よくある質問
何故、今回、捕獲されたオルカ(シャチ)を解放する必要があるのでしょうか?その答え
10頭の生け捕りにされたオルカを解放して欲しいという、皆さまから現地へのFAX行動にもかかわらず、水族館は5頭のオルカを購入するという結果になりました。
オルカはワシントン条約の希少種(付属書II)にランクされており、世界的に保護が唱えられている野生動物で、むしろ水族館からの解放が進められているという潮流があります。また今回の捕獲は、「学術目的」として水産庁沿岸課から5頭が捕獲許可されていましたが、以下のような重大な問題があります。1)水産庁に水族館側から捕獲の申請があったのは、1991年で、これに対し「学術研究目的」ということで5頭の捕獲許可が1992年に出ています。その後5年間の社会情勢の変化や研究内容の変化さらに世界の動向を考慮せず、水産庁が今回の捕獲を許可したことは認識不足ではないでしょうか。
2)「学術目的」として水産庁沿岸課から許可が出たとしても、一つの水族館だけに3頭もの個体を入れるというのは、ショーを売り物に観客を動員しようとする「商業目的」が主であると言わざるをえません。また、各水族館から出された「学術目的の捕獲」の申請理由と捕獲頭数とが、今回の捕獲の内容と頭数に合致していたかどうかも疑問です。現地で、そのような確認と指導が行われていたとは思われません。
3)野生のオルカに関しては、諸外国ではすでに何年も研究が続けられており、オルカがポッド(家族)を形成して生活を成り立たせていることは明かです。にもかかわらず、ポッドを解体して1頭ずつバラバラに水族館に収容することで、果して本来のオルカの生態が研究できるのでしょうか。
4)これまでに世界で100頭ほどのオルカが飼育されてきましたが、野生では50年という寿命に比べ、水族館での平均的な生存年数は、6〜7年と短命です。オルカ本来の能力を発揮できないような水族館の狭いプールに閉じ込め自由を奪うというのは、教育的施設である水族館の在り方と言えるでしょうか。
そこで今回の捕獲は、必ずしも適切なものではないと判断し、監督官庁と水族館に対し、FAXやE-Mailによる抗議を続けたいと思いますので、ご協力をお願いいたします。抗議の文面は、皆さまがそれぞれ違う内容で書いていただけると最も効果的ですが、そのための要望書のサンプルを参考に示します。
1997年3月3日現在で、首相官邸宛てに届いたFAXは、国内外を合わせ500通を越えたということです。
●FAXによる要望を出して下さる方は、FAXのページへ。
●E-Mailによる署名を出して下さる方は、E-Mailのページへ。
●マスコミなどへ投書を出して下さる方は、投書のページへ。