ピーク・オイル・パニック
迫る石油危機と代替エネルギーの可能性

ジェレミー・レゲット著、益岡賢/植田那美/楠田泰子/リック・タナカ訳
作品社、399ページ、上製、2400円
2006年9月27日発売

2006年9月27日、作品社から拙訳(共訳)の最新刊『ピーク・オイル・パニック:迫る石油危機と代替エネルギーの可能性』が出版されました。書店にそろそろ並んでいますので、ご案内致します。

原書は Jeremy Leggett, Half Gone: Oil, Gas, Hot Air and the Global Energy Crisis (Portobello, UK, 2005) です。北米ではThe Empty Tank: Oil, Gas, Hot Air, and the Coming Global Financial CatastropheとしてRandom House社から出版されています。

昨年のほぼ同じ時期に、拙訳『ピーク・オイル:石油争乱と21世紀経済の行方』を同じ作品社から上梓して以来、日本でも「ピーク・オイル」についてメディアで取り上げられる機会が増えてきました。そうした中、『ピーク・オイル』は幸いにして短い期間に版を重ねてきたのですが、そちらは、ピーク・オイルを基調低音に置いた世界の地政学的分析の本でした。

それに対し「ピーク・オイル」について少し技術的に、でも一般にもわかりやすく紹介した本を出してくれないかという声があり、作品社の編集の方と2005年までに出版された英語のピーク・オイル関係本10冊弱を検討した結果、分析の背景にある知識の深さでも、議論の射程でも、また一般向けの読みやすさでも群を抜いていたのが、本書の原書です。

翻訳をしている間にも、英語圏では石油関係本が次々と出版される状況で、それらの少なからぬものにも目を通しましたが、私が目を通した範囲では、本書に勝るものはまだないように思います。

目次を章単位であげると:

この度は、石油高騰が続くと同時に地球温暖化に起因すると思われる異常気象が目に付く中、そして経済産業省が「新・国家エネルギー戦略」と称してどうみても時代に遅れた政策を提言している中で、できるだけ早期に日本語版を出したいという主旨で、4人の共訳で日本語版を作りました。

また、「未来バンク事業組合」理事の田中優さんに、日本の文脈から本書を理解するために具体的な情報も含めた解説を書いていただきました。

ピーク・オイル』そして『ファルージャ2004年4月』とあわせてお読みいただけますと幸いです。

 益岡賢 2006年9月30日 

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