やめろイラク攻撃!  STOP!ブッシュ・小泉 2003年3月
「有事立法ニュース・スクラップ帳」をこのコーナに統合します
●国際法を無視して残虐なイラク攻撃が始まってしまいました。一刻も早く中止・撤兵させなければなりません。
●小泉政権は平和憲法の精神を無視して、米ブッシュ政権のイラク攻撃を支持し加担しています。
●国会では、国民の反対を押し切って、継続審議中の有事法案を4月にも通してしまおうとしています。
●イラク戦争反対の動きやそれに役立つ情報、国内の有事立法の動きや、日本のイラク戦争・復興支援の動きについても情報をアップしてゆきます。


(since 25.Mar.2003)

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 3/31 米国に報道の自由はない。 「米の計画失敗」発言の記者解雇される

 米NBCは31日、戦時下に個人的な発言をしたとして、ピーター・アーネット記者を解雇したと発表した。同記者はCNN記者時代、湾岸戦争(91年)でバグダッドからの報道を続け、世界的に名を知られるようになった。アーネット記者がイラク国営テレビのインタビューに対して、米国の戦争計画は失敗だったと発言したことが解雇の原因。
 アーネット記者はインタビューで、イラクの友人が「愛国心と米英に対する抵抗が高まっている」などと紹介。そのうえで「米国は戦争計画を練り直している。最初の計画は、イラクの抵抗により失敗した。今、米国は別の計画を立てようとしている」と述べたという。さらに「明らかに米軍の戦争計画は、イラク軍の力を見誤ったものだ」と話した。
 30日時点でNBCは「彼はプロの礼儀として答えたもので、発言はよく分析されたものだ」などとアーネット記者をかばっていた。
 しかし、30日夜、FOXニュースに出演した下院議員の1人は、アーネット記者の「舌禍」について顔をしかめて、 「吐き気がする。敵にペコペコするなんて信じられない」。 アーネット記者が契約していたNBCテレビやナショナル・ジオグラフィックテレビには、31日現在、1000件を超える抗議の電子メールや電話が殺到しているという。

 その後、アーネット記者は、反戦を掲げる英大衆紙デーリー・ミラーと契約して、今後もバグダッドで取材、執筆を続ける。

 3/30
 3/29
日本でも29日、30日各地で反戦行動

 沖縄の北中城村の米海兵隊基地司令部前で30日、イラク攻撃の即時中止を求める集会があった。県内の労組や平和団体が呼び掛けたもので、家族連れなど約1000人が参加し、攻撃を続ける米国に抗議した。
 大阪では、若者や家族連れ2500人が30日大阪城公園で「せんそうはアカン」の人文字を作った。参加者は「NO WAR」などと書かれたプラカードやビニール傘などを持って文字に加わった。
 また29日には、「しないさせない!戦争協力 関西ネットワーク」主催のピースウォークが行なわれ、領事館前を市民1000人が、「戦争やめろ!侵略止めろ!ブッシュはやめろ!小泉もやめろ!」「劣化ウラン あかんあかん」「恥をしれ!」などとコールしながら歩いた。
 広島では、約百人が参加してた「日韓法律家交流会in広島」は最終日の29日、イラク戦争を国際法違反と批判する「平和と人権のための日韓法律家広島宣言」を発表した。韓国側の提案でまとめられた宣言は「国際法に明確に違反する侵略戦争」と断じ、「米英は速やかに戦争を中断し、イラク領土から撤退しなければならない」と訴えている。日韓両政府に対しては「戦争を支持し、韓国が軍隊を派遣しようとしているのは誤り」として、支持の撤回を求めている。近く、関係国の政府に送るという。
 名古屋の白川公園では「3・30 World Peace Now IN  AICHI 第6弾」が参加者1,000人で開催され、集会後のデモ行進では爆撃に晒されているイラクの人々に想いを馳 せ「ダイ・イン」を行なった。
 そのほか大分・富山・金沢・横須賀など全国各地で反戦行動が取り組まれた。

 3/30
 3/29

29日、30日も全世界で大規模な反戦行動

 29日から30日にかけてもイラク戦争に反対する行動が全世界で行われた。以下にその一部を紹介する。

アメリカ
 イラク攻撃に反対する反戦デモが29日、米北東部の大学の街ボストンで行われ、学生や大学職員、家族連れの市民ら数万人が「不条理で間違った戦争」などと叫びながら行進した。ボストンで行われた抗議デモとしては少なくとも過去30年間で最大級の規模という。
 米ニューヨーク・マンハッタンの中心部にあるタイムズスクエアでも同日、反戦デモが行われ、数百人が「戦争中止」などを訴えた。

ヨーロッパ
 ヨーロッパではベルリン、パリ、ローマ、ロンドン、モスクワ、ブダペスト、ワルシャワ、ダブリンなどで集会、デモに多くの市民が参加した。ドイツでは29日10万人以上が参加し、そのうちドイツ北部の都市ミュンスターとオスナブリュックの間では4万人以上が参加して人間の鎖が、シュツットガルトやフランクフルトでは米軍基地を取り囲み形で抗議行動が展開された。また、イタリアのジェノアではダイインが行われた。アテネやワルシャワではデモが米国大使館に向かった。

中南米
 中南米ではサンチャゴ、メキシコシティー、モンテビデオ、ブエノスアイレス、カラカスなどで反戦行動が行われた。 
  29日、ベネズエラのカラカス市内でおこなわれた反戦デモは、同国の女性団体などが呼びかけたもので、チャベス大統領の与党勢力を中心に、数千人が参加。市民たちは、「米国は国連の多数派の意思を尊重せよ」「ブッシュはイラクから手を引け」などのスローガンを掲げて行進したという。
 これまでほとんど反戦行動がなかったドミニカ共和国の首都サントドミンゴでも、29日、数百人が米国大使館に向けて抗議のデモ行進。
 南米チリの首都サンティアゴでは、市民団体が市内にある「米国通り」のプレートを「イラクの子どもたち通り」と張りかえる行動で、米国への抗議の意思を表明。カトリック教会も二時間にわたる「平和のための祈りの鎖」行動を呼びかけるなど、全国各地で終日反戦の行動がとりくまれ模様。

中東
 ヨルダンのイルビッドでは5万人以上が集まり、当局が禁止した抗議集会とデモ行進を行った。

アジア

 インドネシアの首都ジャカルタ中心部で30日、イラク攻撃に反対する市民集会が行われ、参加者は反米スローガンを叫びながら、米国大使館までを行進した。インドネシアの各地では連日、イラク反戦デモが行われているが、今回はこれまでで最大規模。主催者側は、参加者が25万人に達したとしている。イスラム政党や団体のほか、非イスラム政党やキリスト教系団体、非政府組織(NGO)など約50団体が参加。一部の人々は「米国はテロリスト」などとシュプレヒコールを繰り返した。
 中国でも4年ぶりに北京で200人規模の反戦集会が行なわれ、北京大学でも構内で戦争反対の横断幕を掲げるなど反戦活動が展開された。
 パキスタンのペシャワルで30日10万人規模の反戦集会が行なわれた。集会では、ブッシュやブレアと名づけられた人形があちこちで焼かれた。
 インドの西ベンガル州の州都コルカタで30日、イラク戦争に反対して10キロのデモ行進が行われ、主催者発表で約60万人が参加し、イラク問題でのインドの行動で最大規模となったという。消防士や教師、労働者たちが「石油のために一体何人殺すのか」などと書いたプラカードを掲げた。同州首相のバタチャリア氏も参加したという。
 その他、マレーシア、バングラデシュ、韓国でも反戦行動が行われ、メルボルンではイラク戦争に軍隊を派遣した政府に抗議するデモが行われた。

 3/30

クック前英外相が「残虐で不必要」とイラク戦争を批判 

 ブレア英政権のイラク攻撃方針に反対して枢密院議長兼下院院内総務を辞任したクック前外相が30日付の英紙サンデー・ミラーに寄稿、イラク戦争を「残虐で不必要」と批判した。クック氏は戦争が西側諸国に対するアラブやイスラム諸国の「長期にわたる憎しみを生む」と指摘、「われわれの軍隊がこれ以上殺される前に帰国することを望む」と述べた。

 3/29

米軍、クラスター爆弾を連日投下

民間人に犠牲者が出ている! 米英は非人道兵器を使用するな!

 米海軍はバグダッドに進攻する米地上部隊の支援のため、一度で広範囲に破壊できるクラスター(集束)爆弾の投下を加速させている。

 米空母キティホークの艦載機はほぼ連日、GPS(全地球測位システム)型のクラスター爆弾、JSOWを投下、イラク軍の戦車や対空砲などを集中的に攻撃している。イラク戦争開戦以降、キティホークを含むペルシャ湾に展開する米空母3隻の艦載機が投下したクラスター爆弾の合計は、「数十個」になるという。
 クラスター爆弾から空中で放出される小型爆弾は高度や天候によって、広範囲に拡散する可能性があるほか、不発弾の割合が多く、アフガン戦争では援助投下物と間違えて子供たちが多く死傷した。今回の攻撃でも民間人の犠牲が出ているという。クラスター爆弾は「第2の対人地雷」ともいわれ、米国も加盟する特定通常兵器条約で、「非人道兵器」として規制しようという交渉が3月から始まている。このような動きを無視して米軍は使用しつづけている。

 3/28 日本政府「偵察衛星」を打ち上げ。 北朝鮮への監視を強める

政府の北朝鮮への緊張激化政策に反対する!

 28日午前、政府は鹿児島県の宇宙開発事業団種子島宇宙センターから「偵察衛星」2個を打ち上げた。
 これまで政府は、米国の商業衛星から画像情報を入手していたが、98年8月の「テポドン問題」をきっかけに、独自の衛星による監視網を構築する方針に転換。同年11月の閣議決定をもとに、今夏に打ち上げが予定される2機の情報収集衛星と合わせ、計4機で運用する計画を立てていた。かかる費用は、財政危機の激化の中で、受信局の整備も含めた開発費約2500億円にも上るという。
 福田官房長官は、同日記者会見で、衛星が収集する安全保障情報の対象として北朝鮮が念頭にあることを認めたうえで「動きがあればどこの国も対象になる。安全保障上の問題と同時に災害の状況把握、気象、農作物の収穫情報、様々な情報が短期間で入手できる」などと語った。
 これに対し、北朝鮮は18日、「日本が偵察衛星を打ち上げ、ミサイル防衛システムを樹立するのは、わが国を狙った敵対行為となり、重大な脅威」などとする声明を発表しており、日朝関係をさらに緊張させるものとなっている。
 野党からは、「宇宙開発は平和利用に限定する」とした69年の国会決議に抵触する、との意見が一部出ている。

 27日の石破防衛庁長官の、自衛隊が敵基地を攻撃する能力を持つことについて「検討に値する」発言や、自衛隊の「トマホーク」導入検討開始報道などを合わせて考えるならば、今回の「偵察衛星」打ち上げは北朝鮮およびアジアに対する緊張を激化させる以外の何物でもない。

 3/28

バグダッドの市場にミサイル。58人死亡、数十人負傷

米英はバクダッドへの空爆をただちにやめよ! 民間人の殺戮をただちにやめよ!

 バグダッド北西の住宅地アッシュウラ地区にあるナセル市場に28日午後6時半ごろ米軍の巡航ミサイルが撃ち込まれた模様。58人が死亡、数十人が負傷したという。イラク戦争が始まって以来、一度の爆撃で犠牲になった市民の数は最多。
 負傷者が搬送された病院の医師は、カタールの衛星テレビ、アルジャジーラに対し、「犠牲者の大半は女性と子どもだ」と語り、イラク軍当局者によると現場付近に軍事施設はないという。
 現場からの映像では、ミサイルが着弾したとされる現場には直径2メートルほどの円形の穴があき、周囲の複数の建物が、崩れてがれきとなった。犠牲者の多くは、がれきの下敷きになったという。爆発の衝撃で、近くにあった数台の車も破壊された。
 バグダッドでは26日にも市民15人が死亡する住宅地への攻撃があり、民間人の犠牲者が急増している。

 3/28

アラブ諸国に最大規模のデモ・集会。 民衆に反戦・反米が日毎に広がる 

 アラブ諸国での反戦・反米行動が日を追うごとに勢いを増し、広がりをみせている。イスラムの週末にあたる27日から28日にかけて各地で行われたデモ・集会は、開戦後最大の規模になった。

 ベイルート(レバノン)では4000人の子供たちも反戦デモに参加。サヌア(イエメン)では10万人規模の行動が行われ、参加者は「ジハード(聖戦)」を叫びながら行進。カイロ(エジプト)やアンマン(ヨルダン)でも金曜礼拝後に反戦・反米デモが行われた。アンマンでのデモ行進では「すべてのアラブ指導者は今すぐ辞任すべきだ」と、戦争阻止へ向けて何もしないアラブ指導者への批判の声も高まった。

 イランでも首都テヘランで大規模な反戦デモが行われ、数万人が「米国に死を」「サダムに死を」などと口々に叫びながら行進した。政府が呼び掛けたもののようであるが、米英への強い怒りが反映されている。イランには米大使館がないため、市民の怒りの矛先は英大使館に向かい、約300人が同大使館前で「英国の偽善者はイラン国外に追放されるべきだ」などと叫びながら、対イラク戦争反対を訴えた。

 3/28

米英軍、バグダッド爆撃にバンカーバスターを使用

米英の劣化ウラン弾=新しい核兵器の使用を糾弾する!
           
日本政府はこの新しい核戦争を支持するのか!

 米英軍は28日午前、イラクの首都バグダッドに開戦以来最大級の空爆を実施。地中深くまで攻撃可能な特殊貫通爆弾バンカーバスター2発などを使用して政府施設などに激しい攻撃を加えた。
 バンカーバスターは硬化目標攻撃用誘導爆弾の一種で、「高密度金属弾頭」として劣化ウランが使用されていることはほぼ確実で、劣化ウランによる放射能汚染はとくに子供などにガンや白血病などの深刻な被害を及ぼす。
 バンカーバスターはイラク攻撃ですでに相当数使用されていると見られ、26日には、米中央軍は記者会見で、イラクでの空爆で劣化ウラン弾を使用したことを初めてしぶしぶ認めている。

 3/27

「イラク戦争は国際法違反」、国連安保理の公開協議で中ロなどが批判

国際社会が今なすべきことは、一刻も早く侵略を止めさせること

 国連安保理の公開協議で27日、ロシア、中国など安保理の各常任理事国が、「イラク戦争は国際法違反」と批判した。
 ロシアのラブロフ大使は、「武力行使を正当化した上で、その(経済的な)責任を国際社会に押しつけようとする試みには反対し続ける」と言明、戦後処理の問題でも米、英と一線を画す姿勢を示した。また、中国の王英凡大使も、イラク戦争は「国際法の基本原則に違反している」と述べた
 公開協議の最後に演説したイラクのアル・ドゥーリ大使は、「米、英、オーストラリアの3か国はこれから、すべてのイラク人を根絶やしにし、すべてを破壊し尽くす本物の戦争を始めるところだ」と述べ、3か国を激しく批判した。

 3/27

ニューヨーク反戦デモで215人逮捕。 米当局の弾圧強まる 

 27日、ニューヨーク中心部でイラク戦争に対する抗議行動中の市民ら約215人が逮捕され、周辺は大混乱になったという。市民ら数百人は朝の通勤時間帯にロックフェラーセンター周辺に集まり「戦争反対」「石油でもうけるな」と声をあげ、ダイ・インの抗議行動を行なっていた。
 開戦以降、米警察の反戦デモなどへの弾圧は強まっている。サンフランシスコでは計2000人以上が逮捕されているという。

 3/27 防衛庁、ドサクサに紛れてトマホーク導入を検討

 毎日新聞報道によると、防衛庁は27日、米軍が対イラクのピンポイント爆撃に使用している巡航ミサイル「トマホーク」(射程約1700キロ)など、他国基地に限定的な攻撃を加えられる兵器の導入に向け検討に入った。防衛庁筋が明らかにしたという。27日、敵地攻撃能力の保有に意欲を示した石破防衛庁長官は、トマホークの購入が可能かどうかなど、米側との水面下の調整を図るよう周辺に指示している。
 石破防衛庁長官は27日の衆院安全保障委員会で、自衛隊が敵基地を攻撃する能力を持つ必要があるかどうかについて「検討に値することだと思う。少なくとも思考停止に陥っては国の平和と独立に責任を持つことにはならない」と述べ、国会などの場で議論する必要がある、との考えを示したが、今回の自衛隊の「トマホーク」導入検討はこれに符合するもの。
 これについて小泉首相は27日夜、記者団に「検討するのはいいということでしょ。日本は専守防衛に徹する。これに変わりありません」と述べ、導入論議そのものには異を唱えない姿勢を示した。

 防衛庁・自衛隊は、米英のイラク攻撃に「トマホーク」が500発以上も使われ、イラク国民を殺しつづけていることに便乗して、そのドサクサ紛れにさらなる憲法違反を画策している。「トマホーク」は専守防衛などとは関係ない、他国の標的を正確に狙う攻撃用兵器である。これを自衛隊が持てばアジアの緊張はさらに激化することは火を見るより明らかである。

 3/27

1週間で4000人以上が死傷、死者は350人以上(イラク政府発表)

子供や女性に犠牲を強いるイラク攻撃を今すぐやめよ!

 イラク政府のムバラク保健相は27日の記者会見で、開戦から1週間でイラク側の死者は350人以上、負傷者と合わせた総計は4000人以上と発表した。同保健相は「犠牲者のほとんどは、子供や女性、老人だ。米英と同盟国は民間人を標的にしている」と訴えた。米英軍がクラスター爆弾や劣化ウラン弾など国際社会から批判されている兵器を使っていることも非難した。
 26日のバグダッド空爆では、イラク側が米英の爆撃と主張している住宅地の被害も含め、計36人が死亡したと明らかにした。

 3/27

アラブ諸国でイラク支持・反米のうねり

21日にはエジプト、ヨルダン、イエメン、バーレーン、シリア、スーダンなどで大規模な反戦・反米でもが行われ、さらに25日にも反米のうねりが広がった。カイロにあるイスラム教スンニ派の最高権威機関「アズハル」が米国へのジハード(聖戦)を呼びかけたことも広がりを大きくしている。エジプト、サウジアラビアなど親米の政府に対しても国内での批判が強まり、エジプト・サウジアラビアの「停戦案」が出てきているのも、国内の反戦・反米デモが無視できないほど広がっていることを示している。
 「ジハード(聖戦)」を唱えて、義勇兵としてイラク入りする人々の数も増えている。バクダッド中心街のホテルが義勇兵の登録事務所に充てられ、さまざまな国のイスラム教徒男性が連日バスでのりつけているという。
 また、アラブの報道メディアは、「反米・親イラク」を鮮明にしている。戦争を報じるアラブ・メディアの画面や紙面には、死傷したイラク人の映像や写真があふれ始めた。テレビのニュース番組や新聞の紙面構成は、パレスチナ・イスラエル紛争をほうふつとさせ、イスラム教徒にとって特別な意味を持つ「殉教者」という言葉も飛び出すようになったという。

 3/26 政府・与党、有事法制の4月中の衆院通過の方針

日本のイラク侵略支持・加担への反対と
            有事法案反対をしっかり結びつけよう!


 政府・与党は、28日の2003年度予算案の成立後、有事関連法案を最優先で処理する構え。自民党は26日、4月中に有事法案の衆院通過を図る方針を打ち出した。
 自民党の中川国会対策委員長は26日、久間章生氏ら衆院有事法制特別委員会の自民党理事らと国会内で会談し、予算成立後の最優先課題を有事法案とすることで一致。早ければ予算成立後、直ちに審議を再開する段取りを申し合わせた。
 与党が有事法案の審議を急ぐのは、イラク復興支援新法の提出時期が、戦況が厳しいとの見方から、早くても5月中旬以降と見通し、有事法案の早期処理を優先させることにしたという。

 3/26 バグダッド住宅地の市場にミサイル2発。民間人が少なくとも15人死亡、負傷者多数

米英はイラク国民の殺戮を今すぐやめよ!

 26日午前11時半頃、バグダッド北部の住宅地にある市場などが爆撃され、15人以上の住民が死亡し、30人以上の負傷者が出た。カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」は市場と住宅地が被害を受け、29人が死亡したと報じている。
 現場周辺は住宅と商店が混在する人口密集地で、最も近い軍事施設でも数百メートル離れているという。現場のテレビ映像は、破壊された建物から煙が噴き出し、周辺では車両が炎上、慌ただしく遺体を搬送する市民の姿などを伝えている。AP通信は、イラク国防省の情報として、住宅地を直撃したのは2基の巡航ミサイルだと伝えた。

 3/26 米中央軍、劣化ウラン弾使用認める

米英は劣化ウラン弾の使用をただちにやめよ! 新しい核戦争をただちにやめよ!

 米中央軍のブルックス准将は26日、カタールの前線司令部で記者会見し、イラクでの空爆で劣化ウラン弾を使用したことを初めて認めた。質問に答えて「非常にわずかな量しか使っていない」と述べたものの、使った日時や場所には言及しなかった。がんなどの健康被害を懸念する質問には「過剰な言い方だ。安全だとわかっている」と答えたという。
 3月14日米軍マテリアル・コマンドのジェームズ・ノートン大佐がブリーフィングで劣化ウラン弾の使用を宣言したが、実際に使用したことを認めたのは始めて。
 反戦運動の中では、米英が必ずイラク攻撃に劣化ウラン弾を使うであろうことは予測され、それに対して「米英は劣化ウラン弾を使うな!」「放射能を撒き散らすな!」というスローガンが1つの合言葉となってきた。今回の米軍による劣化ウラン弾使用確認は、予測されていたように劣化ウラン弾の「非常にわずかな量」ではなくて「大量」に使用していることを推定させるものである。

 3/26 米でノーベル平和賞受賞者ら逮捕される、イラク戦の抗議行動で

 朝日新聞報道によると、ホワイトハウス近くで26日、イラク戦争への抗議行動をしていたノーベル平和賞受賞者メアリード・マグワイアさん、ジョディ・ウィリアムズさんと、元核戦略分析家ダニエル・エルズバーグさんら9人が、警察の退去命令を拒否したなどとして逮捕されたという。
 マグワイア(旧姓コリガン)さんは北アイルランドの女性平和運動家で、暴力追放デモを行うなど非暴力の運動を続け76年、同賞を受けた。ウィリアムズさんは、米国の対人地雷禁止活動家で97年に受賞している。またエルズバーグさんは71年、ベトナム戦争に関する国防総省の秘密報告書をニューヨーク・タイムズ記者に暴露した元同省職員として有名。
 3人はほかの市民や活動家約60人とともにラファイエット公園で、戦争反対を叫んで座り込んでいた。エルズバーグさんは連行されるとき、「政府内の誰かが自分の逮捕を知って勇気づけられ、少しでもイラク戦争についての本当の情報が漏れてくれば」と話した。

 3/26 イラク民間人の犠牲者はすでに最大282人、最小でも203人

 米英軍による侵攻とバクダッドへの接近によって、イラクの民間人と兵士の犠牲が急増している。負傷者が激増している。新聞やテレビなどではほとんど報道されない被害の実態について、詳しく調査しインターネット上で紹介している市民運動などのサイトが存在する。本欄でも出来るだけそのサイトを紹介していきたい。
 タイトルで記した民間人犠牲者の数は、イラクにおける戦争犠牲者を記録し戦争の悲惨さを世界に発信している米の市民団体「イラク・ボディ・カウント」(Iraq Body Count)のものを使用した。
   http://www.iraqbodycount.net (英語)
 日本語サイトでは、http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Iraq/iraq_body_count.htm を参照されたい。

 3/26 小泉首相、イラク復興支援への自衛隊派遣に前向き発言

まず虐殺をやめさせ、米英軍を撤退させることだ!

 小泉首相は26日昼、ベーカー駐日米大使が与党3党幹事長にイラク戦争後の復興支援に自衛隊派遣を要請したこと(24日)などについて「日本としてはできるだけのことはやる。自衛隊とは限らないが、自衛隊でできることは何か、自衛隊でなくてできることは何か、復興支援に必要なものは何か、日本として判断すればいい」と述べ、自衛隊派遣を含め、復興支援に前向きに取り組む姿勢を示した。

 攻撃開始に反対した仏独や国連も含めて、イラク戦争後の復興について主導権争いが始まっている。今まさにイラク国民が殺され傷つけられ苦しんでいるのに、である。そしてこれからもっと凄まじい攻撃にさらされるのに、である。絶対に許すことはできない。
 マレーシアのマハティール首相は、24日、米の言いなりになっているアナン国連事務総長の辞任を要求しながら、イラクの戦後復興の動きについて、「まず今の戦争を止めさせるべきだ」と厳しく批判した。この発言は、米英の侵略を非難する非同盟諸国の意見を代表したものである。
 3/25 パリで大学・高校生1万人が反戦デモ

 フランスではほぼ連日大規模な反戦デモが行なわれているが、25日パリで、大学および高校生約1万人が反戦デモを行ない、コンコルド広場では「戦争即自中止」を求めて座り込んだ。

 3/25 シリアで大規模な反戦デモ

 シリアのダマスカスで25日数万人の大規模な反戦デモが行なわれ、即時停戦を求めるとともに、イラク支援立ち上がらないアラブの指導者たちに非難の声をあげた。デモに参加した若者らは「イラク人への虐殺をやめろ」などと書かれたプラカードを掲げ「ブッシュは犬だ。ブレアは犬のしっぽだ」などと叫んだ。また、ヨルダンのアブドラ国王を「シオニスト」、エジプトのムバラク大統領を「ドル崇拝者」、湾岸諸国の指導者たちを「裏切り者」として非難した。

 3/25 韓国国会、イラク戦争への部隊派遣同意案の採決延期  反戦世論の強まりが圧力

 韓国国会は25日、政府が閣議決定したイラク戦争への後方支援部隊派遣同意案を採決するための本会議開会を延期した。戦争反対の世論が一層高まっており、与野党にも「大義名分のない戦争には賛成できない」と反対を表明する議員がでて、混乱が広がっているためいったん見送ったという。
 派兵に強く反対しているのは与党、新千年民主党と野党ハンナラ党の改革派議員が多く、与党側はほとんどが盧大統領に近いグループ。25日朝には超党派で「派兵反対」を決議した。与野党とも折衝を続けたが、ハンナラ党側が「まるで我々が好戦的とみられるのは心外だ」と延期を申し出たという。
 採決は記名投票で、市民団体や労組などは「賛成議員の次期選挙での当選を阻む」と訴え「落選運動」を展開する動きをみせているという。

 3/25 「やめろイラク攻撃! STOP!ブッシュ・小泉」を参照していただいている皆さんへ

 イラクへの何の正当性もない攻撃が始まってしまいました。私たちは言葉で言い尽くせない怒り・憤りを感じています。そしてこの米英の残虐な戦争を一刻も早く中止させ、米英軍をイラクから撤退させるために、さらなる運動を続けて行く決意です。
 これまで、この「やめろイラク攻撃! STOP!ブッシュ・小泉」では攻撃開始を阻止するために、世界の反戦運動の盛り上がり、国連での米英の孤立状況、米英軍の増強と先行攻撃、日本政府の対米追従姿勢などについて、少しでも反戦運動の役に立つように願って、情報を掲載してきました。
 しかし、攻撃が始まると、マスメディアは戦況報道一色となり、しかも米軍が流す一方的情報に踊らされたものになってきています。戦争がイラクの子供や民衆などにいかに被害をもたらしているか、戦争反対の運動がどのように世界中で巻き起こっているかという報道は、いままでも極めて不十分にしか扱われていませんでしたが、それがますます少なくなってきています。
 このような中で、私たちは、この「やめろイラク攻撃! STOP!ブッシュ・小泉」をどのようにするかについて、討論しました。マスメディアから得た情報で戦況を掲載しても無意味ですし、といって正確な情報を取る手段がありません。討論の結論として、
(1)世界と日本の戦争反対運動と識者の意見などで注目に値するものをできるだけ捜して紹介し、少しでも反戦運動に役立つようにする、
(2)有事法制がこれから動きを強めるので、それについて継続して紹介する、
ということにしました。
 皆さんの引き続きのご参照を期待しています。

 3/24 アラブ連盟外相会議 、イラク戦争停止・米英軍撤退を要求。クウェートだけ保留で孤立

 カイロで開かれたアラブ連盟(22カ国・機構)の外相会議は24日夜、イラク戦争の即時停戦と米英軍の無条件撤退などを求める決議を採択して閉会した。
 決議は、クウェートが留保した以外は全員一致で採択したという。国連安保理に対しても「侵略の停止と即時撤退」を決議するよう要求。それが実現できない場合、国連総会の緊急協議開催を働きかけるとした。
 クウェートだけが米英軍の無条件撤退を求める非難決議の採択に留保を表明したことで、米英軍にイラク攻撃の出撃基地を提供しているクウェートが孤立感を深めた。

 3/23 アカデミー賞授賞式でも反戦の叫び

 23日に開かれた第75回アカデミー賞の授賞式で、例年の華麗な雰囲気とは違って、俳優や監督たちがそれぞれに反戦や平和のメッセージを口にした。

 銃社会批判の「ボウリング・フォー・コロンバイン」で長編ドキュメンタリー賞を受けたマイケル・ムーア監督は、「我々はノンフィクションが大好きだ。なのに今はイカサマ選挙で決まったイカサマ大統領をいただいて、イカサマの理由で戦争になり、イカサマの情報が流れている」「この戦争には反対だ。恥を知れ、ブッシュ。お前の持ち時間は終わりだ」とブッシュを痛打した。
 その他、戦場の友人の無事を祈った主演男優賞のエイドリアン・ブロディ。「9・11テロで家族を失った人が苦しみ、戦争でまた誰かを失う家族がある」と同女優賞のニコール・キッドマン。「賞を平和や民主主義のために声をあげている人に献じる」とスペインのペドロ・アルモドバル監督など。
 また、長編アニメ賞を受賞した「千と千尋の神隠し」の宮崎駿監督も、「いま世界は大変不幸な事態を迎えているので、受賞を素直に喜べないのが悲しいです」と述べ、授賞式にも参加しなかった。

一方、同日ハリウッドで2千人が参加してイラク戦争の反戦集会が行われ、平和団体が国連に「平和オスカー賞」を贈呈する式もあったという。主催者は「平和な武装解除を目指し米国の戦争に反対した国連の努力をたたえたい」とのこと。
 3/23 イラク攻撃をやめよ! 23日も世界中で反戦デモが継続

オーストラリア

 
23日各地で反戦集会やデモ。シドニーでは市民団体や学生組織の呼び掛けで1万人以上が集まり、「正当性を欠いた先制攻撃は歴史の汚点」などと叫んで行進。

パキスタン

 東部ラホールで6つのイスラム宗教政党が呼び掛けた反戦集会に数十万人が参加。パキスタン政府は同日予定していた独立記念日の軍事パレードを、戦争反対の国民感情を配慮して中止したという。

アフガニスタン
 東部ラグマン州の州都メタラムでイラク戦争に反対する数千人規模の集会が開かれた。米国、英国の旗とともに、「日の丸」が焼かれたという。

日本
 日本でも23日各地で反戦集会やデモが行なわれた。広島では、核兵器廃絶をめざすヒロシマの会の呼びかけで、原爆ドーム前に約2千人が集合し、思い思いのメッセージを書いたリボンで、原爆ドームを二重に取り囲み、世界へ戦争反対のメッセージを出した。大阪では、扇町公園に8千人が集まり、米国総領事館前を通り市役所前までデモ行進し、「ブッシュ、ノー。コイズミ、ノー」「イラク攻撃をやめろ」を訴えた。京都では5千人以上が参加し、「WE LOVE PEACE」などを訴えた。名古屋では3千人が「NO WAR」の人文字をつくって、反戦をアピールした。高崎では労働組合と市民団体の呼び掛けた平和集会とデモ行進に2千人以上が参加した。また、都内の米大使館では連日イラク攻撃に反対する人々の抗議の声がこだました。

 3/22 イラク攻撃をやめよ! 22日も世界中で反戦デモが吹き荒れる

米国
 ニューヨークでは、「平和と正義の団結」が主催する反戦デモに25万人以上が参加した。正午にマンハッタンのヘラルドスクエアを出発し、大通りのブロードウェイを南下し、ワシントンスクエアまで5kmを行進した。市民らは「ブッシュ帝国のための戦争はいらない」「48時間以内に大統領執務室を去れ」などのプラカードが掲げられていたという。ワシントンのホワイトハウス周辺では約1千人余りの市民が警官の妨害のなかででも行進した。また、ロスアンゼルスでは、CNNのイラク戦争の報道姿勢に抗議して同社前で数千人が集会を行った。「CNNよ、おまえの利益のために子供が死んでいる」「戦争はエンターテイメントではない」などのプラカードが掲げられたという。その他、テネシー、ミネソタ、インディアナなどの各州で5千人〜1万5千人規模の反戦集会が開かれた。

     参考 http://www.indymedia.org/

英国
 ロンドンでは市民団体など350組織が集まった「反イラク戦争同盟」主催のデモや集会が行なわれた。

スペイン
 アスナール首相のイラク攻撃支持に抗議して、スペイン・バルセロナでは15万人が市内目抜き通りを埋めつくし、首相に「辞職しろ」などと要求してデモ行進した。首都マドリードでは25万人がデモ行進に参加したという。

フランス
 フランス各地で反戦デモが行なわれ、パリでは約10万人が参加。フランス政府は攻撃に反対しているが、さらに「B52爆撃機の領空通過を認めるな」と書いたプラカードを掲げた高校生もいたという。

ドイツ
 ベルリンで数万人の反戦デモが伝えられている。また、フランクフルトではクルド人がイラク戦争反対で集結したという。

スイス
 首都ベルンで5万人の反戦デモ。スイスでこれだけの大規模デモは異例という。「石油のために血を流すな」「ブッシュはイラクの人々を殺している」などのプラカードや横断幕。

韓国
 盧政権のイラク戦争での対米支持・工兵隊派遣に反対して、ソウル市庁舎前などで反戦集会が持たれ、数万人が参加した。

 その他、ローマ、アムステルダム、オスロなどで反戦集会が行なわれた。

 3/21 ギリシアで20万人以上の反戦デモ

 21日、イラク戦争に反対し、厳重に警備された米大使館前に続々抗議する人々が集まった。4時間わたる全国規模の反戦デモに20万人以上が参加したという。

 3/21

米英のイラク攻撃開始に抗議して 都心に反戦の人波 5万人参加

 21日午後、東京・芝公園で、米英軍のイラク攻撃に抗議する行動「ワールド・ピース・ナウ」が行なわれ、5万人の人々が参加した。
 「家でテレビを見ていて、いてもいられなくなってここへ来た」という人々など、日頃集会やデモには参加したことのない人々も多く駆けつけた。今回は4万人が集まった3・8集会とは違って、デモ行進に重点が置かれ、参加者は30分ほどの集会後、2つのコースに分かれてデモ行進に移った。「イラク戦争反対」「NO WAR」などをプラカードやゼッケンや横断幕など書いて、戦争反対のシュプレヒコールをあげて沿道の人々に呼び掛けた。

 3/21 「沖縄からの出撃許さぬ」=基地の島に怒りの声

 在日米軍基地の約75%が集中する沖縄県内の各地で21日、米国などによるイラク攻撃に反対する集会が開かれ、市民らがそれぞれの会場で「沖縄からの出撃は許さない」「イラクの子供たちを殺すな」などと怒りの声を響かせた。
 極東最大の米軍基地、嘉手納基地の第1ゲート(北谷町)前には、沖縄平和運動センターの呼び掛けで、親子連れなど約600人が集結。フェンスの内側に向け、「石油目当ての蛮行は許さない」「戦争をやめろ」などと拳を突き上げた。

 3/20 反米デモで150人負傷=エジプト

 米主導のイラク攻撃が始まった20日、エジプトでは学生らによる反米デモが相次ぎ、各地で1万数千人が米国大使の追放などを訴えた。カイロでは学生と米大使館前に配置された機動隊との間で小競り合いがあり、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、双方合わせて150人が負傷した。このほか、シリアやヨルダン、モロッコ、リビア各国の首都でもデモがあった。

 3/20

英、仏などで反戦デモ 石油が目的の戦争と批判

 英国、フランス、スペインで20日、対イラク攻撃に抗議するデモが行われ、何万人もの市民らが反戦を訴えた。
 英国ではロンドンの国会、首相官邸周辺をはじめ、全土で数万人が参加、道路や鉄道を止める行動もあり、10数人が逮捕された。
 ロンドンでは、学生や高校生が授業を放棄し「石油のために血を流す戦争に反対」などと書いたプラカードを持ち、100人前後で各所を行進。2月15日の史上最大の反戦デモを主催したストップ・ザ・ウォー連合は「午後6時を期して、それぞれの町の中心部をデモの人波で埋めよう」と呼び掛けた。
 パリ中心部では、フランス社会党などの政党や市民団体が呼び掛け、市民約4万人がデモに参加。米大使館に抗議の意思を示すため、近くにあるコンコルド広場に集まったが、警察当局が厳重な警備態勢を敷き、大使館には近づけなかった。

 3/20 米国で反戦デモが拡大、サンフランシスコでは1000人以上の逮捕者

米国の対イラク戦争に対して全米で数万人規模の抗議行動が繰り広げられるなか、サンフランシスコでは1000人以上の逮捕者が出た。
 当地の大通りで他の16人と人間の鎖を作っていたバークレーの学生は、「もしこれがすべての都市で起きたら戒厳令か戦争終結になるだろう」と述べた。  戦争に対する抗議行動は米国の他の都市や欧州諸国の首都でも起きている。  首都ワシントンでは朝のラッシュアワーに100人以上のデモ参加者が、バージニアとワシントンのジョージタウンを結ぶ主要な経路となる「キー・ブリッジ」を一時不通にし、3人が逮捕された。その後、約100人が降りしきる雨の中ホワイトハウス近くに集まり、また約350人がワシントンの大通りで夕方のラッシュアワーの交通を妨げた。
 ニューヨークのタイムズ・スクエアでは、ラッシュアワーに反戦デモ参加者が警察の停止線からあふれ出て、ブロードウェイの一部の交通をまひ状態にした。

 3/20 攻撃開始に抗議してアメリカ大使館へ3000人。 警察の妨害で多数参加できず

米英の不法・無法で残虐なイラクへの攻撃開始を断固糾弾する!

世界の反戦運動は、イラクへの侵略をやめさせ完全撤退させるまで闘おう!

 米英の抗議して、米大使館前では20日午前から人々が駆けつけ、夜9時まで、「アメリカはイラク攻撃を止めよ!」「イラクの子供たちを殺すな!」「劣化ウラン弾を使うな!」などのシュプレヒコールがこだました。
 午後6時半に米大使館前へ、という呼び掛けに呼応して、続々と多くの労働者・市民が集まってきたが、警察はそれを妨害し、約3000人集まったなかで大使館前で抗議行動が出来たのは500人程度であった。警察の妨害に強く抗議する。
 
     http://www.jca.apc.org/~p-news/IRQ/BOUGAI.htm

 3/19 明朝10時(日本時間)を警戒しよう! 攻撃開始なら、夜6時半にアメリカ大使館へ!

 
米ブッシュの不法・無法の侵略行為の開始を止めることはできない。誠に無念である。
 しかし、ここで嘆き悲しんでいる暇はない。攻撃が開始されれば、世界の反戦の声はさらにさらに大きなものとなるであろう。その力で、イラク国民への虐殺をただちに止めさせなければならない。世界中の非難のなかで、米英を惨めな姿で撤退させなければならない。そのために、世界の反戦運動は全力で頑張ろう。

 東京では、攻撃が開始されたならば、その日の夜6時半にアメリカ大使館前に集まり、抗議行動をすることが呼び掛けられている。また、21日は東京・芝公園23号地(東京タワーの下近く)にて、1:00に集合して、1:30よりピースパレードが予定されている。みんな結集して、米英の蛮行に抗議しよう。

 3/18

小泉首相、武力攻撃支持表明。野党4党、攻撃反対決議案を提示 

名もなき多くの民が殺され、飢えと恐怖の中で血を流し死んでいく、これが「戦争」だ!
ブッシュの不法・無法の戦争と同盟(=心中)してはならない!

 小泉首相は18日午後、ブッシュ米大統領の最後通告演説を受け、米英両国が武力行使に踏み切った場合でも「決断を支持する」と明言した。 武力行使の根拠については「国連安保理決議1441、678、687の決議が根拠となり得る」と指摘した。
 与党の中では、公明党が「国際社会の一致した対応が重要だっただけに、遺憾と言わざるを得ない」として自民党・保守新党と一線を画した。自民党内でも、小泉首相の説明責任放棄に対しては批判がくすぶっている。
 野党4党は18日、衆議院議員運営委理事会に、米国などのイラク攻撃に反対する国会決議案を示し、週内に衆議院本会議で、採決するよう求めた。決議案は、国連決議のない武力行使について「断じて容認できない」とした上で、「日本をはじめ、各国が国家間の対立を超え、あくまで平和的手段で問題の解決を図るよう、世界に向けて強く訴える」としている。
 また、18日夜、連合や原水禁などが主催する「平和のための3・18緊急集会」が6000人の参加のもと東京・明治公園で開かれ、小泉内閣を批判する反戦デモが行なわれた。

 21日には、東京・芝公園23号地(東京タワーの下近く)にて、1:00に集合して、1:30よりピースパレードを行なわれる予定。

  
 3/18

米大統領が世界に敵対して最後通告。早ければ19日深夜(日本20日早朝)にも開戦
仏ロをはじめ各国から非難続出

米の最後通告を糾弾する! 米にイラク国民を支配する権利はない!
21世紀をこのような弱肉強食、無法の世界にしてはならない!

 ブッシュ大統領は17日午後8時(日本時間18日午前10時)過ぎから全米テレビ演説を行い、イラクのサダム・フセイン大統領と2人の息子に対して48時間以内に亡命しなければ武力行使に踏み切るとする最後通告を行った。早ければイラク時間19日深夜(日本時間20日早朝)にも米英軍などのイラク攻撃が始まる可能性が高い。

 イラクの最高決定機関、革命指導評議会(RCC)は18日、米国が突きつけた最後通告を拒否した。  フランスのシラク大統領は18日、イラクへの米国の最後通告に関して仏テレビで声明を発表し、米国を名指しして「戦争の手段に訴える単独行動主義の決定を正当化するすべはない」と厳しく批判した。米決定は「私たちがともに国際社会をつくっていこうとする意識を損ない、私たちの将来、地域の将来、世界の安定を危機に陥れる」「大量破壊兵器拡散問題を平和的に解決する方法も、将来にわたって危機にさらす」と述べ、「国連の合法性を捨て去り、法よりも武力を優先させると、重大な責任を負うことになるであろう」と警告した。
 また、ロシアのヤコベンコ外務省情報局長は18日、「イラク問題の政治解決を時間切れとする主張には根拠がない」と述べ、イラクのフセイン大統領に対し最後通告をしたブッシュ米大統領の演説を非難した。ロシア政府として国連の場などでの外交努力を継続する方針を表明。イワノフ外相が同日中にニューヨークの国連本部へ向かい、イラク攻撃に反対する国連安保理の関係国と対応を協議すると表明した。
 イランのハラジ外相は17日、訪問先のイエメンで、米英が新たな国連決議なしでイラクを攻撃しようとしていることを「正当性がなく、侵略行為だ」と非難した。

 3/17 新決議なしで攻撃可能 小泉首相「米国を支持する」

「国際紛争を解決する手段として武力を行使」する小泉首相は、わが国の平和憲法を黒く塗りつぶした。憲法をまもれない政治家は直ちに退陣せよ!

野党は結束して小泉政権を徹底的に追及せよ!

 小泉首相は17日午後、米国が国連安保理決議1441に基づくイラクへの武力行使を主張していることについて「今までの国連決議で可能だと思う」と述べ、新たな決議がなくても過去の安保理決議で武力行使が可能との見解を示した。
 ブッシュがイラク先制攻撃しか頭にないのと同じように、小泉はブッシュを支持することしか頭にない。国際法・国連憲章にどんなに違反していようが、世界と国連にどんなに敵対して侵略しようが、お構いなくそれを支持するというのである。
 民主党、共産党、自由党、社民党はいっせいにこれを批判している。しかし、言葉だけの批判では事態は何ら変わらない。日本国中で反戦の声が上がっている。世論の8割は反対である。3/8には東京だけで4万人の人々が行動に立ちあがっている。野党は結束してこの反戦の声に応えなければならない。小泉政権を徹底して追及し、退陣まで追い込んでいかなければならない。

 3/16 米英西首脳、国連決議なしの攻撃を言明。 仏ロなどは「全く正当化できない」と厳しく批判

イラク対国際社会ではない! 戦争好きの愚人ブッシュ率いる米帝国と平和を愛する世界中の民衆との戦いだ!

米国民は自分の姿を「自省」の鏡に映して立ち止まれ!

 ブッシュ大統領は16日、大西洋のアゾレス諸島テルセイラ島のラジェス米空軍基地で、ブレア英首相、アスナール・スペイン首相とイラク情勢をめぐり緊急会談し、会談後の会見で「明日が世界にとって決断の時となる」と述べ、3首脳が17日の国連安保理で、対イラク武力行使容認の修正決議案協議を打ち切ることで合意したことを明らかにした。国連と世界に敵対してイラク攻撃を行なうことを明言したことになる。ブッシュ大統領は国連決議なしで早ければ17日夜にもイラクに対する最後通告の演説を行い、週末にも米英が開戦に踏み切る可能性が強い。

 これに対して仏ロなどから強い批判が出ている。
 フランスのドビルパン外相は17日、米英が国連決議を経ずにイラクを攻撃しようとしていることを「正当化が全くできないばかりか、周辺地域や世界に重大な結果をもたらす」と厳しく批判した。同外相は「国連安保理の大多数の理事国はフランスと同様、イラクの武装解除を査察によって続けるべきだと考えている」と主張。米英などの決議案撤回を「結局、十分な支持を集めることができなかったからだ」と分析しつつ、「国際社会の考えが明白にもかかわらず、米、英、スペインは今日、力に訴えることを決めた。この決定を、フランスは残念に思う」と非難した。
 プーチン・ロシア大統領は17日、「われわれは平和的手段による解決だけに賛成する。その他のどのような展開があってもそれは間違っている」と述べ、米英の武力行使に反対する立場を確認した。
 中国の李・新外相は「イラク問題を国連枠組み内で政治解決し、戦争を回避するために全力を尽くす」と表明した。

 3/15

世界各地で対イラク攻撃に反対する集会・デモ行われる

イラクの子供たち、女性たち、民衆を殺し、長期にわたって苦しめる戦争を許さない!
最後まで最後まで戦争突入の阻止のために頑張ろう!

 東京では、「イラクと朝鮮半島に平和を!ブッシュ・小泉の戦争政策を許さない!3・15日韓連帯アクション」 が行われた。集会では、沖縄の平和市民連絡会の新崎さんや韓国反戦平和運動ネットワークのチョン・スヨンさんの発言をはじめ、多くの人々から米ブッシュ政権のイラク攻撃と北朝鮮への強硬政策・戦争政策を厳しく批判する声が相次いだ。集会の後は、千駄ヶ谷から宮下公園まで約1時間、ピースパレード。思い思いの旗、プラカード、横断幕をかかげて約2,000人が行進した。ブッシュの対イラク戦争をなんとしても止めさせるという思いを持った人達が、「戦争反対!」とシュプレヒコールを叫んで力強く行進した。
 また、米ではANSWERの呼びかけで、ワシントンで10万、サンフランシスコで10万、ロスアンゼルスで5万の人々がアメリカの対イラク戦争に反対して結集し、デモ行進を行った。
 スペインでは、マドリッドで50万、バルセロナでは30万の人々が結集しブッシュ、ブレア、そして自国の首相アスナールを糾弾し、デモ行進を行った。
 その他、この日は世界の各地で対イラク戦争反対の行動が行われた。

 国は違っていても、集会、デモに参加する人達の思いは一つ。「イラクの子供達が、そして女性達が、殺されようとしている。殺されることを免れたとしても劣化ウラン弾の放射能に苦しめられるのを黙って見ていて良いのか?ブッシュに戦争をやらせてはいけない!何の罪もない人々がイラクに生まれ育ったということだけで殺されていかなければならない。こんなことを、許して良いのか!」戦争突入の可能性は極度に高まっている。しかし、最後の最後まで、ブッシュがやろうとしていること、また小泉のアメリカ支援がいかに非人道的なことであるかということに抗議し、怒りをぶつけよう!

 3/15

米英のイラク先制攻撃が間近に! 世界中の非難に備えて逃げ口上作り

「ならず者国家」「無法者国家」米英を、世界の民衆は決して許さない!

 英国のストロー外相は15日朝、ラジオ番組に出演し「非常に残念だが、イラクへの軍事行動の公算は大きくなった」と語った。16日の大西洋のポルトガル領アゾレス諸島での三カ国首相による首脳会談を踏まえ、軍事攻撃を開始することを暗示したもの。
 ワシントンポスト紙が引用した複数の米政府高官の証言では、外交のための時間は既に尽きており、緊急会談は主に米英首脳が平和解決の最終的な努力をしているという形作りだと指摘。残された選択肢は、米、英、スペイン共同提案の決議案の採決を求め、否決された上での戦争か、決議案を取り下げての戦争か、ほぼこの二者択一だとしている。
 また、ある高官は「否決という結果を得るよりは何もない方が前進しやすい」「法的な理由で、現状が最もよい」などと述べた。新決議案の否決後に軍事攻撃に踏み切れば国連憲章違反との批判を免れないため、既存の安保理決議1441などを根拠に攻撃すべきだという見解とみられる。

日本政府は15日、新たな国連安保理決議がないまま米国がイラク攻撃に踏み切った場合、過去のイラク関連諸決議を武力行使「支持」の根拠とする方針を最終的に固めた。開戦時に発表する小泉純一郎首相談話に盛り込む。米国が決議なしの攻撃に言及し始めたことから、湾岸戦争時の武力行使容認決議など従来のイラク関連3決議でも開戦は正当化されるとの論拠も準備し対応する。

 下手に採決に入って負けたら、国際世論がうるさくてやりにくい、採決なしで戦争突入の方が得策だ、とでも言いたげなブッシュ。そしてそのブッシュに追随の姿勢をより鮮明に打ち出す小泉。平和憲法を持つ日本の国民として小泉を許してはならない。

 3/14 米の攻撃が迫っている! 来週が重大な山場

イラク戦争に反対する政府、政党、市民・労働者、青年、すべての人々はいまこそ総力をあげて闘おう!

 ブッシュとブレア、アスナール(スペイン首相)は16日、大西洋上のポルトガル領アゾレス諸島で首脳会談を開き、イラク問題の対応を協議するという。武力行使容認決議案採択が袋小路に入っている現在、最後の巻き返し策の協議とともに、決議なしでも攻撃開始を意志確認する場となるであろう。

 パウエル米国務長官は13日、下院公聴会に出席し、対イラク武力行使容認決議案について「採決しない選択肢もある」と述べ、採決回避の可能性に米政府高官として初めて公式に言及した。決議案をめぐる協議が難航すれば、決議案を取り下げ、採決のないままイラク攻撃の最終決断を下す可能性を示唆した。

 来週が重大な山場となる。世界に君臨し、資源を欲しいままに強奪し、それに抵抗する国と国民を圧倒的軍事力で殺戮し潰してしまう、そして地球環境を破壊し尽くす。こんなアメリカ帝国を容認するのか、否定するのかが問われている。イラク戦争に反対する政府、政党、市民・労働者、青年、すべての人々はいまこそ総力をあげて闘おう!

 
 3/13 英下院院内総務が辞任示唆 ブレア政権さらに窮地に

 英ブレア政権の閣僚であるクック下院院内総務(前外相)が13日の閣議で、国連の明白な同意なく米英軍がイラクを攻撃するなら辞任する、と発言したことが明らかになった。クック氏は辞任する際、下院本会議で声明を発表し、理由を説明する意向も示したという。
 ショート国際開発相も今週初め、「武力行使を容認する国連決議を経ずに軍事行動に踏み切る場合、辞任する」と発言している。複数の閣僚が離脱する事態となれば、政権への打撃は避けられない。

 3/13

表では逃げ回り、裏では米に「しっぽ」。 野党に明確な方針示さぬ小泉首相

国民と世界に背を向ける小泉政権に、国民は直ちにNo!を

 小泉首相は13日、首相官邸で民主党の菅代表ら野党4党首とイラク問題をめぐり個別に会談した。首相は新たな国連決議がないまま、米国が武力行使に踏み切った場合の対応について、「その時点で考える」などと語り、その場限りの逃げ腰の対応に終始した。 

 その一方で、国連安保理の公開討論会では、日本の原口幸市大使が演説し、17日を猶予期限とする米英スペイン提案の武力行使決議案を支持するよう強く求め、大半の平和的解決支持の発言のなかで孤立したものとなっている。
 さらに、小泉は14日、米国が国連決議なしでイラク攻撃に踏み切った場合、国連憲章違反に当たるかどうかについて「一概に言えない。米国は1441決議で十分だと(言っている)。どういうふうに国連決議を解釈するか国によって違っている」と述べ、必ずしも違反ではないとの見解を示した。国連決議なしでの攻撃でも支持するための布石だ。

 小泉政権は、十数年にわたる日本の地盤沈下に何の手も打てず、ただひたすらアメリカの庇護に頼ることによって、ブッシュという君主にひざまずくことによって、救いの道を見出そうとしている。しかし、その君主たるや、ヒトラーにも劣らない暴君であり、世界がまるで自分の意のままになるかのように思っている危険極まりない政権なのだ。

 3/12

非同盟諸国の中にも米国の安保理軽視の軍事行動を阻止の動き!

 国連安保理の混迷が続くため、機能不全に陥った安保理に代わって国連総会が行動する「平和のための結集」を行使することを非同盟諸国が提案している。議長国のマレーシアが12日までに安保理に打診したという。武力行使を容認する米英の修正決議案が否決され、「安保理の総意」が示せなかった場合に、総会がその役割を肩代わりしようという提案で、米英が同調国と一方的な武力行使に出ることを阻む狙い。
 イラクの査察継続を主張する非同盟諸国は、米国の安保理を軽視した軍事行動を警戒。決議案が否決された場合、戦争を阻む最後の手段として、安保理を「機能不全に陥った」と断定し、ただちに安保理に働きかけて「平和のための結集」行使を決め総会での論議に持ち込みたい構え。

 3/12

英、苦しまぎれの「6条件」提案。仏など「検討に値しない」

米英はますます世界から孤立。今こそブッシュを、ブレアを追いこもう!

 国連安保理は12日夜、緊急の非公式会合を開き、米英とスペイン共同提案していた対イラク武力行使容認決議案(修正案)に、英が付属声明などの形で付け加えることを提案した「武装解除の6条件」の取り扱いと、採決日程を決める協議に入ったが、英提案をめぐる協議が暗礁に乗り上げ、少なくとも13日の採決はなくなったという。
 英の6条件は、「フセイン大統領が大量破壊兵器を隠匿していたことを認め、廃棄することをテレビで宣言すること」、「30人の科学者とその家族をキプロスに送り、国連査察官の質問に答えること」などで、修正案が否決されても武力行使したときの言い訳をあらかじめ準備するものに過ぎないもの。フランスは「検討に値しない」とし、ドイツ、ロシアも「これで最後通告としての決議案の性格が変わるものではない」と批判している。

 英国の反戦運動は日に日に力を増している。労働党内でブレアを党首から解任しようという動きが起こってきている。ショート海外開発相や政務次官の辞任の動きが強まっている。追い詰められたブレアは6項目条件の提案で事態の打開を図ろうとしているが、その見込みはない。米もブレアの6項目提案を評価すると言いながらも、イラクの武装解除の期限17日については数日間しか伸ばすつもりはなく、米英の亀裂さえもが問題になっている。

 3/12

米で139都市がイラクへの先制攻撃に反対の決議採択

 米ニューヨークの市議会は、イラクに先制攻撃を加えないよう政府に求める決議を採択した。
 同議会は、数カ月に及ぶ激論の末、攻撃は「現実的かつ切迫した」脅威が存在する場合に限られるとして、政府に(攻撃を正当化する)国連決議の採択を待つよう求めた決議を、賛成32票、反対17票で採択した。
 一部議員は、ブッシュ政権は2001年の同時テロとイラクを関係づけようとしているが、その関係は証明されていない、と指摘した。民主党のチャールズ・バロン議員は、「もはや同時テロを戦争の口実に利用することはできない。同じテロとフセイン大統領との間には、何の関係もない」と述べた。

 こうした決議を採択した市は、全米で139都市目という。アメリカにおいてもブッシュの一方的な対イラク戦争に反対の声をあげる都市が増えてきている。15日に予定されている全米での反戦行動によりブッシュはさらなる追求を受けることになるであろう。日本でも、世界各地でも、これに連帯してブッシュを追いこもう。

 3/11 米軍は攻撃準備の日程を早めている!国連安保理協議とは無関係に!

 米軍の攻撃準備は「明日にでも攻撃が始まるかのよう」、と伝えられている。クウェート国境では、非武装地帯の国連監視団がクウェート国内へ慌しく引き揚げている。国境に設置された鉄条網は米軍により100ヶ所以上で取り壊され、戦車によるイラク侵攻の準備がなされている。トルコでは、米軍への基地提供が議会で否決され、再協議がまだ行なわれていないにもかかわらず、米軍はどんどん上陸を始めている。国連安保理での米英の孤立がますます深まり、武力行使修正決議が迷走していることとは無関係に、米軍は攻撃準備の日程を早めている。

 3/11

パキスタンは国連安保理決議案投票で棄権を決定

 パキスタン与党イスラム教徒連盟カイディアザム派(PML―Q)のサリム・サイフラー幹事長は11日、対イラク武力行使容認の国連安保理決議案に対し、政府と与党は「投票で棄権することを決めた」と語った。パキスタンは安保理の非常任理事国。
 ジャマリ首相も同日夜のテレビ演説で「内閣は全会一致で、イラク戦争への賛成票を投じないことを決めた」と述べた。
 パキスタンでは、3/3に南部のカラチで10万人、3/9にはラワルピンディで数十万人の反戦デモがあり、政府への大きな圧力となっていた。

 3/10

修正決議案の採択に躍起になる小泉首相。ブッシュにならって、非常任理事国へ電話攻勢

許すな、戦争突入のたくらみを

 ブッシュ大統領は10日、対イラク武力行使容認の修正決議案の支持を得るため、電話で各国に外交攻勢をかけたが、ブッシュの言うことは何でもイエスの小泉首相も、修正決議案の採択に向けて、同日非常任理事国に対する集中的な電話攻勢に乗り出した。 首相と外相が電話するのは、賛否の態度を明らかにしていない「ミドル6」と呼ばれる中間派のチリ、パキスタンなど。

 3/9 英ブレアが窮地に。 海外開発相が辞任意思表明、さらに10人近くの政務次官も辞任見込み

 英国のショート海外開発相(労働党)は、英国が国連新決議案の採択を得られないままイラクとの戦争に踏み切った場合は、閣僚を辞任するとの考えを9日明らかにしたという。ブレア首相が米国主導のイラク攻撃を支持していることに対して、世論に加えて自身の党である労働党からも不満の声が高まっており、この発言でブレア首相にはさらに圧力がかかることになる。
 さらに、リード環境・食糧政務次官も同日辞任を表明。英メディアによると「決議なしのイラク攻撃」が行なわれた場合、さらに10人近くの政務次官が辞任する見込みという。

 ブレアの対米追随政策に明確に反対し、辞任をも辞さない閣僚が出てきた。英国内での反戦の世論が強力な圧力となっている。日本においても運動の力で小泉内閣を追いこもう。ブッシュに、小泉に勝てるのは世論の力、平和を希求する大衆の力しかない。

 3/9

パキスタンで数十万人の反戦デモ! インドネシアでは80万人の反戦集会!

 パキスタンの首都イスラマバード近郊のラワルピンディで9日、イラク攻撃に反対する大規模なデモ行進があり、数十万人が参加した。群衆は「ブッシュを倒せ」「石油のための戦争にノー」「アラーは偉大なり」などと書かれたプラカードを手に、片側3車線の道路を2キロ以上にわたって埋め尽くし、少なくとも30万人を超えた模様。今月3日の南部カラチでの10万人のデモをはるかに上回ったという。
  国内の反戦世論を受けて、パキスタンのジャマリ首相は10日、国会で国連安保理でのイラク攻撃容認決議案への対応について「イラク戦争を支持しない」と語り、米英の武力行使決議修正案に賛成しない態度を表明した。

 また、インドネシア第2の都市スラバヤでは、米国がイラク攻撃に踏み切るのに反対する平和祈念集会が行われた。集会には約80万人が参加し、世界最大のイスラム教国であるインドネシアでは最大規模の反戦イベントとなった。

 3/8 イラク攻撃の米英軍へ洋上給油増強。 政府、半分以上負担を検討 

テロ特措法によるイラク攻撃支援は違法だ! 許してはならない!

 毎日新聞報道によると、政府は8日、米国のイラク攻撃に対する貢献策の一環として、テロ対策支援法に基づき海上自衛隊がインド洋周辺で実施中の米艦艇などへの給油量を、大幅に積み増す検討を始めた。米側へも非公式に「燃料補給の増強は可能」と伝えている。自衛隊派遣はアフガニスタンでの対テロ活動支援のためだが、イラク攻撃に兵力を集中する米軍などの負担を軽減し「間接支援」するのが狙いという。
 給油が始まった01年12月以降、米英両国に無償供与した燃料の総量は1年3カ月間で28万キロリットル、約106億円相当。米艦166回、英艦11回の計177回に上る。3日に1回のペースで補給してきた計算で、「米英の使用量の約4割を日本が負担している」(防衛庁幹部)という。イラク攻撃開始後はこの割合を増やし、少なくとも半分以上を日本の負担とする方向で検討しているという。

 テロ特措法によって米英のイラク攻撃を支援することは違法である。このことは政府・与党も認めてきたものである。しかし、イラク攻撃を支援するための新法を国会で通すことが難しいため、なし崩し的に、違法と知りながら支援しようとしている。国民は、これを許してはならない。

 3/8

米英提出の修正決議案を支持し、多数派工作に加担する日本政府

日本の反戦運動は、8日行動の成功を力に、さらに政府を追及していこう!

 政府は8日、イラクの武装解除の期限を17日とする米英提出の修正決議案に対して、支持を表明した。政府としては、11日にも予想される採決に向け、非常任理事国などへの働きかけに全力を挙げ、米国の多数派工作に協力する方針という。修正案について川口外相は8日午後、「国際協調を貫き、国際社会が一致してイラクに圧力をかけ、イラクが自ら武装解除するための最後の努力を行うものとして、支持する」との談話を発表した。
 ブッシュは、修正決議案が成立しなくともイラク攻撃を行うであろう。その場合、小泉内閣が米の攻撃を支持すると、支持率は10ポイントは下がると見られ、この事態を避けるための「悪あがき」をしているのだ。
 8日は日比谷公園には4万人、全国では5万人もの人々が、イラク攻撃反対を叫んで結集した。世論調査では7割の国民がイラク攻撃に反対している。小泉首相は「世論に従えば間違う場合もある」と言って、国民よりもブッシュの米を選んでいる。日本の反戦運動は、日本政府のイラク戦争支持を撤回させることによって、世界の運動と強く連帯することができる。

 3/8 全国32都道府県でイラク反戦集会、東京では4万人参加 。 全米各地でも反戦デモ

 イラク攻撃に反対する集会やデモが、「国際女性デー」にあたる8日、東京や大阪、名古屋、福岡など全国32都道府県であり、朝日新聞の集計によると、5万人を超えた。
 東京では、「WORLD PEACE NOW 3・8−−もう戦争はいらない〜私たちはイラク攻撃に反対します〜」が日比谷野外音楽堂で開かれ、市民、労働組合、宗教者、学生など4万人が参加し、日本においてもイラク反戦運動が大きなうねりとなってきたことを示した。野外音楽堂では5千人以上が多彩な反戦アピールに拍手を送り、場外では3万5千人がいろいろな形で反戦を主張した。3時半からのパレードは、予想をはるかに超えた参加者のため、終えたのが7時半を回るほどで、非常に盛り上がった行動となった。
          http://www.worldpeacenow.jp/

 また8日、全米各地でイラクでの戦争に反対するデモ行進があった。ワシントンでは1万人近い人たちが、今回のシンボルカラーであるピンクの衣装やバッジを身にまとい「ブッシュの戦争にノー」「戦争こそテロだ」「石油のために血を流すな」などのプラカードを掲げ、ホワイトハウスに向けて歩いた。
 デモ隊は太鼓あり、張りぼての人形あり、童謡の替え歌ありでにぎやか。対イラク攻撃に反対し国連の査察延長を主張したフランスやドイツにお礼を言う「フランスよ、ありがとう」「古い欧州に感謝」といった看板があり、「査察は有効、戦争は無効」「ブッシュから米国を守ろう」と大書した紙を持つ人もいたという。

 3/8 米英軍機がまたまたイラク軍施設を空爆

 米中央軍司令部は8日、イラク南部の飛行禁止空域を警戒監視中の米英軍機が同日、精密誘導爆弾でイラク軍の移動式レーダー施設を空爆したと発表した。

 同司令部によると、爆撃地点はバグダッド西方約370キロ。爆撃の理由について「イラク軍が米英軍機の飛行に脅威を与えたため」と説明しているが、米英軍は7日も同じ場所で移動式レーダー施設と対空火砲を空爆して、本格開戦にそなえてイラク防空力を破壊している。

 3/7 米英、来週中にも攻撃を開始する可能性あり! 修正決議案が否決されれば直ちに攻撃を示唆

世界の反戦運動は、あきらめず戦争阻止に向けて最後の闘いに取り組もう!

 米英とスペインは、国連査察委の「あと数ヶ月かかる」という報告を受けたあとの国連安保理外相級会合で、イラクに対して3月17日まで10日間の期限を設けて武装解除の完全な実施を要求し、実行していないと安保理が判断した場合に武力行使を容認する修正案を提出した。まだ最終態度を明示していない6ヶ国が「武力行使決議案」に賛同しやすくするため、そして英など国内の反対世論への言い訳のための苦肉の策で、修正案が採択されるか否かにかかわらず武力行使に踏み切る、事実上の最後通告となる。

 安保理は7日午後からの非公開協議で修正案の取り扱いを協議し、週明けの10日も協議を続ける。米英両政府によれば、早ければ11日にも採決を求める予定。常任理事国のフランス、ロシア、中国は武力行使に反対の姿勢を変えていない。ブッシュ米大統領は6日の会見で、採決の結果にかかわらず独自の判断で武力行使に踏み切る可能性を示唆しており、否決されれば17日を待たずに武力行使に踏み切る可能性がある。

 3/7

ブリクス委員長、安保理外相級会合で、査察「あと数カ月かかる」と表明 

 国連安保理は、7日外相級会合を開き、国連査察委のブリクス委員長と国際原子力機関のエルバラダイ事務局長から査察報告を受けた。過去3カ月の査察を総括した内容で、武力行使容認決議案の採決を前にした最終的な報告。ブリクス氏は、イラクの協力と査察の進展を不明確な表現ながらも認めた上で、報告の最後で(すべての作業終了までに)「数カ月かかる」と述べ、米英の査察打ち切り要求に対して、間接的に査察活動の継続を求めた。エルバラダイ氏は核開発疑惑について「開発を示す証拠は査察現場では一切見つかっていない」と報告した。

 

 3/7 米の新しい核戦争=劣化ウラン戦争を許すな!

 朝日新聞は、7日朝刊にて、英陸軍が先月スコットランド南部のダンジェナン演習場で、数百発の劣化ウラン弾を試射したことを伝え、対イラク攻撃に劣化ウラン弾が再び使用される可能性が高いと報道している。

 「可能性が高い」どころの話ではない。劣化ウラン弾を投下するための爆撃機をすでに湾岸に配備しており、攻撃が開始されればそれを投下することは確実である。さらに、首都バクダッドと大都市部で「硬化目標攻撃用誘導爆弾」を大量使用する可能性が極めて高い。それは大量の劣化ウランの塊である。もしそうなれば12年前の湾岸戦争を超える、歴史上かつてない大量の劣化ウランがバグダッドと大都市周辺の軍事基地、通信中枢、都市機能や避難用シェルターに投下され、ばらまかれることになる。
 すでに米はかつての湾岸戦争で、大量の劣化ウランを使用し、癌・白血病、様々な慢性症状など、放射能特有の被曝被害を引き起こしている。特に子どもたちの被曝被害は目を覆うばかりの惨状。ブッシュは更に多くの女性や子どもたちを被爆させようとしている。

  http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Bushwar/arrange_iraq_attack19.htm

 3/6 中国外相、仏独ロ共同宣言支持を表明

 中国の唐家外相は6日、北京の人民大会堂での記者会見で、フランス、ドイツ、ロシアの3カ国外相が5日に発表した「対イラク武力行使を容認する安保理決議を通させない」とした共同宣言について「賛成し、支持する」と表明し、国連査察の継続と平和解決の必要性を改めて強調した。報道によると、中国がこれほど明確に査察継続の態度を表明したのははじめてだという。

 3/5 イラク反戦、全米で学生が平和求め行動 数万人参加

 全米各地で5日、イラクへの武力行使に反対する大学生、高校生たちの抗議行動があった。学生平和団体が呼びかけたもので、360校以上で計数万人の学生らが授業をボイコットし、イラク攻撃に反対する抗議行動に参加した。
 ニューヨークでは9・11テロ後の「反アフガニスタン武力行使デモ」でも中心となったユニオンスクエアに、高校生を中心に数百人が集まった。各大学や高校でも小規模な集まりがあった。
 米国の反戦・平和団体は15日にワシントンなどで大規模な行動を呼び掛けている。

 3/5 小泉首相 「世論に従えば間違う場合もある」 と居直る 

日本の反戦運動は、平和憲法と民主主義を否定する小泉政権にノーを!

 参院予算委員会で5日午前、小泉純一郎首相は、国内世論の圧倒的多数がイラク攻撃に反対していることについて「戦争か平和かと問われれば、だれだって平和を望む。世論に従って政治をすると間違う場合もある。それは歴史の事実が証明している」と述べ、世論の動向に無視しても米のイラク攻撃を支持して行くことを表明した。

 3/5 イラク攻撃に反対し、英国で中学生ら授業放棄

 英国の各都市で5日、イラク攻撃に反対する中学生ら10代前半の若者たちが授業を放棄して街頭デモを行った。全国で数千人が参加したとみられている。ロンドンでは数百人がブレア首相の公邸に押しかけた。少年たちが公邸の門をよじ登ろうとしたため警官が出動する騒ぎとなった。

 デモに参加したのは13歳から16歳の中学生がほとんどで、Eメールなどで連絡を取り合ったという。首相公邸前に集まった若者たちは「石油のための戦争はやめろ」「選挙権が持てる大人になったらブレアなんかに投票しないぞ」などと叫んで気勢を上げた。

 3/5 武力行使決議への包囲網狭まる。米苦し紛れのウソと恫喝。
世界の反戦運動は米英をさらに追い詰めよう!


「武力容認決議は通させない」 仏独ロ3外相が共同宣言
イスラム諸国会議 「イラク攻撃拒否」の宣言採択
国連査察委員長、イラクのミサイル廃棄を評価

 フランス、ドイツ、ロシアの3カ国外相が5日、パリで会談し、イラク危機について「(国連安保理で)武力行使を容認する決議を通させない」と明記した共同宣言を発表した。仏ロは安保理での拒否権行使も辞さない構えを強調し、戦争への秒読みを開始した米英を強く牽制(けんせい)した。
 国連査察委のブリクス委員長は5日、国連本部で記者会見し、イラクが弾道ミサイル「アッサムード2」の廃棄作業を進めている点について「真の武装解除だ」と評価する見解を示した。イラク人科学者の単独聴取についても、当局者の立ち会いや録音装置なしで、数週間の間に計7人が聴取に応じたことを明らかにした(ただし、7日報告における査察継続要求に対してはあいまいな姿勢のまま)。

「国連支持なくても武力攻撃」と米国務長官
米国務長官、イラクの隠ぺい工作の「新事実?」を公表


 パウエル米国務長官は4日夜、ロシア公共テレビとのインタビューで、イラク問題で、国連の支持がない場合でも、「武力による武装解除のため同盟国を率いて行く」とあらためて表明。
 また、パウエル長官は5日、ワシントン市内の国際戦略研究所(CSIS)で講演し、イラクによるミサイルや生物・化学兵器の隠ぺい工作に関する「新事実(?)」を公表したという。

 3/5 イスラム諸国会議 「イラク攻撃拒否」の宣言採択

 57の国・地域が加盟するイスラム諸国会議機構(OIC)の緊急首脳会議が5日、カタールの首都ドーハで開かれ、「イラク攻撃を完全に拒否する」との宣言を採択した。

 宣言はさらに「イスラム諸国はイラクを含むいかなるイスラム国家の攻撃にも参加しない」とし、加盟国の一部が参加した湾岸戦争とは異なる立場を強調した。 加盟国のうちアラブ諸国は、アラブ連盟首脳会議でイラク攻撃に「絶対的な拒否」を表明して中東での戦争反対の立場を明確にしており、今回の宣言も同様の趣旨になった。
 しかし、米国の対イラク攻撃で基地提供に応じるクウェート代表団をイラク代表団が激しく非難するなど、イスラム諸国が一致して行動することは困難。

 3/4

イラク、ミサイル廃棄を継続。 中国や国連事務総長なども歓迎。

一方、米は「武装解除といえぬ」と武力侵略以外はすべてノー。

 イラク政府は4日、ミサイル「アッサムード2」を、さらに2、3基廃棄する作業に着手したという。イラクは3日までに計16基を廃棄済み(廃棄対象のアッサムード2は計約120基とされている)。イラクの戦争回避の必死の努力は続いている。

 国連のアナン事務総長は4日、ブリクス国連査察委員長が7日に国連安保理でイラクの査察結果を報告する際、イラクがミサイル「アルサムード2」を廃棄していることを「前向きの進展」と評価するだろうと述べた。
 中国外務省の孔泉報道局長は4日の記者会見で、イラクが弾道ミサイル「アルサムード2」の廃棄に応じていることについて「イラクが国連の査察に協力していることを歓迎し、称賛する」と述べ、イラクの国連への協力姿勢として高く評価する考えを示した。

 一方、フライシャー米大統領報道官は3日の記者会見で、イラクが国連査察団の要求を受けてミサイル廃棄を進めていることについて「本当の武装解除ではない」「不十分であり、完全でも全面的でもない」と述べ、米はイラクを侵略すること以外はまったく関心がないことを示した。

 

 3/4 戦争はすでに始まっている!

米英軍によるイラク南部爆撃が倍増している

米英豪特殊部隊数千人がイラクへ潜入、と英紙報道
 

 英紙デーリー・テレグラフは4日、国防筋の情報として、米英とオーストラリア軍の特殊部隊数千人がイラクに入り、油田の監視や空爆の標的を確認する作業を進めていると伝えたという。
 同紙によると、混成部隊の主力は米軍の約4000人。英軍300人と少数の豪特殊部隊が加わり、バグダッド西部や北部の油田地帯を中心にイラク側の動きを探っているという。特殊部隊員はヘリコプターを使い、クウェートやトルコの基地からイラク領内へ出入りし、空爆の精度を高めるため、イラク軍の配置を把握し、おとりの戦車などがまぎれこんでいないか、調べている模様。(朝日新聞)

湾岸に6万人を追加派遣。 米軍28万5千人、英軍2万人が集結することになる

 ラムズフェルド米国防長官は4日、英BBCテレビとのインタビューで、米軍6万人をさらにペルシャ湾岸地域に派遣すると述べた。

 3/3

日本政府、首相特使をイラク、エジプトに派遣して欺瞞外交

特使の派遣先は、イラク・エジプトではなく、戦争しか頭にない米政府だ!

 小泉純一郎首相特使として2日にイラク入りした茂木副外相は3日、バグダッドでアジズ副首相と会談し、大量破壊兵器廃棄の「完全即時履行」を促した。これに対し、アジズ副首相は「今は大量破壊兵器を持っていない。今後も持たないと決めている」と述べ、「むしろ問題は、米国が大量破壊兵器問題を口実にイラクを占領・統治し、石油を支配したいという意図にある」と、米国の姿勢を批判した。

 エジプトを訪れた高村首相特使は4日、オベイド首相と会談し、イラクに対して国連安保理決議の完全実施のためにエジプトが圧力をかけるよう求めたという。同首相は「イラク政府には毎日のようにメッセージを送り、国連査察への協力を求めているが、軍事的な解決はテロなど様々な問題を引き起こす」と答えたという。

 3/3 イラク政府、「VXガス・炭疽菌」の報告を1週間以内に提出すると通告

 イラク政府は国連査察委(UNMOVIC)に対し、イラクがすでに廃棄したと主張している神経ガスVXと炭疽(たんそ)菌に関する報告を1週間以内に提出すると通告した。最新型戦術ミサイル「アッサムード2」の廃棄開始とともに、査察への協力姿勢をさらに鮮明にすることによって、米英の武力行使決議派を追い込んだ。

 3/3

パキスタンで10万人が反米デモ

 パキスタン南部のカラチで3日、イラク攻撃を容認する国連安保理決議案に反対するデモが行われ、約10万人が参加した。パキスタンは現在、安保理の非常任理事国。米国などは決議案可決に向け、賛成票の取りまとめに努めているが、パキスタン国内では対米協力を続ける政府の方針に不満が強いことをあらためて示した。
 デモには政府連立与党の代表や数千人の女性も参加。反米とイラク国民への支持を表したプラカードなどを掲げた。政党幹部の1人は「反イラク決議にパキスタン政府が賛成すれば、国民は決してそれを忘れない」と決議案に賛成票を投じないよう政府に求めたという。

 3/2 米軍機、イラク南部で空爆 イラクは市民6人死亡と報道。 戦争はすでに始まっている

 2日、米軍機がバグダッドの南約150キロにあるイラク軍の通信施設4カ所と南部の都市バスラ近郊の防空施設1カ所の計5カ所を精密誘導兵器を使って空爆した。また1日にもイラク軍の通信施設と可動式の早期警戒レーダーを破壊している。イラクは、バスラでは米軍機の空爆により市民6人が死亡、15人が負傷したと伝えた。
 米軍は開戦にそなえて、イラク軍の対空防衛力、通信能力を破壊するするため、毎日のように空爆を続けている。米による戦争はすでに始まっている。

 3/2
「NO WAR NO DU」 広島で人文字メッセージ 全国から6000人以上

 イラク攻撃に反対する全国の市民たち6000人以上が2日、被爆地ヒロシマに集い、「NO WAR(戦争) NO DU(劣化ウラン弾)!」の人文字を完成させて平和への思いをつないだ。
 会場の広島市中区、中央公園には、子ども、お年寄り、家族連れ、学生、外国人、被爆者たちが続々と集まった。手作りのプラカードを掲げたり、音楽に合わせて踊ったりと、思い思いに戦争反対のメッセージを表現。秋葉忠利広島市長も市民の立場で加わった。
 午後2時、人文字が完成すると上空から写真撮影。参加者は青空を仰いで手を振った。写真は、イラク攻撃の姿勢を変えない米国の新聞に、意見広告として掲載する。
 人文字は、「戦争反対の意思表示の方法が分からない」との市民の思いを束ねて世界に平和を発信しようと、市民有志が約10日前から10000人を目標に準備。短期間で6000人を集めるうねりとなった。
 呼びかけ人の嘉指信雄神戸大教授(49)は「戦争をストップさせたいというまっすぐな思いが一つになった。これを出発点にアピールを続けたい」と力を込めた。(中国新聞)

 3/1 トルコ国会、米の巨額買収を拒否して、対米軍事協力を否決 
米のイラク攻撃に痛撃。 攻撃戦略の見直しを迫られる

 トルコ国会は1日、イラク攻撃を構える米軍にトルコの基地を提供し、領内通過を認めるとの政府提案を否決した。イラク南のクウェートに加え、北のトルコからも地上軍を投入してバグダッドを挟撃する構想だった米国は、作戦の変更を余儀なくされる。また、地域の同盟国がイラク攻撃に「ノー」を突きつけたことは、今後の国連安保理での「査察継続派」への大きな支援となる。

 1日の国会審議は約5時間の激論のすえ投票となり、賛成264、反対250、棄権19で、承認に必要な出席議員数533の過半数に満たなかった。 トルコ政府は、米軍6万2000人と255機の戦闘機、 機の戦闘ヘリを6カ月間の期限付きで受け入れることと、クルド難民の流入阻止などのためトルコ軍を北イラクに派遣することを閣議決定し、25日に国会に提案していた。
 世論調査ではトルコ国民の9割以上がイラク攻撃に反対。また、国際世論が2分していることから、国会議席の約3分の2を占める与党・公正発展党にも反対論が根強く、党内調整に時間がかかり、審議は1日まで先延ばしされていた。投票結果を見ると、100人近い与党議員が反対や棄権に回った模様だ。
 なお、受け入れ規模を縮小した修正案などが検討されており、まだ油断できない。

 3/1 アラブ連盟首脳会議、イラク攻撃「絶対的拒否」訴え閉会

 エジプト・シナイ半島で1日開かれたアラブ連盟(加盟22カ国・機構)の定例首脳会議は同日、イラク攻撃に対する「絶対的な拒否」を訴え、平和的な解決を求める最終声明を発表して閉会した。米国を名指ししたものではないが、反戦の立場を踏み込んで明確にした。
 最終声明では「我々はイラクに対する攻撃を、アラブ全体の安全への脅威として、全面的に拒否する」とし、さらに、「アラブ諸国はイラクに対する武力行使に参加しない」とする。
 
 アラブは、新米政権から反米政権まで一枚岩ではない。そのアラブ連盟首脳会議がイラク攻撃を拒否したことの意味は大きい。ブッシュの「中東民主化構想」を強く警戒しているのだ。なお、アラブ首長国連邦(UAE)が首脳会議に提案したイラクのフセイン大統領ら指導部の「国外退去」による戦争回避を求める提案は、論議されないまま無視された。

 3/1 イラクがミサイル「アッサムード2」の廃棄作業に着手

国際社会は、戦争回避に向けてのイラクの重大決断に応えなければならない!

 イラク政府は1日、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)が安保理決議に違反すると指摘した短距離弾道ミサイル「アッサムード2」の廃棄作業を開始した、と明らかにした。イラク側は同日、廃棄をめぐる技術的な問題について同委員会と協議。情報省関係者によると、同日午後、バグダッド北郊のタージにある軍需工場でミサイル4基の廃棄作業に着手した。
 この日の協議では、ミサイルの固形燃料の廃棄でも合意したという。廃棄作業は査察団の監督下で行われている。 ミサイルは50〜60基が国内に実戦配備されているという。イラクは「不当で科学的事実が考慮されていない」などとUNMOVICの要求を批判してきたが、戦争回避へ向けて重大決断を行なった。