以下は目次とつきみ野教会・深澤 奨さんの独断による主要議案の詳録です。
第31回教団総会議案 1 第31回日本基督教団総会議事日程承認に関する件 2 教団総会議長選挙に関する件 3 教団総会副議長選挙に関する件 4 教団総会書記選挙に関する件 5 教団総会特別委員選任に関する件 6 常議員選挙に関する件 7 教団総会常任委員選任に関する件 8 宗教法人「日本基督教団」責任役員選任に関する件 9 出版局長推薦承認に関する件 10 出版局理事・監事推薦承認に関する件 11 年金局理事・監事推薦承認に関する件 12 部落解放センター運営委員選任に関する件 13 常設委員会および常設専門委員会委員選任に関する件 14 宣教研究所委員選任に関する件 15 各特設委員会継続ならびに委員選任に関する件 在日・日韓連帯特別委員会 性差別問題特別委員会 靖国・天皇制問題情報センター運営委員会 16 「障害者差別問題小委員会」設置期間延長に関する件 17 日本基督教団会堂共済組合役員推薦に関する件 18 日本基督教団会堂融資組合役員推薦に関する件 19 宣教協力協議会(CoC)代議員選任に関する件 20 日本キリスト教協議会(NCC)代議員選任に関する件 21 教団関係学校及び関係団体理事・評議員等推薦に関する件 22 1998年秋季教師検定試験合格者承認に関する件 23 1996年度教団歳入歳出決算承認に関する件 24 1997年度教団歳入歳出決算承認に関する件 25 1998年度教団歳入歳出実行予算に関する件 26 1999年度教団歳入歳出原予算に関する件 27 1996年度部落解放センター決算承認に関する件 28 1997年度部落解放センター決算承認に関する件 29 1998年度部落解枚センター予算に関する件 30 1996年度出版局決算承認に関する件 31 1997年度出版局決算承認に関する件 32 1996年度年金局事業報告及び決算承認に関する件 33 1997年度年金局事業報告及び決算承認に関する件 34 1998年度年金局事業計画及び予算案承認に関する件 35 1999年度年金局事業計画及び計画額承認に関する件 36 教憲第9条を検討する件 37 世界宣教協力委員会を常設委員会にすることに伴う関連規則変更に関する件 38 教規第50条Bおよび教規第34条Cの変更に関する件 39 教規第99条変更に関する件 40 教規第127条変更に関する件 41 教規第122条の2変更に関する件 42 教規第128条@(2)変更に関する件 43 「教団機構改正・財政検討委員会」設置期間延長に関する件 44 式文改訂小委員会設置承認に関する件 45 「日本基督教団」名称変更に関する件 提案者:沖縄教区(継続議案) 46 「合同」にふさわしい名称に変更することを決議する件 提案者:京者教区 47 教団名称変更に関する件 提案者:関東教区 48 日本基督教団教規第59条改正の件 提案者:東京教区 49 「第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告自」に関する件 提案者:岸本和世 50 「周辺事態措置法案」などに反対する件 提案者:後官敬爾 51 「日本基督教団は21世紀に向けて伝道の使命に全力を注ぐ」決意表明の件 提案者:内藤留幸 52 教回の財政・機構の健全化促進に関する件 提案者:野村和正 53 「日本基督教団」が沖縄教区(沖縄キリスト教団)に謝罪する件 提案者:東島勇気 54 総会議事録承認に関する件 55 第32回日本基督教団総会開催に関する件 議案39号 教規第99条変更に関する件 提案者 常議員会 議 案 教規第99条@の(2)を削除する。 [ ]削除 第99条@ 役員は、教会総会において現住階餐会員たる信徒の中から選挙する。 ただし、次の各号の一つに該当する者は、役員に選ばれることができない。 (1)年齢20歳未満の者 [(2)禁治産者または準禁治産者] (3)破産者で復権を得ない者 (4)信仰以外の理由で、禁国以上の刑に処せられ、刑を終り、またはその刑を受けないこととなった後、2年以上を経ない者 A役員の任期は、教会規則の定めるところによる。 提案理由 教団は成立当初から、教会役員に選ばれることができない者として上記の条項を定めてきた。宗教法人法第22条には役員の欠格条項があり、また医師、弁護士、公務員等にも欠格条項が明記されていることからも、ほとんど疑問を持たないまま、教会役員の欠格条項を明記してきた。 「禁治産者・準禁治産者」とは、 「意思能力」すなわち「商取引などの契約の是非について、自ら判断することが困難」とされる者(法的には、心身喪失、心身耗弱にある者)を、家庭裁判所が親族あるいは検察官の請求に基づき、宣告した者のことであり、このような欠格条項が障害を持つ人たちの財産保護のために機能していることも事実である。しかし同時に、教会が精神障害者や病弱な人々を、病気を理由に役員になることを制限し、もしくは排除するもので、精神障害者等への差別につながりかねないものである。 以上の理由から(2)の削除を提案する。 以 上 議案40号 教規第127条変更に関する件 提案者 常議員会 議 案 教規第127条の(1)を削除する。 [ ]削除 第127条 次の各号の一つに該当する者は、教師となることができない。 ただし、第3号に該当する者でも、刑の執行を終りまたは受けないことになった後3年を経た者は、この限りではない。 [(1)禁治産者または準禁治産者] (2)破産者で復権を得ない者 (3)信仰以外の理由で、禁日以上の刑に処せられ、刑の執行を終わり、またはその執行をうけないこととなった後、2年を経ない者 提案理由 教団は成立当初から、教師になることができない者として上記の条項を定めてきた。宗教法人法第22条には役員の欠格条項があり、また医師、弁護士、公務員等にも欠格条項が明記されていることからも、ほとんど疑間を持たないまま、教師の欠格条項を明記してきた。 「禁治産者・準禁治産者」とは,「意思能力」すなわち「商取引などの契約の是非について、自ら判断することが困難」とされる者(法的には、心身喪失、心身耗弱にある者)を、家庭裁判所が親族あるいは検察官の請求に基づき、宣告した者のことであり、このような欠格条項が障害を持つ人たちの財産保護のために機能していることも事実である。しかし同時に、教会が精神障害者や病弱な人々を、病気を理由に教師になることを制限し、もしくは排除するもので、精神障害者等への差別につながりかねないものである。 以上の理由から教規第127条(1)の削除を提案する。 以 上 議案第45号 「日本基督教団」名称変更に関する件 (第30回総会から継続) 提案者 第44回沖縄教区定期総会 議長 名 嘉 隆 一 議 案 沖縄キリスト教団と日本基督教団との「合同のとらえなおしと実質化」具体化するため、教団名称「日本基督教団」を「日本合同キリスト教会」変更する。 @名称変更に伴う各個教会の経費は、各個教会が負担する。 A教団事務局の経費については、経常収入をもって当てる。予算総額は、3800万円とする。 提案理由 日本基督教団の名称変更については、 「合同のとらえなおしと実質化」が教団総会の議題となった当初から課題の一つとして議論されてきた。沖縄教区では、合同問題特設委員会を設置し全教区的に協議を重ねてきた。沖縄教区合同問題特設委員会は1994年10月29日付で新名称として「沖縄・日本合同キリスト教会」を答申した。この一年余、各教会・伝道所において、また教区総会、協議会等での討議を重ねてきたことを踏まえ、答申を重んじつつ、「合同のとらえなおしと実質化」を具体化するために名称の変更を第30回日本基督教団定期総会に提案することを第44回沖縄教区定期総会は決議した。 「沖縄キリスト教団」と「日本基督教団」とは、沖縄の問題を共同の宣教の業として担うために合同した。しかしそれを十分自覚的に教会の課題として受けとめることができなかったことを反省し、合同のとらえなおしと実質化の努力をしてきた。その具体的な形の一つとして教団名称を変更し、福音にお、きわしい宣教主体として、新しい教会として出発することは、意義深いことである。 「沖縄キリスト教団」と「日本基督教団」とが合同し、現在、日本全体ヘの宣教の担い手として責任を負っていることを踏まえて、 「日本」を冠頭につける。 1941年、1969年の2度の教団合同を経験した合同教会として、また将来第3の合同もあり得る開かれた教会として、その特色を表すために「合同」という言葉を入れる。 「基督」を「キリスト」に変更する。世界の漢字圏で通用している「基督」を尊重すべきであるとの意見もあるが、合同折衝の時、沖縄キリスト教団から「日本キリスト教団」を新名称として提示したが採用されなかった歴史的経緯を踏まえ、そのとらえなおしと実質化の重みを考えた。 「教団」という名称は1941年合同の際、宗教団体法の強制によつてつけられた官製の名称である。合同のとらえなおしと実質化は1941年合同のこの負の遺産にさかのぼって行われることが不可避である。その観点から「教団」という名称を「教会」に変更する。 以 上 議案第46号 「合同」にふさわしい名称に変更することを決議する件 提案者 第62回京都教区総会 議長 関 雅人 日本基督教団と沖縄キリスト教団との「合同」のとらえなおしと実質化を推進するため、 「日本基督教団」という名称を、 「合同」にふさわしいものに変更することを本総会において決議する。また、全教会が新しい名称の検討に参画し必要な手続きについての理解を得るために、 「教団名称変更推進特別委員会」を設置し、第32日教団総会において名称を変更する。 提案理由 日本基督教団と沖縄キリスト教団とは1969年2月に合同したが、そのあり方と質は甚だ不十分なものであった。教団は、その「合同」に対して丁寧な検討を加えることなく歩んできた。それは、1972年の「沖縄返還」とその後に見せた日本政府の沖縄政策、そしてヤマトの差別的な考え方を、教団も無批判に是認して来た事に他ならない。その象徴的な事柄として「日本基督教団」の名称がある。京都教区は、教団が早急にこの名称を、 「合同」にふさわしいものに変更することによって、その体質からの脱却と合同教会としての実質化を目指す信仰的な歩みを始めるように提案する。また、新名称についての教団全教会の積極的な賛意と名称変更に関わる諸種の手続きについての理解を得ることが必要であると考え、その作業のために、常議員会の責任で「名称変更推進特別委員会」を設置することを求める。 以 上 議案第47号 教団名称変更に関する件 提案者 第48回関東教区総会 議長 原田 史郎 議 案 「日本基督教団」を「日本キリスト教団」に名称変更する。 提案理由 私達関東教区は名称変更問題について検討し、沖縄教区から提案された名称変更議案を真摯に受けとめ、沖縄現地研修を重ねてきた。その結果、日本基督教団成立当時の偶像礼拝(天皇)と戦争協力を行った過去の罪を直視し、悔い改めと罪責を表明すると共に、合同の実質化を推進する新たな合同教会の形成に向かって出発するために名称変更を行う。 第30回教団総会において、 「『日本基督教団』の名称変更に関する件」(議案第39号)が沖縄教区総会より提案された。沖縄教区の提案理由で「福音にふさわしい宣教主体として新しい教会として出発する」と述べられている合同敦会形成での切なる願いを我々は評価し、名称変更を通し沖縄教区が問い掛けているものを重く受けとめたい。しかし、以下の理由により、 「日本キリスト教団」の名称が妥当と我々は考える。 @合同以前、 「沖縄キリスト教団」として「キリスト」が用いられていたこと。 A合同時、沖縄キリスト教団から「日本キリスト教団」を新名称にとの提案があったこと。 B第26回教団総会(1990年11月)において、常議員会提案(「日本キリス ト教団」への名称変更)が、法的手続きの不備を理由に不採択となったこと。 C第30回教団総会で提案されている「日本合同キリスト教会」という名称は、類似した名称を名乗る教会があり、まぎらわしく、商標権に抵触する可能性があること。 D教団の分裂や不一致を引き起こすことなく、全教団的合意が得やすい名称であること。 第23回教団総会の「日本基督教団と沖縄キリスト教団との合同のとらえなおしと実質化の推進に関する件」で可決された、 「合同の実質化を教会制度に反映させるために『教憲』 『教団成立の沿革』 『教団信仰告白』および『教団創立記念日』」との決議とは切り離し、名称のみを変更する。しかしながら手続き上、教団名称変更に関しては、 「教憲前文」、 「信仰告白の名称」、 「日本基督教団成立の沿革の名称」等の変更に関連し、かつまた宗教法人「日本基督教団規則第一条、第二条」及び各教会の「教会規則」ならびに「宗教法人規則」の変更が必要である。また、上記名称変更に伴う「教団、教区、教会、伝道所の諾経費」に関する事項がある。さらにまた、これらの法的手続きをふみつつ各教区、教会、伝道所においてこの名称変更の趣旨を周知徹底するために、関連議案を整備しつつ名称変更の実施は次期第32回教団総会の議を経て行う。 以 上 議案第48号 日本基督教団教規第59条改正に関する件 提案者 第56日東京教区総会 議長 竹前 昇 議 案 日本基督教団教規第59条を下記のとおり改正する。 第59条第1項のうち (5)東京教区 東京都(江原町3丁目を除く中野区、杉並区、市部および 西多摩郡を除く) 千葉県 (6)西東京教区 東京都中野区(江原町3丁目を除く)、杉並区、市部及び 西多摩郡 とし、以下順次繰り下げる。 この改正は、1999年4月1日から施行する。 提案理由 東京教区は、かねてより教会数が多く、各個教会がそれぞれに宣教活動をすることでよしとする傾向があり、地域的連帯に欠けるところがあった。加えて都市化の著しい進展に伴い、従来のあり方では十分に福音宣教の課題を果たすことができないと感じられるようになり、地域的連帯による宣教力の強化が強く求められるようになった。特に、戦後開拓の教会を多く持つ西支区において、その必要性は顕著であった。こうして東京教区が有効・適切な規模に分割・再編されることが課題ときれた。 1990年東京教区総会が再開されるや、1971年以来支区の教区化を願いそのための努力を重ねてきた西支区の提案を受け、1994年検討協議を開始、4年間の検討の結果東京教区を東京教区と西東京教区に分割・再編することを適当と判断し、1998年5月、第56回東京教区総会は「東京教区を、東京教区と西東京教区(旧西支区)に再編する」議案を可決した。 提案説明 −これまでの経緯と西東京教区設立の準備− 1. これまでの経緯 東京教区西支区は開拓伝道を必要とする地域を広くかかえており、戦後に設立された教会は、100教会のうち68を数える。地域的共同体として血の通う交わりと互助の連帯を強化し、各教会の宣教力を支え合う必要を覚えて、西支区の教区化の願いと準備は1971年に始まった。1976年には西支区総会において「西支区を教区とする件」を決議している。以来東京教区総会の未開催の間は、西支区の教区化の提案は抑制されていたが、東京教区総会が再開され、 「東京教区問題」に一定の理解を得、それを今後の歩みの中で担うという決議をしたことを受けて、1994年に西支区から教区の分割・再編を求める提案がなされたのである。 東京教区は西支区の提案を受けとめて、教区再編検討小委員会を設けて、検討をすすめてきた。 4回にわたる教区総会において討議し、理解を深めて、1998年5月の第56回東京教区総会において「東京教区を、東京教区と西東京教区(旧西支区)に再編する」ことが8割以上の支持を得て決議されたのである。 2.西東京教区設立の準備 西支区は1976年の教区設立の決議以来教区化への実質的な準備を進めてきた。1975年より毎年「西支区全体研修会」を開催し、支区の連帯を確認し、交わりと学びの時を持ってきた。支区として開拓伝道規定を定め、親教会群による開拓伝道方式を生み出し、4つの教会が誕生している。更に、伝道互助特別会計と土地建物特別会計を設けて、互助の強化に努めてきている。 この度の西東京教区設立にむけて、@積極的に福音伝道をする教区、A諸教会が互助に努め、連帯する教区、B社会の課題に取り組み、地域に仕える教区、という3重の教区像をかかげ、教区規則案を定め、教区事務所設置の具体的な準備をすすめている。各教会の宣教力強化に仕えると同時に、教団の課題に取り組み、貢献することを志している。 第49号議案 『第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告白』に関する件 提案者 岸本 和世 議 案 日本基督教団(以下、 “教団”と略す)は、 「第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告白』 (以下、 「戦責告白」と略す)を公にして以来30年以上を経た今日、その発表に関わる諸事情やその後の諸状況を踏まえ、第14総会期第6回常任常議員会が承認した「五人委員会」の答申を“廃棄”し、さらに戦後50年を踏まえた“教会の戦争責任”を明らかにする方向で検討を開始する。 提案理由 教団は、1967年3月26日の復活主日に、当時の総会議長鈴木正久の名で「戦貫告白」を公にした。この「告白」は、当時は国内の教会としては画期的なものであったが、戦後50年に当たる1995年には多くの教派や団体・学校が過去の「戦争協力」に対する反省・懺悔を行い、さらには「戦後責任」にまで踏み込んだ告白を発表したところも現われた。 こうした状況の中で、改めて「戦責告白」の内容とその位置づけや理解をめぐる諸事情を検討するとき、当時(1967年9月)の常任常議員会において承認された“牧会的配慮”という「五人委員会」答申によって、教団が『戦責告白』を公式には骨抜き同様のままにしている事実は重大である。 また、 「沖縄問題」などで明らかになっている戦後問題を視野に入れた責任の表明をすることも、歴史の主に仕える教会のなすべき責務である。 こうした課題を考えるとき、教団は『戦責告白』を真実に告白して生きる教会となるために、今この時点で“教会の戦争責任について”改めて検討し確認する必要がある。 以 上 賛成議員 有澤禮年 井合寿美 池田 伯 稲垣正策 後宮敬爾 宇山 進 大沢秀夫 大村幸生 川谷威郎 北川健一 北里秀郎 五味 一 佐藤幹雄 島しず子 平良堀悦美 平良 修 津村正敏 中野久子 西津 宏 畠山克美 樋口 進 平田真貴子 平山武秀 宮島利光 若杉啓子 若月健悟 第50号議案 「周辺事態措置法案」などに反対する件 提案者 後宮敬爾 議 案 第31回日本基督教団総会は、今国会で審議中の、新ガイドラインに関連する「周辺事態措置法案」などに反対する。 提案理由 政府は、1997年9月、アメリカとの間で「日米防衛協力のための指針」(新ガイドライン)を合意し、今年4月28日、これを国内で機能させるための「周辺事態措置法案」「自衛隊法『改正』案」、「日米物品役務相互提供協定『改正』案」を国会に提出し、これらが今国会で審議されています。 法案に言う「周辺事態」とは、政府の答弁によると、地域を特定するものではなく、「平和及び安全に重要な影響を与える事態」とされています。重大なのは、この「周辺事態」を認定する基準や手続きがなく、日本政府は「周辺事態」が発生したかどうかさえ判断しない仕組みになっており、アメリカが戦争への参戦を、国会の承認なしに、報告するだけで行うことができるとされていることです。 また、政府は、日本が行うのは「後方支援」や「捜索救助」などだから安全であり、憲法が禁止する武力行使ではないと答弁しています。しかし、後方支援を名目とする武器、弾薬、燃料、食料などの補給は、戦争実行の生命線であり、明らかな武力行使の一環です。捜索救助では、戦地で不明となった兵士の救助に自衛艦の武装が使用される可能性もあります。 さらに法案は、防衛庁・自衛隊以外の国の行政機関にも協力を義務づけています。例えば、国家公務員である医師や看護婦は、戦争協力を拒否し、これに従わなければ懲戒処分の対象になります。また、民間人も協力という名目の義務を負わせられます。 自衛隊法「改正」案は、外国の緊急事態に際して自衛隊機が在外邦人の輸送・救出を行うことができるとされていた100条の8を「改正」して、海上自衛隊の艦船も使用し、さらに動員力を高めようとするものです。 新ガイドラインは、従来の日米安保条約の枠組みさえ大きく踏み出したものです。 わたしたちは、わが国が戦争への道をまた一歩すすみゆこうとしていることを憂慮し、戦争と武力の放棄を明記した日本国憲法を支持し、神の創造された人間の生命の尊厳による平和の秩序を信じる立場から、「周辺事態措置法案」と自衛隊法「改正」案に強く反対します。 以 上 賛成議員 名嘉隆一 東島勇気 八束潤一 安田俊朗 柏木和宣 西沢他喜衛 平山武秀 関 雅人 島しず子 鈴木伸治 渡辺正男 上林順一郎 春名康範 三井啓示 吉田 弘 西岡昌一郎 稲垣正策 久世そらち 北川健一 今多正行 小西二巳夫 山本光一 岸本和世 佐藤幹雄 議案第51号 「日本基督教団は21世紀に向けて伝道の使命に全力を注ぐ」決意表明の件 提案者 内藤留幸 議 案 基督降誕2000年を目前にし、21世紀を展望する時にあたつて日本基督教団は伝道の使命に新しい志をもって向かっていくことを決意する。 提案理由 1998年度の各教区総会議員に宛てた教団議長挨拶文の中に教団所属教会の教勢の停滞という現状が、反省を込めて語られていました。 ふりかえってみると、四半世紀にも及ぶ教団紛争は各個教会を疲弊させ、伝道力を著しく低下させました。そして現在、さまざまな面で行き詰まりが見られ、教団の行く手を暗くしています。財政難、伝道献身者不足など、教団は大きく課題をかかえています。 今こそ、主のご委託としての福音伝道の使命に励むことなくして時代をとりまく宣教の課題にあたることはできません。私たちは次の世代に教団を託していくに際し、これまでの不充分な働きを主の前に悔い改め十字架と復活の真理に立ち、伝道の使命に立ち返り希望をもって難局を拓いて行きたいと願うものです。 青少年伝道、社会人伝道、高齢者伝道など、広範な伝道活動のためさらに祈り労することができますように、そのために一層財と時とを捧げ、主のご栄光をあらわすことができますように。第31回教団総会は、この決意を表明します。 以 上 賛成議員 山添順二 小中乃芙子 小林 眞 尾能文子 野村和正 菊地潤子 楢本 睦 大見川昭子 石黒悦雄 川南美智子 米倉美佐男 辻 哲子 大住雄一 荒浪貞子 高橋 潤 福田和子 佐藤安彦 伊藤允喜 上原茂男 上田光正 赤松一郎 白鳥 彰 篠浦千史 斎藤昭夫 伊藤瑞男 市川正敏 高橋和人 原田史郎 飯塚拓也 郡司節郎 樋田利明 河合裕志 石井錦一 飯田 格 川染三郎 今泉幹夫 市川忠彦 古屋治雄 東野尚志 楠本史郎 嶋田順好 三和和夫 山口隆康 福島純雄 野村忠規 芦名弘道 寺島昭二 千葉勝夫 稲垣嘉一郎 大村 栄 谷内 爽 多田信一 島津虔一 藤田義哉 渡辺恵之助 高橋 豊 大島健― 中村征一郎 疋田国磨呂 小長谷和高 小淵康而 甲賀道生 島田 進 小倉和三郎 金沢 勤 朴 敬和 木下宣世 小林貞夫 佐々木美知夫 小出 望 松井 睦 長谷川和子 滝川英子 阿久津マキ子 西田直樹 似田兼司 斎藤正彦 原田 譲 知花正勝 黒田道郎 西沢邦輔 山岡 磐 望月克仁 近藤勝彦 雲然俊美 石橋秀雄 入来重之 藤崎義宣 矢野慎一 グルドン・シェーア 長沢仁司 長山信夫 森 彬 棟居 勇 網中彰子 張田 長 藤掛順一 五月女昇一郎 岩崎 隆 増田志郎 大宮 薄 鈴木優子 棟居 正 篠浦ヨシミ 佐川久光 三木 弘 飯坂良明 中林克彦 石渡伸一 池田浩二 村田 元 吉井 光 川土郁夫 松下恭規 林 博 小林 光 上遠恵子 四竈 揚 本多和典 大杉 弘 数沢輝夫 勝田英嗣 芳沢弘和 小宮山剛 橋爪忠夫 議案第52号 教団の財政・機構の健全化促進に関する件 提案者 野村和正 議 案 日本基督教団の財政・機構を、より効率化して、諸教会・信徒の期待に応えるため、第31総会期に、以下の各項の実現をはかる。 @教団財政を支えるものは献金である。このことを念頭にし、財政運営の透明性を高め、効率化を計り、より健全な運用をめざす方向をさぐること。 A当初予算にない諸企画・詣会議は、必ず計画書による承認をうけてから実施すること。 B常設委員会・常設専門委員会の働きを整備し、特設委員会の働きを常設委員会に吸収する方向をさぐること。 提案理由 第30回総会は、教団の機構・財政は全般的見直しが求められているとの理由で、教団機構改正・財政検討委員会を設置した。その成果として若干の前進があったことを評価する。と同時に、未解決な点が多く残されている。したがって31総会期も、委員会を継続して設置する提案に賛成する。 その際、各教会・信徒から、強い要請の出されている提案@ABは早急に実現しなければならないので、総会として決議し、その具体化を特設される委員会と常議員会に付託したい。 よって本案を提案する。 以 上 賛成議員 網中彰子 伊藤允喜 大見川昭子 甲斐田 巌 数沢輝夫 笠原康子 川上郁夫 菊池潤子 楠本史郎 栗田和子 小出 望 小林 真 斎藤昭夫 五月女昇一郎 佐川久光 佐々木美知夫 塩入 隆 嶋田順好 白鳥 彰 鈴木優子 高橋 潤 茅野 崢 寺島昭二 徳永昭利 中林克彦 張田 真 半澤清次郎 東野尚志 福島純雄 古川 昭 古川道子 古屋治雄 松井 睦 吉池 光 山添順二 米倉美佐男 議案第53号 「日本基督教団が」沖縄教区(沖縄キリスト教団)に謝罪する件 提案者 東島勇気 議 案 沖縄キリスト教団と日本基督教団との『合同のとらえなおしと実質化』の一環として「日本基督教団」は、1946年第4回教団総会において九州教区沖縄支教区を抹消したことによって沖縄の諸教会との教会的交わりを切り捨てたことについて謝罪を表明する。 提案理由 日本基督教団九州教区は、今年5月5−6日の第49回定期総会において、「九州教区は、1941年の日本基督教団成立によって日本基督教団九州教区沖縄支教区に属することとなった沖縄の諸教会を、敗戦後、何の痛みも感ずることのないまま抹消した歴史的事実を思い起こし、沖縄教区〈沖縄キリスト教団)に対し、心からの謝罪を表明する。」と決議しました。 | 日本基督教団においては、1969年の合同が合併・吸収。同化と同質のものではなかったのかの問いから、1978年の第20回教団総会で「合同のとらえなおしと実質化」の論議がなされ、また1984年の第23回教団総会からは常議員会のもとに「合同」特設委員会が設置されて論議を重ねてきたことを踏まえ、私たちは九州教区総会の決議に思いを重ね、支持するものです。それは、1946年10月の第4回教団総会において、それまで九州教区の一部であった沖縄支教区が無自覚に教団の構成から削除されたこと、そのことが極めて事務的になされ、主にある教会に共に連なる兄弟姉妹が切り離されることについて何らの悲しみの表明もなされなかったことを、ひとり九州教区のみならず「日本基督教団」全体で重く受け止めなければならないことに気付かされたからです。 米軍の占領下にあって軍事基地の重圧にあえぐ沖縄を見捨て、沖縄の諸教会を切り捨てたことについて、日本基督教団と「本土」側の15教区は、いま沖縄教区(沖縄キリスト教団)に対して心からの謝罪を表明し、主にある教会的交わりの回復をしなければならないと考えます。 以 上 賛成議員 赤川祥夫 有澤禮年 岩井健作 後宮敬爾 宇野 稔 宇山 進 加藤久幸 川谷威郎 小西二巳夫 菅根信彦 関 雅人 高見俊雄 佃 真人 西津他喜衛 平山武秀 本多 肇 村山盛忠 安田俊朗 山崎英穂 |
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