチョン・ギュンラン委員長の挨拶は、侵略された国からの憲法改悪への警鐘は、私たち日本国民にとって誠に恥ずかしい思いを強くするものであった。政党からは、福島社民党党首、志位日本共産党委員長の闘う意思表明があった。
 集会アピール採択のあと、連休でにぎわう銀座・東京駅をパレードし、道行く人々に「自衛隊は撤兵せよ!」「9条を守れ!」を訴えかけた。

 そのほか、沖縄、大阪、京都、四日市、など全国各地で、「自衛隊の撤退」「9条守れ」の集会やデモがもたれた。

 4/28〜
 5/2

CIAなど関与して、米軍が組織的にイラク人拘束者虐待
       
英軍もイラク人捕虜虐待の報道

米英侵略軍の残虐さを示す氷山の一角だ
    国際機関による徹底的な調査をせよ!


米英軍はイラク占領を直ちに止め、撤退せよ!

 米兵がバグダッド郊外のアブグレイブ刑務所で、イラク人収容者に拷問や性的虐待をしていたことが米CBSテレビの28日の報道で明るみに出た。
 黒いずきんと布をかぶって箱の上に立たされ、両手に電線をつながれた人物(「箱から落ちたら感電する」と脅されていた)の写真▽全裸で並んだ4人のイラク人の前で、女性兵士がくわえたばこで両手を拳銃のような格好にして性器の部分を指している写真▽4、5人を全裸にしてピラミッドのように組ませ、その背後で男女の米兵がポーズを取っている写真▽黒い袋をかぶった頭に両手を乗せた裸の男性――など。

 この問題で、米陸軍情報機関や中央情報局(CIA)の担当者が尋問での情報入手を容易にするため虐待を奨励していたとするイラク駐留米軍による内部報告書の存在が2日、明らかになった。米誌「ニューヨーカー」(電子版)が報じた。「(虐待には)ごく少数の者しか関与していない」とするブッシュ大統領の釈明と大きく矛盾する内容。
 同誌が入手した報告書は53ページ。サンチェス駐留米軍司令官の指示で2月下旬に陸軍少将が内部調査を行ってまとめた。それによると、昨年10月から12月にかけ「数々のサディスティックで露骨かつ野放図な犯罪的虐待」が陸軍憲兵中隊によって行われた。具体的には▽化学薬品や冷水を浴びせたり、椅子で殴打する▽ほうきの柄で性的暴行を行う▽軍犬をけしかけて脅す――など。
 報告書によると、陸軍情報機関の将校やCIAの担当者らが、尋問で情報を聞き出しやすくするため、看守役の憲兵らに「積極的に依頼した」という。

 陸軍は女性を含む6兵士を懲戒処分にしたが、これは組織ぐるみの犯罪を覆い隠すための「トカゲのしっぽ切り」にすぎない。6人は軍の調べなどで、刑務所内にはCIAや民間の尋問専門家を含む情報活動員がおり、テロ情報入手などのためにこうした組織の指示に従ったと証言したという。収容者は検問所で逮捕などされた一般市民が大半。米軍は昨年秋に刑務所の改善を勧告、准将も一部釈放を命じたが情報部局が従わなかったという。

また、英兵もイラク人捕虜を虐待していることが明らかになっている。英大衆紙デイリー・ミラーは一面全面を使い、頭から袋をかぶせられたイラク人捕虜に英兵が小便をかけている写真を掲載。別面にも銃で殴る写真などを載せている。(これに対し現在軍側は「やらせ」として否定している)

 これらの事件は全くの「氷山の一角」だ。米軍はイラク民衆に対して残虐の限りを尽くしている。ファルージャで行っている大虐殺はその中でも最大級の戦争犯罪だ。子供、女性、病人を無差別に何百人も殺しているのだ。国際社会はこれらを絶対許してはならない。今回の拘束者虐待の組織的犯罪を徹底的に暴かなければならない。さらに、米軍のファルージャなどでの虐殺を徹底的に暴かなければならない。

 4/30 イラクの戦死米軍将兵721人の名前を朗読 米ABC放送

4月中の米兵死者数は計138人で月間で最多

しかし、「イラク人の犠牲者数はその10倍」を忘れてはならない

 ブッシュ大統領が昨年5月にイラクでの大規模戦闘終結を宣言して1年を目前にした30日、米ABCテレビのキャスター、テッド・コッペル氏はニュース番組「ナイトライン」で、昨年3月の開戦後イラクで死亡した米軍将兵のうち身元の判明している721人全員の名前を読み上げ、入手できた顔写真と階級、年齢も放送した。

 これに対し、大手テレビ網を運営する「シンクレア・ブロードキャスティング・グループ」は「イラクでの米国の活動を阻害する政治的な意図に基づいている」として、傘下62局中ABC系8局での放映を拒否。それに対して、ベトナムで戦争捕虜として長年拘束された経験を持つマケイン上院議員(アリゾナ州選出、共和党)が「戦争の恐るべき損失を理解する機会を視聴者から奪う行為」と非難する書簡をシンクレア社に送付、全米の新聞が番組を巡る論争を記事や社説で取り上げるなど、大きな波紋を広げているという。

 国防総省によると、イラクでの米軍関係者の犠牲は、昨年3月19日の開戦後、4月30日午前10時の時点で、戦死が532人、事故死などが202人の計734人。そのうち4月中の米兵死者数は計138人で月間で最多となった。

 しかし、4月に戦闘行為に関連して死亡したイラク人は、AP通信の集計で1361人で、米兵死者138人のほぼ10倍に上る。

 4/30 オランダ軍宿営地に迫撃弾2発着弾、車両1台に被害
   前日には陸自宿営地近くに着弾


政府は、いつまで「サマワ=非戦闘地域」のウソを通すつもりか

 オランダ国防省などによると、イラク南部サマワ近郊のルメイサで30日午前2時半ごろ、オランダ軍宿営地が3発の迫撃砲の攻撃を受け、2発が宿営地内で、1発が敷地の外で爆発した。爆発により、車両1台が損傷したが、けが人はいなかったという。
 同省報道官によると、迫撃弾の直径は82ミリで、最大約6キロ離れた地点からの発射が可能。オランダ軍は、発射地点の特定を進めているという。

 ルメイサから約30キロ南のサマワにある陸上自衛隊の宿営地も29日未明に、迫撃砲とみられる攻撃を受けた。陸上自衛隊派遣部隊の宿営地近くに撃ち込まれた2発の迫撃砲とみられる砲弾は、殺傷力の強いりゅう弾の可能性が強いことが30日、防衛庁に入った連絡などで分かったという。発射弾は3、4発とみられるが、宿営地の北側200〜300メートルの地点で2発の着弾が確認された。4月7日夜、宿営地近くにりゅう弾1発、発煙弾1発の着弾があった際は、500メートル〜約1キロ離れていた。今回は2発ともりゅう弾で、着弾地点も前回より宿営地に近いという。

 4/28

米国民のイラク戦争支持率、47%で過去最低

 米CBSテレビとニューヨーク・タイムズ紙の最新の共同世論調査によると、「イラク戦争は正しかった」とする米国民は47%で、戦争が始まった昨年3月以降、最低となったようだ。今年3月の前回調査で58%、昨年3月は69%だった。
 「イラクへの関与は誤りだった」と考える人は48%で、1年前(昨年4月)の調査より24ポイント増加。さらに「イラク戦争により米国でテロの脅威は増した」と答えた人は41%で、「減った」(18%)を大きく上回った。

 イラクで米軍が激しい抵抗にあい、犠牲者が増えており、イラク戦争に懐疑的な意見が増えていることが明らかとなったが、他方で、イラクが大量破壊兵器を持っておらず、イラク戦争が全く不当な戦争であったことがはっきりしてきているにもかかわらず、まだ47%の米国民が「イラク戦争は正しかった」としていることは重要である。侵略する側の国民が侵略される側の立場に立つことが如何に難しいかが分かる。
 半世紀あまり前に手ひどい打撃を受けたはずなのに、再び米侵略を支援して日本軍=自衛隊のイラク派兵を許している日本国民。米国民と同じく、侵略する側の国民になってしまった日本国民は、侵略される側のイラク民衆の立場に立つことが今後ますます難しくなっていくことになる。

 4/27

ブラヒミ事務総長特別顧問が、安保理にイラク統治案を報告

国連は米苦境の助け舟 米の影響力を排除せず

 報告は、「主権移譲」後の7月をめどに、イラク各民族、宗教、部族などの代表1000人から1500人を招集した国民大会議開催を提案。さらに、5月中にイラク統治評議会に代わり、首相職を置いた「暫定政権」を発足させる意向を表明した。また、「主権移譲」後も米軍駐留が続くことを認めている。

 国連は、米のイラク占領の破綻に助け舟を出している。米政府は、国連主導の「暫定政権」づくりを受け入れる方針を表明しているが、「暫定政権」の枠組みについては、立法権や治安維持権限、政策立案に関する最終決定権を与えず、米国が極めて強い影響力を維持する意向を捨てていない。国連は、その米政府の意向を汲んで、有志連合の失敗を取り繕ってやっている。

 イラクはイラク国民の手にまかせなければならない。米国と英国は、戦争の賠償を行わなければならない。国連と世界は、民族自決したイラク国民の主導の下に最大限の支援を行わなければならない。
 米国の代わりに、フランス+ドイツ+米英+・・・・・・・であってはならない。

 4/26 米軍は、ファルージャで虐殺の再開を狙い、
    ナジャフでも虐殺を開始している


イラク国軍、「自国民と戦えない」と半数以上退職し、崩壊状態

世界の反戦運動は、米軍の大虐殺を阻止するために立ち上がろう!
   米軍は虐殺を直ちにやめ、封鎖を解除せよ! 小泉政権は米軍の増派支持をやめよ!

 米軍は、ファルージャを完全に包囲し、反米武装勢力に武装解除を突きつけ、総攻撃の機会を狙っている。3月31日の米民間人(実はアメリカ国防省と契約した武装警備任務の元特殊部隊兵)4人が殺害された報復という口実で、その後約1週間で700人ものファルージャ住民(その大半が女性と子供)が米軍によって大虐殺されたが、その悲劇をさらなる規模で再開しようとしているのだ。ニューヨーク・タイムズの報道によると、ブッシュはここ一両日でその決定をするという。
 また、イスラム教シーア派の反米聖職者サドル師とその支持勢力がたてこもる南部のシーア派聖地ナジャフへも米軍が進軍し、ファルージャでの大虐殺がナジャフでも行われようとしている。すでに、ナジャフ近郊で26日夜、米軍とサドル師の支持勢力が交戦、民兵側の43人が死亡した。
 ファルージャへの米軍の攻撃をきっかけに、新イラク軍部隊の半数以上が退職し、軍の機能が事実上の崩壊状態になっているという。「イラクを守るとの触れ込みで入隊した兵士たちは、自国民と戦わされそうになり、ショックを受けて続々と辞めた」という。

 イラク民衆の反米反占領の抵抗闘争は4月以降新たな段階に入った。米英軍は確実に追い詰められている。米英の「有志連合」は崩壊しはじめている。スペインをはじめとして、撤退あるいは撤退表明する国が相次いでいる。しかし、追い詰められているがゆえに、米英軍はますます凶暴化し、イラク民衆への大量虐殺を繰り返すようになっている。
 世界の反戦平和運動は、イラク民衆の抵抗闘争と固く連帯して、米軍に虐殺をやめさせ、封鎖を解除させ、イラクから撤退させなければならない。また、日本の反戦平和運動は、それらと連帯しながら、自衛隊を撤退させ、米占領支援をやめさせ、米軍の増派支持をやめさせなければならない。

 4/23

デンマーク国防相が辞任

小泉と同じくイラクに大量破壊兵器が有ると言っていたデンマークのイエンスビュ国防相が23日、辞任を表明した。小泉も大量破壊兵器のウソを認め、謝罪し辞任しろ!

国防相は、開戦前に発表したイラクの大量破壊兵器問題をめぐる報告書の内容が、「証拠がなく、誤りだった」などと批判を浴びていた。デンマークはイラクに約510人の部隊を派遣している。

 4/22

「主権委譲」なるものは、見せかけだけ 米議会公聴会で判明

主権委譲ではなく米占領の維持・継続である

 6月末の「主権委譲」なるものは、全くの見せかけのものになることがはっきりして来た。「主権が移譲」されるという「イラク暫定政権」の権限は、著しく制限されたものになる。暫定政権には立法の権限はなく、軍隊の指揮権も一部限定され、米国が引き続き最終決定権を握ることになる。

 20日から22日までの米議会の公聴会で、グロスマン国務次官(政策担当)は「イラク暫定政権」の権限は、外交、石油輸出収入の管理などに限られると述べた。また、来年の議会選挙まで法律を制定できず、治安維持は米軍が指揮するとしている。さらに、政策についても、駐イラク米大使らとの調整が必要になるという考えを示した。そして、「暫定政権の仕事は選挙を行うことと、治安維持で我々に協力することだ」と語っている。また、ウォルフォウィッツ国防副長官は「(イラク復興をめぐる昨年10月の)国連安保理決議1511でイラクの主権は制限される」と述べたという。

 4/20
 4/21

ノルウェーも撤退 外相が6月末のイラク撤退を示唆

ドミニカ共和国もブルガリアも・・・

自衛隊の即時撤退を勝ち取ろう!

 ノルウェーのペターセン外相は21日に開かれた国会で、「6月末に満了となるイラク派遣部隊の任期を、延長する計画はない」と述べた。昨年7月からの、南部のバスラ周辺での展開を打ち切り、引き揚げる公算が大きいとみられてる。

 また、中米のドミニカ共和国も20日、来週中に撤兵する方針に転じたことを発表。ブルガリアも駐留の長期継続は、新たな国連安保理決議の採択次第とする条件を付ける意向を示唆したという。

 4/19

CPA寄りイラクTVの記者らを2人射殺 米軍基地撮影中に

イラクで米軍がどれほど無差別に人々を殺すかを示す事件

 バグダッド北方約100キロのサマラで19日、米軍基地を撮影していたイラクテレビの記者と運転手の2人が米兵に撃たれ死亡、カメラマンが重傷を負った。イラクテレビは米英の暫定占領当局(CPA)が創設、占領軍側のテレビ局である。

 4/22 ワールド・ピース・ナウが記者会見で「自己責任」論を批判

5人とその家族へのバッシング・誹謗・中傷を直ちにやめよ!

 「ワールド・ピース・ナウ」が22日、都内で記者会見を行い、政府が開放された5人の「自己責任」を指摘していることについて、出席したNGO関係者やジャーナリストが「筋違い」と批判したことが報道された。その批判は当然であり、もっともっと声を大にして批判していかなければならない。

 私たちは、この「自己責任」論が、小泉政権の責任を5人とその家族になすりつけ、政府の政策に反対するものを「非国民」扱いする許しがたい主張・論理であると考える。

 第1に、政府は今回の解放について何もしなかった、むしろ妨害したということである(本コラム4/15参照)。政府は「自己責任」などを語る資格は全くなく、追及されるべきは政府自身の責任であること。

 第2に、5人がイラクへ行ってやろうとしたことは、最大の犠牲を強いられているイラクの子供たちを助けることであり、劣化ウランの放射能汚染に苦しむイラクの人々の実状を明らかにすることであり、米軍によって大虐殺が行われているファルージャの実態を日本と世界に報道することであった。すべて、侵略に苦しむイラク民衆を何とか救おうという尊い人間的な行為であったのだ。もちろん、危険なことであり、そのことの自覚がなかったはずはない。しかし、問題をすりかえてはならない。その5人が人質とされたり拘束されたのは5人のせいでは断じてない。米侵略・占領の支援のために自衛隊を送り込んだことがイラク民衆の怒りを買い、不幸にも人質とされ、日本政府への自衛隊撤退要求となったのである。日本政府がイラク戦争に反対し、自衛隊を派遣しなかったら、こんな事件は起こらなかった。全責任は小泉政権にある。

 第3に、政府の政策や考えに従わなければ国民でないかのような議論が横行しているのは、とんでもないことである。政府の誤った政策や考えに反対して国内においても国外においても活動することは何の問題があるのか。5人は憲法に違反したのでもなく法律に違反したのでもない。憲法を踏みにじり法律に違反しているのは政府自身である。
 仏ル・モンド東京特派員の「人道的価値観に駆られて行動した一人の若い日本人女性の純粋さと無謀さは、必ずしも良好とはいえないこの国のイメージ(死刑の存置、精神病者の人権の政治的制限など)を高めこそすれ、低めるものではない。彼女の存在を誇りに思うべきであるのに、日本の政治指導者や保守系メディアは、解放された人質を「無責任」とこきおろすことに喜びを感じている。」は、海外から見た今回の問題の厳しい批判である。

 第4に、今回の問題で政府が支出した費用を本人たちに払わせろという主張が、政界でもマスメディアでも大手を振ってまかり通っている。自衛隊のイラク派遣に反対して、イラク民衆のために現地で活動しようという人間は国民ではなく、政府の保護責任の対象ではないというのだ。これは恐ろしい主張である。民主主義のひとかけらもない主張である。戦前・戦中にアジア侵略戦争に賛成しないものは「非国民」であるとレッテルを貼られ、「村八分」にされたことと一体何が違うのか。こんなばかげた議論が白昼堂々と横行しているのだ。

 最後に、以上述べたように「自己責任」論は、政府の無責任を免罪し、政府の考えに従わないものを排除し、その行く先は戦前・戦中のあの忌まわしいファシズムへの道である。私たちはこのような「自己責任」論を絶対認めることができないし、批判の大きな声をあげていかなければならないと考える。

 4/21
 4/22
サマワ・オランダ軍宿営地に砲弾

陸自へのサマワ住民の期待 急速にしぼむ

自衛隊はただちにイラクから撤退せよ!

 サマワで22日午後、オランダ軍宿営地に砲弾が撃ち込まれた。オランダ陸軍によると、迫撃弾2、3発が撃ち込まれ、うち1発が宿営地内に着弾した。また、サマワの警察当局によると、午前2時半ごろ、サマワの連合国暫定当局(CPA)事務所付近に、迫撃弾3発が撃ち込まれた。
 サマワでは4月7日夜、陸自宿営地近くに砲弾2発が撃ち込まれている。治安状況はますます悪化しており、政府の言う「非戦闘地域」サマワは、ますます説得力のないものになっている。

 また、サマワを州都とするムサンナ州住民の51%が、陸自の活動はサマワの利益にならないと判断していることが、21日付の地元紙アッサマワが掲載した世論調査結果で分かった。今年1月に共同通信社が同紙に委託実施した調査では86・3%が自衛隊派遣を「支持する」としており、当初は派遣を歓迎していた住民がわずか3ヶ月で急速に期待をしぼませていることが分かった。
 「自衛隊派遣はサマワの利益になると思うか」との設問に43%が「思う」と答えたのに対し、51%が「思わない」と回答。自衛隊の駐留については49%が「続けてほしい」と答えたが「撤退してほしい」もほぼ同数の47%に上ったという。

 4/20 イラクの米軍死者、4月1〜20日で100人超す

はるかに多くのイラク民衆が殺されている

米軍はいますぐイラクから出て行け!

 20日現在で、昨年3月のイラク戦争開始以降、イラクでの米軍死者数は709人(戦闘による死者は512人)に上った。このうち569人(同401人)は昨年5月1日の主要戦闘終了宣言後に死亡しており、今月に入ってからの死者数は100人を超えた。まだあと11日残っているが、すでに1か月の死者数としては開戦後、最大となった。兵士の家族らからの撤退要求が一層加速されるのは確実で、ブッシュ政権はますます追い詰められることとなった。

 しかし、米軍によって殺されたイラク民衆の数は、桁違いに多いことを強調しておかなければならない。ファルージャで4月に入って米軍が包囲し大虐殺をやっているが、その死者数は子供、女性、病人などを含めて700人以上と伝えられている。イラク全土ではどれだけのイラク民衆が殺されていることか。

 4/19 「自衛隊は即自撤退を」日弁連が声明

 日本弁護士連合会は19日、「改めて自衛隊のイラク派遣に反対するとともに、即時撤退と、今後の派遣中止を求める」との声明を発表した。
 声明は、「イラク全土で戦闘が激化し、市民に多数の死傷者が生じた。民間の日本人が武装勢力に拘束される事態も発生した」と指摘。その上で「もはや『非戦闘地域における人道支援』というイラク特措法の要件を満たしていない」と訴えている。

 4/18
 4/19
スペイン新首相、イラクからの即自撤退命令
   ホンジュラスも撤退命令
 
中米2国、追随の動き

米占領支援の「有志連合」 大きく揺らぐ

自衛隊の即自撤退を全力で勝ち取ろう!

 スペインのサパテロ新首相は18日、テレビを通じて声明を発表、イラクに派遣している部隊を「できるだけ早期に」撤退させるよう国防相に命じたことを明らかにした。サパテロ氏は首相就任前は、国連の関与が強化されなければとの条件付きで、「6月末撤退」の方針を示していたが、 声明で、「国連が決議を行ってもスペインの要求に合致するとは思われない」と指摘し、「国防相に対して、できるだけ早期かつ安全に撤退するために必要な措置を講じるよう命令を出した」と述べた。
 スペインはイラク中部のナジャフなどに約1300人の軍部隊を派遣。中米諸国の部隊などとともに治安維持活動に当たっていた。
 ボノ国防相は、スペイン政府としては遅くても6週間以内に撤退を完了する計画を立てていることを示唆し、さらに。「軍は極めて早い時期に、安全に帰国する」と強調した。モラティノス外相は電話でエジプトのマーヘル外相に対して、「15日以内」にイラク駐留部隊を引き揚げる方針を伝えたという。
 撤退を支援する兵約200人や装備を乗せた軍用機が19日、イラクに向かったようだ。

 スペインの早期撤退表明を受け、中米ホンジュラスのマドゥロ大統領は19日、スペイン軍傘下で活動するイラク駐留部隊約370人を「できるだけ早期に撤退させる」と表明した。対米配慮から駐留を継続してきた中米各国だが、撤退を求める国内世論の高まりに抗し切れなくなった。有力紙プレンサが3月に行った世論調査では、撤退すべきだとの意見が約9割を占めていた。

 撤退表明は、スペイン、ホンジュラスだけではない。その他に、シンガポール、カザフスタン、タイ、ポーランド、韓国などが、撤退したか、撤退期限の繰上げ表明したか、派遣期限(夏)で撤退を決定しているか、増派の時期を遅らせている。また、イタリアでは国民の7割、オランダでは6割が撤退を要求している。米占領支援の「有志連合」は、もはやがたがたになってきている。

 英ブレア政権とともに小泉政権は、ブッシュのイラク侵略・占領を支える2大政権となっている。どちらかが欠ければ、ブッシュ政権のイラク侵略は破綻し、再選などおぼつかないであろう。日本の反戦平和の運動はここが頑張りどころであろう。ともに全力を尽くしたい。

 4/15 3人の解放を成し遂げたのは、本人と家族と市民の力

政府は、何もせず、むしろ解放を妨げた

一部のマスメディアと勢力は
   3人とその家族へのバッシング・誹謗・中傷をやめよ!


 3人が無事に解放されたことを喜びたい。
 3人の解放を成し遂げたのは、まずイラクの民衆のための活動を続けてきた本人たちの力であり、そして無事帰還を願って連日連夜懸命に頑張ってこられたご家族の力であり、それを支えて救出のためにあらゆるルートを使ってイラクに直接働きかけた多くの市民グループの力であり、さらに連日「3人を救え」「自衛隊の即自撤退」を要求して国会へつめかけた多くの市民の力である。

 政府は、3人の拘束が明らかになるや、まず自衛隊撤退を拒否して人質解放の道をふさぎ、その後は解放への努力のポーズをとっただけで、実質は解放の妨害をした。
 例えば、外務省が作らせた解放を訴える現地へのビデオでも、本人たちはイラクのために努力しているという訴えに続いて、自衛隊も同じく人道支援でイラクの人々のためにやっていると主張し、3人の解放など何も考えていないことを如実に示した。そして自衛隊についての部分を削除してほしいという家族の要請に応じるどころか、先に勝手に放映してしまう有様であった。
 また、今回解放に尽力したイスラム聖職者協会のクバイシ師は「日本の首相が抵抗組織をテロリストと呼んだことが事態を複雑にした」「私たちには(川口)外相の声明は人質の解放を望んでいないように聞こえました」と話しているという。そしてこの聖職者協会には日本政府から解放前には何ら連絡もなかったという。政府は一体なにをやっていたのか?
 さらに政府は米軍に依頼していることを強調したが、米軍が人質解放に関心など持っておらず、拘束者ともども殺してしまうことを使命にしていることは歴史が証明している。日本政府が人質解放を米軍に依頼することは、殺してくださいと言うに等しい。
 日本政府は、今回の3人の解放について、このような対応をとったことを忘れてはならない。

 マスメディアのとった態度も目に余るものがある。「3人はイラク民衆の仲間」がいろいろな市民グループを通じてイラクに知らされ解放につながった事実をほとんど黙殺した。そして政府の自衛隊撤兵拒否を「毅然たる態度」と賞賛し、だから解放されたのだという報道が圧倒的であった。さらに危険なところへ行った3人の「自己責任」を追及している。
 国際法に踏みにじってイラクを攻撃し殺戮し破壊し、占領している米英、その攻撃をいち早く支持し占領を支援するため憲法を踏みにじって自衛隊を派遣した日本政府。それと、犠牲となっているイラクの子供たちを助け、米英が撒き散らした劣化ウランの汚染を調べ、米軍がどんな残虐なことをやっているか真実を知らせようとしている数少ない勇気ある人々と、どちらが正しいのか?
 マスメディアは、政府の言いなりの報道ではなく、政府を監視し真実を報道しなければならない。

 3人やその家族に対する目に余るバッシングが行われている。一部マスメディアはこれを先導している。3人が帰国することによって、それはさらに強まることが危惧される。私たちは3人とその家族へのバッシング、誹謗中傷に断固抗議する。そして、米英のイラク侵略を支援して自衛隊を送り込んだことがイラク民衆の怒りを買ったこと、今回の拘束はそのために起こったことを主張する。そして3人の拘束の全責任は小泉政権にあることを主張する。

 
 4/14 米軍はファルージャ民衆を大量虐殺している

ファルージャ民衆の大量虐殺をただちに止めよ!
    ファルージャ包囲をただちに解け!


 
イラク・ファルージャで大変なことが起こっている。米軍がファルージャを包囲し、子供や女性や病人などを無差別に殺害している。すでに600人以上の民衆が殺されているという。日本のマスメディアではほとんど報道されていない。
 現地からのいろいろな報告のうちごく一部ではあるが紹介する。

 「ファルージャに到着するなり、市内から巨大な爆煙がのぼるのを見た。米軍が大きな爆弾を投下したのだ。『一時停戦』なんて、あったものではない」「私がその小汚い医院にいる間に米兵に撃たれた女性や子供達がひっきりなしに運び込まれた」「(家主がとったビデオの)中でもひどかったのは、お乳を吸っていた赤ちゃんが、母親の胸から引き剥がされ、海兵隊員によって、無残に殺されてしまった姿だった。」
 「米軍兵士たちは、人々に、夕暮れまでにファルージャを離れよ、さもなくば殺すといっていた、と。けれども、人々が運べるものをかき集めて逃げ出そうとすると、町はずれにある米軍の検問所で止められ、町を出ることは許されず、ファルージャに閉じ込められた」「米軍の狙撃兵たちは、ただ大虐殺を進めているだけではない。救急車と救助活動を麻痺させている。救急車は、銃弾による損傷を受けて、これまでに4回、修理された」「路上には遺体が転がったまま。遺体を取り戻しに出ると狙撃されるので、誰も遺体を取り戻すことができない」
 「ここにいる男性が全員、破壊されつつある街に閉じ込められる事態は、ぞっとするものだった。彼らの全員が戦士であるわけではなく、武装しているわけでもない。こんな事態が、世界の目から隠されて、メディアの目から隠されて進められている。ファルージャのメディアのほとんどは海兵隊に『軍属』しているか、ファルージャの郊外で追い返されているからである」

 4/9 「3人の命を救え!」「自衛隊を今すぐ撤退させよ!」 
            国会・首相官邸へ平日昼に600人以上


 民間NGO3人の拘束が判明した翌日の9日正午、ワールド・ピース・ナウが緊急に呼びかけて、衆議院議員面会所前・首相官邸前で、3人の解放と自衛隊の即時撤退を要求する集会・行動が行われた。平日の昼での緊急の呼びかけにもかかわらず、平和フォーラムの集会からの合流も含めて、600人以上の人々が集まり、3人の解放を願う熱気と、その拘束を生み出した自衛隊派兵への憤りに満ち溢れる集会・行動となった。

 集会では、拘束された3人と一緒にイラクでNGO活動をやってきた人々からの怒りに満ちた訴えかけがあった。「自衛隊はどんな人道支援をやったのか」「自衛隊派遣でNGOが非常にやりにくくなった」「自衛隊を今すぐ撤退させろ」「小泉首相は責任を取れ」などなど。また、社民党、民主党、共産党国会議員から、政府に対して自衛隊撤退を要求していく緊急の活動の表明があった。

 10日、11日、12日と行動を続けて、大衆行動の力で自衛隊即時徹退を小泉政府に押し付けていくことが集会で確認された。

 4/8 自衛隊の即時撤退こそ、日本人3人を解放する道

3人拘束の全責任は
  憲法を踏みにじって自衛隊を無理やり派兵した小泉政権にある


小泉首相、川口外相、石破防衛庁長官に
     即時撤退要求のFAX・メールを今すぐ送ろう


 3人の日本人がイラクの反米・反占領の武装勢力に拘束され、3日の間に自衛隊が撤退しなければ殺害する、とアルジャジーラ・テレビが伝えた。3人は民間のNGO活動家、劣化ウラン反対の市民活動家、NGO活動を中心に取材してきたフリーのジャーナリストで、イラク戦争・占領に反対してきた反戦の仲間である。

  福田官房長官は、8日夜の記者会見で、「許し難く、強い憤りを覚える」「自衛隊が撤退する理由がない」と述べた。とんでもないことである。不法・無法な米英のイラク戦争・占領を積極的に支持し、憲法を踏みにじって自衛隊を無理やり派兵したこと、このことが今度の事態を招いた元凶である。3人の拘束の全責任は小泉政権にある。日本人3人を解放する道は、小泉政権が自衛隊を即時撤退させることである。

 福田長官は「そもそも自衛隊はイラクの人たちのための人道支援を行っている」から撤退する理由がないと言う。これもまたとんでもないことである。自衛隊の「人道支援」は、米英のイラク占領への軍事支援を隠す隠れ蓑に過ぎない。サマワの住民は、雇用もインフラ復興も医療支援もろくにできない自衛隊に疑問を持ち始めている。また、戦争前からイラク民衆への支援を続けてきた民間NGOの活動が、自衛隊派兵によって困難になってきていることは、NG0の人たちから何度も指摘されてきた。そして今度は自衛隊派兵によって民間NGOの3人が命の危険にさらされることになったのだ。自衛隊の「人道支援」はデタラメ・ゴマカシである。

 イラクはスンニ派を主体とする反米・反占領のレジスタンス闘争にシーア派が加わって、新しい段階に入っている。比較的平穏といわれたイラク南部でも激しい戦闘が起こっている。サマワ陸上自衛隊駐屯地への迫撃砲攻撃はその一端である。イラク民衆と米英の同盟軍との戦闘が激化している。スペイン軍、イタリア軍、ポーランド軍などがイラク民衆を殺害している。自衛隊もイラク民衆に銃口を向け殺害することになるのも時間の問題である。その前に自衛隊を撤兵させなければならない。イラク民衆の大量虐殺に加担させてはならない。

 繰り返すが、3人の民間NGOの拘束の全責任は小泉政権にある。「直ちに自衛隊を撤退させよ!」「米占領軍のイラク民衆への大量虐殺、せん滅戦争に加担するな!」の要求を小泉首相、川口外相、石破防衛庁長官にFAX・メールでいますぐ送ろう。

総理大臣 03-3581-3883 http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
外務大臣 03-5501-8430 goiken@mofa.go.jp 
防衛庁長官 03-3502-5174 info-iraq@jda.go.jp あるいは info@jda.go.jp

 4/7 陸自宿営地近くに砲弾 自衛隊への攻撃始まる

「非戦闘地域」の虚構は崩れている
   自衛隊を直ちに撤退させよ!

 7日午後11時過ぎ、イラク南部サマワにある陸上自衛隊の宿営地から北に約500メートル離れた砂漠に、迫撃砲から発射されたと見られる砲弾が着弾した。近くに標的となる施設はなく、初めて日本の自衛隊が狙われた可能性が強い。

 シーア派のサドル師支持勢力の反米・反占領の戦いへの参入によって、イラク南部も一挙に激しい戦闘の場となった。サマワももちろん例外ではない。サマワの住民の4割はサドル師支持だとも言う。7割の住民が失業状態にあり、米占領への不満が極限にきているサマワの人々の怒りが自衛隊に向かうのは時間の問題である。
 イラク特措法による自衛隊派遣の根拠である「サマワは非戦闘地域」はすでに完全に崩れている。米英軍ばかりではなく、イタリア軍やスペイン軍やポーランド軍のように、銃口をサマワ民衆に向け殺害する前に、自衛隊を直ちに撤退させなければならない。

 4/5 ブッシュのイラク政策への支持急落、大統領支持率も就任以来最低

 米大手世論調査機関ピューリサーチセンターが今月1から4日に実施した世論調査によると、ブッシュ大統領のイラク政策への支持が急落し、一昨年秋の同項目の調査開始以来最低の40%になり、また大統領支持率も、就任以来最低の43%を記録したという。
 4日以来の反米・反占領の更なる急拡大によって、この支持率はさらに急落している可能性がある。

 今回の世論調査では、大統領のイラク政策への支持は、前回調査(1月中旬)から19ポイントも下落して40%まで落ち込む一方、不支持は16ポイント上昇して53%に達し、初めて支持と不支持が逆転。大統領が、イラク政策に明確なプランを「持っていない」と考える人は57%で、「持っている」の32%を圧倒した。またイラクに安定政権が樹立されるまで米軍はイラクに「とどまるべきだ」が50%だったのに対し、「早急に米国に引き揚げるべきだ」も44%となった。
 イラクや経済政策への支持の下落を受けて、大統領支持率そのものも前回調査(3月下旬)から4ポイント下がって43%と最低を記録、不支持率は3ポイント上がって47%に達し、支持率を上回った。

 4/3 サマワからの帰還米兵9人のうち4人が劣化ウラン汚染と判明

小泉政権はイラクでの劣化ウラン被曝の可能性を認め、
     自衛隊を直ちにイラクから撤退させよ!


 4月3日付のニューヨーク・デイリー・ニュース紙は、イラク戦争後にサマワに展開し、体調不良で帰国した米兵の9人中4人の尿から劣化ウランが検出されたことを公表した。9人の尿の分析結果は極めて重大。
(1)従来米政府がありえないとしてきた一般の兵士の劣化ウラン被曝の事実が明らかになったこと。
(2) さらに重要なのは、彼ら兵士達は戦闘で劣化ウランに被曝したのではないということ。彼らの被曝は環境中のウランのほこりを吸い込んだことによること。
(3)戦闘に参加していない彼らの9人のうち4人が被曝していたのならば、高濃度のウランのほこりが飛び交う戦闘に参加していた多数の米兵達の被曝はずっと深刻であることが予想されること。
(4) しかし最も深刻なことは、イラク戦争以来ずっとそこに住み続け、これからも住み続けるサマワの住民、更には何十万、何百万のイラクの一般市民を劣化ウランによる被曝の危険にさらしていることを明らかにしたこと。

 今回の調査は、小泉政権のウソ・デタラメを事実でもって暴いた。政府・防衛庁や自衛隊幹部は、「ガイガーカウンターで(劣化ウランは)見つけられる」「近寄ったり、飲食しなければ安全」と言ってきたが、こうした無責任な発言がウソであることが明らかになった。政府はサマワに派兵された自衛隊員の被曝可能性を明確に認め、直ちに撤兵させるべきである。

    ついに公表されたサマワ帰還米兵の劣化ウラン被曝の事実!

 4月12日に、9人の帰還米兵の診断・検査の責任者ドラコビッチ博士が再来日し、緊急に報告する。ぜひ多くの方々に聴いていただきたい。

    UMRCドラコビッチ博士が「ショッキング・レポート」を持って再来日

 4/4〜
 4/7
新たな段階に入ったイラク民衆の反米・反占領の戦い

シーア(サドル師)派と米英・同盟軍との戦闘、イラク中南部に拡大
   スンニ派の反米・反占領の戦いと連携の動き


米英・同盟軍はイラク民衆の虐殺を直ちにやめよ!今すぐ撤退せよ!
   
 イラク人民の6割を占めるといわれるシーア派のうち、サドル師を支持する勢力が反米・反占領の戦いに立ち上がった。報道によれば、スンニ・トライアングルを中心に抵抗闘争を続けているスンニ派との連携の動きも始まったという。米占領の破綻は誰の目にも明らかとなってきた。
 ブッシュ政権は、この急拡大する反米・反占領の戦いに対して、兵力を増強してでも軍事力で弾圧しようとしている。すでに4日〜7日で、米英と同盟軍側35人死亡に対して、イラク民衆は200人以上が殺されている。

 米英・同盟軍はイラク民衆の虐殺を直ちにやめよ!今すぐ撤退せよ!

(4/7)ファルージャで、米軍がモスク空爆、40人死亡 米軍は否定

 イラク駐留米軍は7日、イラク中部ファルージャで、モスク(イスラム礼拝所)を空爆し、米軍当局者によると、モスク内にいた武装勢力とみられるイラク人約40人が死亡したという(米中央軍は空爆は認めたものの被害については否定している)。
 ファルージャでは、6日夜から7日にかけ、米軍の断続的な攻撃により計60人が死亡したばかり。イスラム教徒にとって神聖なモスクが攻撃されたことで、反米感情が一段と高まることは必至。

(4/7)イラク各地で民衆と米英・同盟軍との戦い

 占領に反対する住民と米軍主導の同盟軍との衝突は、7日夜から8日にかけても各地で続き、首都バグダッドのイスラム教シーア派地区では夜間も住民が米軍と交戦した。
 カルバラでは、ポーランド軍がサドル師事務所を攻撃し、事務所長を殺害した。
 また、クートでは、ウクライナ軍が、民衆の抵抗の前に自軍基地に撤退した。6日にはウクライナ兵1人が死亡している。ウクライナでもイラクからの撤退論が強まっているという。

(4/6)ファルージャで米軍機攻撃 住民26人殺される
    中部ラマディでは米海兵隊12人前後が死亡

 イラク中部ファルージャで6日夜、米軍機がロケット弾を発射し、民家4棟を破壊した。医師によると、女性や子供を含むイラク人26人が死亡、30人がけがを負った。一方、6日夜、中部ラマディの戦闘で米海兵隊12人前後が死亡した。最近の米兵のまとまった犠牲としては、最大規模になった。

(4/6)南部ナシリヤでイラク民間人ら15人死亡

 シーア派のサドル師支持らと占領軍の衝突は6日も中南部で拡大し、南部ナシリヤではイラク民間人ら約15人が死亡した。
 ナシリヤでは6日未明、市内数カ所の橋を占拠したサドル師派民兵組織とイタリア軍との間で銃撃戦が発生。民間人を含むイラク人約15人が死亡した。
 また、中部クートの交戦でウクライナ兵1人が死亡。同じ中部のカルバラではパトロール中のポーランド兵2人、ブルガリア兵3人が狙撃され、負傷した。

(4/5)イラク民衆と占領軍との衝突 各地へ広がる

 イスラム教シーア派の反米指導者ムクタダ・サドル師の支持者と占領軍との衝突は、5日もイラク各地で広がり、米兵4人が新たに死亡した。英軍管轄下の南部バスラでは県知事公舎が支持者らに占拠され、バグダッドでは米軍ヘリがサドル師事務所を攻撃するなど衝突は激化。
 バスラでは5日、武装したサドル師支持者らが県知事公舎に乱入、占拠した。ロイター通信によると、公舎周辺には支持者約1000人が集結。同師が主宰する週刊紙の発禁解除と先に逮捕された同師側近の解放を要求し、アブドルラティフ知事(統治評議会メンバー)との間で交渉が続いている。

 またバグダッド西方で5日、米海兵隊が武装勢力の攻撃を受け、4人が死亡した。攻撃があったのはアンバル州。


(4/4)ナジャフと連携して、バグダッドでシーア派が米軍と戦闘 米兵7人死亡 
                南部アマラでも、バスラ・ナシリアでも


 首都バグダッドで4日、サドル師を支持する民兵組織と、米軍・イラク治安当局が交戦し、米兵7人が死亡、少なくとも24人以上が負傷した。イラク人も22人が死亡。
 戦闘が行われたのは、首都の北東部にあるシーア派居住区のサドルシティー(旧サダムシティー)。サドル師支持の民兵組織が、警察署や政府関係施設の占拠を図り、小火器やロケット弾で攻撃を仕掛け、米軍やイラク治安当局と激しい戦闘となった。同地域は、貧困層が多く、嫌米や占領政策反対を主張するサドル師の地盤。

 また、南部アマラでは、サドル師支持者のデモ隊に英軍部隊が発砲し、イラク人とみられる4人が死亡した。バスラやナシリヤでも英軍部隊などとの衝突があった。

 さらに北部キルクークでは、反占領デモの最中に自動車爆弾が爆発、米兵2人とイラク人5人が負傷した。

(4/4)聖地ナジャフでシーア派デモ隊と占領軍衝突、24人死亡 

 イラク中部のシーア派の聖地ナジャフ郊外クーファで4日、スペイン軍を中心とする占領軍と、同派の反米指導者ムクタダ・サドル師を支持するデモ隊が衝突し、銃撃戦となった。この衝突で、デモ隊ら20人が殺され、約200人が負傷した。占領軍側もエルサルバドル兵1人が死亡、19人が負傷した。
 支持者ら数千人は、サドル師が主宰する週刊紙が反連合軍活動扇動容疑で発禁処分になったことや、同師側近が逮捕されたことに抗議してデモを行っていた。。