ハリバートンはコロンビアから傭兵を雇用
エル・ティエンポ紙
2004年12月11日
エル・ティエンポ原文
コロンビア軍と警察の元隊員たちが、傭兵としてイラクでの戦争に派遣される。
派遣されるのは、退役したばかりの士官と下士官で、月1800万ペソ(約7000ドル:80万円)の給与が支払われ、死亡の際は保険として1億5000万ペソが支払われることになっている。
退役軍・警察隊員25人は、12月2日木曜日、首都ボゴタ北部のチリ大通りにある豪華な建物に集まった。
その前日、集まった一人一人の家に、退役大佐が電話をかけており、大佐はその電話で、各人を、仕事の提案について話し合う会合に誘っていた。また大佐は、これは完全に秘密にしておいてくれとも頼んでいた。
参加者の多くはこれまで治安作戦に従事したりそれを率いたりしていたためお互いに顔見知りであったが、会合では、一体どうして自分たちの自宅電話と私的データについてわかったのか不思議であった。付け加えると、参加者は皆、部隊を指揮した経験を有していた。
会合場所に着いたとき、皆を出迎えた退役大佐は、皆を集めた事情を急いで説明した:激動のイラクに赴任すること。
ゆっくりとした口調で、コロンビア軍の準備レベルを強調したのち----これはゲリラと準軍組織[ママ:軍と準軍組織は一部の例外を除き共謀している]への闘いの経験に負うものである----、大佐は参加者に、使命は、イラクで石油パイプラインとガスパイプラインを防衛すること、そしてバグダードとモスル、ファルージャとバスラで私企業のスタッフを護衛することであると述べた。
つまり、参加者は、何らかの攻撃に対して準備しておかなくてはならないことになる。
「非常な好条件を提案された」と、この会合に参加した退役士官の一人は、匿名を求めながら、語った。「私は現在、治安関係の会社経営をしているので、提案を受けなかったが」と彼は付け加えた。
エル・ティエンポ紙は、彼の証言を、政府筋からも確認している。
「民間監視・治安監督庁(?)」(Superintendencia de Vigilancia y Segridad Privada:コロンビア政府の監督組織)の高官は、「コロンビア人グループの第一弾が出発したことは知っている」と述べ、また、数日前以来、同庁は「コロンビアの人的資本」のリクルートについて知っていると付け加えた。「テロリズムや犯罪、組織的争乱行為と戦ってきた経験はイラクでも活用されるだろう」と。
この会合への参加者たちは、会合場所となったオフィスは、石油企業ハリバートン社の子会社ハリバートン・ラテンアメリカのものであったと証言している。ハリバートン社は5年の間、現米国副大統領ディック・チェイニーに率いられた企業で、とりわけ、イラクの石油火災を消化するために最大の契約を得たことを巡り論争を引き起こしている。
実際、ハリバートン社は米国で、世界の他の30社とともに、こうしたタイプのリクルートを行う企業として知られている。都市戦争を専門とするブラックウォーターUSA社や、コロンビアで麻薬への空中散布作戦を助けているディンコープ社などと同様である。
けれども、ハリバートン・ラテンアメリカの報道官は、このリクルートとの関係を強く否定している。とはいえ、中東に向けてコロンビアを発った人々がいることは知っていると述べ、その中にはハリバートン・ラテンアメリカの元職員も含まれているという:「私たちに電話が来ますが、この件とは何の関係もありません〔・・・・・・〕私たちはもちろん作業職と管理職のスタッフをイラクに派遣していますが、それは私たちの工場から派遣しているだけです」。
この報道官はまた、誰かが自分の仕事をするにあたって同社の電話番号を用いたのだと不快感を表明した。しかしながら、1年前、イラクのハリバートン子会社で働いていたコロンビア人が一人弾傷で死亡している。
提案
はっきりしているのは、2日の木曜日、提案を聞いたあと、会合に参加していた多くの人が、自分たちの命に危険であると考えて会合を去ったことである。
一方、会合に残った多くは厳密な医学検査と治安検査に従っている。ほかに1月中旬バグダードに向けて出発する予定のグループそしてたった二日前までに既に出発した少数の者たちがいる。
「金曜日には16人が旅立った」と、本紙との会話を受け入れた退役士官の一人は述べた。
「労働」条件
提案を受け入れた人々には一カ月あたり7000ドル(約1800万ペソ)が支払われる。契約はまず1年で、6カ月延長の可能性がある。
契約の中には、また、3カ月毎にヨーロッパの好きな町での休暇と1億5000万ペソの死亡保険も含まれる。
しかしながら、契約の条項の中には、契約期限が来る前に使命を放棄した場合には、全額を返済しなくてはならないとの注意書きがある。
エル・ティエンポ紙はまた、コロンビア企業が少なくとも50台の車両を、イラクの石油関係エグゼクティブとイラク政府高官のために輸出する契約を結んだとの情報を得た。
「車両はカテゴリー6の特別装甲車両で、極めて頑強なものです」とこの会社の広報担当は述べた。治安上の理由から、会社の名前は明かさないよう強く求めてきた。
タイム誌やニューヨーク・タイムズ紙、ガーディアン紙などは、イラクの外国人部隊を増強するために民間人や退役軍人を雇い入れる活動があること、また専門企業からの兵站支援があることを暴いてきたが、コロンビアでこれらの活動が行われていることの証拠が明らかになったのは今回が初めてである。
この私営軍隊活動----そこにはチリ人やスペイン人、南アフリカ人、アイルランド人そして今やコロンビア人が含まれる----に参加している人数は今や1万人に近づいていると推定される。米軍海兵隊10人につきほぼ一人の傭兵がいることになる。
こうした要員の大部分はいわゆるイラク治安サークルに組み込まれるが、出身が様々で契約も異なるので、その実態はわかっていない。
国際的なアナリストたちは、こうした戦略は、不人気な軍の犠牲者を抑えるための政府の手段であると見なしている。
コロンビアでも同様の見方がなされている。
「私は、北米の企業のいくつかが、こうしたリクルートを行なっていることを知っています。次第に、政府がこうした要員を使って、危険な一部の仕事をやらせ、それによってその政府の国民や軍人が紛争による被害を被るのを避けようとすることが頻繁になってきています。さらに、我々の仕事レベルは上質なので大変魅力的なのです」と政治学者のアフルレド・ランヘルは語った。
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