STOP!ブッシュ・小泉 2004年3月
アフガン・イラクの次を北朝鮮にするな
◆◆有事立法が成立してしまいました。平和憲法を打ち砕くような暴挙です。◆◆
しかしこれで全てが決まってしまったわけではありません。
●私たちは、戦争準備の一つ一つの動きに反対して、有事法制を発動させず、再び日本が侵略戦争を行う国にならないよう平和の取り組みを強めていかなければなりません。

●これまでの「やめろイラク攻撃!STOP!ブッシュ・小泉」のコーナを、「STOP!ブッシュ・小泉!アフガン・イラクの次を北朝鮮にするな」コーナに変更して、引き続き戦争への危険な動きに警鐘を鳴らして行きたいと思います。
イラクでの植民地支配の実態、日本やアメリカによる北朝鮮への戦争準備の動きと
それに反対する動きなどを伝えてゆきます。

 2004年2月のページへ


 3/27

サマワ市民、陸自の「支援」に不満高まる

「支援」テンポ遅いとサマワ最有力紙が批判

 陸上自衛隊が派兵されているサマワで、陸上自衛隊の「支援」に対し、「活動の成果が出るのがあまりにも遅く、市民の不安と不満が高まっている」と地元週刊新聞が伝えているという。陸自の活動に好意的な報道を続けてきた同紙が、批判を展開するのは初めて。

 サマワの最有力週刊紙アッサマワは、27日発売の最新号で、陸自の支援プロセスが遅すぎると厳しく批判する論説を掲載した。失業や水、電力など多くの問題を抱える地元の期待に、陸自が応えていないという主張。
 さらに、サマワを州都とする「ムサンナ州政府当局が(雇用問題などを)“魔法のつえ”のように解決すると約束してきたことに、多くの人が怒っている」とも指摘しているようだ。失業や電力不足など深刻な問題に直面する州政府当局が、住民からの批判をかわすため、陸自が来ればこれらの問題が速やかに解決されるかのように説明していたことを指摘したもの。

 また、「日本人は何しに来たんだ?」「彼らが軍隊の姿をしているのはなぜ?」と尋ねる市民が増えているという。

 3/26 イラクの火力発電所の復旧計画 三菱重工業が契約

日本独占企業にも「復興利権」の分け前

 国連開発計画(UNDP)は26日、三菱重工業との間でイラク南部バスラ州のハルサ火力発電所の緊急復旧計画について、約800万ドル(約8億5000万円)規模の契約に署名したと発表した。
 同発電所は、日本の円借款で蒸気タービン4基を備えたイラク最大の石油火力発電所として1979年に操業を開始。91年の湾岸戦争以前は約900万キロワットの発電能力があったが、フセイン政権崩壊直後の昨年夏の発電量は約300万キロワットだったという。

 「イラクで命の危険を冒した国だけが契約を得ることができる」−−昨年末ブッシュ大統領と主要閣僚達は相次いでこう発言した。小泉政権は、こうしたアメリカ型、ブッシュ型のやり方−−軍事力で原料資源と市場を強奪する−−に、戦後初めて踏み出す政権である。石油権益の分け前、復興利権の分け前をアメリカから与えてもらう。軍隊を送り占領体制に加担することでイラクの「戦利品」にありつく。三菱重工業の今回の受注はそのことを意味する。

 3/26

「北朝鮮の脅威への対応」のために
   米、SM3迎撃ミサイルを来年までに10基海上配備


自衛隊との情報連携は集団的自衛権の行使となる

 米国防総省当局者は26日、敵の弾道ミサイルを撃ち落とすミサイル防衛(MD)の配備計画に関して、海上配備型の迎撃ミサイル(SM3)を2005年までに10基配備する計画を明らかにした。MDの主要目的について「北朝鮮の脅威への対応」と明言したという。

 米軍は、MD情報収集用の「スパイ1レーダー」を装備したイージス駆逐艦一隻を9月から日本海に常駐配備する計画(本コラム3/22参照)。イージス艦のレーダーがカバーできる範囲について、敵ミサイルが飛ぶ方向によっては米国だけで追尾しきれない場合もあるということで、自衛隊との情報連携も米側の検討対象になっているようだ。

 日本が得た情報をもとに、他の国が武力行使に踏み切ることは、憲法が禁じる集団的自衛権の行使に当たる恐れが強い。日本政府はMD導入を閣議決定した際に「あくまでわが国の防衛を目的としたもので、集団的自衛権の問題は生じない」とする福田康夫官房長官談話を発表したが、これに反することが検討されていることが明らかとなった。

 3/25 ヤシン師暗殺のイスラエル非難安保理決議案、米が拒否権

イスラエルの「国家テロ」と米のその容認を糾弾する

 イスラム原理主義組織「ハマス」の精神的指導者、アハメド・ヤシン師をイスラエルが暗殺したことを受け、国連安保理は25日、イスラエルを非難する決議案の採決を行った。イスラエルの「国家テロ」を容認する米国が拒否権を行使したため否決された。仏、露、中など11カ国が賛成し、英など3カ国は棄権に回った。
 米国のネグロポンテ国連大使は拒否権行使の理由について「テロを起こしてきたハマスを非難しておらず、一方的だ」と述べた。多数の国連加盟国から「イスラエルに暗殺が容認されたとの誤ったシグナルを送る」との声が出たという。

 世界中でイスラエルのこの蛮行に対する非難が沸き起こっている中で、米ブッシュ大統領は23日、「どの国もテロから自国を守る権利がある。イスラエルもその権利はある」とイスラエルを擁護している。

 日本政府は公式見解として、一応はイスラエルへの非難を表明しているが、小泉首相は、ブッシュ政権に気を使って、イスラエル批判は口にせず、「早く憎しみの連鎖、暴力の連鎖を断ち切るように自制心を持って対処していただきたい」と述べた。
 3/24 自民防衛小委など、対北朝鮮攻撃能力強化の主張が相次ぐ

武器輸出3原則の廃止、ミサイル基地への先制攻撃など

 自民党の防衛政策検討小委員会は、党の安全保障政策に関する提言案「日本の防衛政策の変革」をまとめた。武器輸出3原則を見直し(廃止し)、米国以外の欧州などにも武器や関連技術の輸出を認めることを提唱。国連が決議したテロ支援国や人権侵害国などへの輸出を禁じた上で、それ以外の国については指針を定めて個別に判断するしている。
 このほか(1)憲法9条を改正して自衛隊を軍隊と位置づける(2)集団的自衛権の行使を可能にする(3)必要な場合にミサイル発射基地などへの攻撃を可能にする――なども盛り込まれた。

 また、防衛研究所(防衛庁のシンクタンク)が年次報告書「東アジア戦略概観2004」を発表し、敵基地への攻撃能力を保持する重要性を指摘している。 「概観」は、大量破壊兵器や弾道ミサイルの攻撃に対して、「米国の報復的抑止力」が万能ではないと指摘。相手国が弾道ミサイル攻撃に着手した場合には、日本に被害が発生していなくても「法理上、武力を行使して相手国のミサイル基地を破壊することができ」、さらに「相手のミサイル基地を攻撃する能力を備えることが有用」と強調している。

 3/22 米海軍、イージス艦を9月末までに日本海常駐配備

北朝鮮に対する先制攻撃=ミサイル防衛システムの配備に反対する

 米海軍は、ブッシュ政権が推進するミサイル防衛の一環として、広範囲のレーダー探索能力のあるイージス艦を9月末までに日本海に配備する方針を明らかにした。北朝鮮に対するミサイル防衛システムの早期配備に対応するものである。
 日本海には海上自衛隊のイージス艦も配備されており、米海軍のイージス艦と一体になって活動することとなる。米海軍は、2005年には迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦の導入も始め、2006年末までに11隻に増やすという。

 米は、これらのミサイル防衛システムの配備によって、ミサイルで報復される心配なく、北朝鮮に先制攻撃できる能力を持つ。そして日本は、このミサイル防衛システムの重大な部分を役割分担することとなる。これは、東アジアの軍事的緊張を一挙に高めるものである。

 3/21 ブッシュ大統領は9・11直後からイラク攻撃を指示していた
                前大統領顧問が証言


無法・不法な「対テロ戦争」に政権内部からもほころび露呈

 リチャード・クラーク前大統領特別顧問が米テレビの報道番組で証言し、9・11同時多発テロ直後からアルカイダによる犯行との見方が強かったにもかかわらず、ブッシュ米大統領やラムズフェルド国防長官はイラク攻撃に執着し、指示していたことが明らかとなった。
 証言によると、9月11日にホワイトハウスで開かれた対策会議で、ラムズフェルド氏は「イラクを攻撃する必要がある」と発言。クラーク氏らが「(容疑者の)アルカイダはアフガニスタンにいるから、アフガンを攻撃すべきだ」と反対すると、国防長官は「アフガンにはいい標的がない。イラクにはいい標的がたくさんある」と主張したという。また、ブッシュ大統領が「イラクがやったかどうか知りたいんだ」とたずねたので、「イラクは(対米テロとは)関係ない」と説明すると、大統領は「イラク! サダム! 関連を見つけだせ」と強い調子で指示したという。

 3/19 親米「有志連合」、ほころび目立つ

スペイン、ホンジュラス撤退表明
   ポーランドの米批判
  韓国も追加派兵延期

自衛隊撤兵によって「有志連合」に痛撃を!

 スペインのサパテロ次期首相のイラク駐留軍撤退方針の表明は米のイラク占領に大きな打撃を与えているが、さらに中米ホンジュラスも6月末で部隊を撤退させる以降を表明している。これら親米「有志連合」のほころびに、さらにポーランドと韓国が加わった。

 ポーランドのクワシニエフスキ大統領は18日、ワルシャワ市内で記者団に「イラクの大量破壊兵器に関する情報について我々はだまされた」と不快感を表明した。
 大統領はポーランドは米英からもたらされた情報を確かめる手段を持たず、大量破壊兵器の存在を確信していた、と告白。さらに、戦争を主導した米英が確度の低い情報を提供したことを強く批判した。
 ポーランドはイラク戦争に特殊部隊や化学兵器対応部隊など約200人を派遣、英軍とともにイラク南部の要衝・ウムカスル港攻略に当たった。戦後も米英に次ぐ2500人規模の軍隊を派遣、イラク中南部に展開する国際協力軍の指揮権を握り、スペイン、ウクライナなど25カ国を傘下に置くなど米英両国に協力している。

 また、韓国国防省は19日、韓国軍約3000人を追加派遣する予定だったイラク北部キルクークの治安悪化などを理由に、派遣地域を変更することで米国と合意したと発表した。4月末だった派兵が大幅に遅れ、6月以降に延期される可能性も指摘されている。
 スペインの次期首相がイラクからの軍部隊撤退を表明したのに続き、韓国の追加派兵延期は、米国が目指す早期のイラクの治安回復に大きな痛手となる。

 3/20 3・20国際反戦行動に世界で100万人以上が参加

日本では、全国で13万人がイラクからの自衛隊撤兵を訴える
   東京では日比谷公園に3万人、芝公園に3万人


 米英軍によるイラク攻撃開始から1年の20日、全世界でイラク占領反対の集会・デモが行われ、100万人以上の人々が参加した。

 ニューヨークではA.N.S.W.E.R. の呼びかけで10万人以上の人々が「占領はイラクからパレスチナまで犯罪だ」「軍を引き上げよ」などと訴えてデモを行った。そのほか、サンフランシスコ、ロスアンゼルス、フィラデルフィア,シカゴなど全米各地250ヶ所以上で反戦行動が取り組まれた。
 ヨーロッパでは、ロンドン2.5万人、ローマ30万人、アテネ1万人などで大規模なデモが行われた。スペイン・マドリードでは2万人、バルセロナで15万人が参加した。オーストラリアでは5000人が「即時撤退」などを訴えて行進した。
 また、マニラでは約500人のデモ参加者が米国大使館前で警官隊と衝突した。
 イラク・バクダッドでも米の占領に反対する3千人のデモが行われた。

 日本では、北海道から沖縄まで百数十カ所で「占領反対」や「自衛隊撤兵」を求める集会やデモがあり、13万人の人々が参加した。

 東京・日比谷公園では、ワールド・ピース・ナウの集会とデモ、陸・海・空・港湾労組20団体の平和コンサートが行われ、真冬並みの気温と雨の中を3万人以上が集まり、米ブッシュ政権のイラク戦争と占領に厳しく抗議し、小泉政権に自衛隊派兵を厳しく非難した。集会後は小降りになった雨の中を新橋・銀座・東京駅をデモ行進し沿道の人びとに訴えた。
 東京芝公園では、全労連などが呼びかけて集会・デモが行われ、3万人の人々が参加して、イラク占領反対と自衛隊派兵反対を訴えた。
 このほかに、大阪では2万人、名古屋3千人、京都3千人、埼玉2千人、等など全国各地で3・20国際反戦行動に連帯して取り組まれた。

    3・20国際反戦行動の紹介

 3/18 3月20日は国際行動に連帯して
           日比谷公園に集まろう!


自衛隊をイラクから撤兵させよ!あらたな派兵をするな!

 米英がイラクに不当な戦争を開始してから20日で1年になる。1年たって、次のことが明らかになってきた。これは、世界の戦争反対の運動にとっては有利に動いていると言えるのではないか。
 すなわち、(1)米英の思惑に反してイラク民衆が強く抵抗し、米英の占領支配は先の見えない泥沼状態に陥っていること。(2)「大量破壊兵器の脅威」がウソであり、開戦の口実にすぎなかったことが誰の目にも明らかになってきたこと。(3)イラク戦争の首謀者であるブッシュ、ブレア、アスナールの3人のうち、アスナールはスペイン国民からノーを突きつけられて敗退し、ブレアは急速に英国民の支持を失いつつあり、残るブッシュもまた秋の大統領選再選が危うくなりつつあること。(4)開戦前に空前のデモを行ったイラク戦争反対の国際的運動はその後地道な運動を続けている。スペインではアスナール政権を拒否し、米英では自国政府の侵略政策を追い詰め、仏独などでは政府が米支援に動くことを阻止している、など。そして、1周年の3月20日に国際反戦行動を呼びかけていること。

 しかし、その一方で、日本の反戦運動にとって、この1年は非常に厳しく受け止めなければならない。(5)日本の小泉政権は、イラク戦争を絶好の機会として、自衛隊を戦争できる軍隊に、海外侵略に使える軍隊にするために、イラクに派兵し始めたこと、である。
 私たちは、スペイン国民に学んで、軍国主義の小泉政権にノーを突きつける責務がある。

 私たちピース・ニュースは、世界の反戦平和運動と連帯して、自衛隊のイラクからの撤兵を要求し、新たな派兵に反対するために、ワールド・ピース・ナウの「3・20世界の人びととともに 終わらせようイラク占領 撤退させよう自衛隊」に参加したい。
 12時から日比谷野外音楽堂の入り口前にて、ドラコビッチ博士劣化ウラン調査パネル展示とパンフ販売を行うつもりである。是非3・20行動に参加され、私たちの展示コーナーへも訪れて欲しい。

       ワールド・ピース・ナウの呼びかけ

 3/16 大津市の牧師ら 私戦予備容疑で小泉首相を訴え

 自衛隊のイラク派遣に反対する大津市の牧師ら5人が小泉純一郎首相を刑法の私戦予備容疑で訴えた刑事告発で、大津地検は16日、告発を受理した。
 告発は「自衛隊派遣は憲法違反で、首相の派遣命令は、国家の合法的意志に基づかない私的な戦争行為の準備に当たる」としている。同様の告発は京都や大阪、沖縄などでも起こされている。

 3/16 イラク市民の死亡に耐えられず 離隊の州兵、良心的兵役拒否を申請

 イラク戦争後の治安維持任務中に休暇で一時帰国したまま、所属部隊に戻らなかった米フロリダ州兵の男性が16日、良心的兵役拒否者としての取り扱いを求めて同州の州兵部隊本部に出頭したという。米軍と抵抗勢力の戦闘の巻き添えでイラク市民が死亡していることに耐えられず離隊したと話し、イラク戦争を「石油のため」と批判。

 男性は中米ニカラグア出身で米国の永住権を持つカミーロ・メヒアさん(28)。昨年4月にイラクに派遣されたが、同10月中旬に休暇で米国に戻ったまま帰隊せず、名誉除隊を求めている。

 米メディアによると、イラク派遣陸軍兵士のうち約1%の600人前後が無許可離隊状態にあり、良心的兵役拒否の申請は昨年9月〜今年2月に陸軍だけで11件という。

 3/15 スペイン国民、イラク戦争反対の政権を選択

米英のイラク占領に大きな打撃

日本の国民は、小泉政権のイラク占領支援を拒否しよう!

 スペイン総選挙で勝利し、次期首相となる社会労働党のサパテロ書記長は15日、地元ラジオ局とのインタビューで、イラク戦争と米英の占領政策を批判、イラク人への主権移譲が予定通りに6月末までに実現しなければ、イラク駐留スペイン部隊の約1300人を撤退させるとの選挙公約の履行を確認した。サパテロ書記長は、4月2日招集の「新たな下院で(首相に)信任された後で」撤退方針を正式発表すると言明。「戦争は災厄であり、占領は災厄を継続させる。これらは暴力をもたらすだけだ」と語ったという。

 「主権移譲が6月末までに実現しなければ」など、あいまいな条件がついているものの、イラク政策に関し欧州諸国の中で最も強く米国を支援してきたスペインが撤兵を表明することは、ブッシュ米政権に大きな打撃となっている。
 米政府はスペイン次期政権へ圧力をかけるとともに、合わせて懐柔の手を打ち始めている。ブッシュ米大統領は15日、サパテロ書記長に電話をかけてテロとの戦いにおける協力を確認し、パウエル米国務長官は、「スペイン国民がテロとの戦いに関与し続けることを確信している」と期待感を表明した。また、国務省のエレリ副報道官は同日の定例会見で、6月末のイラク国民への主権移譲の時期に合わせ、必要なら各国に協力を求める新たな国連決議を検討することもあり得ると語った。

 一方、小泉首相は15日、スペイン総選挙でイラク派兵に反対する野党・社会労働党が第1党になった感想を記者団に聞かれ「日本とスペインは事情が違う」と、自衛隊を派遣した政府方針に変わりないことを強調した。
 「スペインとは違って」、戦争放棄の平和憲法をもつ国民が、小泉のこの居直りを許してはならない。スペイン国民のあとに続いて、小泉政権にノーを突きつけよう。

 3/13

陸自 ムサンナ州各地に簡易浄水器を検討
     日本の貢献をアピールしようとする小泉政府

自衛隊による給水=人道復興支援は、まやかしだ!!


 政府は陸上自衛隊の新たな活動として、深刻な水不足に悩むムサンナ州(州都サマワ)各地に簡易型浄水器を置き、維持管理技術を住民に指導することを検討していることが13日、分かったという。政府関係者によると、導入が考えられているのは車載の簡易型浄水器。日本などが寄贈した給水車が道路事情でカバーできない地域に置き、数十台は必要とされるとのこと。

 サマワの民衆が必要としているものは「雇用」「医療機器」「施設建て直し」等などであるが、すべて自衛隊の任務とはかけ離れたものばかり。そこで、せめて「給水」だけでも点数を稼がなければ、というのが今回の「簡易浄水器」であろう。

 もともと、自衛隊による給水=人道復興支援は、まやかしであり、米侵略の支援をゴマカス隠れ蓑だ。サマワでの浄水・給水支援活動が自衛隊(軍隊)でしかできないなんてウソ・デタラメであることが最近バレた。フランスの民間NGOがすでにサマワで1998年から
浄水・給水活動をやってきていたということがわかったのだ。日本のNGOである日本国際ボランティアセンター(JVC)が、サマワで給水活動に当たるこのフランスのNGO「ACTED」と意見交換を行い、イラクから帰国し記者会見で明らかにした。自衛隊はこの一つの民間NGOに比べて、何百倍もの膨大な費用を掛けながら何分の一の支援しかできないのである。この数字一つを取って見ても、浄水・給水が口実であることが明々白々である。
 しかも、宿営地内で浄水し、それを現地雇用のイラク人が給水車で配るという。どこが人道復興支援なのか?自衛隊員は宿営地から外に出ず、イラク人が水を取りに行くという妙な光景が4月から見られるようになるのだ。給水については自衛隊が介在せず、民間のボランティア団体が行った方がはるかに効率よく行える。
 自衛隊による給水は、自衛隊の駐留を正当化するためのまやかしにすぎない。

 3/13 イラク基本法への反対が相次ぐ

バグダッド大学の学生らがストライキ、デモ

 イラクの暫定統治機関、統治評議会が署名、承認したイラクの暫定憲法である基本法の内容が少数派に強い権利を与えすぎ、将来的に分裂をもたらす懸念があるなどとして、バグダッド大学の学生らが13日、ストライキ、デモを行った。主催者側によると、参加したのは4000−5000人という。
 ストには、国民議会議席の4分の1を女性とすることを目指すとした条項について、少なすぎると反発した女子学生らも参加したという。

女性300人、基本法に抗議 「権利擁護が不十分」

 イラク基本法は「女性の権利擁護が不十分」として、女性約300人が同日、バグダッド中心部で抗議行動を行ったという。参加者は、基本法がイスラム教を「立法の基礎の一つ」としたことなどについて、今後も女性の権利が制約される可能性があると主張した。代表者は「宗教を、国家や教育から分離することを求める」と語った。
 国際婦人デーに当たるこの日、女性らは横断幕や看板を掲げ、バグダッド中心部のフィルドス広場を行進した。
 6月30日の主権回復後の暫定憲法となる基本法は「すべてのイラク人は法の下で平等」とうたい、性による差別を禁止しているが「イスラムの教義」と矛盾する法は認めないとも規定している。(共同通信)

シーア派最高指導者シスタニ師、イラク基本法に不支持表明

 イラクのイスラム教シーア派最高指導者シスタニ師は、基本法に不支持を表明した。同師は声明を発表し、暫定憲法の成立により、民主制の重要な基盤となる恒久憲法にイラク人が同意することが一層困難になる、と指摘した。シスタニ師が不安感を抱いていることで、占領当局者らにとって、当局の計画に支持を得ることがさらに困難になる。

 3/9

有事関連7法案などを閣議決定

「戦争国家」への道を阻止しよう!

 政府は9日午前の閣議で、今国会に提出する国民保護法案など有事関連7法案と、3条約の締結承認案を閣議決定した。自衛隊イラク派兵で国民の戦争アレルギーを緩和したところで、いよいよ国民を巻き込んで戦争できる「戦争国家」作りをやろうとしているのだ。日本の反戦平和運動にとって、有事関連7法案に反対して成立を阻止することは、イラク派兵された自衛隊を撤退させ・新たな派兵を阻止することと並んで、当面の最大の課題となったといえよう。

 9日閣議決定された有事関連7法案および3条約の締結承認案は、その目的から次の4つに大きく分類することができる。

1.住民および交通・通信施設を戦争に動員する−−国民保護法案、交通・通信利用法案

 米軍や自衛隊が戦闘行動を何の制約もなく行えるために、地方自治体や指定公共機関や住民をどのように巻き込み、どのように利用し、どのように排除するかを規定するのが「国民保護法案」であり、米軍や自衛隊が国民の施設である空港や港湾を優先的に使えるようにするのが「交通・通信利用法案」である。
 さらに「国民保護法案」は、「大規模テロ」を想定した「緊急対処事態」にも準ずるものとしている。この「緊急対処事態」もまた極めてあいまいで、その認定は首相の胸先三寸となっている。

  (参照)政府「国民保護法案」要綱を決定 大規模テロにも適用

2.海上封鎖し臨検できるようにする−−外国軍用品等海上輸送規制法案

 日本有事を政府が一方的に認定・宣言してこの法律を発動された場合、きわめて危険な事態を招くことになる。不審船という外国艦船への停船命令、射撃、しかも臨検、積み荷の押収(領海のみならず公海上でも?)等はそれ自体「宣戦布告」にも等しい行為であり、戦争への道をひた走ることとなる。

  (参照)「臨検」拒否なら公海で民間船射撃も


3.米軍が制約なく戦争できるようにする−−米軍行動円滑化法案、自衛隊法改正案、日米物品役務相互提供協定(ACSA)改定

 「米軍行動円滑化法案」は、米軍当局はそもそも自軍に日本の国内法の適用などできないと一貫して主張している。そんな米軍にその「行動」の「円滑化」・便宜を最大限図ってやろうという法律で、米軍の行動を最優先にするための法律。また、「自衛隊法改正案」と「ACSA改定は、米軍に武器・弾薬も提供できるように改定するということ。いずれも米軍様が戦いやすいように政府・国民が協力しましょうという法律である。

4.戦争するためには国際的に必要な法整備−−捕虜等取り扱い法案、非人道法違反処罰法案、ジュネーブ条約の追加議定書2つ

 これらは「人道的措置」として必要なものというが、最も非人道的なものは「戦争」である。その「戦争」をするための法的措置であることを忘れてはならない。

 3/8 「イラク基本法」に署名 分裂寸前で妥協、シーア派なお不満

米が選んだ統治評議会に、「基本法」を決める資格はない
  米の撤退なしには、米占領下では、イラク民衆の憲法は作りえない

 恒久憲法制定までの法基盤にするとして、イラク統治評議会でさんざん紛糾してきた「イラク基本法」の署名式典が8日、バグダッドで行われ、イラク統治評議会の全議員25人(代理人を含む)が署名した。5日、直前になってシーア派が署名を拒否し、延期されていたが、米の「説得」で、シーア派議員5人は修正要求を撤回し、一応は署名にこぎつけることになった。

 シーア派は、来年予定される新憲法の国民投票で「全国18州のうち3州以上が反対すれば憲法草案は否決される」との規定について、3州で実権を握るクルド側に「強い権限を与えすぎる」と反発していた。大統領と2人の副大統領とされた大統領評議会の構成でも、シーア派3人を含む5人の輪番制にするよう要求していた。シーア派は今回は譲歩したということになるが、不満が解消されているわけではなく、今後別の形で基本法に対する不満が爆発する可能性もある。

 この「基本法」は、米がイラク支配を続けながら形だけ「主権委譲」するためのプロセスとして、恒久憲法制定までの「暫定憲法」に位置づけられたもので、米が人選した統治評議会で、米主導でまとめられてきたもの。したがって、反占領レジスタンス勢力はもちろんのこと、イラク民衆の立場や利益をもなんら反映したものではない。しかも、6月末の暫定政権の選出など、統治評議会内部でも対立しもめそうな問題は棚上げにしての合意署名といえる。むしろ同法制定をめぐって、国内の宗教・宗派や民族間の利害対立が一層鮮明になった。
 国連は制定されたことを「記録した」のみで、特に歓迎の声明は出していない。統治評議会がイラクのすべての層を代表していない、などの判断をしているものと見られる。

 米英の占領の下では、イラク民衆の憲法は作りえない、たとえ暫定憲法であっても。米軍が即時撤退し、民衆参加のもとで、はじめてそれは可能となる。

 3/7

米、フセイン裁判を主導するために法律専門家50人を派遣

国際法を踏みにじった侵略者ブッシュに
           フセインを裁く資格はない!


 7日付の米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、米国はフセイン元イラク大統領の戦争犯罪裁判を支援するため、近く約50人の法律専門家らを派遣する。事実上の米国主導で裁判準備を行うのが狙いという。50人は司法省下の検察官や弁護士、連邦捜査局(FBI)捜査官ら。連合国暫定当局(CPA)に新設される「旧政権犯罪顧問局」に所属。英国やスペインなども専門家を派遣するという。

 大量破壊兵器があると大ウソをついて、イラクに戦争をしかけ、何万人もの人々を殺し、国土を破壊し、劣化ウラン弾で放射能汚染をまき散らしたブッシュ政権が、サダム・フセインを裁く主導権を握ろうとしている。とんでもない、裁かれるべきはまずブッシュである!

 ブッシュ政権は、イラクで大量破壊兵器を見つけることができなかったことから窮地に立たされている。そのため、フセイン政権の残虐さをこの裁判で立証して、イラク戦争の正当性を主張しようとしているのであろう。11月の米大統領選をにらんだ動きと思われる。
 ただ、裁判の日程などはまだ決まっておらず、元大統領の裁判が米大統領選前に行われない可能性もある。また、裁判が始まったとしても、米がかつてフセイン元大統領を強力に軍事支援してきた諸事実が、元大統領によって全面的に暴露され、米の侵略性がさらに明らかにされることも大いにありうる。
 このフセイン裁判においても、ブッシュ政権の思惑通りに事は進むとは限らない。

 2/28〜
 3/7

反占領のレジスタンス続く


CPA本部へロケット弾6発 「基本法」署名式典への抗議(3/7)
 バグダッド中心部で7日、米英のイラク暫定占領当局(CPA)本部がある旧大統領宮殿周辺にロケット弾6発前後が撃ち込まれた。米英に任命されたイラク統治評議会が詰める旧国際会議場近くで、8日には、そこで占領軍が押付ける「暫定憲法」=「イラク基本法」の署名式典が予定されていることから、その妨害を狙って攻撃したと見られる。

英軍とシーア派民兵が交戦 イラク人が2人死亡(3/5)
 イラク南東部の都市アマラ近郊で5日、パトロール中の英軍部隊とイスラム教シーア派の有力組織、イラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)系の民兵が銃撃戦を展開した。イラク側の2人が死亡し、英兵4人が負傷した。撃ち合いは数時間続き、英軍車両が破壊されたという。

バグダッド空港周辺に迫撃弾 市街地でも爆発相次ぐ(3/5)
 バグダッド国際空港近くに5日午前10時半ごろ、6発前後の迫撃砲が撃ち込まれた。また、バグダッド市街では同日午前、大きな爆発音が数度にわたって聞かれたという。
 この日も午後に、米英占領軍に協力するイラク統治評議会が基本法に署名する式典が予定されていた。

アマラ近郊で英軍を襲撃 英兵4人負傷(3/5)
 イラク南東部アマラ近郊で5日、パトロール中の英軍部隊がロケット弾などで襲撃を受け、英兵4人が負傷した。襲撃を受けた際、英軍の車列は地元住民に取り囲まれていたという。

占領軍によって組織されたイラク警察への攻撃も続く(3/4)
 北部モスルでは4日、ロケット弾と自動小銃で警察が攻撃を受け、警察官3人と住民2人が死亡。北部キルクークでも警察のパトロール隊が攻撃を受け、警察官1人が死亡、2人が負傷した。

サマワの隣町で米軍が住民殺害、怒りの住民数百人が投石で抵抗(2/29)
 陸上自衛隊が活動するサマワの北約30キロのルメイサ市の国道で、米軍が住民の車両に向かって発砲した。少なくとも2人が死亡、数人が重軽傷を負ったという。この事件に怒った住民数百人が米軍車両やオランダ軍車両などをたたいたり、投石を繰り返した。住民は「米兵は、手を上げていた男性を一方的に撃った」「米軍は帰れ」「ダウン、ダウン、ブッシュ(米大統領)!」などと訴えている。
 住民の車は、止っている米軍車両を追い越そうとしただけだった。イラクでは、米兵の車列を追い越そうとする住民の車への発砲による死傷事件は全土で頻発しているという。同じ29日には、駐留ポーランド軍兵士がカルバラで、イランなどからの巡礼者が乗ったバスに発砲、10人を負傷させている。

イラク駐留のエストニア軍兵士に初の死者(2/28)
 バグダッドで28日夜、エストニア軍の兵士が道路脇の仕掛け爆弾による攻撃を受けて死亡した。エストニアは昨年夏から45人の部隊をイラクに派遣している。抵抗勢力の攻撃でこれまでに10人の負傷者を出していたが、死者ははじめて。

 3/7

特定船舶入港禁止法案 民主党の動きがもっとも危険!!?

 民主党の鳩山前代表は7日の民放番組で、特定船舶入港禁止法案に関連して「(拉致問題解決のために)日本が2枚、3枚のカードを持って時間を区切り、『いつまでにどういうことをしなければこういう制裁を加える』と北朝鮮を追い込んでいかない限り問題は進まない」と述べ、すでに成立した改正外為法に加え、入港禁止法案も今国会で成立をめざすべきだとの考えを示した。

 また、民主党は、3日に同法の独自案を、しかも航空機も対象に入れた案を党内で了承するなど、自民党内のタカ派と肩を並べて、北朝鮮に対する「制裁法」に熱心になっている。

 毎日新聞が6、7日に行った世論調査によると、民主党支持層の51%が「今すぐ制裁すべきだ」と回答し、支持政党別で制裁支持がもっとも多かったという。入港禁止法案については、民主党の姿勢や動きがもっとも危険と言わなければならない。

 なお、同世論調査においては、国民全体では、制裁慎重派(「今はまだ」と「今後とも制裁すべきではない」)が多数であり、自民党支持者内でも、53%が制裁慎重派である。「支持政党はない」の無党派層は「今すぐ制裁すべきだ」42%、「今はまだ」41%、「今後とも制裁すべきではない」10%だったという。

 3/3

自衛隊員が死ねば改憲の動き進展 石原都知事がまたまた暴言

 石原都知事は、英紙からのインタビューで、イラクに派遣されている自衛隊員が死傷すれば、国民は政府の下に結集し、憲法改正の動きが進展するとの考えを示したという。
 石原は「日本の兵士が死亡するのを見れば国民は怒り、結束し、政府を支持するだろう」と言明。また、平和憲法見直しの動きについて「私はこれを支持する。われわれは米国の言いなりにならなくていいように憲法を変える」と語ったらしい。
 石原は、自衛隊員の戦死を待ち望んでいるのだろうか、それを機に一気に改憲・軍国主義国家へまい進していくために。このようなデタラメ発言をする者を都知事にしておくことなど到底許されない。

 2/27〜
 3/4
「イラク派遣反対」ビラを配って逮捕される 「赤旗」号外配布でも

言論の自由への露骨な弾圧 抗議の声渦巻く


ビラ配りが「住居侵入罪」 逮捕者3名、家宅捜索6ヶ所(立川)

 東京都立川市の自衛隊駐屯地に隣接する官舎の郵便受けに、「イラク派遣反対」のビラを配布した市民団体のメンバーが先月27日、住居侵入容疑で警視庁立川署に逮捕された。多くの市民団体や憲法学者らから抗議声明が出されている。以下は、立川市議大沢氏らから出された共同声明である。

警視庁総監 奥村 萬壽雄殿
立川警察署長 滝澤 敬治殿

共同声明

 2004年2月27日早朝、「立川自衛隊監視テント村」が警視庁公安第二課と立川警察 におそわれ、家宅捜索6ヶ所、逮捕者3名を出すという不当な弾圧を受けました。
 理由はこの1月に、陸上自衛隊東立川駐屯地の東側にある官舎に「自衛官・ご家族の皆さんへ−−イラク派兵反対!いっしょに考え、反対の声をあげよう!」とするビラを配ったことが、「住居侵入」ということのようです。あの住宅は国家公務員の住宅の区画にあり、誰もがチラシなどを入れているのです。ピザ屋さんも、お寿司屋さんも、住宅メーカーもチラシを入れてます。特定の団体だけ抜き出して、「住居侵入」とすることは、明らかに政治的な弾圧で、許すわけには行きません。日本が自衛隊を海外へ派兵して行く、「軍隊」が戦争のために海外に出て行くために「これに反対するものは徹底して弾圧する」というその手始めではないでしょうか。
 私たちは、こうした国家、警察権力の動きに危機感と怒りを覚えます。また、長い間反戦・反自衛隊活動に取り組んできた「テント村」への弾圧は、三多摩地域で反戦・平和の活動をする全ての市民運動・労働運動へのいやがらせと、脅迫を企んだものといえるでしょう。
 私たちは次のことを求めます。
○不当に逮捕された3名を即時釈放すること。
○今後、イラク派兵反対などの市民運動・平和運動に根拠のない不当な弾圧をしないこと。
○「住居侵入」とは全く関係ないにも拘わらず押収したパソコンや電子手帳を即刻返還すること。
 以上、申し入れるとともに、自衛隊のイラク派兵に反対し、自由な市民運動・労働運動を守るための声明とします。

     「自衛隊派兵反対運動への不当弾圧を許さない」共同声明賛同者

 また、奥平康弘・東大名誉教授、水島朝穂・早大教授、阪口正二郎・一橋大教授ら憲法学者や刑法学者ら56人も「住居侵入罪によって保護される法益は平穏な私生活。郵便受けは外からの情報を受け取る通路でもある。今回の措置は自由な民主主義社会の基礎を揺るがす」との声明を4日発表し、抗議した。

昨年衆院選「赤旗」号外配りを、いまごろ「国家公務員法違反容疑」で逮捕(千代田)

 警視庁公安部は3日、昨年の衆院選で日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」号外などを配布した正当な行為を「国家公務員法違反容疑」などとし、社会保険庁目黒社会保険事務所係長を不当逮捕、自宅や党千代田地区委員会など計六カ所を家宅捜索した。
 すでに一連の捜査を終えた衆院選について、選挙の取り締まり担当部局ではない公安部が今になって合法活動であるビラ配布を理由に逮捕するのは極めて異常。「憲法が保障する思想・信条と言論の自由、政治活動の自由を侵害する弾圧で許せない」という怒りと抗議の声が共産党、国公労連など労働組合や民主団体からあがっている。

 2/29〜
 3/4
サマワの治安悪化が進む


ビデオ店前に火薬1キロ サマワで爆破未遂事件(3/4)

 サマワの中心部で4日、欧米のポルノソフトを扱うビデオCD店を標的にしたとみられる爆破未遂事件があり、店の前にあったTNT火薬約1キロ入りのペットボトルを地元警察が押収していたことが分かった。もしTNT火薬が爆発すれば、周辺の商店や住民らを巻き込んだとみられ、サマワの不安定な治安状況があらためて浮き彫りとなった。
 イスラム教シーア派が大多数を占めるサマワでは、陸自先遣隊が到着した1月以降、ビデオCD店を狙った爆破・同未遂事件が相次いでいる。宗教的な動機に基づく類似の犯行とみられるが、陸自主力部隊が2月27日にサマワ入りして以来、爆破未遂事件が明らかになったのは初めてという。

サマワ・テロ計画で3人拘束=高まる反米感情(3/1)

 サマワに潜入してテロを計画していた容疑でイラク人ら3人を拘束したことが1日、分かった。州警察はルメイサ市での米軍のイラク人射殺事件で、住民の反米感情が悪化している上、1日から2日にかけてシーア派の巡礼祭「アシュラ」がピークを迎えることから、テロ組織が潜入する可能性が高いと判断し、外部からサマワに入る道路を一部封鎖するなど、警戒を強めていたという。

米兵が住民に発砲、それをきっかけに反米デモ発生(2/29)

 イラク南部ルメイサの幹線道路で29日午前、米兵が住民に発砲し、死傷者が出た。地元警察官によると、米軍兵士は「なぜ撃ったのか」との質問に、「停止命令に従わなかったからだ」と答えたという。2人は南部バスラの出身でテロとかかわりはなく、米軍がテロリストと間違えた可能性が高いとみられている。
 これをきっかけに反米デモが発生し、道路が封鎖された。デモには大渋滞で身動きが取れなくなった車の運転手や住民らが参加。若者らが「ダウン、ダウン、ブッシュ(米大統領)!」と叫び、こぶしを振り上げたり、警戒に当たっていたオランダ軍の車両をたたいたりした。若者の1人は「米国はくそったれだ」と怒りをぶつけた。
 この影響で、サマワから北約40キロにあるルメイサ市の評議会を表敬訪問に向かっていた陸上自衛隊の番匠第1次イラク復興支援群長らは急きょ、訪問を取りやめた。

 3/3

自公幹事長、特定船舶入港禁止法案を今国会に提出で合意

「制裁法」は北朝鮮に対する戦争挑発に他ならない
     外為法改悪につづく北朝鮮制裁法案の国会通過を止めよう!


「改悪外為法とその発動、及び特定船舶入港禁止法案など
             
北朝鮮制裁法に反対する緊急署名」に取組もう


 自民、公明両党の幹事長、国会対策委員長が3日会談し、北朝鮮船に狙いをさだめた特定船舶入港禁止法案(=対北朝鮮海上経済封鎖法案)について、週内にも与党の実務者間で法案内容の詰めの協議に入り、今国会に提出する方針を確認したという。ただし、一気に成立をめざすのではなく、北朝鮮との外交交渉の成り行きによって、「圧力」をかけていこうとしているのだ。

 この法案は、北朝鮮を念頭に特定国の船の入港を禁止するという「世界にもほとんど類がない」、北朝鮮を戦争挑発する敵対的な法案。したがって、港湾使用での不平等な取り扱いを禁じた港湾法や、各国の船の均等待遇を定めた国際条約と真っ向から矛盾する。
 この法案は、自衛隊イラク派兵のドサクサにまぎれて先月成立させられた外為法改悪(「送金の停止」という経済制裁を日本独自で出来る様に改悪)につづき、北朝鮮に経済制裁を加えるためのものであり、法案の検討だけでも戦争挑発を意味するといって良いものである。そして現在進行中の6者協議の『平和的解決のプロセスの中で状況を悪化する行動はとらない』という合意に反して、問題の平和的解決をぶち壊そうとする行為にほかならない。
 また、「送金の停止」も「船舶入港禁止」も、日本の植民地支配や強制連行の被害者である在日朝鮮人の人的物的往来を制約するという歴史的誤りをかえりみない行為であり、しかも重大な人権侵害行為である。そして、その先に狙われているという「再入国禁止法案」なるものはその最たる物である。
 さらに、これら経済制裁が発動されれば朝鮮半島での戦争の危険が増すだけではなく、北朝鮮に住む子供や弱者の多くを死に追いやることになる。イラクに対する経済制裁の結果を見ればわかることである。

 このような与党の動きに対して、民主党は3日、航空機も対象とした時限立法の船舶入港禁止法案の民主党案を「つぎの内閣」で了承したという。とんでもない危険な動きである。

 このような、北朝鮮制裁法にSTOPをかけよう!
 「イラクにも朝鮮半島にも平和を!行動実行委員会」からは、緊急署名が呼びかけられている。

          この署名に是非ご協力をお願いします。

 2/29 3・1朝鮮独立運動85周年を記念し
      「イラクにも朝鮮半島にも平和を!」


東京、上野に350名集まり、集会・デモ

 日本が犯した朝鮮半島の植民地支配の罪の歴史を忘れることなく、自衛隊のイラク派兵と、その陰で進む対北朝鮮への制裁法への反対や有事関連7法案の反対を掲げ、東京上野で「イラクにも朝鮮半島にも平和を!」2・29行動が同実行委員会主催で催された。
 主催者からは「北朝鮮ならたたいて当然、という空気が蔓延しているが、極めて危険なこと。今年は、3・1独立運動85周年だが、来年は第2次日韓協約100年。排外主義を克服し、イラク反戦のエネルギーを朝鮮半島の平和の実現のためにも発展させていかなくてはならない」などの挨拶があった。
 そのほか、在日朝鮮人の方からは、江戸川区の朝鮮人学校が都有地を「不法占拠」しているという歴史を無視したデタラメな訴訟が起こされいる事実についての訴えがあり、ワールド・ピース・ナウからは、「大量破壊兵器は無かった。正しかったのは私たちだ!」というアピール及び、立川テント村の人たちが自衛隊派兵反対のビラを自衛隊官舎で配ったことで、不当逮捕されていること、抗議声明出すことが訴えられた。
 集会は、その他の多くのリレートークの合間に、イラク反戦、反小泉の音楽・歌でつづられた。韓国から来日して本集会に参加した韓国の統一連帯のキム・ソンランさんからは「日本政府は米の手先となって、北朝鮮への圧迫を先頭切ってやっている。この状況こそ北朝鮮を戦争に追い込むものだ。ここに集まった人たちの役割は非常に重要だ。日本を軍国主義に陥らせてはならない。命をかけてやれば出来ないことはない。皆さんを信じています。」と、日本で運動をする私たちにとっては、少し耳が痛いというか日本の実態が恥ずかしくもさせられるような連帯のメッセージをもらった。
 集会後のデモ行進は、御徒町の繁華街を、コール・スピーチ・歌でイラク反戦反占領・北朝鮮制裁法反対・有事法制反対・平和憲法を守ろうと訴え歩いた。