東北朝鮮学校
2000年 5月 学生YMCA
活動推進協議会のエクスポージャー
李先生と渓水寮シニアの高徳くん。 貫禄十分!? (・・、)ヾ(^^ ) 奥に映っているのは、寮です。 |
東北の中で、朝鮮学校は仙台と福島の2つしかないそうです。ですから、寮生活をしている学生も多いとか。なんと、小学校から寮に入るんだって! 寮はおうちにも似せた、暖かい雰囲気で作られていました。2−4人部屋ですって。 |
学校には、畑もありました。選択授業で選べるそうです。日本の国が作った学校ではないので、経営は何かと資金的にも苦労が多いそうですが、「その分、独自のプログラムも組めるんですよ」と李先生はおっしゃっていました。 今でも国からの資金援助はなく、その代わりに地方自治体がいくらかの補助をしてくれています。 |
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ちなみに寮生活をしている人は、月に8万円ぐらい、通いでも5万円ほど授業料がかかります。これは日本の公立学校へ行く私たちよりも、とても負担が多く、また両親は会社務めの人が少ないので、経済的理由で学校を断念する方もいるとか。 | なぜ朝鮮へ戻らないのに、朝鮮学校なのか? それは「朝鮮語を学ぶ」ためだそうです。この学校では、「ハングル・日本語・英語」のトゥルリンガル教育を目標にされています。 「言葉の問題は、いちばん大事なんですよ」と先生はおっしゃっていました。 |
こちらは山形の「同朋」の方が送ってくれた、超高級果物のサトウ錦。さくらんぼです♪ 今年植林をしたんですって。 |
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最後に李先生と記念撮影♪ 何とおみやげに、キムチまでいただいてしまいました・・本当にありがとうございました。 へ(^-^)/ またこれからも、何らかのつながりを持てるといいなぁ・・☆彡 (活動推進協議会エクスポージャーはここで終わり) |
< エクスポ−ジャーの感想 > 聖和大学YMCA 原 江里奈さん 先日5/20に、私たちは仙台にある朝鮮人学校を訪れる機会がありました。そこで校長先生のお話を伺い、韓国と日本の関係において新しい発見がありました。 先生はとてもわかりやすく自然な感じで私たちに語って下さいました。在日朝鮮人の成り立ち、国民教育の問題、生活上の問題、労働者の問題などあらゆる視点から歴史や文化に触れることができました。 特に衝撃を受けたのは、日本の軍事力が東アジアに拡がっていき、兵役交渉などをさせる。尽力や労働力のために強制連行をしていったのです。 その中で女性は、性的奴隷とされていることに怒りが込み上げてきました。その時代において女性の立場は何であったのか?! 一人の人間としてみられなかったのだと寂しく思いました。 また、近くに八木山橋というのがあり、当時吊り橋で炭坑の道として使われたそうです。帰りに八木山橋を見に行ったのですが、すごく谷が深く今でも歩いているとゾッとするのに、以前吊り橋だったころに労働者の人はどんな思いでこの道を通っていったのかを考えると胸が痛みます。今、労働者のことについて知識を深めたいと願っています。 在日の方たちの労働力に敬意を表すと同時に、在日の片達の汗と涙があってこそ今の私たちの生活があることを忘れてはならないと思う。 最後に今後もエクスポジャーを通して、実際に見聞し、出合いを続けていきたいです。 |
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<東北における在日朝鮮人の方の歴史など> 李先生のお話によると、東北は在日朝鮮人の人口自体が少ないそうです。それはやはり東北全般が農業が主体の地方なので、産業や仕事がないこと。「東北の人自体が貧しいのに、さらに在日の人は・・」とさらっと語っておられました。そのために出稼ぎに出たり都会へ流出する在日の方が多いのだそうです。 そのあたりは、まったく東北の人々の歴史と重なります。仙台は東北でも特別で豊かな街ですが、仙台を離れると東北のあちこちでは過疎化がどんどん進んでいます。都会へ娘を「身売り」に出したのも、そう遠い昔の話ではありません。ほんの昭和の頃です。 先生のお話を聞きながら、私はアジアの他の国々と東北地方の田舎の現状が、見事に重なりました。まさに東北からアジアの問題はたくさん見えてくるのです。これまで漠然とそのような思いを抱いていましたが、さらに思いは強まりました。 戦時中の強制連行で有名な話は、仙台と山形を結ぶ「仙山線」と仙台と石巻を結ぶ「仙石線」の開通のために、多くの朝鮮人の方が労働を余儀なくされました。「線路の枕木の数ほど、犠牲者がいる・・」とも言われているそうです。 また朝鮮人の抑圧の話はかなり根深く、歴史をさかのぼって、何と豊臣秀吉の「朝鮮出兵」の話題にまで触れておられました。この辺でも「仙台」が見えてきますね。つまり伊達政宗は「外様大名」だったけれど、言い換えれば「外様でも大名」。 同じようにアイヌの人々を抑圧してきた歴史にも、これらのことは重なるのでは・・とにらんでいます。機会を作って、アイヌの人々の歴史にも少しずつ触れていきたいです。 李先生もおっしゃっていましたが、東北での強制連行の資料や記録自体が非常に数が少なく、あまり公な形では残されていないそうです。今なお地道に調査・研究が続けられています。 東北地方の歴史は、特に弱い立場に置かれている人の歴史ほど、見えにくい。時には自ら掘り起こしたり調べることも必要かもしれないけれども、少しずつ出来ることから始めたいな。 自分たちの足元・歴史を見つめられるように、心から願いつつ・・。 ★在日朝鮮人についての詳しいサイトは ●ハン・ワールド 金明秀さんが管理。在日朝鮮人研究、エスニシティ等。 強制連行史料集、朝鮮関係論文データ検索、在日コリアンFAQ等。
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